レセプションには、アキとマミコの他に、途中から２人の旅に加わった車の持ち主であるマチャアキさんと言う人がいた。マチャアキさんは、２人のシドニーの時の バイト仲間で、私もどこかで見た事があると思ったら、２人がシドニーを出発する日に見送りに来ていた人だった。

マミコは帰国の日が近づいているので、次の日のバスでチルダーズを去ったが、アキとマチャアキさんは１ヶ月半ぐらいここで働くつもりだと言う。 これからは日本語が使える、夜ご飯を一緒に食べる友達がいる、楽しい生活になりそうで嬉しかった。 しかし、２人の配属されたファームは、ズッキーニのファームであった。以前来たタエが１日で根を上げて辞めた、恐ろしきズッキーニ。 ハードな仕事だ。せっかくシドニーの時からの友達が来て嬉しいのに、アキもきっとすぐにここを去って行くのではないかと不安だ。

そして、その数日後に、これまたシドニーの時からの友達アヤカちゃんがやって来た。アヤカちゃんがシドニーから再びラウンドに 出発した３月のはじめ以来、約４ヶ月ぶりの再会。お互い、この４ヶ月の間に（体が）たくましくなったようだと笑った。シドニーで色々悩みながらも旅に出たアヤカちゃんは、シドニーから下回り（時計回り） に旅を続けてきたので、ゴールのシドニーまであと少しだ。凄い。帰国まであとわずかだが、１ヶ月ぐらいここで働いてお土産代を稼ぐと言う。 幸いアヤカちゃんが配属されたファームは、私と同じスノーピーズだ！ラッキー。嬉しい。心強い。よかったー。

相変わらず仕事は嫌で、色々考えすぎて、きーっ！ってなりそうだが、友達が来たことで、ここでの生活は楽しくなってきて嬉しいが、 皆が仕事を首になったり、根を上げて去って行き、一人取り残されるのではないかという不安を拭うことはまだできない。

私と同じファームで働く例のしゃべってくれないスキンヘッドの日本人は、アキやアヤカちゃんやマチャアキさんともしゃべらないようだ。 アキがすれ違い様に「こんにちわ」と言うと、「ハロー」と返してくれたそうだ・・・。日本人とあまり関わりたがらない日本人はいるものだし、まあいいけど、 かと言って積極的に外人としゃべるわけでもなく、謎の人物である。

仕事を終えて、夜ご飯を４人で食べて、しゃべる。なんという幸せなことだ！！日本語って素晴らしい。思いが伝わる。 しょうもない事を言って笑える。楽しい。ズッキーニのファームで働くアキとマチャアキさんは、とても疲労困憊しているが 頑張って続いていて、一安心。ズッキーニより、かなり楽な仕事であると思われるスノーピーズだが、腰や足は痛いものである。 ご飯を食べた後、アキの部屋に行って、一人が寝転んで、一人が足や腰に乗り、踏むというマッサージをする事にした。 これはとても気持ちいい。至福の時だ。

そして、アヤカちゃんがやって来た数日後の６月も終わるという日、 仕事から帰って来た時に、日本人男性がキャラバンパーク内を歩いているのを見かけた。また新たな日本人がチルダーズにやって来たようだ。 いつものように４人でご飯を食べながら、まだしゃべった事もない日本人男性について「どんな人なんやろうなー？またしゃべらん人とか、怖い人やったら嫌やなー」 と警戒していた。アヤカちゃんはキッチンで少ししゃべったらしく、その情報によるとパースから下回り（反時計回り）で一人で車でラウンドしてきて５ヶ月経つという 人らしい。そして明日からズッキーニのファームに配属されるという事だ。 それだけしゃべる人なら、スキンヘッド氏のような謎の人物である可能性は低そうだ。怖い人や嫌な人でなければいいけど・・・。