このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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6.旅人
Childers JULY

今日は仕事が12時半で終わったので、写真を現像に出していたやつを取りに行き、インターネットを久しぶりにして来た。 1時間もしてしまった。日本に居る友達からメールが来ていて、来月からアジアの旅に出ると書かれていた。 なんか、日本語とは素晴らしいなーという事を気付かされる文章があって、鳥肌が立った。 その友達とは、アジアのどこかの街中で、会えるような気がする。

そんなわけで、2時すぎにキャラバンパークへ帰って来た。 今日はズッキーニ畑も仕事が早く終わったようで、みんなが居た。 私がマユミから借りている「深夜特急」の1・2巻を、アキとアヤカちゃんも回し読みしたため、より一層アジアの旅への 憧れが大きくなっていた今日この頃であったため、アキがスーパーの近くにある旅行会社からアジアの旅のパンフレットを 持ち帰って来てくれていた。 それを見てアジアの旅への夢を膨らませた。タイとかベトナムとかマレーシアとか行きたいー!!アジア!アジア!アジア! しかし、私はまだオーストラリアの旅すらしていない。

ズッキーニ畑には、スーパーの近くにある「フェデラルホテル」というバッパーからも仕事に来ている人たちが居て、 そこに泊まっているサツキちゃんも、その一人だった。今日はサツキちゃんがキャラバンパークに来ていたので、 みんなで芝生に座ってくつろいだ。みんなで何やかんやとしゃべって、笑っていると、向こうの平原に野生カンガルーが3匹出現し、 仕事を早く終えて芝生でくつろぐ人々が、どよめいた。 日本人たちは、すかさずカメラを構えた。しかし、日本人だけではなく、外人達も同じくカメラを構えており、 意外な様に笑った。

そろそろ夕食の時間なので、サツキちゃんが帰る事になった。もちろん徒歩で来ているため、こんな暗くなりかけた道を 女の子一人で歩いて帰らせるなんて事は許されない!!私は「車で送っていけー!」と、声を荒げた。 そして、おじいちゃんの車で送って行く事になり、私はタバコが切れていて、スーパーに行きたかったので ついでに乗せてもらった。他にも、スーパーに行きたい人たちが、おじいちゃんの車に乗り込んだ。ラッキーであった。

今日の夕食は、アボガド丼を作ることにした。アボガド畑で働いている人にもらったアボガドは、テレビの上に置いておくと 熟するのが早いと聞き、置いていたら、ちょうど食べごろらしくなってきていた。 アボガドは、醤油をかけて食べると「トロ」の味がする。貧乏なワーホリの人々にとって、手軽にトロを味わえるアボガドは貴重だ。 初めてアボガド丼を作ってみたが、丸ごと1個分を使ったためか非常に油っこくて、胃腸が繊細な私は、胃が重くなった。気持ち悪い。 アキから、「ほんだし」や「お箸」をもらった私は、以前に「卵丼」も作ってみた。美味しかった。料理の幅が広がっている! なかなかやるではないか!と、それぐらいで自己満足してしまう所が、料理の腕が上達しない原因であろうと推測される。

もう、ここへ来て1ヶ月半が過ぎた。当初、1ヶ月半働く予定で、「そんなに続くのか?無理だろう。」と思っていたが、 なんとか続き、さらに1ヶ月延長して、ここで働く事にした。それは、スノーピーズの稼ぎがいいからだ。 バロッサバレーでブドウの収穫の仕事をした事のあるタカシや、この前タリーで働いていたアヤカちゃんの話によると、 これだけ毎日働けて、稼げるのは、かなりラッキーであるという話だ。何週間も仕事待ちをしたり、休日が多かったり、 出来高制だと、収穫物によっては稼ぎも少なくなる。宿泊費と、稼ぎがトントンである事もザラでは無いようだ。ここチルダーズでも、いい時期にぶつからなければ仕事が なかっただろうし、いいファームに当らなければ、すぐに首になっていただろう。いい時期、いいファームに居る今、 ここを離れる事をせず、ここで働き続ける事が一番賢い選択に思われた。

しかし、いくら稼ぎが良くても、みんなの居ない頃のチルダーズなら、私は迷いなくここを去っていただろう。 シドニーの語学学校からの友達である、アキとアヤカちゃん、そしてここで出会った、おじいちゃんとタカシとユキコさん。 みんなが居て、楽しい時間が過ごせるという事が、滞在を引き伸ばした一番の理由だ。 夜ご飯をみんなで食べ、コーヒーを飲み、煙草を吸いながら、しゃべり、笑い、9時過ぎに、みんなでレセプションの窓に張り出される 「明日の仕事の予定表」を見に行き、歯を磨き、そして一人、芝生に置いてあるタイヤに座り、星を見ながらタバコを吸い、 既に電気の消えた部屋に戻り、寝る。仕事後の、この行動が、とても楽しい時間だから、仕事も頑張れる。

でも、そういえば私達は皆、旅の途中。また、それぞれの道へ、別々の道へ旅立って行くことは決まっている。 出会った時から、別れが決まっている。もう2度と会うことも無いかもしれない。この日々を忘れていってしまうのかもしれない。 別れを思うとやり切れないけど、今を楽しむしかないという答えしか、見えない。

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