このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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8.モニカとナチョス
Childers JULY

1週間ほど前から、スノーピーズ畑で働くモニカは、いつも優しく、明るく、笑顔の素敵なアルゼンチン(?、コロンビア?) 人で、旦那さんも一緒に働いている。休憩中には、母国語が英語ではないモニカと、お互いに下手な英語で会話をした。 やっぱり、母国語が英語以外の人とは、英語の上手い下手に関わらず、なんとなく気分的に、しゃべり易く、友達になりやすい。 それは私の英語が、下手すぎる劣等感、ネイティブへの劣等感からである事は否めない。

モニカは、私達の泊まっているバンクハウスとは違い、キャラバンパーク内にあるキャビンに、旦那さんと二人で泊まっている。 そして、「ナチョスをご馳走するから、みんなでおいでよ!」と、 モニカと仲良くなった、アヤカちゃん、チズ、マリアン、私がお誘いを受けた。 「ナチョスって何や!?おいしそう!楽しそう!」という事で、「今日は夜ご飯も作らずに済むわー。ナチョス楽しみー!」と、みんなに自慢してから、 アヤカちゃん、マリアンと一緒にモニカのキャビンへ向かった。

キャビンの横で、ナチョスパーティー!
チズは「私は行けないわ、本当にごめんね」とモニカに言っていた。こっそり、「なんで?」と聞いたら、 「私は、西洋人が嫌い。マリアンが嫌いだから行けない。」という事だった。 「マリアンは、アジア人の悪口を言っている。」と、あれ以来チズはよく言っていた。無理矢理連れて行くこともできないので、 残念だけど、チズは不参加だ。



「ナチョスとは、なんかすごい豪華料理である!」と、卑しい考えを持って行ったため、ドリトスというスナック菓子に、 モニカが用意してくれたアボガドか、トマトソースをつけて食べるだけのものであったと分かった時には、ガックリと肩を 落とした、卑しい私であった。

パイプタバコを離さない私と、みんな
しかし、ワインを飲んで、酔いも回って、モニカの旦那さんが持っていたパイプタバコを吸わせてもらって、 これがまた香ばしくて、おいしくておいしくて、図々しく、パイプタバコを片時も離さず、吸いまくった。 そのパイプに入れる、タバコの葉は「Captain Black」というものだった。この名前が覚えられず、次の日の仕事中にモニカに何度も何度も聞いた。 それぐらいお気に入りの品であった。


久しぶりに「酔った」という感覚を味わうほどに飲み、いつもなら「これから飲みまくるでー!宴会はこれからや!」という場面で、 「明日も仕事だしねー」という感じで、お開きとなった。ここはチルダーズで、自分は明日も農場で働く労働者である事を忘れるぐらいに飲むところだった。危ない、危ない。 モニカにナチョスとパイプタバコのお礼を言い、私達はキャビンをあとにした。部屋に戻ると、外のテーブルにみんなが居たので、 「ナチョスにガッカリや!!!」と、声を上げて文句を垂れ流した。ご馳走になった上に、パイプタバコを片時も離さず吸いまくって、御機嫌やったくせに。 嫌な酔っ払いだ。私はそういう酔っ払いなのだから仕方あるまい。

次の日も仕事があるというのに、この日にワインを飲んだのは、次の日の仕事が「ウィーディングだから、仕事は早く終わるよ」と言われていたためであるが、 「ウィーディングって何?」と意味も分からないまま、次の日になった。 それは、「草むしり」だった。スノーピーズ畑に生えた草をむしる、むしる、むしり続ける。腰をずっと屈めた状態で。 「うぉー、この体勢、辛すぎるー。腰が痛いー。」と、泣きたくなりながら仕事を続けた。 ズッキーニ畑で働く人々は、このように辛いのか。いや、ズッキーニは重いから、これ以上に辛いのだろうと思うと、 アキとタカシとおじいちゃんは、凄い奴らなのではないかと、尊敬しようと頭を巡らせかけた所で、11時20分で仕事は 終わった、ラッキー!

仕事後に、スーパーへ行って、昨日吸った「Captain Black」の葉を探したが、見つからなかったため、 似た名前の「Capstn」というタバコの葉に挑戦することにした。スーパーを出て、さっそくタバコを巻いて吸ってみると 香ばしさが同じではないか!!!「Captain Black」ほどの香ばしさは無いものの、それでも、ほのかに感じる香ばしさ。

ところで、スーパーへ行く前に、今日は給料日だったので、さっそく銀行でチェックを口座に振り込んでもらった。 この2週間は、仕事が早く終わる事が多かったため、前回よりは少ない額だったのでガッカリしていたが、 口座に振り込まれ、残高を確認すると、な・な・なんと!!3000ドルを越えた!!3000ドルなんて、オーストラリアに来て、まだ 1ヶ月しか経っていなかった時以来の残高!!それ以来、そんな大層な額の残高が私の口座にある事はなかった。3000ドル!!!

香ばしいタバコに満足して、3000ドルにニヤニヤして、スキップしたいのを我慢して、鼻歌を唄いながら歩いたキャラバンパークまでの 道のりは、いつもとは違って短く、心は喜びに満ち、顔はニヤニヤするのを押さえる事に必死だった。

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