このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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5.ひとり
Childers JUNE

1日の仕事を終えてキャラパーに帰ると、私は昨日の夕方「なんて汚い格好なんだ」と白い目で見た人達と同じような 赤土まみれの汚い姿に成り果てていた。汚い服を脱ぎ捨て、シャワーを浴びてベットに寝転んだら、トマトをもいでいる感じがまだして、 狂いそうになった。何度目を閉じても、トマトをもぎ続けている。やめてくれー!!

夕食を作るのもめんどくさいけど、作って食べる。もちろん私のお得意のパスタだ。 一人寂しく、外のテーブルに座って食べる。

ファームのオーナーのLynさんは優しい。でも何を言っているかほとんど理解できていないのに、「いぇー、いぇー」と分かったフリの繰り返しで疲れた。 休憩中も、みんなが何を言っているのか全く分からなかった。イギリス人4人はもちろん英語がしゃべれるし、 ドイツ人のマリアンも訛ってはいるが、イギリス人達ともLynさんともしゃべっているし、チズも頑張っている。 私は何だ、全然ダメだ。日本が恋しくて仕方ない。まだ1日目なのに。

ご飯を食べ終っても、まだ7時にもなっていない。暇だ。日本が恋しい。日本語が恋しい。 ブリスベンで出会ったミキに電話をしてみたら、「ブリスベンで仕事がみつからないしシェアもいい所がみつからないから、私もピッキング行こうかなー」 と言うので、ぜひ来てくれー来てくれー!と懇願し、2日後の夜に来ることになった。 ミキだけでは物足りず、シドニーにいた頃の友達や、ありとあらゆる人達に電話をしまくり、 「しんどいー、日本人いいひんー辛いー、チルダーズ来いや!仕事あるで!」と勧誘しまくった。 シュガーボールキャラバンパークのオーナー、バリーとスーの回し者かよ!というぐらいに。

仕事を始めて3日目の夜、ミキがチルダーズに到着した。久しぶりの生日本人だ。(と言っても3日ぶり)
一緒に夜ご飯を食べる友達が居るっていいものだ。周りには、酔ってなのか、何かを吸ってなのか、叫び、騒ぐイギリス人達がいて 「うわー、ここ凄い所やなー。ここに一人でいたら凄い精神修行になるで」とミキは言った。
ミキも運良く次の日から働けることになった。友達が来て、これで寂しくないとホッとしたのも束の間、 ミキが働いたファームは厳しい所で、1日で首になった・・・。機械に乗りながらトマトを収穫していくらしいが、「お前は遅いからファイアー!(首だ!)」と言われたらしい。 キャラパーのオーナーに他のファームを紹介するよと言われたが、ミキは「No Thank you」と笑って断り、次の日に「ケアンズで仕事探すわー」と言ってチルダーズを去った・・・。

しかし、私の勧誘の成果もあり、コフスハーバーやブリスベンで出会ったタエも「ピッキングがしたいから行く!」と言って、 その次の日にチルダーズにやって来た。そしてまたまた運良く次の日から働けることになり、ズッキーニの収穫をしたタエは 「もう、しんどい!1日で充分!」と満足気な顔をして、その次の日に去って行った・・・。

この数日の間に、日本人が入ってきたようで、タエが働いたズッキーニのファームで働いているようだ。 しかし、私が居るバンクハウスではなく、ロッジの方に居るらしく、キャラバンパークの中でも出会う事が無かった。 しかし、そんな時同じファームにスキンヘッドの日本人が入ってきた。 「おぉーやったー日本語がしゃべれるー心強い!」と思ったのも束の間、二言三言話しただけで、その後はしゃべる事もなく、 「え?嫌われてる?」と不安になるぐらい他人行儀である。それは他人であるのだから仕方ないけど 挨拶ぐらいするやろ、普通。感じが悪すぎる。

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