このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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6.下山


山頂に到着した喜びも束の間、山頂の寒さに耐えられない。霧が立ち込めて下界の景色は何も見えない。 強風が吹いている。登ったのはいいものの、これからまたあの距離を下りるのかと思うと、参った、参った、お手上げだ。

山頂には日本一高い場所にあると名高い郵便局がある。葉書を買うために行列に並ぶ。寒い寒い。寒すぎるのに、どうして ここまでして並ぶんだ。ここまでして日本一高い場所から葉書を出したいのか、何なんだ、みんなアホちゃうか? 私もアホちゃうか?何分並んだか定かではないが、30分ぐらいは並んだだろう。葉書を買って、スタンプを押して、 私はカヨさんに、カヨさんは私に宛てて葉書を書いた。今回参加できず残念がっていたマユミにも書いた。他に友達にも書いた。 寒さと疲労で手がかじかんで、ひどく汚い字になった。

休憩する場所で、おしるこ(600円)を買って食べる。手作りおにぎりも食べる。 おしるこはレトルトで、味が薄かったが、冷えて疲れた体には最高に美味しいご馳走だった。 下山する前にトイレへ行く。4つあるトイレのうち2つの前に行列。人が並んでない2つのトイレは 使用できないほどに、見なくても良いものが溢れかえっている様子だった。 9合目の山小屋のトイレ同様、ここも見なくても良いものが見える大変汚いトイレであったが、それは仕方無いことである。 何しろ、山なのだから。ここでも寒い中、30分ぐらい並んだ。

お鉢巡りと言って、富士山頂を一周することも富士登山の醍醐味であるようだが、 あまりの強風の時は火口に墜落する危険性があるという噂にびびった私達は、 強風と霧という悪天候を理由に諦める事にした。早く下山したい。予定では、もう下山して 温泉に入っている時間なのに、なんでまだ山頂にいるんや・・・。本当に富士山、恐るべし。 なめたらいかんぜよ。

須走口というコースは、砂走りと言って一足で2〜3mも下れる箇所が長くあり、 下山には人気のコースということで、そこから下山しようと決めていた。 しかし登って来た富士宮口コースから須走口コースへとお鉢巡りの道を移動しようとした時、凄い突風で 本気で飛ばされそうになって怖気づいた私達は、須走口コースよりも手前にある御殿場口コースから 下山することに変更した。御殿場口コースでも砂走りが楽しめるらしい。

下山をし始めても強風は吹き止まない。登山道の脇を見ると、大きな岩がゴロゴロとある。 強風によって上から大きな岩が落ちてきそうで、とても怖い。怯えながら、下山し始めた頃、 既に14時前になっていた。

このコースでは8月に登山マラソンが毎年開催されるらしく、練習のためか走りながら登って来る人たちを何人も 見かけた。トロトロ下りる私達は、登ったはずの人達がひき返して下りていく場面までも見送った・・・。 「どんだけ早いねん!!!おかしいで!」と驚くばかりであった。 しかし、40分で下山できるはずの8合目までの距離を2時間もかけて下山した私達のスローペースを見れば 「どんだけ遅いねん!おかしいで!」と驚かれるに違いない。

8合目に到着したのは、15時半。ゆっくり休憩しながら御殿場口からのバスの時刻を確認してみると、 最終17時とあるではないか!!油断していた。最終バスに間に合わないなんて考えもしなかった。 下山をなめていた。いつの間にか霧が晴れて、綺麗な空や 景色に見とれて写真を撮りながら下っていたのがいけなかった・・・。壮大な景色を見て「すごい!すごい! スペクタクル!スペクタクル!」と2度繰り返して言っていたのがいけなかった・・・。まだ8合目・・・・。ここから7合目まで1時間、5合目5勺まで、さらに1時間。 そしてさらに5合目までは1時間近くかかると書いてある・・・。それも健脚の人の場合・・・。 私達、2倍近くかかっている・・・。え???バスの時刻にはもちろん間に合わないけど、 日が暮れるまでに下山できないという危険性もあり?え??まじで?嘘やろ?と目の前が真っ暗になる2人であった。

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