このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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7.遭難?


御殿場口からのバスには間に合わないが、富士宮口からの最終バスは20時という事を発見し、 御殿場口の途中から宝永山を通り、富士宮口に繋がる道があるので、そのコースを取ることにして 急いで8合目を出発した。

焦った私達は、ハイスピードで「もう!!!なんで最終バスが17時やねん!早すぎんねん!」 と文句を言い言い下山。さっきまでチラホラ見えていたはずの下山者の姿も見えなくなっていた。 登山マラソンランナーもびっくりのハイスピードで、7合目に到着し、少しの休憩を取った後、 大砂走りの道を下る。想像していた大砂走りとは違い、砂利道で、大きい石も所々にあって怖い。 でも慣れて来るとスイスイと進むことができた。そして8合目を出発して約1時間半という 私達にしては驚異的ハイスピードで6合目に到着。もう17時だ。ここから富士宮口へ繋がるコースを行くことになるが、 表示が小さくしかなく、今までのようにロープでの道しるべもなく、不安がよぎる。

道もよく分からないし「御殿場口からのタクシー代は出すから、このまま御殿場コースを行こうや」と 弱音を吐く私。すると後ろから一人で下山してくる男の人が見えた。その人は富士宮口へ繋がると見られる コースに進んだ。目を輝かせる私達。ホッと安心して、その人の後に続く。ストーカーのようだ。 また安心して壮大な景色の写真を撮りはじめた私達。しかし、富士宮口へ行くと思った男の人は、宝永山の頂上の方へ向かう道へ行った・・・。 再び不安になる。

だが、ラッキーなことに、これから行こうとしている方向から歩いてくる人達を発見。 すれ違う時に、「この道は富士宮口コースに続く道ですよね?」と聞いてみると「そうですよ。すぐですよ。」と言われ、安心。 またもや安心して霧の立ち込めてきた中を歩く姿をお互いに写真に収めたりしていると、本気で霧がひどくなり、さっきまで見えてたはずの 道が見えなくなってきた・・・。案内表示も、道しるべのロープもない。ただ、人が歩いてできた砂利の中にある道らしき部分を 歩くだけだ。途中で、右へ行く道と真っ直ぐに行く道に別れているかのように見える場所に差し掛かった。 霧で先が見えないから、どっちへ行けばいいのか全く分からない。泣きたい。ずいぶん後ろから、カップルが歩いてくるのが見えた。 カップルにしゃべりかけるタイミングを逃すが、カップルは真っ直ぐに進む道を行ったので、ついて行くことにした。

しかし、カップルは少し進んだ場所で座って休憩しだした。「え?私らに先行けってこと?お試し?」 と不安になる私達。追い抜くときに、しゃべりかけてみる。「ここって富士宮口コースに繋がる道 ですよね?こっちでいいんですよね?」と聞くと「そうだと思います。多分・・。」と言う。 不安なのは彼らも同じであった。 もう、行くしかない。すごい傾斜。すごい霧。私は先頭に立ち、砂走り感覚で砂利の道を下って行く。 大きい石がゴロゴロしていて怖い。道しるべが何も無いから、道をはずしそうで怖い。 急な傾斜の下りに、何度も尻餅をつきながら、「これ道ちゃうんちゃうん?」「遭難してるんちゃうん?」と 一人で叫びながら行く。後ろから、カップルとカヨさんが続く。

下って来た道を振りかえって見てビックリ!
やっとの思いで坂を下り終え、一休み。引き続きカップルも到着。カップルも一緒に一休み。 そしてカヨさんも到着。しばらく休憩。カップルとも会話を交わす。霧が晴れて来て、前方の登りの道を見て愕然とする。 下って来たからには、また登らなければいけない。それにしても凄い景色だ。疲れ切って、写真を撮る余裕もなかったけど、その景色は凄かった。後で調べると、そこは宝永火口だった。

しばらく休み、4人で歩き出す。しばらく進むとベンチのある場所に到着。 これから登りの道を行く前に、ベンチで休憩。ここで来た道を振り返ると、さっき下って来た道が見えて愕然とする。 「えぇー!あんな急な道を上から降りて来たんーー?」と愕然。右に行くか、真っ直ぐ行くか迷った道もくっきり見えていた。 どちらから来ても、一つの道に繋がっていたようだ。道しるべの無い道も遠くから見ると、クッキリと見える道だった。 昨日の登りの時のように、それを臭くとも人生に例えるような心の余裕は無かった。本当に疲れ切っていた。既に時刻は18時。

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