「ウルル（エアーズロック）は、アボリジニにとって歴史的重要な意味を持つ神聖な岩です。本来は登るべきではない岩です。 観光客は、岩を写真に撮ることだけに専念するが、一体何を目的に写真を撮るのでしょうか。 カメラのレンズではなく、心のレンズを使ってみてはいかがでしょうか。 訪れた場所を心の中に留め、思い出として残しておけば、帰国してからもはっきりと思い出せるはずです。」 などと、この土地の昔からの所有者であるアボリジニの方の言葉の書かれたパンフレットを見て、 このツアーに参加してから取ってきた、自分の行動を大いに反省させられ、 そして、なんかいいこと言うなーと感動した。

昨日行った、マウントオルガは「カタジュタ」、今日のエアーズロックは「ウルル」、と、アボリジニの人々が 昔から呼んでいた呼び方があり、どちらも神聖な場所で、先祖代々から伝わる伝統を大切にするアボリジニの人々さえも 立ち入ってはいけない場所がある。そのような土地へ、何の知識も持たない観光客に足を踏み入れられるのは、 たまらないだろう。しかも、「ブラピかっこいいー」とか、「疲れたー！しんどいー！」などと、 ほざきながらハイキングしたり、「登るために来たんや！登らな来た意味がない！」と言いながら、ウルルに登り、 「体力もないし、怖いし、ギブアップ！」とか言って下りてきたり、壁画を見るコースを歩いている時に「トイレ行きたい！」 と言って、じっくりと見ずに足早に通り過ぎたりする観光客がいた日には、 ご先祖様もお怒りになるに違いない。

エアーズロック、いや、ウルルは、登るためにあるものではない、観光のためにあるものではない、神聖な、伝統的なものだと、痛感。 ここは、ツアーの一番はじめに来るべき場所なのではないかと思った。 まあ、それでも多分「ブラピかっこいー」と言いながら歩いたり、「疲れたー！しんどいー！」と連発しただろうけど。 それでもウルルには登ろうとしたかもしれないけど。それでもトイレには行きたくなっただろうけど。

Uluru バッチ　４ドル

実は、「エアーズロック、たいして感動せんかったな。」という感想しか持てていなかった私であったが、 このカルチャーセンターに来たことによって、何か、神聖な気持ち（どんな気持ちや）になり、 ここは、バッチを買っておこう！と思い、ウルルを模ったバッチと、絵葉書を、カルチャーセンター内の土産物屋で購入。 マウントアイザバッチに引き続く、バッチ購入。さっそくカバンにつける。

この時、「気に入った土地のバッチを買うことにしよう」と 密かに決め、バッチコレクターの道を歩みはじめることになる。旅のささやかな目的と楽しみが、ひとつできた。地味だけど。