ダーウィンまで20時間。バスに無事乗れたことに安心していたが、ここから長いバスの旅が始まることを忘れていた。 そして内陸部における、真冬の夜の寒さも。
バスに乗り込み、バス待ちの疲れから、さっそく眠りに着いたが、 寒さに目を覚ました。エアーズツアーで、夜の寒さは思い知ったはずだったが、エアーズ周辺だけのことかと思っていた。 まさかバスの中がこんなに寒いとは思わなかった。周りの人を見ると、寝袋を持ち込んでいる人もいる。羨ましい。 寝袋に入りたい。入れてくれ。寒くて寒くて、本気で凍死するのではないかと思っているうちに、テナントクリークに到着。 午前3時を過ぎていた。
バスの運転手さんに、「寝袋を取り出したいので、荷物を出してください」とお願いし、寝袋を手に入れる。 いい運ちゃんで、よかった。寝袋に入り、凍死する危険からも逃れることができた。そして、猛烈な音と振動を加えながら カンガルーが激突したりしつつ、バスは夜道を北へ北へと進む。
長い夜は去り、寒さも去り、明るさと暖かさを取り戻したバスは、お昼の休憩を取るためにキャサリンに到着した。 バスターミナルには、他のバスから降りて休憩を取る人たちがいて、その中にはブリスベンのバッパーで出会った人もいて、 会話を交わした。40分ほどの休憩時間があるので、近くにあるショッピングセンターへ行って時間を潰した。
そして再びバスは走り出し、夕方5時、やっとの思いでダーウィンに到着。地球の歩き方を見て、「無料の朝食が付いている」という 情報に釣られて選んだバッパーに、ピックアップに来てもらう。部屋に荷物を置き、キッチンの様子などを観察し、 とりあえずコーヒーを飲んで、くつろぐ。もう夕方なので街歩きは諦めて、エアーズツアーから溜まっている 洗濯物を、どうにかすることにした。あまりにも大量にあるため、お得意の手洗いは諦めて、珍しく洗濯機を使うことにした。 3ドルの出費により、すっかり綺麗になった衣類を干して満足し、夜ご飯に一人寂しくラーメンを食べて、早々と眠りに着いた。