シドニーへ到着して、学校の手続きもその日に済ませた私は、月曜日、２０日の学校スタートまでやる事がなかった。 ホームステイへの移動も２２日ということで、Aplacのゲストハウスでしばらくお世話になることになった。ゲストハウスからシドニーの中心部（CITY）までは バスで２０分ほどかかる。一歩外に出るのにも、バスに乗るのにも、私にはすごい勇気がいった。当たり前だけど外国だから、外人だらけ。何を言ってるか分からない。
慣れない景色に不安を抱えつつ、１７日は、学校に入学金などの支払いに行くためにCITYへ行く。夜ご飯は、ゲストハウスの近くの中国系の店で食べることにした。 先にレジで注文して、お金を払うシステムになっていて、大きくメニューの写真もあった。私はその写真を見て、「ベジタブルヌードルスープ」というやつを食べることにした。 レジで店員さんに「Can I have a Vegetable Noodle Soup please.....」と緊張しながらマニュアル通りの英語を自信なさげに言った。すると店員は、笑って、「sorry??」と言う。 何度も言ったが、何回も聞き返される。ベジタブルヌードルスープ。それさえ通じない。そんな自分が情けなくなった。やっと通じた時、その店員の顔は「あぁ〜。ベジタブルヌードルスープね。まったく、 発音悪くてわかんないわよ。プププッ！」と言ってるように見えて、泣きそうになった。そんなわけで食べたベジタブルヌードルスープは、あんまりおいしくなかった。
１８日は、ベジタブルヌードルスープが通じなかったショックもあり、雨が降って何もやる気がしないということもあり、ゲストハウスから一歩も外に出ないという怠けた日を過ごしてしまう。 １９日。今日は動こう、CITYへ行こう！と決めて出かけることにした。１日家にいると外に出ることを恐れてしまう。でも行く前の不安は、一歩踏み出して人と会うと消えていく。 ゲストハウスの近くの家のおばさんと目が合うと笑顔で挨拶してくれた。そんなちょっとしたことが嬉しかった。
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| ＡＭＰタワー展望台からの眺め 曇り空のシドニー |
今日の目的は、AMPタワーに上ること。シドニーの中心部にある、なんだか変なタワーだ。どこから上るのか分からず、インフォメーションのお兄さんに聞くと、すぐ近くにチケット売り場があることを教えてくれた。
チケットを買おうとすると、私の財布の中に入っていた「YHAカード」を見て、「×○△※？！＄＃」と言うから、「え？」と言うと、何やらよく分からないまま、割引してくれた。ラッキー。 エレベーターで上までのぼり、１８０℃シドニーの風景が見渡せる階から、シドニーの眺めを満喫する。天気が悪くて、あまり綺麗に見えなくて残念だが、眺めているうちに、「ほんまにシドニーに来てしまったんやな」と しみじみ実感した。ひとりでブラブラ見て、１時間ぐらいして下りてきた。今日の目的、AMPタワー制覇！
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| ピットストリートモール 歩行者天国 |
AMPタワーを出た所に、ピットストリートモールと呼ばれる歩行者天国があるのだが、そこで若い女の子達が大勢集まってキャーキャー言っている。すごい人だ。何がおこっているんだ？シドニー！！
よく見ると、 若い女の子達は、前方に設置された舞台とスクリーンに向かって黄色い歓声を送っている。大きなスクリーンには若者に人気っぽいアイドルらしき人物が写っているが、外人なので誰だか分からない。 野次馬が大好きな私は、それを見物することにした。一体何が起こるというのだ？
若い女の子達は、キャーキャー、ギャーギャーと、元気だけど、もう待ちつづけて２時間も経つ。まだ誰も出て来ない。もう帰ろうかなーと思ったが、近くにHMVがあったので、行ってCDを見ていると、さっきスクリーンに写ってキャーキャー言われてた人達は 「The Back Street Boys」というグループらしい。私は全く知らなかったけど、チャートで１位になってるし、皆キャーキャー言ってるし、スゴイ人達なのかなと思って、また野次馬の所へ行くことにした。 若い女達の歓声が最高潮になった時、大人気らしい、グループは出てきた。すごい歓声だった。びっくりした。なんなんだ、この人達は。人が多すぎて、よく見えなかった。スクリーンでちょっと見えたぐらいだ。 残念ながら写真に収めることができなかった。そして彼らは、あっという間に帰ってしまった。２時間以上も待ったのに、なんか腹が立った。
後日、友達から教えてもらったのだが、「バックストリートボーイズ」と言えば、全米で大人気のアイドルグループらしい。すごい人達をみたのか、スクリーンでだけだけど。今日は、なんかスゴイ日だった。さすが、都会は違うわ。滋賀県にいてもこんなことはないだろう、と思った日だった。
