このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

WH入門
WH1年間
WH一般教養
MONEY
WH終了
WH BBS
WH LINK
WH TOP
放浪LIFE
-HOME-

年末バッパー生活-4-


 
バッパーのキッチン、ダイニング、テレビのある部屋

 シェアを見に行く時間までキッチンにいると、同じ部屋のもう1人の日本人が来た。夜、皿洗いのバイトをしているため、なかなか顔を合わすことが無くしゃべることもなかった。 私と同じ名前でびっくりの、タカコさん。タカコさんもラウンドをしてきたようで、いろんな話を聞く。


つい最近、私が友達にお金がないーお金がないーと話し、でも自分ではそんなにヤバイとは思っておらず、私の残高を友達に告げると 友達は驚いていた。「え・・あと5ヶ月ビザが残っている私よりも残高が少ないわよ。それ、やばいわよ」という言葉を吐いた。やばいらしい。ちょっと焦った。その話をタカコさんにすると、「大丈夫、大丈夫。働けばやっていけるよ。ラウンドもできるよ。」と言った。 心強くなった。ほっとした。でも、1月に入ったら本気でバイトを探さなければいけない。少し不安だ。

 そしてシェアを見に行き、そこに決定し、住むことにした。「いつ入るの?」と言われ、バッパーでもっといろんな国の人としゃべるため、欧米系に慣れるために、引越しは1月1日ということにした。(シェアハウスを見つけるまでの道のりは、次項で書こうと思います)

 次の日、しんどい、完全に風邪だ。しかし私はビールを飲む。その夜、うなされる。しんどい。外は相変わらずうるさく、しんどさに拍車を掛ける。毎日カップラーメンの夕食に、夜も熟睡してない日々、そりゃー風邪も引くだろう。口内炎がかなりひどい。栄養不足だ。 ここ数日、本気でラーメンしか食べていなかった。野菜すら入れていなかった。次の日は、一日療養した。暗くて暑い部屋で一日寝てた。熱も下がり、随分気分も良くなってきた。

キッチンで話をしていると、同じ部屋の韓国人の子がどうしても髪の毛を切りたいから、 切ってくれと言ってきた。私は生まれてこの方、人様の髪の毛なんて切ったこともない。もちろん美容師の学校へも行ったことがない。自分の前髪すら、ガタガタにしか切れない腕前だ。「いやー。無理、無理」と何回も言ったが、「もう暑くて暑くて、うっとーしくて仕方がないんだ、 大丈夫、大丈夫、あなたならできる、切ってくれ」と何度も頼みこまれたので、「OK!」と返事をしてしまった。そして数分後、無残な姿になった友達の姿がそこにあった。ガタガタだった。左右の長さが違った。でも、「あなたうまいわね。美容師の経験あるの?」なんて言ってくれて、 なんて心の広い人なんだ!でも、終わった後に鏡を見る彼女の顔に滲み出た、不満気な表情を私は見逃しはしなかった。申し訳無いことをしてしまった。でも彼女はすぐに明るい顔になり、「とっても似合ってるわ」と自分で笑顔で言ってみせた。私も広い心を持とうと思った。そして、人の髪の毛は 切らないでおこうと心に誓った。

その夜、タカコさんが友達から寿司をもらってきたからと分けてくれ、久しぶりにまともな物を食べて満足。しかし、この部屋は暑い。外がうるさいのには随分慣れてきたが。

バッパーに来て、いろいろ考える。自分のアホさを思い知らされる日々。沖縄青年は、来て間も無いのに英語が結構うまくて、欧米人にも積極的に話かけている。また、おもしろい韓国人のキムさんという人がいて、 ある日、キムさんと、沖縄青年と、オランダ人がいきなり政治、歴史、経済の話をしだして、私は全く分からなかった。何について話しているのかも分からず、口を開けて3人の話を聞いていた。あほだ。 後で、沖縄青年に訳してもらって、知った。でも、私は日本語でその話題をされても、自分の意見を述べることもできない。

キムさんは英語がうまい。毎日勉強していると言っていた。前、外国へ行った時、英語ができず、馬鹿にされて、怒り狂ったパワーで 英語の勉強をしたそうだ。毎日続けることが大切だと言っていた。どんなテキストを使っているか聞いたら、英語圏の小学校で英語の文法を学ぶために使われているという、青色のテキストを使って勉強しているらしい。青色は少し難しいらしく、このシリーズには赤色の本もあって、 そっちから始めるといいと教えてもらった。単語、単語、のアホみたいな英語をやめて、しゃべれるように努力しなければいけないと身にしみて思う今日この頃である。赤色の本を買って勉強しよう、頑張らなくては。ホリデーが終わったら、学校の後は毎日図書館へ行って勉強しよう。

相変わらずうるさいキンクロの町のバッパーの、暑くて汚い部屋のベットで、そんなことを考えているうちに、うとうとしてきた。その時。同室のイギリス人が友達らしき人2人ぐらいを連れて帰ってきた。ちょっと目を開けて見ると、男がいる。 何かしゃべっているが、何を言ってるか分からない。女友達は帰っていったようだ。男の声が聞こえる。彼女のベットは私の足側にあって、何をしているかは除き込めばよく見えるけど、暗くて見えない。男の声が聞こえる。2人でベットにいる。うそだろ、信じられない。ここはドミトリーだと言うのに。 え?どういうこと?え?ええー!?そんなことを考えているうちに、私は眠りについていた。

次の日、タカコさんに聞いた話では、タカコさんが夜中部屋に戻ると、男のお尻をおもいっきり見てしまい、気持ち悪くなり部屋を出てずっとテレビの有る部屋でいたらしい。バッパーに来て、間も無いのにこんな体験ビックリだ。 「こういうことって、バッパーではよくあるんですか?」と聞く私にタカコさんは、「こんなの初めてだよ。信じられない。私はあれからあの女とは挨拶もしてないわ。」と言っていた。ドミトリーで、やるなよ!!

年末BP生活-3-に戻る シドニーの生活TOPへ戻る 年末BP生活-5-へ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください