このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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年末バッパー生活-5-


南半球最大のクリスマスツリー

 季節はクリスマス。南半球にあるオーストラリアでは真夏のクリスマスを迎えることになる。CITYのマーティンプレイスという通りには、南半球最大と言われる クリスマスツリーが設置されていた。街中、クリスマスムードたっぷりと言いたい所だが、クリスマスはやっぱり冬が似合う。クリスマスなのにクリスマスという気がしない真夏のクリスマスだ。ところで、「南半球最大」という言葉をよく耳にするオーストラリアだが、「南半球最大」の繁華街キンクロといい、「南半球最大」のクリスマスツリーといい、 実際は、たいしたことはない。

 そしてクリスマスイブがやってきた。学校の友達の家でクリスマスパーティーをやるというので、バッパーの友達も誘って行くことにした。皆で料理を作って盛りあがろう!と、料理を作り出したが、私は料理をまったく知らないので何をしたらいいか分からない。キッチンハンドをしたことがあるタカコさんのテキパキとした指示を受けながら、ビールを飲みながら料理を手伝った。 手伝ってるうちから飲み始めていたので、料理が出来上がる頃には、すっかり酔って気分上々。

日本人ばかりの中に、香港人が1人いて、その友達が10人ぐらいで一瞬、遊びに来た。酔った私は勝手にジュースをすすめ、隅の方に座っている彼らに対して下手な英語で質問を浴びせまくった。where are you from? How older are you? My English is very bad!中学生以下である。 香港出身の10人ほどの若者に対して、1人で大声でしゃべりまくった。14歳の子もいたのだが、引いていたに違いない。でも酔っていたからお構いなしだ。彼らは10分ほどで帰って行った。「どこへ行くんだ」と聞くと「釣りに行くよ」と言ってたけど、こんなクリスマスイブの日に大勢で釣りに行く奴がいるのか?私から逃げる口実だったと気付くには時間がかかった。

その後も、酒、酒、酒だ。VBばんざい。皆、酔っていた。私も酔っていた。楽しかった。それだけしか記憶がない。夜中まで騒ぎ続け、イブは終了した。おっさんだ。

 案の定、次の日は二日酔い。とんだクリスマスの朝だ。10時すぎにバッパーで一眠りして目が覚めると、私が髪の毛をカットした韓国人の友達の荷物が無かった。 そういえば、シェアを見つけて住むと言っていたな。ちゃんとお別れもしてない。二日酔いだけでも自己嫌悪に陥るのに、自分の不甲斐なさにガッカリした。

 クリスマスの夜はバッパーの隣のコリアンレストランの外のテーブルでキムさんや、私がはじめ日本人と間違えた江川卓に似ている人や、同じ部屋に新しく入ってきた韓国人の女の子インチョウや、タカコさん、沖縄青年、など大勢でビールを飲んだ。 キムさん達は、韓国料理を注文していて、分けてもらったりして美味しかった。キンクロの騒がしい音の中、外のテーブルで食べる感じはなんとも楽しい。私が髪の毛をカットした友達は、そのコリアンレストランで働いていて、また出会えた。よかった。 そんなわけでクリスマスは過ぎていった。私のオーストラリアの真夏のクリスマスは、ビール、ビール、ビール、で終了した。楽しかったけど、何の色気もないですね、おっさんです私はきっと。

 クリスマスが終わると、バーゲンが開催されると言う噂を聞いて、26日にCITYへ行ってみた。でもたいして買うものもなく、終了。クリスマスのCITYは、ほとんどの店も閉まり、日本のお正月のように静まり返っていた。私は風邪がまだ治らず、熱は下がったものの、ひどい咳が止まらず苦しんでいた。 私は海外旅行保険に入ってきたものの、その仕組みを良く知らなかった。なんと、保険に入ってると、病院で無料で診察してもらえて薬ももらえるのだそうだ。それを知った私はすぐに日本語医療センターへ行った。通訳付きだ。咳止めシロップや解熱剤を もらってきた。これでもう、「すごい咳ね。大丈夫?」なんて誰にも言われずに済むだろう。でも風邪を引いたことによって、「ひどい咳」とか「喉が痛い」とか言う英語も覚えられたし、良しとしよう。(そんな単語も知らんかった自分にびっくりだ)

 クリスマスに静まり返るCITYとは裏腹に、キンクロは365日24時間、元気だ。いつもと変わらぬ騒がしい街。バッパーのキッチンにいると、江川に似た人が「夜12時を過ぎるとストリップが無料で見れるよ」と言い出した。 そして皆で見に行こう!と盛りあがり、12時をすぎた頃街へ繰り出した。呼び込みのお兄さんに聞くと、「フリー?そんなばかな。$25を$5にしてやるよ」と言っている。やっぱり無料で見れるなんて、江川のガセネタだったのか?しかし江川は粘る。 「フリーにしてくれよ」「だめだ、$5だと言ってるだろ」「前、フリーで入ったよ」「そんな事があるか!こっちは商売でやってんだ!ばかにするな!」と呼び込みのお兄さんは怒り出す始末。皆も、諦めムードでもう帰ろうかと思い出した頃、 ストリップショーの店の前に次々と「FREE ENTRY」の看板が!!いち早くそれを発見した私は、呼び込みの兄さんに、「フリーなん?」と聞くと「Yes!Yes!」と笑顔で言う。なんだ、それ!皆を呼んで、中に入ることにした。キムさんは、恥ずかしがって帰ってしまった。 中ではすでにショーが始まっていた。すごい、すごい、裸でセクシーダンスを繰り広げている。お姉さん達に夢中になっていたが、しばらくすると飽きてきて、お姉さんに夢中になるおっさん達を見ている方が楽しかった。江川はメガネを持参していて笑えた。 セクシーダンスを繰り広げるお姉さんを見て、皆いろんな職を持って、こうして生きて行ってるんやなー、私も働かなあかんわと思った。 そしてキンクロの夜は更けて行った。

この話を友達にすると、連れて行けーと言われ、その後シドニー滞在中に4回ほど足を運ぶこととなった。見すぎ。

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