このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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年末バッパー生活-7-


ニューイヤーの花火

21世紀になった瞬間、CITYのあちこちから 花火が上がる。ビルの隙間から、ビルの上から、AMPタワーの上から、あちこちで盛大な花火が連発。「わーーー!きれー!すげー!」とこの単語を何度も連発しまくり、喉が痛くなるほど叫んだ。 残念ながらハーバーブリッジはここからは見えない。

ミセスマッコーリーズポイントで見た友達に聞くと、すべての花火が綺麗に見えて最高だったと言う。ハーバーブリッジには、竜の絵の仕掛花火があったらしい。

ピアモントブリッジでの年越しを終えた私達は、とりあえずCITYのパブへ行こうと歩き出した。すべての人達がCITYへ向けて歩き出す。すごい人の移動だ。CITYにはたくさんのパブがあるが、 どこのパブもIDが無いと入れないと言われる。アジア人は年齢より若く見られるため、常にIDが必要だ。週末などは特に厳しく、IDを持っていないために飲みたい酒も飲めずにイライラすることが何度があった。 そして今、年末だから特に厳しい。すべてダメだった。諦めずに行こうとする人達もいたが、私達バッパー組は、もうバッパーに帰ることにした。帰って飲んだ方が正解だ。

日の出を見れないまま、空が明らむ

大勢で行動して出た疲れと、ビールをなかなか飲めなかったストレスで 皆、ヘトヘトだった。21世紀最初の日の出を見るために頑張って夜明けまで起きつづけ、夜が明ける頃にバッパーを出て、外へ行った。 なんだか雲行きが怪しい。待てど暮らせど、素晴らしい日の出を見ることは不可能だった。曇り空が朝日を隠していた。疲れ切った私達は肩を落としてバッパーへ帰り、それぞれのベットへ入った。 私はひとり、キッチンにいた。

 バッパーへ来て2週間。ヒロコさんから始まり、いろんな人に出会い、いろんな人の話を聞き、韓国人の友達もできた。欧米系には慣れていない気がするけど。飲んでばかりの日々のようで、いろんなことを考えさせられた日々だった。 ストリップショーで働く人を見て、私も働かなければと思った。私は日本に帰ったら何をするんだろう。自分はどんな職に就きたいんだろう。帰ってからの自分に繋がるような経験をワーホリでしたい、でもそれが何か分からない。私は料理が全くできず、ラーメンばかりを食べていた。 それで風邪を引いてしまった。そうだ、生きていく上で必要な栄養に関する知識が全くない。栄養について学びたい。栄養師になろうか?と考えたりした。それをタカコさんに語ったりした。タカコさんは、「もし夢がみつかって 違うことがやりたいって分かったのなら、1年いなくても、帰ってもいいと思うよ。1年いなくちゃいけないわけじゃないんだから。」と言った。大人だと思った。

 もう日本に帰りたい。こんな飲んでばかりの楽しげなバッパー生活だったけど、いつも頭にあるのはそれだった。英語のレベルの低さに日々嫌になり、何で英語を勉強するのかも分からなくなってきた。 ある酔っぱらった日の夜中、本気で帰りたくなり、日本にいる友達に電話をした。真夜中に、キンクロの街中の公衆電話から。真夜中だというのに私の泣き言に友達は1時間半ぐらい付き合ってくれた。 「でも今帰って来たら日本は寒いでー」と友達に言われ「そっか。じゃあ春まで耐えるわー」と言い、電話を切った。

ワーホリ、何がしたくて来たのか?目的を見失いがちだ。 バッパーに来て、いろんな人を見て、いろんな人としゃべりる中で自分が無力であること、自分の事が嫌というほど見えてくる。1年を、これからの人生を考えるために過ごしてみようかな。<<<睡眠不足の私はそんなクサイ事で頭がいっぱい、青春気取りかよ!と今さら こんな事を書いたのが恥かしくなり、ちょっと自分で突っ込んどきます。なんか、この後もクサイですが、あまり気にしないで下さい。もう突っ込みませんが・・・。<突っ込んだ日、03年05月06日>>>>

 たった2週間のバッパー生活だが、多くの出会いと、そしてすぐに来る別れがあった。すぐに別れることは決まっている。笑顔でしゃべっていた人が次の日の朝には荷物をまとめて 出ていく。それぞれの旅路へ。「涙の出るような別れがしたい」と思っていた。でも、そんなものいらない。寂しすぎる。皆旅人で、どこかへ行ってしまう。今日の「さよなら」が永遠の「さよなら」になる。 私は、1月1日、今日バッパーを去る。

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