このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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シェアハウス-2-

これがシェアハウス、ボロ屋敷だ!

 2001年1月1日、CITYからハーバーブリッジを電車で越えて約20分、Roseville(ローズビル)という駅に私は降り立った。 ここから歩いて5分ほどの所にシェアハウスがある。ローズビルの駅は改札もなく、駅周辺も鬱蒼としている。小さな店が何軒か軒を連ねているだけだ。鬱蒼とさせている元は この辺りに生い茂る背の高い木々のせいだ。「高級住宅街」とは言えないが、この辺りには結構閑静な住宅が立ち並んでいた。

それが、なぜだかどうして私のこれから住むシェアハウスだけは例外だった。 回りの家は、そこそこ可愛かったり、かっこよかったりするのに、これから私が住むシェアハウスだけは「え?ここって今も人が住んでるのかよ!?まじかよ!」という外観である。 誰が見ても、「ボロ屋敷」である。一歩間違えれば「おばけ屋敷」である。ある友達は、「きゃー、鬼太郎ハウスじゃん」と言った。確かにこの郵便受けが、まさしく鬼太郎ハウスだ。そしてこの家の住人は妖怪!ぎゃーー!というような ことはあるはずもなく、普通の人間が住んでいた。ゆかいな住人達が・・・。

これがボロ屋敷内部だ!! ←クリック!・・・謎の屋敷の見取り図、写真!初公開!

   この家は玄関扉の直前に10段ほどの階段がある。重いスーツケースを持ち、バックパックを背負って引っ越してきた私には乗り越えるのが困難な階段。 オーナーも女性なので持ってもらうわけにはいかない。そこへ夏の学生服らしきものを着用した、おぼっちゃんみたいな青年が来た。どうやらこの家の住人らしい。オーナーと笑顔で挨拶している。 そのおぼっちゃんみたいな青年が「これ運ぶのか?やるよ」と言って、スーツケースを階段の上まで運んでくれた。「サンキュー」よかった、住んでいるのは妖怪なんかじゃなくて、いい奴じゃないか!

 私の部屋は見取り図の「部屋2」だ。部屋にはベット、机、棚がある。「シーツ、まくらがない!」と言うとオーナーが物置から持って来てくれたが、シワシワで汚い。 カーテンもテロテロしたボロボロの蜘蛛の巣がはったもので、しかも紫色。部屋の印象が台無しだ。天井には蜘蛛の巣が今にも落ちて来そうな勢いでへばりつきまくってる。 見学に来た時には気付かなかった、そんな部屋の汚さにガッカリしてしまった。でもここが私の初1人暮しの部屋となるんだ、ガッカリしてはいられない。数日後、スーパーをめぐり、 シーツ、まくら、枕カバー、カーテン、薄い掛け布団を購入した。色も水色に統一したりして、女の子らしい感じだ。蜘蛛の巣だらけのカーテンを埃にまみれながら外し、新しいカーテンを取り着けただけで部屋はすっかり乙女チック(きしょ!)。 天井の蜘蛛の巣が気になる・・・。そのためにちゃんとスーパーで雑巾らしきものも購入済みだ。しかし、高い天井に届くはずもなかった。そういえば、リビングに掃除機が置いてあったぞ!さっそく掃除機を持って来て、ベットの上に乗り、掃除機で天井の蜘蛛の巣退治だ! うわ!蜘蛛の巣が頭に降ってきやがる!ぺっ、ぺっ。もう汚いとか言ってられない。気分はパン屋の屋根裏部屋に引っ越してきたばかりの魔女の宅急便のキキだ。掃除したら居心地のいい部屋になるんだ!やるしかない! 蜘蛛の巣や埃と闘うこと約3時間。けっこう見られる部屋になってきた。ベットや机の位置もあれこれ移動して最適な位置へ持ってきて、壁には写真や絵ハガキを飾り、ついでにいつかスカイダイビングしたいという思いを忘れないようにスカイダイビングのパンフレットも貼って、快適な私の部屋が出来上がった。

 今まではホームステイやバッパー生活で、自分で料理も作ったことが無かったが、これからは倹約のためにも自炊していかなければいけない。塩・こしょう・砂糖・油・マヨネーズなどを買い揃えた。 コップや器やスプーン、フォーク、包丁、フライパン、鍋などはシェアハウスのキッチンにあまり清潔だとは言い難い共同のものがあった。コーヒーカップだけは自分のものが欲しくなり、買うことにした。 新生活をはじめるには、なんやかんやと結構お金がかさむ。カーテンもシーツも枕もカップも別にあるものを使っとけばお金をかけずに済んだのだが、憧れの1人暮し(シェアやけど)で気合を入れて自分の気に入る部屋を作るために金をつぎ込んでしまった。 満足感が得られたので、いいことにしておこう。

 こうして私のシェアハウス生活はスタートした。その時まさか、ここに約5ヶ月も住むことになるとは思いもしなかった。

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