このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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仕事-4-


 2月19日から、旅行会社でホームページを作るバイトが始まった。日本人がほとんどだけど、中国系の人、オージーっぽい人も少しいる。 働く時間は、一日4時間で、自分で好きな時間帯を選んでいいということだ。朝が苦手な私は、昼の2時から6時まで働くことにした。 服装のことなんて考えていなかった。面接の時は気合いを入れてスーツで行ったので、初日もスーツで行ってみた。 でも、それ以降はフツウにTシャツやジーパンで行ってもいいと思ったいた。しかし、さすが日本の会社。さすがCITYの大きなビルの中にある会社。 そんなわけにもいかないことが分かった。「ジーパンはちょっとねぇ・・・」と会社の人が言った。 普通に考えたら、そりゃそうだよなー。会社やもん。そして私は、オーストラリアに来て初めて自分から親に電話をかけた。「ちゃんとした服がないので、 私の部屋のタンスにある、あの服とこの服とあれとこれと、ついでに料理の作り方が分からんから、基本的な料理の本も買って送って下さい。」と。 救援物資が届くまでは、襟のあるシャツとかを着て行くことにした。

CITYのマーティンプレイス。
サラリーマン達が行き交う。新しいバイト先への通勤道。

 新しい仕事が始まったのと同じ日、シドニーに来て間も無い頃に出会った友達、アヤカちゃんが旅立った。メルボルン、タスマニアを旅し、 3月のはじめにあるマルティグラというゲイのお祭りの時に一旦シドニーに帰って来て、またラウンドへ出る予定だという。 レイカちゃんやサチコさんと一緒に、セントラルステーションのグレハンのバス乗り場へ見送りへ行った。こうして次々と友達が去っていく。 シドニーはこれから少しずつ寒くなっていく。秋の虫の声が聞こえた気がして、寂しさが増した。 サチコさんは、アヤカちゃんとルームシェアをしてたから、なおさら寂しいやろうな。

 そしてその翌々日、年末のバッパーで出会い、オーストラリアの旅を終えてシドニーに戻って来たヤスコさんが、我が家に来ることになった。我が家は、友達を泊める場合、オーナーに5ドル払わなければいけない。(さすが商売根性丸だしオーナー) それでもバッパーより遥かに安いため、「来たらいいねん!」という話になったのだ。ヤスコは、3月の初め頃にはゴールドコーストへ行って、中頃に日本へ帰る予定だと言うので、シドニーにいる間は汚い我が家、汚い私の部屋でルームシェアをすることになった。

レイカちゃんは彼氏のトーハが国に帰っているから、ヤスコと私とレイカちゃん3人でよく夜ご飯を作って食べたり、時々、年末のバッパーで出会ったタカコさんも汚いボロ屋敷まで足を運んでくれて鍋パーティーをしたり、ヤスコは毎日ワインを飲み、私も飲み、ヘビースモーカーになり、 楽しい日々を過ごした。 ボロ屋敷のリビングは、完全に私達の宴の場となり、住人達は冷めた目で通り過ぎていった。特に、いつもリビングでテレビを見ている 40近いおっさんアラケルは迷惑そうにため息を吐きながら、渋々自分の部屋へと戻って行く場面が多く見られた。多少酔いながら日本語で語る私達がいては、テレビも見ていられないだろう。 ちょっと悪い気もしたが、今だけだから許してもらおうと心に決めて楽しんだ。

  新しくはじまったバイトの方は、職場のオフィスで働く感じ、上司、すべてが日本で働いてた会社と同じで、私は人見知りをしまくって、相変わらずで、 人間関係はドロドロした面が見えて、「どこの会社でも同じなのか」と思い知らされた。海外だからと言って、何も変わりは無い。 ただ、仕事のできる賢い人達だから海外勤務してるのかなという気もしたけど、別にカッコイイとも思わなかった。尊敬できる人も見当たらなかった。

でも、仕事の方は楽しかった。 photo shopというソフトを使うことになり、全く使ったことがなかったため、始めは本を見ながら勉強し、苦戦した。 でも慣れていくと、写真を加工したり、写真を編集して文字を入れたり、動画を作ったりできるようになり、ホームページを彩っていくのが楽しかった。 上司に「すごいねー、才能あるんじゃないの?」とお世辞を言われ、調子に乗る私。しかし上司も全くの素人、私も全くの素人。こんなんで給料もらっていいの?と疑問を抱きながら、こんなに日本社会にドップリ漬かってていいの?と嫌悪感を抱きながら、オーストラリアに何しに来たんや?と 自分自身に問いかけながら、 ただパソコンで遊んでいるだけのような4時間労働の日々は続く。

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