このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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19ドル-1-


 オーストラリアに来る前、地元の友達は口をそろえて「遊びに行くわー!案内してなー!」 と言っていたけど、時間、お金、距離などを考えたら簡単に遊びに来れるはずもなかった。 しかし、そんな中、高校の頃からの友達、愛ちゃんがシドニーに遊びに来ることになった。 愛ちゃんは友達と二人で2泊3日でシドニーにやってくる。その前にゴールドコーストにも 行くようだ。

 3月18日の日曜日、シドニーに到着した愛ちゃんから電話があり、オペラハウスで待ち合わせする ことになった。4ヶ月ぶりの再会は、やはり私の遅刻で幕を開けた。オペラハウスの階段に 愛ちゃんと、その友達の姿を見つけた時、懐かしく嬉しい気分がした。二人は、おじいさんと話しをして いて、私は初めその人が添乗員さんかと思ったが、ただ暇を持て余す老人のようだった。 久しぶりの再会で積もる話しもあるだろうという私達の気持ちを察する様子もなく、 おじいさんは、しゃべり続け、いきなり「カフェに行こう」と言いだし、オペラハウスのすぐ近くの カフェでジュースを飲みながら、またおじいさんはしゃべり続けた。ジュースをおごってもらってるから文句も 言えず、おじいさんの英語も、ほぼ理解できず、私と愛ちゃんは困った笑みを浮かべるしかなかった。 私は英語圏に4ヶ月もいるはずなのに、おじいさんの英語が分からず、愛ちゃんの友達の方がおじいさんの 英語にうまく相槌を打ち、話していたので、少し肩身の狭い気分を味わったような気もした。 私が理解できたのは、おじいさんがドイツ人だと言うことだけだった。ジュースも飲み終えたので、 おじいさんともお別れして、やっと久しぶりの再会を懐かしむことにした。

「シドニーの案内をして!」とメールで言っていた二人に、私はあれこれ考えて、学校の皆で行った ワトソンズベイに行こうと勝手に計画していた。フェリーにも乗れるし、ワトソンズベイの断崖絶壁の すごさに日本とは違った大自然を感じれるだろうと思ったからだ。しかし、短期滞在の二人は、 今日はお土産を買う日と決めていたようで、「買い物のできる場所に連れて行って欲しい」と言い出した。 時間が限られてるんだから仕方ないよね。というわけで、「市内なら私の庭よ〜!ついて来なよ!」と大きな態度を取ることもなく、 「えーと、どこがいいかなー」と考えてQVBやピットストリートモールを案内した。 普通に電車に乗ったり、道を知っていることだけで「すごいなー慣れてるなー」と言われ、満足気な私であった。 しかし、夜になりご飯を食べる前に一旦ホテルにチェックインすると言う二人が「ホテルの場所わかるー?」と言う。 ホテルの場所はキングスクロス。年末をバッパーで過ごした場所だ。「あー、分かる分かるー」と大きな口を叩いたものの、 実際行ってみると分からない。「えーどこやろう」と道に迷いまくり、お店の人に道を聞き、また違う人に聞き、 やっと辿り着けた。面目丸つぶれである。

無事、ホテルでチェックインを済ませ、部屋に行く。綺麗な部屋だ。私が年末を過ごしたバッパーとも、私の住むボロ屋敷とも大違い。 それでも二人は、「まだ綺麗な方やなー。ゴールドコーストはもっとひどかったわー」と言う。 私は、きっと感覚が変わって来ているんだろうと実感した。

キンクロで買ったFish&Chips。$9

そして夜ご飯を食べようと、再び外へ行く。あらかじめ私が貧乏であることを伝えていたので、 高いレストランとかは避けて探すことにする。オーストラリアと言えばコレ!という夜ご飯がいいなーと言う二人に フィッシュアンドチップスを勧めると大賛成でそれに決まった。 9ドルと言えば、日本円に直せば約630円。安い夕食だ。しかし、私にとってそれは大奮発の夕食なのだ。 しかし、何食わぬ顔で9ドルを払うフリをしておいた。その店には食べるスペースがなく、外で食べるのも怖いので、ホテルに持って帰って食べることにした。

ホテルの部屋で積もる話しをあれこれしながらフィッシュアンドチップスを食べた。 そして二人は明日、シドニー郊外にあるブルーマウンテンに行くという。 私も一緒に行きたいところだったが、次の日からまたバイトが始まるので行けない。 あさっての朝、二人はシドニー発の飛行機で日本へ帰る。バイトは昼からなので必ず見送りに行くと約束して、 私はホテルをあとにした。

愛ちゃんから「何か日本から持ってきて欲しいものある?」と言われ、「ゆずの歌が入ったテープが欲しい」とお願いしていたら、 ゆずの歌が入ったテープを2本作って持って来てくれたので、ボロ家に帰って愛ちゃんからの手紙を読みながらそれを聞いた。 そのテープは、その後何度も聞き、何度も励まされることになる。

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