このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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19ドル-2-


 次の日、二人は無事ブルーマウンテンを満喫したという電話が入った。
そして二人が日本へ帰る日。早起きして空港向かう。もちろん時間に不正確な私は、乗ろうと思っていたバスに乗り遅れ、 空港に着くのが少し遅れてしまった。待ち合わせをしていた場所に二人の姿は無い。添乗員さんの電話を借りて、愛ちゃんから電話があり、 もうゲートの中に入ってしまったと言う。 「えー!手土産にお菓子買ったのにー。手紙も書いたのにー!ちょっとゲートの近くまで行ってみるから 来てみて」と言い、出国する人しか入れない場所に無理矢理入って行くと、2つぐらい検問を通った向こう側に二人の姿が見えた。 しかし遠すぎる。私の怪しい行動に気付いた空港の人が険しい顔で「ここは入ってはいかん!」というような事を言い、 「出ていけー!」と厳しい顔と口調で言われ、かなりびびったが、どうしても手紙だけでも渡してもらわなければ空港まで来た意味が無い! と、怖気づくことなく、「この手紙をあの友達に渡してくれ!」と遠くにいる愛ちゃんを指差して言った。厳しい顔を弛めることなく、 空港の人はその手紙を、不信なものが入ってないかを機械に通して調べ、愛ちゃんに届けてくれた。そしてまた厳しい顔で「出ていけー!」と 怒られた。

空港。見送りは、悲しい。

空港の窓から飛び立って行く飛行機が見える。 久しぶりに会えた友達が帰って行くことも、ちゃんと見送れなかったことも、空港の人に怒られた事も、 悲しかった。
空港に来るのは、シドニーに到着した日以来だ。来たばかりの頃の不安を思い出し、 あの頃から私は成長したのだろうかと今の状況に不安が増すばかりだった。

しかし、到着した頃とは違い、今は空港から市内へのバスで格安に行ける方法も知っている。 貧乏ならではの知恵だけが身に付いていくようだ。悲しんでばかりもいられない。 今日は、ホームページのバイトの給料日だ!!しかし、給料明細を見て、力が抜けた。 私は、TAXという存在を忘れていた。ワーホリは、給料から税金を30%引かれるのだ。 時給12ドルと喜んでいたが、手取りは10ドルも無いことになる。 そして、ホームページのバイトの給料は1ヶ月に一回。給料は末締めで、2月19日から働きはじめた私は2月末までの10日分の 給料しかもらえなかった。 予想以上に少ない給料に、泣くしかなかった。このわずかなお金で生きていけるはずもなく、私は再び掛け持ちのバイトを探すことに なった。

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