タバコの本数が増えまくり、３日で１箱吸うペースになってきて タバコ代が馬鹿にならない。闇に繋がる友人からの丸秘情報により、タバコを安く入手できる店を知り、そこへ通うことになる。買う時のやり取りが、ひそひそ声で行われるため 結構笑える。「どこかでFBIに見張られているかもしれないから大きな声を出すんじゃないよ、お客さん。」とでも言いたいかのようにキョロキョロ周りを 見渡してからこっそりタバコを売ってくれる。それがどこにあるか、いくらなのか、なぜなのか。そういう事をここに書いてしまうと私もFBIに狙われかねないので伏せておく。聞かないでくれたまえ。

ボロ屋敷の近くに住むサチコさんのシェアハウスの住人が、キムタクと常盤貴子が出ていたドラマ「ビューティフルライフ」の DVDを全巻入手したらしく、夜通し鑑賞会を開くというので、レイカちゃんと共に見に行くことにした。 日本食レストランでのバイトを終えてすぐにサチコさんの家に向かう。そして、朝方までぶっ通しで鑑賞。 見たことはあったが、またもや感動。なんて綺麗な物語なんだ。さすがに一夜で最終話まで見れるはずもなく、また週末に持ち越すことになった。 そして、次の日も昼からHP作成のバイト、夜は日本食レストラン。寝坊はしたが、なんとかギリギリでバイト先に滑り込み働く。さすが若い、これぐらい平気だ。

そして週末に、最終話まで鑑賞する。なんてせつない物語なんだ。オーストラリアでテレビを見てもドラマを見ても、わけが分からないが、 久しぶりに日本のドラマを見て「やっぱり日本のドラマはいいよねー。オーストラリアのテレビってつまんないよねー！」などと皆で話した。 英語が分からないから、つまらないのではなくて、英語が分かっても多分つまらないよ！と日本のドラマを賞賛すると共に、自分達を正当化。

日本人ばかりの仕事場に、日本人の友達ばかり。そして日本のドラマをDVDで見る。この中に、オーストラリアにいなければ出来ない事は一つもないのかもしれない。 そして、こういう行動を否定、批判する人達も多いはずだ。私自身も、前までは嫌だと思っていた。否定していた。そして今でもいつでも「これでいいのか？」と思う。でも、今自分がいるのは、自分が生活しているのは こういう場所であり、友達は必要で、大切で、キムタクはかっこよくて、常盤貴子は綺麗で、キムタクがドラマで乗っていたバイクもかっこいい。 そういう事実であり、現実である。