このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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友達-4-


4月27日。

昨日学校の友達、マユミがシドニーに帰って来た。マユミは1月後半にシドニーを出発し、タスマニアへ行き、 パースまでオーストラリア半周の旅をし、アジアの旅をし、日本に一時帰国し、再びシドニーに帰って来たのだ。 そして、学校の友達、ヒロカズも3月の始めにラウンドへ出発し、オーストラリアの旅を終えて 同じ日にシドニーに帰って来た。
そしていきなり今日、美容師のカヨも含めてみんなで集まることになった。

1月後半、マユミの送別会。
日本風居酒屋JUJUの前で。

このメンバーで集まるのは、マユミがシドニーを出発する直前の1月後半ぶりだった。その時は、アヤカちゃんも一緒に飲んだが今はアヤカちゃんはラウンドへ出たのでシドニーにはいない。

みんなとは、シドニーに来てすぐの頃に仲良くなった。そしてよく飲みに行ったメンバーだ。他のメンバーがいる中にも 必ずみんなはいた。私がシドニーに来て、はじめて飲みまくって、酔いまくって、絡みまくって、ジョージストリートで 「日本に帰りたいー!まりちゃーん!りょーこちゃーん!」と日本の友達の名前を叫んだ時も、皆はいた。 心の広い皆は、こんな酔っ払いの私に懲りずに付き合ってくれ、一緒に酔って騒いでくれた。

マユミがシドニーを出発する直前、「最近髪の毛が伸びてきたけど美容院高いなー」という私達叫びを 聞き、美容師のカヨがカットしてくれることになった。場所は、ボタニーにあるマユミのシェアハウス。 日本にいた頃からの友達が住んでいる家に、友達とルームシェアして住んでいるらしい。 シドニーでも田舎の方の地域であるボタニーへ向かうバスに乗っていると、高い建物が見えなくなり平らな家々が連なるノンビリした 風景へと変わっていく。

マユミのシェアメイトは外出中のため、帰って来るまでに切ってしまおうと急いで切ってもらう事にした。 そしてカヨの目は、美容師の目へ変わった。数時間後、 ヒロカズは、かなり切って印象がガラッと変わった。私とマユミはあまり切っていないので、あまり変化なしだ。でも、伸びてきた 髪の毛を綺麗に揃えてもらい、気持ちがよかった。

切ってもらっている時に、新聞紙をひいていたけど髪の毛が床にもちらばっており、掃除をすることにした。 「少しでも髪の毛が落ちているとシェアメイトに何か言われるよー」と言って、マユミは必死だった。 そして私達も、ガムテープで下に落ちている髪の毛を拾い集めた。マユミは「早くしないと帰って来るよ!」と顔色を変えて必死に掃除していたので、その危機迫る様子に驚くと同時に笑いをこらえながらマユミを見守った。

一仕事終えたので、あらかじめ買っておいたビールを飲むため近くの公園へ行った。ちなみにシドニーでは外でお酒を飲んではいけない。 でも、お酒のビンが見えなければいいようで、紙袋に隠して飲んでいる人を街中やビーチで見かける事があった。 ここは田舎だし、人影もないし、夜なので、まあ外で飲んでも大丈夫だろうということで公園で飲むことにした。

シドニーとは思えないほどの広い空を見ると星が見える。
公園で飲むビールはおいしい。
みんながこの時何と言ったかは、はっきり覚えていないが私の事を思った以上に知っていた言葉に 驚いた。 このメンバーとばかり酔って騒いでいたので、酔った私をよく知る皆である。酔った私は 聞かれてもいないのに自分の事を語るため、嫌でも知るしかなかったという感じだけど 。おぉ、この人達は友達や!と思って、嬉しかった。

1月後半、マユミの送別会の帰り道。
酔っ払いのマユミと私

ワーホリで出会う人は、ワーホリに来たっていうだけで簡単に友達になれる感じがする。 軽いノリで。ただ、少し話しをしただけで、ああ、知り合いです。みたいな。 ああ、友達。みたいな。本当にそれは軽くて、下手をすれば名前も知らないけど出会ったら 話をする。その人を次の日から2度と見れなくなっても気付かないぐらいの軽い付き合い。 簡単に友達になったかのようにフレンドリーに接することは、日本にいる時よりも多くて、 それはいい事なのかもしれないし、知らん顔するよりも薄い関係でも様々な人と知り合える 事は気持ちのいいものかもしれない。でも、一体どこまで信じるられるのだろうか、 その心を。一体、誰が本当に友達なのだろうか。皆薄い繋がりでしかないのだろうか。 そういう事を考えていた。
だから、ちょっと嬉しかった。この人達は友達やーと思えた事が。

それでも皆はシドニーを出ていく。
この2日後、マユミがシドニーを出発する日だった。 学校に遅刻してもいいから、皆でマユミを見送りに行こう!ということになり、 セントラルステーションのグレハンのバス乗り場に見送りに行った。

マユミはまたシドニーに戻って来るし、その時にまた皆で会えるはずなので、永遠の別れとかでは ないけど友達が近くにいなくなるのは寂しい事だった。仲良くなって、ほんの1ヶ月半とは思えない友達マユミを 私たちは笑顔で見送った。寂しい気持ちを心に隠して。

それから遅れて学校に行って、また普通の日々が過ぎて、マユミからの旅のメールを 羨ましく見たり、私は19ドルになったり、働いたり、アヤカちゃんもシドニーを出発して ラウンドへ行ったり、カヨは美容師の仕事が忙しかったり日本に一時帰国したり、ヒロカズもシドニーを出発して ラウンドへ行ったりして、そして今日、久々の再会なのである。

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