このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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友達-5-


皆との久しぶりの再会は、タウンホールの近くのパブだ。日本食レストランのバイトを終えて、汗臭いまま 私はタウンホールへ向かう電車に乗り込んだ。

旅をして黒くなったマユミとヒロカズ、日本に一時帰国して髪型も変わってシャレタ雰囲気のカヨ、 そして私は太ったなーと言われながらの再会。

久しぶりの再会に酔う。

久しぶりに皆で飲む事が嬉しくて、おごったりもした。外人に煙草を売ったりもした。 騒ぎすぎて、警備員に「シーッ!」とされて、笑ったりもした。「シーッ!」という顔を して警備員さんも一緒に写真を撮ったりもした。皆にバイトで辛かった事を笑って愚痴って たいしたことじゃないやって思えたりもした。


ヒロカズは、外人とリフト(車に4〜6人で乗って一緒に旅する)をして旅をしていたらしくて、 スゴイなーと思った。旅に出ても日本人はいっぱいいて、どうしても固まってしまうだろうけど 他の国の人ともしゃべったり、つるんだりしたいとヒロカズの旅の話を聞いて思った。

マユミは、アジアの旅をした時も日本人はいっぱいいて、一緒に旅したり話したりするのは 楽しいけどいろいろな人に会ったと話していた。いろいろな考え方、いろいろな行動を取る人。 いいとも悪いとも人の事を干渉しても仕方ないけど、旅をする中では自分をしっかり持って いなければいけないのだとマユミの旅の話を聞いて思った。

カヨは美容院で毎日働く日々で、私も文句ばかり言わずにバイトを頑張らなければと 思った。カヨは美容師、ヒロカズは指圧師としてプロ意識を持っていて、 まだコレと言った将来の道も決めていない甘い意識しか持っていない私には尊敬する考え方を 持つ2人の言う言葉に感激した事が多々あった。

本当に、久しぶりに楽しい酔い方をして騒いで、辛いと思っていた19ドルになった事も 笑い飛ばせて、楽しかった。時間を忘れ、飲んでしゃべっている間に終電も終わっていたので、ナイトライドという終電がなくなった後に 一時間に一本ぐらいの割合で出ている駅の近くに停まってくれるバスに乗って、それぞれの家へ帰ることになった。

ナイトライドのバス乗り場から
ライトアップされたQVBを久しぶりに見る。

ヒロカズはこの後すぐにアジアの旅をして日本へ帰国、 マユミは2週間後ぐらいにまたラウンドへ出発すると言うので、シドニーでこの4人で集まるのはこれが最後だ。そして私も、ホームページのバイトの3ヶ月の契約が5月18日で 切れるため、5月21日にシドニーを出発してラウンドへ出ることにした。ボロ屋敷のオーナーにも5月21日に出て行くと告げたのでラウンドへ出発する事が決定した。 カヨはしばらくシドニーで働き続けるので、マユミの2週間後の出発までに、また3人で会いましょうと言い、そして皆でまた日本で会いましょうと言って、みんなと別れた。

「ビューティフルライフ」みたいなキレイな事なんてドラマの中だけだと思わされる出来事が、この頃にあったけど、 それぞれの生活の中で、その生活そのものがドラマだったりするのです。 皆との出会いと、そして早過ぎる別れはドラマです。ナイトライドに 乗りながら、酔っ払いの私はそんな事を思った。

私は、HPのバイトも日本食レストランのバイトも人見知りして全然馴染めずにいて、英語も下手、オーストラリアも嫌いで、 ワーホリに来た事に何の意味も見出せないような気がすることもあり、どうしようもないけど こんな風に素敵な友達と出会えていけているから幸せかもよ。そんな事も思った。

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