こんな状態で食べ物が口に入るわけがない。親知らずダイエットができそうだ。 大食い大会に出場できるわけがない。諦めて見学だけしようと ジャパレスへ行くことにした。

私がバイトを辞めたため、新しいバイトを募集していたのでボロ屋敷に住むレイカちゃんに 紹介して、今日はレイカちゃんが働いている。店長に親知らずの件を話し、出場を辞退 する旨を報告しようとしたが、何を思ったか「出ます！」と言ってしまい出場することに なった。

アホとしか言いようがない。

大食い大会の記事が載った無料日本語情報誌。 今も大食い大会やってるのだろうか？

本日の大食い大会は、カレー大会。しかし１食目は大盛りラーメンで、その後にカレーを 次々と食べていくというルールだ。参加者１２名。観客大勢。制限時間４０分。 スタート！そして私は周りが圧倒するぐらいの勢いでラーメンをすすり、カレーを 何杯注文したのか？と数え切れないぐらい注文して、誰もを引き離して優勝！というのは 嘘です。私は、左頬をタオルで押さえながら、周りが大丈夫かよとハラハラするぐらい 遅いスピードでラーメンを食べ、もちろん誰よりも最後に「終りました！」と言ってカレーを おかわり。こんな状態でカレーを食べる所まで行く大食い根性。優勝はできるはずもないが 出場したからには！という変な意地を見せ、カレー１杯目の所でギブアップ。

痛いくせに頑張った！というわけで、親知らずを武器に「特別賞」を受賞。 シドニー最後のいい思い出となった。アホな思い出でもある。 そして親知らずの痛みはまだ取れず、悪化したような気さえし、血は止まらないのであった・・・。

大食い大会が終り、レイカちゃんと一緒にボロ屋敷に帰る。明日の出発に向けて 洗濯をしたがもう夕方になっており、今から干して乾くわけが無いので歩いて３０分ぐらいの場所にある コインランドリーまで行くことにした。湿った洗濯物を持って歩くのはかなりキツイ。

私は今まで洗濯は大きな洗濯物は週に１回、手洗いするようにしていた。以前は洗濯機を使っていたが 一回２ドルするため、それをケチっていつしか手洗いになったのだ。 この週１回の手洗いの日に干して、乾かない場合、次の日から着る服が無い。もしくは 一回洗うつもりだった臭そうな服をまた着るしかないことになる。 シドニーは雨の日が続く事が多いため、そういう事は起こる頻度が高い。 毎日早起きして手洗いすればいいのだが、バイトで疲れていつもギリギリの時間に起きていたので 無理だった。

近くにコインランドリーって無いのかなー？とシェアハウスの住人に聞くが誰も知らない。 シェアハウスの最寄駅のローズビル付近には無い。隣の駅だけど歩いて１５分ぐらいで 行けるチャッツウッドの駅周辺ならあるかもと思い、その駅の近くにある日本食レストラン の人に聞くと、この道を歩いて真っ直ぐ１５分ぐらい行った所にあるという情報を得たので 歩いていってやっと見つけたコインランドリー。ヤスコがボロ屋敷に泊まりに来てた時に 一緒に歩いて行ったこともあったし、サチコさんと一緒に歩いて行ったこともあった。 この遠い道のりを、買い物袋に入れた湿った洗濯物を両手に持って歩くことももう2度と無い のだろうなと思いながら一人でコインランドリーへ歩く。今日は晴天のためコインランドリーには 誰もおらず少し寂しい感じがした。

すっきり乾かし、またボロ屋敷まで歩いて帰る。まだ荷物をまとめていないので急いで まとめていると、一足先にシドニーを出発したマユミから電話があった。 私の次の目的地である「コフスハーバー」で会えると分かり、旅に不安のある私はホッとする。 上手いパッキング法などを教わり、荷物整理も無事終了。

レイカちゃんが作ってくれた小物入れ

ボロ屋敷で過ごす最後の夜。シドニー最後の夜。レイカちゃんと出会い帳を書き合い、 お互いかなり長編のメッセージになった。そして、レイカちゃんは手編みでマフラーとかを 以前から作っていて「スゴイなー」と見ていたのだが、なんと出発する私のために小物入れを 作ってくれていて、プレゼントしてくれてとても嬉しかった。さっそく貴重品入れにして パスポートなどをそこに入れることにした。

タオルで左頬を押さえたまま、明日はついにサヨナラだ、シドニー。