完全に柵で囲まれてしまった、蒲原鉄道五泉駅駅舎跡。雑草の生い茂る空き地となった今では、ここに駅舎があった事を偲ぶ術もない。こうしてここに鉄道があった事は忘れ去られて行くのである。

　五泉駅を跨ぐ、五泉陸橋から村松方をのぞむ。緩やかに描くカーブが鉄道線のそれと認識させてくれる。蒲鉄が走っていた当時、このアングルで写真を撮影すると、手前にホームが写りこんでいた事も懐かしい。

　五泉駅の先には留置線があり、その端には木造の貨車が放置されていた。当時は、貨車も有り、倉庫やホームがあり、そんなに広いイメージはなかったのだが。しかし、このように何もなくなってしまうと、何故か、余りにも広く感じてしまう。

　ＪＲの五泉駅の外れにあった、蒲鉄のホーム。手前の柵とＪＲのホームとの間が、蒲鉄の構内であった。今ではただ、雑草が伸び放題に伸びている。

　蒲鉄のホームがあった場所。ちょうど写真中央にホームがあった。立っている場所は、構内踏切を渡り、蒲鉄のホームに上がる手前であった位置。レールもホームのかけらもなくなっている。