蒲鉄随一であり、また唯一と言ってもおかしくないほど有名であった撮影地、寺沢カーブ。今では路盤も雑草に覆われてしまい、電車が走っていた事も忘れ去られそうな風景であるが、１年前には、この辺りに、鈴なりの鉄道ファンが訪れていた。

　路盤に上がると、さすがにただの空き地とは違う事が分かる。線路のあった場所は雑草の伸びが遅いようで、この辺りに線路があって・・・などと思い返していた。

　五泉駅を出て、今泉方向に行った最初の踏切にはまだ線路が残っていた。その前後は既に線路はなくなっていたので、このレールも遅かれ早かれ撤去されてしまうであろう。

　何となく文法的におかしいと感じた事で印象深いこの看板は、廃止から１年経ってからも、まだ立っていた。『線路用地内』と言う一文に、ここに確かに線路があった事を偲ばせてくれる。

　南公園を過ぎ、県道が併行してくる辺りにあった、五泉自動車教習所。普通自動車はもとより、大型トラックやバスもあって、非常ににぎやかであった事をおぼえている。しかし、経緯は分からないが、いつの間にか廃校になっていた。代わりの教習所の事よりも、ここにあった、５０−００のナンバープレートの教習車の行方が気になった。