このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

中国人のツアーに参加する

  九寨溝にはどうしても行きたかったので、ホテルにチェックインして直ぐに、九寨溝行きのツアーを捜した。ホテルの中にある旅行会社で聞いてみると、もう一つの目的地である、黄龍には行かないという。他の旅行社で黄龍に行くところがあるとすると、後悔することになるので、他の旅行社を尋ねてみた。ガイドブックにある大きそうな旅行社が見つかったので、そこで聞いてみても黄龍には行けないと言う。どこの旅行社でも同じだと言うので、そこで九寨溝四日間のツアーを申し込んだ。
九寨溝も黄龍も共に世界遺産に登録されている、とても景色が美しい所である。

  ツアー代は四日間で980元、日本円で約14,000円である。この中にはホテル代、食事代、入場料全て込みである。宿は二人一部屋であるというので、一人一部屋にしてもらい、その費用が一泊100元で合計300元の追加となった。
お土産代を除けば、四日間でニ万円以下で納まってしまうから安いものである。パンフレットによれば、料理は八菜一湯と書かれていたので、八種類の料理とスープが出るということらしかった。中国人向けのツアーであるから、説明は中国語のみとなるが、それは我慢するしかない。旅行会社の人は、貴方なら問題無いと言ってくれた。既に何回かの中国語だけのツアーに参加していて、経験済みだったが、中国語だけのガイドでは、説明が分からないことろが多いのも確かであった。でも何とかなると思って、心配はしなかった。ツアーは20名位のグループで、ガイドと運転手の二人が付いて、マイクロバスで出発した。

  ツアー客の中国人とは4日間一緒だったのだが、これが結構面白かった。私の隣に座ったのは、浅香みつよに似た、上海から来たおばさんで、気の良さそうな人であったが、怒るとすごかった。お土産を一緒に値切ってくれたり、写真を撮り合ったりもした。もう一人、上海から一人で参加したもっと若いおばさんがいて、この人は、機関銃のように早口で話す人だった。この二人が上海語(多分)で話し出すと、全くよくしゃべって、止まらなくなってしまう。話の内容は何を安く買ったとか、何処に行ったとかの自慢話らしいのだが、内容は殆ど分からなかった。

  他には日本語のうまいJALのスチュワーデス(上海人)もいた。その日本語が硬い日本語ではなく、「写真を撮ってあげようか?」など話すのである。かなりこなれた日本語を話した。その恋人らしい青年は、何故か日本育ちの中国人で、これこそ日本語がぺらぺらであった。どうりで後の席から、日本語らしきものが聞こえたはずだと、後になって分かった。雲南航空のスチュワーデスも一人いた。

  このツアーに参加したメンバーは殆どが普通語を話さない人のようで、ウルムチの若夫婦、江蘇省の老年夫婦二組、南寧(広西省)の美容師の親子などがいた。私には普通語を話しているとはとは思えないのだが、お互いに意思の疎通に問題は無い様であった。ウルムチの知的な美人奥さんには、中国では極めて珍しいコンニャクの文字を教えてもらった。

  韓国系の若夫婦もいたが、この奥さんの方が、席の取り合いで、喧嘩を仕掛けた時はすごかった。あっという間に形相が変わり、口喧嘩がはじまったが、普段はおとなしそうな顔をしている奥さんだったが、あの顔を見てしまうと、百年の恋も一辺に冷めてしまうような顔だった。この場合は旦那も一緒になって奥さんの方を応援していた。外面如菩薩、内面如夜叉とはこんなときに使うのかなと考えながら、当事者ではない私はその喧嘩を眺めていた。

  バスの中での歌の発表になったとき、何故か日本語の歌が多く出て、韓国系の人も、JALのスチュワーデスも日本の歌を歌った。日本の歌は人気があるのだろうか。

  いろいろあったが四日間の旅は、皆親切で居心地が良かった。それにバスの中で煙草を吸う人も、痰を吐く人も居ないので、この点でも快適だった。言葉の問題も全く問題は無かった。でも折角少数民族の話などしてくれた、チベット族系のガイドの話しは残念ながら、解らないところ(チャンとした普通語を話したのだが)が多くて残念だった。それともう一つ残念なことは、二人のスチュワーデス、ウルムチの美人奥さん、美容師親子の娘さんの写真を撮っておかなかったことである。九寨溝の風景があまりにも美しかったので、そちらばかりに気を取られてしまって、人間の方まで気が回らなかった為である。残念。

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