このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

九寨溝の美しさ

  九塞溝はとてもきれいなところだった。どんな所か、一口では言えない位、きれいな所である。五色沼と奥入瀬渓谷と上高地とを一緒にして、アラスカの国立公園の絵葉書を混ぜたような光景があった。
溝は谷のことらしいが、谷の上から大小の湖、池が連なり、上の湖から下の湖への間には滝があったり、小川でつながっていたりする。草原もあり、草原にはヤクが放牧されていた。ガイドブックには、天国にいるような錯覚に陥るほどすばらしい、と書かれていたがその通りである。

  はるか彼方には雪をかぶった高山がそびえ、手前には紺碧の湖。湖の岸には、針葉樹の森が配置されていて、鏡のような湖面に背景の雪山が映っている。湖の色は様々で、エメラルドグリーンとコバルトブルーの世界。


  小さな沼や、滝が次々と連なって谷の上から下まで続いているが、そのような谷がYの字に分かれていて、二筋の谷になっている。一日では見切れない程の、変化に富んだすばらしい風景がたっぷりとあった。

ここの美しさを別の言葉で言えば、中国ではないみたいな所。中国的山水画の世界とはまったく違う世界であった。他の場所のような乾いた風景ではない。さすがに、世界遺産に登録されるだけのことはある。中国語の観光地図には「童話世界」と書かれていたが、この表現では日本人にとっては、適切な表現ではないと思う。

  それに天気にも恵まれた。最初は5月の始めに行こうかと考えたのだが、6月から天気が良くなると書いてあったので、5月末に伸ばしたのが、よかったのかもしれない。ガイドは前回来たときは、雨が降って何も見えなかったと言っていた。運にも恵まれたようである。

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