このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

風使いの館 リレー小説過去ログ


第61話 窮地 投稿者: 鳥坂ザ・OB@富良野 由亜季  投稿日: 3月13日(火)22時26分13秒

シャアが合流して数時間後、先の戦闘を終えた、ヘンケン艦長のラーディッシュが
グラナダに到着、エマ・シーン中尉、コウ・ウラキ少尉を伴ってラーカイラムのブリッジにいた。

「エウーゴ旗艦、ラーディッシュ艦長、ヘンケン・ベッケナー中佐であります。
久しぶりだな!ブライト艦長」
「同じく、エウーゴ所属、エマ・シーン中尉であります。ご無沙汰しています、
ブライト艦長」
敬礼する両者。とは云ってもブライトとは既に戦友として、何度も死線を潜り抜けた仲である。
「お久しぶりです、ヘンケン艦長。エマ中尉も、元気そうで・・」
懐かしさの中に、労いの気持ちを挨拶に込めるブライト。

「同じく、エウーゴ所属、コ、コウ・ウラキ少尉であります。宜しくお願いします」
錚々たるメンバーを前に、極度の緊張で硬くなるコウ。
「私はクワトロ・バジーナ大尉だ。初顔だな。そう硬くなる事はない、宜しく頼む」
落ち着いた物腰で、コウに声をかけるクワトロ。
「あ、ありがとうございます、クワトロ大尉」
コウからの返礼を受けて微笑を浮かべるクワトロ。

3人を手厚く出迎える、ブライトとラーカイラムのクルー。
「えらく時間が掛かったな、ヘンケン艦長」
予定時間を大幅にオーバーしての到着に、説明を求めるシャア。
「来る途中、ヌーベルエウーゴだろうな・・・奇襲を受けてしまった。中に恐ろしく手馴れの
ガンダムタイプがいてな、危うく宇宙に消える処だった」
 圧倒的な機動力と火力の前に成す術の無かった先の戦闘は、ヘンケン艦長をもってしても
恐怖を覚えた瞬間であった。
「ヌーベルエウーゴか、侮れん相手だな」
相手に対しての警戒を新たにするクワトロ。

しかし、そのガンダムタイプのパイロットが、クルーの身内である事など
誰も想像すらし得なかった。


「よし、エウーゴの面々が到着した処で、今後のプランを練るとしよう」
と、クワトロ大尉が議案を切り出したその時、索敵班マーカー・クランの声がブリッジ一杯に響いた。
「艦長!」
「何だ!」
「グラナダ上空に、ティターンズの大艦隊!」
ブリッジに戦慄が走る。
「何!索敵班!何をしていた!」
「すみません。ミノフスキー粒子の濃度がやたら濃くて・・・」
追加情報を得る為、忙しくコンソールを叩きながら答えるマーカー。
「言い訳はいい!くそっ何て事だ」
その直後、通信担当のベルトーチカの声が飛んだ。
「緊急通信!ドゴス・ギアのバスク・オム大佐からです」
「繋いでくれ」
不意を突かれた驚きと共に、キャプテン・シートに座り直して通信を聞く体勢のブライト。
「モニター出ます」
ベルトーチカの声と同時に、ブリッジのクルー全員が、一斉にモニターを見入る。

「エウーゴ、ネオ・ジオン、並びにその友軍の者共よく聞け!我々ティターンズは
グラナダを完全に包囲した」
「何!」
クルー全体に衝撃が走る。

「旗艦ドゴス・ギアはグラナダの上空にある」
 4つの勢力が手を結ぶ事を予測していたかの様に、上空にはティターンズの大艦隊が
待機していた。
ドゴス・ギアの他には、5隻のアレキサンドリアと3機のサイコガンダムMK−2、それに
数十機のバウンド・ドック隊を中心とした大部隊が犇めいていた。

「無駄な抵抗は即座に停止し、武装解除せよ!さもなくば、グラナダに一斉攻撃を掛ける!」
無条件降伏を突きつけ、勝ち誇るモニター越しのバスク大佐。

「チッ、やってくれる」
ティターンズに先手を打たれ、思わず舌打ちするシャア。
「袋の鼠と言う訳か・・・どうするブライト」
そうアムロに振られたものの、キャプテン・シートに座り、前方を見据えながら
微動だにしないブライト。

連合軍に決断の時が迫っていた。
                          <続く>


第62話 恋文 投稿者: I・C(火浦功)ブルース  投稿日: 3月13日(火)22時42分59秒

「愛しのBB様へ ミケルより  っと」
ヌーベルエゥーゴの一人 ミケル・ニノリッチがペンを取って手紙を書いている。

「おっ なんだい ラブレターか」
そのミケルの手から手紙を無理やりとりジュンコが眺める。
「ちょ、ちょっとやめてくださいよ中尉」
慌てて取り返そうとするが、シュラク隊のほかのメンバーに羽交い絞めにされ手は空を切る。
「ほうほう 愛しのBB様か かぁ かわいいねぇ」
そのミケルをからかうように手紙をひらひらさせるジュンコ
「何をしてるんだい ジュンコさん」
とそこにハサウェイ達が通りかかる

「なんでもないよ ただこんな可愛いことしてるんでね」
ジュンコが笑いながらハサウェイに手紙を差し出す。
「や、やめてくださいよぉ」
依然じたばたするがシュラク隊のシュラク隊の面々の呪縛から逃れないでいる
「ふーん」
しばらく見て手紙を返そうとハサウェイがミケルの方に差し出す
「あ、ありがとうございます マフティーさん」
ハサウェイから手紙を受け取ろうと必死に手を伸ばすミケル
「BBって恋人なんだろう 何処までいったのさ」
ジュンコがにやにやしながら訊ねる
「ど、どこまでって あの 僕は」
しどろもどろになるミケルをみてシュラク隊の面々が更ににやける
「ほーんと かわいいねぇ そういやさぁ マフティーあの地球で見かけたあの金髪の子とは
 どうなんだい」
急に振られて今まで笑っていたハサウェイの表情が凍りつく
「え、  いや、ギギとはなんでもないさ」
今度はハサウェイが顔を赤らめどきまぎする
「ふーん ギギっていうんだ」
思わず名前を出したことでしまったという表情になるハサウェイ
「いや、まぁ そのなんだ  そうだ、そういう話題ならこの二人の方がいいんじゃないか」
話をごまかそうと一緒にいたシロー アイナに話を持っていこうとする
「え、じ 自分は   なぁアイナ」
照れながら隣にいるアイナを見るシロー
「え、ええ」
同じように赤い顔で頷くアイナ
「だ、大体自分たちはどうなんだよ」
ようやく反撃の糸口を見つけたシローがジュンコに問う
「あ、あたしぃ  あはは  まぁいいじゃない じゃねぇ〜」
急に逃げ出すようにその場を離れるシュラク隊をシロー達が唖然として見送る。


第63話 ジュンコ、衝撃の告白 投稿者: 昴 大牙  投稿日: 3月13日(火)23時51分44秒

 ジュンコは周りに人がいないのを確認するとぼそりとつぶやいた・・・。
「あの子たちに・・・言えるわけないよね・・・。あたしがオリファーとこっそり
付き合ってるなんて・・・。ほらっ、オリファーにはマーベットもいるしぃ、
 ・・・てあたし、何言ってるんだろ?誰もいないのにさ・・・」

 しかし・・・実はその独り言をたまたま通りかかって聞いてしまった
マーベットがいた・・・。


第64話 決戦アウドムラ 投稿者: I・C(火浦功)ブルース  投稿日: 3月14日(水)00時51分01秒

「どうだ、行けるか」
グレミーがミンドラの艦橋で優しく話しかける
「はい」
白く塗装されたMSのコクピットでティファが冷たく応える。
「どうやら 成功のようですわね」
隣に佇む ドロシーが呟く
「ああ、よしミンドラ発進 目標はカラバのアウドムラだ」


「何 デラーズフリートがこちらに向けて動き出しただと」
アウドムラの艦橋でハヤトが声を荒げる
「はい、街に出ていた部下から連絡があり グレミーのミンドラがこちらに向かっているそうです」
カラバのメンバーがハヤトに報告する
「クリス達に出撃準備させろ」
「はっ」

「どうしたの 出撃命令は出てるのよ」
自分の部屋でふさぎこんでるガロードを見かけクリスが声を掛ける
「ほっといてくれよ」
そんなクリスを振り切るように叫ぶガロード

「どけっ」
サイコMK−2のコクピットでプルツーの声が響く
「ネモごときがあたしのサイコMK−2に勝てると思っているのか」
迎撃に出てきたネモをメガ粒子砲の輝きが包む するとそのネモの一隊が次々と落ちて行く。
「ふん、他愛もない」

「出て来いガンダム この地球を汚すガンダムはあたしが全て落としてやる」
洗脳されたティファがゲーマルクのコクピットで呪文のように繰り返す。
「何なの この敵は」
ゲーマルクと対峙したMK−2改のコクピットでクリスが呟く
「ガンダムは敵  あたしが落すべき敵」
そう呟いてスイッチを押すと腕からビームが閃く
「クリスさん この敵に一人で当たるのは危険です」
ディジェに乗ったフォウがクリスに近づこうとする。
「雑魚共が こざかしい」
抑揚のない声でティファが呟くとメガ粒子砲を発射させる。
「この感じ何処かで」
フォウが避けながらも首を傾げる

「ドロシー嬢 一気にかたをつける ビルゴ隊を出してもらおうか」
戦況を見ていたグレミーが止めを刺そうとドロシーに指示を出す
「はい」


第65話 海賊戦法 投稿者: 訃霞神威 @ 長良川 祐壱  投稿日: 3月14日(水)22時31分23秒

「宇宙移民者を武力をもって弾圧せんとするティターンズに
 これ以上好き勝手やらせる訳にはいかない・・・
 本艦はこれよりティターンズに攻撃を開始する・・・意義の有る者は?」
海賊戦艦マザーバンガードのブリッジでトレーズが皆に問う。
「ネオジオンやエウーゴの連中にも問題は有ると思うけどよぉ・・・
 まっ・・・一応、連中はコロニーの事を考えて闘ってるみてぇだしなぁ・・・
 ココは一丁、助けてやりますかぁ!」
デュオが明るく答える。
「任務・・・了解」
ヒイロが言葉少なく戦闘態勢に入る。
「アムロさん達を見殺しにする訳にゃいかないぜ!」
ジュドーが叫ぶ。
「うむ・・・意義はない。」
ゼクスが頷く。・・・結局、意義を唱える者は誰も居なかった。
「我々、宇宙海賊クロスボーンバンガードは武力を持って宇宙移民者を弾圧せんとする
 ティターンズに対し力無き宇宙の民に成り代わり宣戦を布告する! 」
トレーズの声が全周波数を通して周囲に響き渡る。無線を切ったトレーズは
「まず、敵の旗艦を叩く。海賊の戦い方を見せてやろう」
と微笑みながら艦内に指示を飛ばす。
「マストを畳め!熱光学迷彩解除と同時にビームシールド最大出力で展開・・・
 メインエンジン最大出力!艦首ビームラム戦スタンバイ!対ショック準備!」
ティターンズの旗艦ドゴス・ギアの後方で熱光学迷彩を解除したマザーバンガードは
ビームシールドで艦全体を包み込み艦首のビームラムを煌めかせミノフスキードライブ
全開で光の槍と化して突撃する。
「後方から何かが来ます!」
ドゴス・ギアの策敵担当が叫ぶ。
「何かとは何か。報告は・・・うおぉぉっ!」
バスクの言葉が終わらぬ内にドゴス・ギアに衝撃が走る。
十数機のバウンド・ドック共々ドゴス・ギアを半壊させたマザーバンガードは
一瞬にして通り過ぎる。そして減速、回答しつつシールドを瞬間的に解除し
MSを発進させた後再びシールドを展開した。
「いっくぜぇ・・・俺の姿を見た者は死ぬぜぇ・・・死んじまうぜぇ!」
デュオのデスサイズ・ヘル・カスタムが大鎌を振るって敵MSを撃破する。
「ふっ・・・この程度か。数だけでは戦いに勝てぬと教えてやろう。」
ゼクスのトールギスIIIがサーベルを振るって敵を蹴散らす。
「戦闘レベル・・・ターゲット確認。撃墜する。」
ヒイロのゼロカスタムのツインバスターライフルが火を噴く。
「ふっ・・・やるなトレーズ」
クワトロがトレーズの海賊戦法に感心しつつ呟く。そして
「アムロ、カミーユ、我々も出るぞ」
MSデッキに向かいつつ声をかける。
「ああ・・・行きましょうクワトロ大尉」
カミーユがクワトロに答える。
「シャア・・・貴様との決着はまだ付いて居ない・・・こんな所で死ぬなよ」
アムロが敢えてクワトロと呼ばずに返答する。
「我々も出ます!」
ウラキ少尉、エマ大尉、そしてロランとハリーも後に続く。
「でやぁぁぁぁっ!」
ビームバリアを装備する対サイコガンダム様に実弾兵器のリニアレールガンを装備した
クロスボーンガンダム四号機のコックピットでジュドーが吠えた。

                             <続く>


第66話 グラナダの宇宙(そら)は燃えて 投稿者: 鳥坂ザ・OB@富良野 由亜季  投稿日: 3月15日(木)22時14分40秒

「ようし、よくやってくれた!総員、第1種戦闘配置!ロラン君、ハリーさん、カトル君、エマ中尉は
グラナダ市民の避難誘導をお願いします。残りは各員MSで迎え撃つ!思いっきり暴れて来い!以上だ」
箍(たが)が外れた様に、流暢に指示を飛ばすブライト。

「シャア!」
MSデッキ向かうクワトロをアムロが呼び止めた。
「ん?」
振り向きもせずに返答するクワトロ。
「俺の百式を使ってくれ。リックディアスではこの先何かと不便だろうからな」
此処で散っては欲しくない・・・アムロが、無二の親友に送る手向けであった。
「判った。ありがたく使わせて貰う」
振り向きもせず、アムロに対して右手を挙げるクワトロ。彼らしい返礼であった。

パーフェクト・ガンダム(PG)のコクピットに座るアムロ。
目の前をカミーユのZが飛び立つ。
「宇宙(そら)か・・・アムロ、パーフェクトガンダム、出るぞ!」
続いて、
「クワトロ・バジーナ、百式、出る!」
2人の機体は眩い閃光を放ちながら、最前線へと赴いていった。

その頃、既にグラナダ上空は戦火に包まれていた。
クロスボーンガンダム4号機に乗るジュドーは、ゲーツ・キャパの操るサイコMK−2と死闘を
演じていた。
サイコMK−2の繰り出す有線ビーム・ソードや、リフレクター・ビットを巧みに交わしながら、
突出する4号機。
「あんたの力じゃ、この俺は落とせないんだよ!」
完全に相手の力量を掌握した上でジュドーが叫ぶ。
「私が、こうも押されるとは・・・」
予想外の力を見せる敵に狼狽するゲーツ。
「これで、トドメだ!」
4号機の額にある髑髏の印が左右に開いたかと思うと、巨大な閃光がサイコMK−2のコクピット
に向かって一直線に飛ぶ。4号機の奥の手「ハイメガ粒子砲」である。
見る間に爆光が全身に及ぶサイコMK−2。
次の獲物に向かって飛ぶ4号機の背後には、大きな光の玉と化したサイコMK−2の姿があった。

一方、カミーユのZはジェリド・メサ率いるバウンド・ドック隊と激闘を演じ、これを撃退、

無節操に湧き出るティターンズ配下のMS群は、ゼクス、デュオの活躍で忽ち撃墜されていった。

間隙を突きながら、百式のハイパーメガランチャーとゼロのツインバスターライフルが
並み居る敵機を殲滅していく。その討ち漏らしを各個撃破するコウのGP−01Fb。

そして、アレキサンドリアのブリッジでは・・・・
「PGが見当たりません!」
血相を変えて艦長に報告する、索敵担当の兵士。
「何!そんな事はない!よく探せ!」
自軍が戦火に晒され劣勢に陥って行くのを見る余り、苛立ちを隠せない艦長。
「0方向(真上)から迫るモノがあります!我が艦にではありません!」
索敵担当が驚きをもって伝えたその刹那、メガ粒子砲の閃光一閃、忽ちの内に轟沈する僚艦。
「奴だ!一年戦争の英雄、アムロ・レイだ!」
3隻、4隻と瞬時にしてアムロの手に掛かるアレキサンドリアの一群。
瞬く間に残りのサイコMK−2も実力の半分も発揮せぬ間に、撃墜されていった。

残りは、半壊状態のドゴス・ギア、只一隻。

マザー・バンガードの直撃を食らってはいたが、ブリッジは最低限の機能を保っていた。
「フフフ・・・これで勝ったと思わん事だ。我々の作戦はほぼ成功したのだからな。
グラナダを急襲したのは、貴様ら賊軍を一箇所に誘き寄せる為。我らの作戦は此処に成就したのだ!
牽引してきているテキサスの廃棄コロニーはどうした!」
無事に立ち上がり、指揮を執っていたが、自軍が劣勢とみて最後の手段を仄めかすバスク。
「すぐに所定位置迄つける模様です」
下士官からの連絡がバスクに届く。
「賊軍め、これで終わりだ!」
最後の手段、それはグラナダへの「コロニー落し」と云う歴史的大悪行であった。 
                                      <続く>


第67話 複雑な気持ち、複雑な関係。 投稿者: ゆらりん@まだ素人  投稿日: 3月15日(木)22時56分01秒

すこし時はもどり、ヌーベルエゥーゴでは。

出撃前のミーティングが終わり、それぞれ持ち場へと散りはじめていた。
「若い子はかわいいねえ」
と、ジュンコがしみじみとつぶやいた。
「何を年寄りじみたことを言ってるんだい」
その横でファイルを抱えたオリファーが苦笑する。
その様子をマーベットは複雑な気持ちで見ていたが、かといって話に入ることも
できなかった。
オリファーはいつもよりも元気のない様にみえるマーベットを疑問に思い、
「どうしたんだ?何かあったのか?」
と聞くが、もちろんマーベットはジュンコの独り言を聞いていたとは
言えるわけがなかった。
「別に何もないわ。少し考え事をしてただけよ。」
とだけ言うと、心配そうな顔をしたオリファーと
不思議な顔をしたジュンコを残して自らもフリーディングルームから早足で出ていった。


第68話 ハヤト散る 投稿者: I・C(火浦功)ブルース  投稿日: 3月16日(金)00時01分28秒

「艦長 ミンドラから更に新手が」
アウドムラの艦橋に戦慄が走る
「何、ガロードはガンダムXは何故出撃しないんだ」
焦りからかハヤトが声を荒げる
「ティファ・・・・ くそっ」
ガロードが目の前の壁に拳を突き立てる。
「ガロード何故出撃しないんだ」
そこへハヤトが入ってくる
「出たくないんだよ ほっといてくれよ」
後ろを向きハヤトと向き合おうとしないガロード
「貴様っ」
ガロードの肩を掴み自分の方を向かせるとガロードの頬を殴る
「なにすんだよっ」
頬を抑えながらハヤトに噛み付くガロード
「いいか 今ここでお前がふさぎこんでいてどうするんだ あの子を救えるのはお前だけなんだぞ
 そのお前がここで死んでどうする いいか生きたかったら戦え わかったな」
そういい残すとハヤトが部屋を出る。

「グレミー様 後数分でティターンズのスードリがこの空域に」
ジオンの制服を来た士官がグレミーの前に立つ
「なに ティターンズが ちょうどいいまとめて始末する プルツー次の標的はティターンズだ」
グレミーがプルツーに指示を出す
「わかったよ」
サイコMK−2がティターンズの方に向け移動する

「ジオン エゥーゴ共々一気に殲滅する」
アッシーマのコクピットでブランが激を飛ばす
「はっ」
通信機から部下の声を聞きにやりと笑うブラン


「当たって」
クリスがそう呟きバズーカを撃つがゲーマルクにかわされてしまう
「そんなものにやられる私じゃない」
依然として無表情のままティファがゲーマルクを操る

「なんだと 一瞬にしてか」
サイコMK−2のメガ粒子砲の一閃で半分に減らされた部下を見 ブランの顔が驚きの色に染まる
「あっけないな  次で終わらせてやるよ」
プルツーの言葉が終わらない内にメガ粒子の輝きがティターンズの中に消える
「そう簡単やらせわせん    なにっ」
ブランがそう叫ぶもののメガ粒子砲が機体をかすめる
「くっ ジオンめ」
ブランが吐き捨てるように呟きビームを放つがIフィールドの前にはじかれてしまう
「ふん、隙だらけだな 落ちな」
ブランのそんな一瞬の隙をつきブランのアッシーマをサイコMK−2のビームが貫く
「う、うわぁぁ」

「ブラン少佐が戦死だと」
スードリのブリッジでウッダーの顔が蒼白になる。
「MS隊はどうした」
そのオペレータに問いただす
「はっ 全滅しました」
「くそっ 退け」
蒼白な顔のままで部下に命じる
「ふん 逃げる気か 甘いな」
プルツーがコクピットで冷たい笑みを浮かべる

「デラーズフリートがティターンズの部隊を殲滅しました」
オペレータがハヤトに報告をする
「こちらのMS隊はどうした」
苦虫を噛み潰した表情でハヤトがそのオペレータに尋ねる
「はっ マッケンジー中尉 ムラサメ少尉は依然敵のMSと交戦中ですが押され気味のようです
 ガンダムXもビルゴの部隊に阻まれ苦戦しております」
悔しそうに壁を叩くハヤト

「ちょろちょろとうるさいハエめ  行けファンネル」
ティファの顔に焦れたような表情が浮かぶ
「きゃあ」
ファンネルの直撃を受けMK−2改のランドセルが吹き飛ぶ
「クリスさん   くっ」
クリスを助けようとするが避けるので手一杯で手も足も出せずにいるフォウに更にゲーマルクが迫る
「これで終わりだ」
ティファがフォウに止めをさそうと踏み込む
「カミーユ」
フォウがその顔に絶望の色に染める
「うぉぉぉ やらせんぞ」
しかしそこにハヤトのアウドムラが突っ込んでくる

「グレミー様 ゲーマルクがアウドムラの特攻を受け 危険な状態です」
オペレータが叫ぶ
「プルツーをフォローに回らせろ」
即座にグレミーの指示がプルツーに伝えられる
「大変です こ、後方に敵艦が」
別のオペレータが慌ててグレミーに報告する
「あ、あれはアーガマ  くそ こんな時に これ以上戦闘が続けばこちらが不利だ
 全員を引き上げさせろ 撤退する」

「敵が引き上げて行く」
殆ど王手がかかった状況にもかかわらず撤退する敵を見てクリスが怪訝な顔をする
「あれを見てください クリスさん アーガマです」
通信機から流れるフォウの声を聞き安堵の表情を浮かべるクリス
「アーガマが   でもブライト大佐は宇宙にいるのに 一体誰が」


第69話 マーベットの憂鬱 投稿者: 昴 大牙@  投稿日: 3月16日(金)22時26分58秒

「何よ・・・あたしが何も知らないと思って・・・」
 フリーディングルームから出たマーベットはぼそりとつぶやく

 今まで信じていたものに裏切られた、そんな気持ちでいっぱいだった。
 確かにシュラク隊のメンバーには綺麗な女性が多い。そしてオリファーは
誰とも仲がいい・・・。しかし、単なる同僚としてのつきあいだと思っていたのに
いざジュンコの口からああ言うことを聞いてしまうと、ジュンコだけでなく他の
メンバーともそういう関係なのではないかと思ってしまう・・・。

「・・・あたし、あの人のこと、どこまで信じたらいいの・・・」
 誰もいない廊下でマーベットは1人泣き崩れた・・・。


第70話 義の旗の下に 投稿者: I・C(火浦功)ブルース  投稿日: 3月16日(金)22時32分02秒

月で連合軍とティターンズが争っていた頃 少し離れた宙域にジャマイカンのアレクサンドリアが航行していた
「バスク閣下のドゴスギアから指令が」
オペレーターの一人が報告する。
「何か」
ジャマイカンが応える
「はっ 作戦の即時遂行を求められております」
とそこへ青い顔をした別の士官が近づいてくる
「右舷方向より艦影 ジオンです」
「ジオンの連中めぇ エゥーゴと手を組んだのか」
ジャマイカンがスクリーンを睨む

「ティターンズめ グラナダを襲い一般市民を人質に城下の盟を強いろうとするなどと卑劣な真似を
 しただけでは飽き足らずコロニーを落そうなどとは」
新たに与えられたグワンバン級の艦橋でガトーが怒りに燃える
「こちらシロー 第一陣出撃します。」
スクリーンにシローの姿が映る。
「うむ、よろしく頼む」
頷いてシローを見送るガトー そしてその傍らにはハサウェイが立っている


「ブライト大佐 ティターンズの後方からジオンが攻撃を仕掛けています。」
オペレーターがブライトに報告をする
「どういうことだ よしマーカーそのジオンの艦艇とコンタクトを取れ」

「ガトー少佐 エゥーゴのブライト大佐から通信です」
士官がガトーに通信を取り次ごうと現れる
「少佐 少し席を外してよろしいですか」
隣にいたハサウェイがブライトの名を聞いて その場を離れていこうとする
「ん、まぁよかろう   よし繋いでくれ」
離れていくハサウェイに構わず士官に向けて指示をだす
「エゥーゴのブライト・ノア大佐であります」
ブライトの姿がスクリーンに映る
「小官はデラーズフリートのアナベル・ガトー少佐であります」
ブライトに向け敬礼をするガトー
「不躾ながら何故 我々に手を貸して頂けるのですか」
ブライトが訊ねる
「己の目的の為とは言え コロニーに住む無辜の市民を傷つけようとするティターンズの横暴を許しては
 おけんのです」
憤りながらガトーがブライトに応える
「どうですか今後も我々エゥーゴと共に戦っては頂けませんか」
「せっかくの申し出ですが、私と大佐殿では仰ぐ旗が違いすぎます」
「そうですか とにかくご協力感謝致します。」
そう言うとブライトの姿がスクリーンから消える。
「うむ、敵にするのは惜しいくらい清々しい方だな 何故あのような方がシャアの片棒をかつぐのか
 理解できん」
ガトーが感心しながら呟く
「ガトー少佐にそう言っていただけると ち いやブライト大佐も喜ぶと思います」
通信が終わるのを待ってハサウェイがガトーの側に帰ってくる

「味方がティターンズの艦隊をコロニーの側から離せたようですね」
戦況を見てハサウェイが語り掛ける
「ああ、あれを落とさせるわけにはいかん ラカンに続いてコロニーの抑えをマフティーくん 君に
 頼めるか」
「では 出撃します」
「うむ、すまない 武運を祈る」
敬礼してハサウェイを送り出すガトー


第71話 コロニー修理屋の日常または五飛の受難 投稿者: 訃霞神威 @ 長良川 祐壱  投稿日: 3月17日(土)00時32分12秒

「オイオイ・・・その程度の作業も満足に出来ないのかよぉ」
「す・・・すまない」
ダニーの指導の元、五飛は廃棄コロニーの修復作業を行っていた。
「全く・・・チョット前にもティターンズの連中がコロニーを運んで行きやがったが・・・
 軍人って奴はコロニーがどれほど大事な物か分かって無いんだろうねぇ・・・ったく
 コロニーってのは大地だぞ・・・弾丸(たま)でも大砲でも無いっちゅうの!」
コロニー落としやコロニーレーザー等の作戦でコロニーを平気で武器として使う連中に
対してダニーは以前から怒りを感じていた。
「ぽんぽんぽんぽん壊しやがって・・・直す方の事も考えやがれって〜の!」
「はいはい・・・文句言う前に手を動かす!」
文句を言うダニーにチェリーがチャチャを入れる。
「五飛! とっとと準備しやがれ!」
「あ・・・あぁ、これで良いのか?」
「そうじゃねえだろ! ったく・・・壊す方しか出来ないのか軍人って奴は・・・」
「俺は軍人じゃ無い! 正義の為に闘っている!」
「はいはい・・・正義じゃメシは食えないから手を動かす!」
「あ・・・あぁ、すまん」
五飛の苦難はまだ終わらない様で有る・・・

                      <続く>


第72話 五飛、戦場に起つ 投稿者: 昴 大牙@杉村稔久  投稿日: 3月17日(土)02時50分07秒

 ダニーに怒鳴られながらも、なんとかコロニーの修理をこなしていた五飛。
そんな時、誰が叫んだのか知らないがこんな声が聞こえた・・・。
「な、なんだぁ、あのMSはぁ」

 多分、その辺の落ち兵士どもが廃棄処分同然のMSを改造したのだろう。
迷彩色のグフが10機くらいの編隊を組んで修理の済んだコロニーを破壊して
いた・・・。
「ちっ!余計なことをしてくれる・・・。弱い奴は群れたがる。だが群れたところ
で大したことが出来るわけでもないのに。だから弱い奴は戦うなと言うんだ!」
 いらだちを隠せない五飛。
「この辺りに使えるMSはないのか?!」
 しかし、あったのはジムが1機のみ・・・まあボールに比べたらましだが。
装備はビームサーベルとバルカンのみ。これでグフ10機とやり合うのはいか
に五飛と言えど辛いだろう・・・。
 ただここで逃げることは五飛のプライドが許さなかった・・・。
「やっぱりオレはこんなことしているより、戦いの方が性に合ってる・・・」
 五飛は颯爽とジムに乗り込むと手慣れた手つきでシステムを起動させて
いく・・・。

「お前たちごときにオレの正義は負けない・・・弱い奴は戦うな・・・」
 ぼそりとつぶやき、五飛はグフの編隊に突っ込んでいった。


第73話 テキサスの大乱闘 投稿者: 訃霞神威 @ 長良川 祐壱  投稿日: 3月17日(土)18時13分51秒

「ガンダムパ〜ンチ!」
五飛の目の前でダニーのDガンダムが敵MSをナックルガードから
火花を散らしながら殴り倒す。
「この現場を荒らす奴等は、このダニー様とガンダムが許さない!」
中指を立てた挑発ポーズでDガンダムがそこに居た。
「そこのGM・・・邪魔だから帰りな!」
ダニーの声に怒鳴り返す五飛。
「俺は戦士だ!・・・戦ってみせる!」
「馬鹿野郎・・・作業用に払い下げられた機体で何する気だ。壊したらタダ働き一年間だぞ!」
一瞬、戸惑う五飛だったがビームサーベルを抜いて戦う姿勢を見せようとした・・・が
「な・・・なんだコレは?!」
通常のサーベルに比べると四分の一ぐらいしか刃の長さが無かった。
「だから言ったろ!作業用だってな・・・切断作業用のビームナイフなんだよソレ・・・」
ダニーが呆れ顔で五飛に説明する。
「もらったぁぁぁっ!」
背後から不意打ち気味に打ち下ろされたヒートロッドをかわすDガンダム
「整備不良か?電流流れてねぇみたいだなぁぁっ!」
ヒートロッドを掴み手にしたリベットガンでコロニーの外壁に固定するダニー
スペースコロニーという物は内部に人工的に重力を発生させるためにけっこうな速度で
自転しているのである。コロニー外壁に繋がれた機体は振り回される事になる。
「うわぁぁぁぁっ!」
「そこで回りながら頭冷やしやがれ! この腐れ軍人崩れがぁ!」
またしても中指立てて挑発ポーズのダニーのDガンダム
ダニーの乗るDガンダム・・・個人レベルで造った作業用MSでは有るのだが
内部のムーバルフレームやジェネレーター等は一戦級の機体に積まれている物と
比べても見劣りする物では無い・・・つまり、意外と高性能な機体なのである。
「とりゃぁぁぁっ!」
ワイヤーを掴んでDガンダムが飛ぶ。
「そこだっ!」
強力粘着弾共々ワイヤーの端を敵機の背中に叩き付けるダニー
「思いっきり回りやがれぇぇぇっ!」
コロニーの集光用ミラーの端にワイヤーの逆の端を固定するダニー
説明の必要はないだろう。コロニー外壁よりも回転半径が大きいのがミラーの端である。
「おわぁぁぁぁっ!」
哀れな敵パイロットはまたしてもコロニーに振り回されることとなる。
「俺は・・・俺は・・・俺は戦士だぁぁぁっ!」
ダニーの戦いを見た五飛はビームナイフで敵に向かって行く・・・が
敵機の振り回すヒートソードの切っ先がGMの体を直撃した。
「コラ!バカ五飛!機体を壊すなよ!」
敵機が装備していたソードが整備不良で発熱していなかったのが幸いした。
五飛のGMは多少、装甲がへこんだだけで済んだ。
「正面から突っ込んで行くバカが有るか!・・・チットは頭使えこのバカ!」
五飛に向かってダニーが叫ぶ。
「喧しい!俺に指図するなぁぁぁっ!」
敵から奪ったヒートサーベル・・・発熱していないが・・・
を振るって目の前の機体を殴り倒す五飛。
「うるせぇ! この現場では俺が上司だ!」
Dガンダムが手にした電動ドリルが敵機のバックパックを抉る・・・
こうして五飛とダニーは言い争いしながらも敵機を倒して行く。
フト気が付くと敵のMSは居なくなっていた。
ダニーのDガンダムと五飛のGMが胸を張り中指を立てたポーズで言い放つ。
「俺達は誰の挑戦でも受ける!」
この2人・・・いつのまにやら打ち解けてしまった様である。
「あぁ・・・それから大事な事を教えておいてやろう」
ダニーが取りあえず生き残っている敵兵に言った。
「グフは元々、陸戦用の機体だ! 宇宙で使えるようにザクと2個1したみたいだが・・・
 てめえらの機体、グフのくせにザクより弱いぞ!」
「オイ・・・それって大事な話なのか?」
珍しく五飛がツッコミを入れた。

                        <続く>


第74話 アーガマ発進 投稿者: I・C(火浦功)ブルース  投稿日: 3月17日(土)21時24分16秒

アーガマのブリッジでは一人の青年が叫んでいた
「何やってんの急がないとカラバが危ないんでしょ」
「そんなこと言ったって俺は元々メカニックなんだぞそれがなんでブリッジ要員に」
慣れない機械を操りながらアストナージが愚痴る
「しょうがないでしょ ほとんどの連中が宇宙に行って人手不足なんだから」
キャプテンシートに座るビーチャがアストナージに言い返すと
「わかってんだったらあんたも何かしなさいよ」
インカムを付けたままエルがビーチャに苦情を言う
「ばか 俺はキャプテンだぞ」
「まったく MSの整備もロクに出来てない パイロット要員が揃ってブリッジにいる もしデラーズが
 こっちまで襲ってきたらどうするつもりだったんだ」
同じく慣れない手つきで端末をいじってたアポリーが呟く

「ビーチャ通信よ」
そこにエルがインカムに手を当てながらビーチャの方を向く
「こちら クリスティーナ・マッケンジー アーガマ聞こえますか」
スピーカーからクリスの声が聞こえる
「クリスさん 俺ですビーチャ・オレグです 無事ですか」
「ええぇ 私はなんともないんだけど機体が損傷して飛べないの」
悔しそうな表情でクリスが応じる
「わかりました すぐ迎えに行きます ところでアウドムラは」
するとスクリーンの向こうのクリスの表情が曇る
「あたしを助けるために 特攻して」
沈痛な表情のフォウがスクリーンに映る

「そんな、ハヤトさんが」
エルが呟く
「くそ もっと早く着いてれば」
アポリーが悔しそうに拳を端末に叩きつける
「とにかく 今は戦力を整えないと 弔い合戦はそれからだ」
相棒のロベルトがアポリーの肩になぐさめるようにそっと手をおく
「あぁ」


第75話 戦場を駆ける 投稿者: 鳥坂ザ・OB@富良野 由亜季  投稿日: 3月17日(土)21時43分54秒

戦局は連合軍が優勢となり、ドゴス・ギアが撤退を早めていた時、
「大変よ!アムロ!」
血相を変えた様なベルトーチカの声がPGのコクピット内に響いた。
「どうしたんだ?ベル」
「廃棄コロニーがグラナダに向かって来ているのよ。曳航していたティターンズ艦隊は
ジオンサイドが切り崩してくれたみたいなんだけど、コロニーそのものはグラナダへの
軌道を変えてないみたいで・・・」
「何!判った、ベル! 通りで旗艦の足が早いと思ったら・・・ カミーユ、ジュドー聞いたか?」
 切迫した事態に驚きながらも、冷静に返答し、矢継ぎ早に戦闘中のカミーユ、
ジュドーと連絡をとるアムロ。
「はい、アムロさん。コロニー落としか・・・ティターンズ奴やってくれる!」
 ティターンズのやりそうな事だ。カミーユはつくづくそう思っていた。
「そうだ。何としてでもコロニーの軌道を変えなければならない。既にジオンサイドも落下阻止に
動いてくれている様だが、数は多いほうがいい。我々も落下阻止に全力を傾けよう」
 これから行うべき事を2人に説明しながら、阻止方法を検討し始めるアムロ。 
「腕が鳴るぜ!」
 緊迫した状況ほど血が滾るジュドー。

「しかしアムロさん、何故ジオンが俺たちに手を貸してくれるんです?」
 どうにも合点がいかないカミーユ。都合と状況で敵が味方になり、味方が敵になるという事
を一番気に食わない事だと思っている彼なら、至極当然の疑問であった。

「グラナダにコロニーを落とされて、黙ってられないのは俺たちだけじゃないって事さ。ましてや
ジオンには馴染みの深い処だ。判らないでもない・・・急ぐぞ」
 コロニー落しとは、スペース・ノイド(宇宙移民者)全てを敵に回す愚行。
それを今敢えて行うティターンズという集団・・・地球圏至上主義の最たる部分であった。

「シャア、ここは頼んだ」
シャアに実戦部隊の全権を託してコロニー落下阻止に向かうアムロ。
「了解した。成功を祈る」
そっけない返答で彼らを送り出すクワトロ。

3機のガンダムは、廃棄コロニーに向かって一目散に飛んだ。
                              <続く>


第76話 動き出す宇宙 投稿者: VEN×2  投稿日: 3月18日(日)00時03分19秒

ここはドゴス・ギアのブリッジ、
「バスク閣下、『真・星の屑作戦』準備整いました。」
「そうか、よし、コロニーメインエンジン点火、目標グラナダ。」
「了解、点火までカウントダウン120,119,118…」

「アムロさん、何かを感じない?」
「ジョドー君、君もか。」
「ええ、何か黒い大きな物が…」

「…7,6,5,4,3,2,1、点火!!」

ボボゥッという大きな音ともにコロニーの後ろの部分が爆発を起こし高速で動き始めた。
「くっ、こんなに早くコロニーを使うなんて…」
「追うぞ!!」
しかし追いつくはずも無い。

「通常のコロニー用核パルスエンジンを10基装備させてある。ガンダムとてそう追いつけるものではない。」
「成功です、バスク閣下。」
「うむ、我々はころにて撤退する。」
「了解です。」

「くそっ、これだけガンダムがあるのに追いつけもしないなんて。」

しかしコロニーは無常にも月に向けて速度を落とすことなく飛んでいくのであった。
<続く>


77話 涙を拭いて 投稿者: ゆらりん@迎春生  投稿日: 3月18日(日)00時15分54秒

マーベットは一人、廊下でショックから立ち直れないでいた。
(オリファーは私のことどう思っているのかしら?)
(まさかだたの仲間としてしか考えてくれてない…訳はないわよね?)
(でも、シュラク隊のみんなの方がきれいだし…)
仲良く話をするオリファーとジュンコの様子を思い出すと
自分の考えがどんどん深みにはまっていってしまうような気がした。

その時、
「総員!第一級戦闘配備につけっ!!」
オペレーターの叫ぶような放送が聞こえた。
恋に悩んでいても、マーベットも歴戦の戦士である。
マーベットは立ち上がると、誰にも見られないうちにさっと涙の跡を拭った。
(そうよ。いつまでも泣いているだけじゃ…、だめだわ)
少し乱れた服装を整えると、デッキへ向かった。
気持ちを少し落ち着けたマーベットはいつも通りに戻ったかの様にみえた。


第78話 女の戦い 投稿者: 昴 大牙@杉村稔久  投稿日: 3月18日(日)00時45分34秒

 愛機Vガンダムヘキサに乗って、戦場をかけるマーベット
 その前にはジュンコの操るガンプラスターが見えた・・・。
 立ち直ったとは思っていても、いざジュンコのことを思い浮かべると冷静では
いられなくなる・・・。しかし、ここは戦場、ちょっとした雑念が死につながる。
 そんなことを考えていると通信でオリファーの声が飛び込んできた。
「マーベット、危ない!!!!!!」

 その時、Vガンダムヘキサを無数のビームが貫いた・・・・。

 ドガァァァァァァァァァァァァン

 爆発を起こし、四散するヘキサ・・・。

「マーベットぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
  コクピットに空しくオリファーの声が響きわたった・・・。


第79話 ホンコン・キラー 投稿者: I・C(紙坂一)ブルース  投稿日: 3月18日(日)00時51分26秒

「俺 ちょっとイーノとモンドを迎えに宇宙港に行ってくるから後はアポリー中尉たのんます」
スーツに身を包んだビーチャがブリッジに上がってくる
「あ、ああ気をつけてな  そうだついでにエルお前もついて行けよ」
急に思いついたようにエルの方を向くアポリー
「でも」
ちょっと戸惑いながらエルが応じる
「デートついでに寄ってもらいたいとこもあるしな ビーチャだけだと不安だろ」
笑いながらアポリーがエルに話すとビーチャがむっとする
「で何処に行けば いいんですか」
不機嫌そうに訊ねるビーチャ
「ああ、ここにあるルオ商会ってビルだ」
アポリーが地図を出す
「じゃあ 行って来ます」
地図を受け取りブリッジから出て行く二人


「クリス 聞こえるか」
アポリーがキャプテンシートにある艦内通信機を取りMSデッキにいるクリスを呼び出す
「ええ、なんですかアポリー中尉」
繋ぎを着たまま通信機に出るクリス
「しばらく 戦闘続きで休んでないんだろ ここは俺たちに任せて ガロード フォウと一緒に
 香港で遊んで来いよ」
「でも、」
「アーガマなら気にしなくていいさ カラバのメンバーが合流してくれたおかげで十分とは言えないまでも
 人手が足りてるからな たまには骨抜きしてこいよ その間くらいは俺たちで持ちこたえるさ」
「じゃあ お言葉に甘えます では」

「しっかし いつ来てもにぎやかな町だなぁここは」
ガロードが付近をきょろきょろと見回しながら言う
「まぁ 旧世紀からずっとこんな感じだったらしいわ 観光名所として」
しばらくここに住んでいたフォウがガイドよろしく二人を引率していく
「北京ダック〜♪ 北京ダック〜♪ あたしのかわいいダックちゃぁ〜〜〜〜〜ん♪」
何か別の人間が乗り移ったかのようなクリスのテンションに二人の額にジト汗が浮かぶ
「ね、、ねぇクリス なんかあったの」
顔をひきつらせながらフォウが尋ねる
「なぁんも  うふふ・・・うふふふふふふふふふふ・・・・・・・」
またも自分ひとり世界に入るクリスをガロードが呆れ顔で眺める
「こりゃだめこちゃんじゃん」
と突然おかしな口調になるガロード

「ふぅ 食った食った しっかしクリスさんがあんなに食うとは意外だったなぁ」
ガロードが心底感心したように呟く
「ホント どっかの性悪魔道士みたい」
フォウがガロードの言葉におかしな表現で賛同する
「フォウあんたなんか言ったぁ それにしてもなんかもの足りないわねぇ」
口調までどこぞのつるペタ娘みたいになりながらクリスがフォウを睨む
「あ、あたしぃ ちょっとお買い物してくるわね」
ヤバげな雰囲気を察してフォウがそそくさと離れようとする
「あ、待ってくれよ 俺もついてくぜ」
ガロードが慌ててついて行こうとする
「あ、ちょっとぉ ま、いっか じゃああたしはここで待ってるわ いってらっしゃい」


第80話 マスターの意外な一面 投稿者: 昴 大牙@杉村稔久  投稿日: 3月18日(日)01時12分09秒

 まだ食っているクリス・・・。
 ホントによく食う人である。

 そんな中、1人の老人が店に入ってきた・・・。
 紫色のカンフー胴着に身を包んだおさげ髪の老人・・・。

「はりぇはたしきゃ、みゃしゅたーあじあ・・・もごもご」
(訳 あれは確かマスターアジア・・・)

 クリスはその老人に見覚えがあった。Gファイトネオホンコン代表のマスター
アジアである・・・。クリス自身、ガンダムファイトについてそんなに知識がある
わけではなかったが、マスターアジアの顔くらいは知っていた・・・。
 何をしに来たのだろうと聞き耳を立てていると・・・ぼそりとウエイトレスにつぶ
やくマスターアジアの声が聞こえた・・・。

「チョコレートパフェとプリンアラモード・・・1つずつ・・・」
 意外や意外、マスターアジアは実は甘党だったのである・・・。


81話から100話に進む

41話から60話に戻る

玄関に戻る

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください