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ジェイアールバス東北(2)岩手編

岩手県は県の面積が日本一と言われ、そこに網を張るようにJRバスの路線網があった。町・村には「駅」があり、バス旅のオアシスにも感じるのである。

軽米線


(自)二戸駅Ninohe にのへ
■所在地:岩手県二戸市石切所字枋ノ木
■発券状況:回数券、定期券(二戸営業所にて)
■のりかえ:JR東北新幹線、IGRいわて銀河鉄道。
■設備:つぶっこまんま(食堂・物産品売店)、トイレ
■旧称:北福岡
 JRバス東北二戸営業所の一階が利用されているが、2000年4月に窓口が閉鎖された。2002年4月にその奥に地元農家の主婦たちが経営する店「つぶっこまんま」がオープン。地元で収穫されるひえ、あわ、たかきび、アマランサス、小麦などの雑穀を利用したメニューがお勧め。



軽米駅Karumai かるまい
■所在地:岩手県九戸郡軽米町軽米第5地割
■発券状況:2003年3月で発売中止。
■設備:
 軽米町市街の南端にある。バスの転向はここでは出来ないため二戸発の便は軽米病院で、久慈発の便は軽米新町で転向される。1999年の大雨による水害では、駅舎の3分の1が浸水してしまい、待合室にはその痕跡が残る。駅舎内には軽米小学校の児童が描いた「軽米駅感謝の絵と作文」が展示されており、この駅が地元に愛されているかがわかる。残念ながら2003年3月末で営業中止。委託に関わる町の予算が付かなかったためらしい。


陸中大野駅Rikuchu-Ono りくちゅうおおの
■所在地:岩手県九戸郡洋野町大野第71地割
■発券状況:2008年3月で廃止。
■設備:喫茶店(2階)
 洋野町大野地区(旧大野村)の中心にある。駅舎は民営化後に村営の「ふるさと物産館」として改築された。2階には喫茶店もあり、バスの本数が少ない割には人が集まる。JRバス東北で最後まで硬券乗車券を常備していたため、発売終了近くには買い求める人が多かったとか。2005年4月より、ここから軽米病院までが廃止、2008年4月より久慈までも廃止となりいづれも町委託の岩手県北バスに引き継がれた。


(自)久慈駅Kuji くじ
■所在地:岩手県久慈市
■発券状況:2008年3月25日で廃止。
■のりかえ:JR八戸線、三陸鉄道北リアス線。
 JR久慈駅の「外向け窓口」として、バス駅が存在していた。現駅舎に改築されたのは1978年。2000年4月に大幅に業務縮小されたが、窓口は存続された。2008年3月で一般路線が全廃となり、窓口は路線廃止を待たずに3月25日で廃止となった。かつて久慈は同時刻に6〜7台のバスが一斉に発車しており、しかも久慈市は、一般路線はJRバスしかなく、全ての乗り場から朝8時と夕方18時に一斉に出発する光景はまさに圧巻であったが、過去帳に入ってしまった。

平庭高原線
旧道にあった旧駅舎
陸中山形駅Rikuchu-Yamagata りくちゅうやまがた
■所在地:岩手県九戸郡山形村川井
■発券状況:調査中
■のりかえ:陸中小国方面(自治体バス)。
■設備:道の駅・白樺の里やまがた(食堂、物産店、トイレ)
 道の駅・白樺の里やまがた(ガタゴンサライ)に併設を廃止する代わりに移転された。窓口と待合室は道の駅とは仕切られてているが、物産店や飲食店があり、バス待ち合いには最適。かつて陸中小国ゆきのバスは旧道からこの駅に入った後、再び旧道に戻り陸中小国へ向かっていた。この駅までJRバスの一般路線扱いで、陸中小国へ行くには、一度精算しなければならなかった。

沼宮内線

葛巻駅Kuzumaki くずまき
■所在地:岩手県岩手郡葛巻町葛巻第13地割
■発券状況:発売なし。
■のりかえ:小鳥谷線(一戸方面)、平庭高原線(久慈方面)、岩手県北バス(伊保内方面)。
 葛巻町の中心地にある。盛岡〜久慈を結ぶ「白樺号」はここで休憩を取る。1990年に駅活性化策として「JRハウス」に改装された駅舎内には待合室があり、バスを待つ人たちで賑っていたが、2000年4月の合理化で窓口と売店を営業中止した。さらには2階にあった喫茶店も営業を止めている。なお、 駅名表示は表ではなく駅舎の裏にある。 2003年4月より支所から格下げされた葛巻車庫は左側奥にある。車庫での定期・回数券の発売はない。

二戸線

浄法寺駅Joboji じょうぼうじ
■所在地:岩手県二戸市浄法寺字下前田
■発券状況:すーぱー湯〜遊号乗車券(盛岡)、回数券、定期券。
■設備:売店、トイレ
 旧浄法寺町の中心にあり、荒屋新町と二戸の中間に位置する。最近ではスーパー湯〜遊号の発着でも賑う。この駅の隣にあるスナックは「STATION」。「駅」が町民に認知された存在なのだろう。この浄法寺には瀬戸内寂聴さんが住職を勤めていた天台寺がある。現在、住職を引退したが月一回の青空説法は継続しており、開催日には二戸駅から臨時バスが運行される。天台寺は当駅から2つ目、天台寺入口下車。

陸中海岸線

岩泉営業所前駅(岩泉三本松) Iwaizumi-eigyosyomae いわいずみえいぎょうしょまえ
■所在地:岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字三本松
■のりかえ:岩手県北バス(小本、宮古)、岩泉町民バス。
■設備:待合所、トイレ。
 岩泉町の中心街の旧国道沿いにある。営業所と別個に窓口を持ち、ディスカバージャパンの頃には駅スタンプもあった。現在は待合室だけに改築された。2003年3月末で岩泉営業所が廃止されたことにより、駅名も「岩泉三本松」に改称され、早坂高原線のJRバスも乗り入れていたが、岩泉営業所の跡地が岩泉町の施設になるため、2009年12月をもって岩泉三本松への乗り入れが廃止となった。

遠野線(2004年3月廃止)

岩手八日町駅Iwate-yokamachi いわてようかまち
■所在地:岩手県気仙郡住田町上有住字八日町
 元亀年間(1570年頃)から人家が集落をなしており、八幡神社から上流に発展していった。上有住城の城下町で、南部領との境にあり、軍事的にも重要な町だった。徳川時代は、南部と海岸を結ぶ産物の交換地として栄えた。(住田町ホームページより引用)
 旧上有住村の中心にある。近くには住田町役場上有住支所、農協、商店、旅館が並び、旧宿場町として昔は賑ったことを思わせる。旅館のような建物だが、ここで駅業務があった。転向場はこの駅から右手に1キロほど進んだ集落の外れにある。運用の都合で乗務員は遠野営業所から車またはバスに便乗して移動し、ここから転向場に待機しておいたバスで乗務に就く運用をしていた。これは遠野〜岩手八日町が1日3往復しかないための措置。さらに以前はここから上有住駅まで路線があったが、現在は本線同様に住田交運が引き継いでいる。


世田米駅Setamai せたまい
■所在地:岩手県気仙郡住田町世田米字小口洞
 伊達藩百ニ十余の宿場町の中でも世田米は盛街道の主要な駅として大変賑わった。世田米は火災の多いことでも有名で、火災や出入りが激しい他国人から財産を守るために立てたと思われる素晴らしい土蔵群が町の裏手にある。(住田町ホームページより引用)
 住田町の中心、世田米にある。以前、遠野営業所世田米支所のあった建物には、左側には検修庫、裏手には貸しアパートとなった職員宿舎が見える。2004年3月の遠野線廃止で陸前高田〜岩手八日町は岩手県交通が、岩手八日町〜遠野は住田交運が引き継ぐことになったが、この駅は住田町に引き取られたものの、営業はせずに待合所としてのみ機能することになった。
右端にあるバス停は岩手県交通のもので 「世田米駅前」 となっている。ここから大船渡方面や水沢江刺駅・水沢方面、盛岡方面への特急バスが停車する。駅のある地名は「世田米字小口洞」だが、この駅からすぐ下手の商店街は「世田米字世田米駅」という地名。このバス駅と何やら関係がありそうと思ったが、盛街道の「宿駅」だったことが由来とされる。なお、住田町とは上有住、下有住の「住」と世田米の「田」を併せた合成町名。


岩手横田駅Iwate-yokota いわてよこた
■所在地:岩手県陸前高田市横田町字砂子田
 陸前高田市の北部にある集落の駅。以前は気仙郡横田村の代表駅だったが、1955年の合併で陸前高田市の一地区になる。民家に委託してたようだが、堂々とした構え。転向場はないが貨物をやっていた記録がある。その関係なのか、現在は日通の取次ぎ業務のみ行っている。

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