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(1)スカイマークエアラインズ「羽田〜神戸線」試乗記
(2006年3月25日 SKY101便)
TAKA 2006年04月24日
『参考のHP』
「
スカイマークエアラインズHP
」「
スカイマークエアラインズ神戸線情報
」
「
ボーイング737-800型飛行機概要
(スカイマークHP)」「
スカイマークエアラインズ搭乗実績
」
※本ページの機内写真は「使い捨てカメラ」で撮影・現像・スキャナ読込・編集してます。(画質が悪いのは御了承下さい)
3月25日の神戸訪問で、神戸の神鉄新開地駅に9:10と言う早い時間に待ち合わせをしていました。東京の練馬を朝出てその日の9:10に神鉄新開地駅に着くとなると方法は限られてきます。駅前探検倶楽部で検索すると「のぞみ1号で新神戸orJALで大阪空港orスカイマークで神戸空港」の3ルートが出てきました。今回は「初物に乗りたい&低コストで行きたい」と言う事が有ったので、スカイマークを利用して神戸空港経由で向かう事にしました。
その為に最終的に神戸行きのスケジュールが固まりスカイマークのチケットを予約したのが3月15日でした。その1週間前の段階でスカイマークの神戸行きは始発と最終以外は満席になっていました。私は約束に間に合わせる為にも始発を利用するしか選択しがなく丁度始発が空いていたのでラッキーでしたが、これだけ混んでいるのではなかなか突発的な利用は難しいでしょう。(私の予約番号133番と言う事は多分133人目の予約と言う事でしょう。1週間前で残席数が44席と言うのは驚きです。)
何とかスカイマーク101便を予約して、コンビニで料金を払い(私はカード決済は基本的に嫌いである)払込票を持ち準備万端で当日朝5時過ぎの電車に乗り羽田空港に向いました。(実を言えば国内線飛行機に乗るのは約2年ぶり、全体でも国際線の方が多く国内線は片手で数えるほどしかない。その為慣れない航空機搭乗なので一抹の不安を感じていた。)
羽田空港に着いたのは6時過ぎでしたが、この日は翌日使うスターフライヤーの料金の支払(前日までに決済が必要だった)と予定変更でキャンセルしたスカイマークの関空→羽田便のキャンセル料の精算等があり、少し早めに羽田に着く必要が有りました。
とりあえずスカイマークとスターフライヤーのカウンターが有る第1ターミナルビルに入りスターフライヤーのカウンターで料金を払い「スカイマークのカウンターはどちらですか?」と聞くと同情した顔をしながら「第1ターミナルビルの逆の方になります」と言います。この段階で6時15分なので高をくくり、飛行機の中での「空弁」を買ったりしながらゆっくり歩いていると、歩けど歩けど着きません。スカイマークのカウンターに着いたのは6時半、こんなに歩く人は居ないのでしょうが「横長のターミナルビル」と言うのも不便な話です。只第1ターミナルビルでは新規航空会社が両端に追い詰められているので真ん中の駅からのアクセスは必然的に遠くなります。この点も「既存航空会社との格差」と言えるかもしれません。
スカイマークのカウンターに着てみれば、朝一番の便に乗るチェックイン客で混雑しています。この日は福岡・神戸行きの始発便が満席でした。それも有りチェックイン・搭乗券キャンセル返金をして搭乗前の検査を受け中に入ったら、ダッシュで搭乗口に向う羽目になりました。(でも結構私の後ろでダッシュの人も居たが・・・)
ダッシュの前にチケットの搭乗口を見ると、何と39番と有ります。これはバスでの搭乗確実です。他のスカイマーク便ではボーディングブリッジ使用の便も有るようです。新規航空会社で色々難しいのでしょうが、せめて搭乗率好調の神戸便ですから不便を感じさせる事はなくして欲しい物です。
39番搭乗口でバスに乗り、暫く待つと私の後ろを走っていた人が乗り込んできて、それからバスが飛行機に向かい発車します。我々のバスが飛行機に着き飛行機に搭乗すると、私が一番後ろの席(31C)に着くと程なく出発のアナウンスが始まります。
此処まで来るとやっとホッとします。なんせスカイマークでは2月1日から「
値下げの変わりに航空機遅延の場合他社便・他交通機関への振替は×
」になっています。こう言う告知がされていると飛行機が飛ぶまで「目的地に着けないかもしれない」と言うリスクを意識しなければなりません。「低価格の代償」と言えば其れまでですが、やはり一抹の不安を感じるのは有る意味当然でしょう。
(左:スカイマーク機での出発前安全案内(人が行っている) 右:スカイマーク機の機内)
搭乗が終わると「御約束」のアナウンスと安全関係の設備の案内が行われます。これ自体何処の飛行機会社でも必ず行われる事で珍しくは有りませんが、驚くべきは搭乗員がアナウンスとデモンストレーションで案内をしている事です。正直言って前に見たのが何時か思い出せない程久しぶりに見ました。
近年でいえば、年末〜年明けに乗った中国国際航空名古屋〜上海〜重慶間のB737-700でも、液晶モニターでの放送で行われていました。同じB737NGでもスカイマークには液晶モニターが付いている気配も有りません。「コスト削減」と言うのは良く分かりますが、その考えはかなり徹底している様です。
案内放送等が終わった後、無事に離陸して水平飛行に移っても流石ローコストを徹底しているだけあり「機内サービスはゼロ」です。この日は外に富士山が見える良い天気だったので「外に富士山が見えます」と言う案内放送や子供に絵本を貸し出したり、高感度を上げるようなコストゼロのサービスはしていましたが、機内を見回ることも水平飛行時には有りませんでした。
私自身はこの「サービスゼロ状態」を知っていたので、(観光目的なので)朝から「空弁(穴子寿司)+ビール」で空腹を充たすように準備をしていたので良いですが、土曜日の朝の飛行機でも有るので観光客も多い感じの中で手持ち無沙汰の人も居ました。昔ANAやJALがビールを有料で販売していましたが、折角スチュワーデスが乗っているのですから、「保安要員」としてだけでなく、機内販売で弁当や飲み物等を販売すればサービス・増収の点で一石二鳥です。只「ローコスト」だけでなくその様な柔軟な発想も必要であると感じました。
(左:スカイマーク機の座席 右:新幹線普通車の座席(比較対象))
飛行機は順調に飛行を続け30分強の水平飛行を続けた後シートベルト着用のサインが付いて、大きく旋回し西側から神戸空港にアプローチします。このアプローチの時に、晴れていると神戸西郊の風景に加え明石海峡大橋等も見えて風景にも飽きません。
明石海峡大橋が見えて神戸市街が見えてくると、水面スレスレに降りてきて神戸空港に着陸です。窓から外を見ている場合は、昔の名古屋空港の様に住宅地のど真ん中に降りて行く事を考えると未だ海上空港の方が視覚的には落ち着きます。
無事着陸しボーディングブリッジが接続され降機の準備が整うと、搭乗客は我先に降りて行きます。只私は一番後ろだったので降りるのに時間が掛かるので、その間座席をよく見てみる事にしました。座席こそ「チョット安物の飛行機のエコノミーの座席」と言う感じですが、この座席間隔には閉口ものです。他の航空会社のエコノミークラスもこれ位のシートピッチかも知れませんが、デブの私には非常に堪えるシートピッチです。
翌日新幹線に乗った時に比較用に普通車の座席も写真に収めましたが、新幹線の場合デブの私が座っていても狭さを感じませんし、窓際の人が出る時にわざわざ私が廊下にまで出なくても通り抜ける事が出来ます。デブにこの差は大きい物が有ります。デブ的にはこれこそ「新幹線にあり航空機に無いゆとり」です。新幹線にはグリーン車と言う手も有ります。(スカイマークのB737にはは1グレードしか無い)この様な「座席の居住性のゆとり」「座席の選択」も新幹線のメリットであると言えます。
どこぞやでは「飛行機に増し新幹線から消えるゆとり」と言う事を書いていましたが、少なくともスカイマークを利用して見る限り「低コスト」に追われて「完全に割り切った空間」であると言えます。「ゆとり」と言う表現に色々な要素が有りますが、スカイマークの中にその様な「ゆとり」は感じられませんでした。
確かに「東京〜神戸1万円」と言う価格は衝撃的であり、この価格が最大の武器になり集客を測れると言う事は間違いなくあるでしょう。しかし「低価格」には裏が有る物です。今回スカイマークを利用して「安かろう・・・」と言う言葉が頭を過ぎりました。でもそう感じるのは私だけなのでしょうか?
価格が安い事は確かに良い事です。しかし価格が安ければどんな物でも満足する訳では有りません。そういう点から考えるとスカイマークに関して色々考える点があると感じました。多分次回の神戸訪問時は私は新幹線を使うでしょう。目的地間の実質所要時間が殆ど変わらない中で新幹線の居住性の余裕は私には魅力です。幾らデフレ経済の世の中でも「安いだけが魅力でない」と言う事を改めて考えさせられました。
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