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トップページ不定期刊・きょうのトピックス不定期刊・きょうのトピックス2018年(平成30年)分今年期待されること・今年注目したいこと

今年期待されること・今年注目したいこと(2018年〔平成30年〕1月3日公開)

 新年の夜(現在は元日の夜を指すが、大晦日〔おおみそか〕の夜を指す説や1月2日の夜を指す説があり、定説はない)に見る夢を初夢といい、「一富士二鷹三茄子(なすび)」というように富士山や鷹、ナスの夢(どんな夢なのだろうか…?)を見ると縁起が良いとされているようですが、そこで今回の「不定期刊・きょうのトピックス」では今年中国地方で期待されることや今年注目したいことを本サイトが対象とする分野について書いてみることに致しました。どうぞご覧下さい。

今年中に開通する可能性のある中国地方を通る道路

※ここで取り上げる道路は2017〜2018年度(平成29〜30年度)に開通する可能性がある中国地方を通る道路(取り上げないものもありますがご了承願います)を国土交通省公式サイトの道路開通情報などを参考に紹介しております。また、開通が2019年(平成31年)になると思われる路線は取り上げておりません。

県名路線名称開通予定時期備考
鳥取県国道9号線
鳥取西道路
(山陰自動車道)
2018年度
(平成30年度)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、鳥取西インターチェンジ(鳥取市嶋)〜浜村鹿野温泉(はまむらしかのおんせん)インターチェンジ(鳥取市鹿野町乙亥正〔おつがせ〕)間の開通が予定されている。途中には吉岡温泉・瑞穂宝木の二つのインターチェンジが設置されることになっている。本当はこの区間の開通により国道9号線鳥取西道路は全線開通になるはずだったのだが、昨年12月17日に予定されていた浜村鹿野温泉インターチェンジ〜青谷(あおや)インターチェンジ(鳥取市青谷町青谷)間の開通が法面変状対策(切り通しをトンネルに変更する)のため2019年(平成31年)夏頃まで延期されることになったので鳥取西インターチェンジ〜浜村鹿野温泉インターチェンジ間が開通しても全線開通にはならない(恐らく何ヶ月間か待たされることになるのだろう)。ところで、開通区間の終点となる浜村鹿野温泉インターチェンジの名称を見て浜村温泉鹿野インターチェンジの誤りではないかと思った方もいるかもしれない(浜村温泉は民謡「貝殻節」の発祥地として知られる)のだが、浜村温泉に比べて鹿野温泉の知名度が低いことから温泉の存在を知らせるためにそのような名称になったのではないかと思われる。
島根県国道9号線
多伎・朝山道路
(山陰自動車道)
2018年度
(平成30年度)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、多伎インターチェンジ(仮称。出雲市多伎町久村)〜朝山インターチェンジ(仮称。大田市朝山町朝倉)間の開通が予定されている。途中に出入口や休憩施設を設ける予定はない。朝山インターチェンジでは今春開通予定の国道9号線朝山・大田道路と接続することになっているが多伎インターチェンジ以東の山陰自動車道はまだ開通していないため国道9号線朝山・大田道路と同じく当分の間高速道路としては孤立することになる。また、無料で通行はできるのだが、開通区間の起点となる多伎インターチェンジへは出雲市多伎町多岐/キララ多伎道の駅前交差点から県道340号多伎インター線を南東方向に進まなければならず、遠回りになると見なされてしまう恐れもはらんでいる。開通したことによる効果が発現するためには少なくとも出雲インターチェンジ(出雲市知井宮町)〜多伎インターチェンジ間の早期開通が望まれるところであるが、恐らく2020年代初頭になるのではないかと思われる。
国道9号線
朝山・大田道路
(山陰自動車道)
2018年
(平成30年)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、朝山インターチェンジ〜大田インターチェンジ(仮称。大田市久手町刺鹿〔さつか〕)間の開通が予定されている。途中に出入口や休憩施設を設ける予定はない。2018年度(平成30年度)中には国道9号線多伎・朝山道路が開通し、朝山インターチェンジ以東に進めるようになるが国道9号線多伎・朝山道路の起点となる多伎インターチェンジ以東の山陰自動車道はまだ開通していないため当分の間高速道路としては孤立することになる。また、無料で通行はできるのだが、国道9号線と接続する大田インターチェンジはともかく、朝山インターチェンジは国道9号線とは県道286号池田・久手停車場線を介して接続することになるため国道9号線からどれだけの交通量の転移があるかが気になるところである。なお、朝山インターチェンジには県道286号池田・久手停車場線とランプウェイの交差点にラウンドアバウト(環状交差点)が導入されることになっており、その点で注目される存在になりそうである。
広島県国道313号線
神辺・高屋バイパス
2018年
(平成30年)
福山市神辺(かんなべ)地区〜井原市中心部間の国道313号線(一部区間は国道486号線重用)の渋滞解消や高規格化を目的として福山市神辺町下御領〜井原市下出部(しもいずえ)町一丁目間に計画されているバイパスで、現在未開通のまま残っている福山市神辺町上御領/中島交差点〜福山市神辺町八尋(やひろ)〜福山市神辺町上御領間が暫定2車線で開通する予定である。途中には福山市神辺地区初の道路トンネルとなる神辺トンネル(全長:300m)が設けられる。沿線は田園地帯が広がるところであり、全線開通後の発展が期待されるところであるが、一方では福山市三吉町一丁目/合同庁舎(東)交差点〜福山市神辺町下御領/湯野口交差点間の国道313号線が上下2車線化こそ完了しているが規格が低いことや福山市中心部と福山市北部を結ぶ幹線道路が不足気味であることが問題化するのではないかと考えている。また、並行する旧道がどうなるかも注目されるところであろう(恐らく福山市と井原市に移管されるのではないのだろうか)。なお、本来の名称は国道313号線(国道486号線重用)神辺バイパスであるが、国道313号線高屋バイパスが連続しているため本サイトでは国道313号線(国道486号線重用)神辺・高屋バイパスと表記することにしている。
県道378号御幸・松永線
津之郷バイパス
2018年
(平成30年)
西国街道(山陽道)を踏襲したために狭隘箇所が多い県道378号御幸・松永線の福山市山手町〜福山市赤坂町赤坂間に計画されているバイパスのうちの福山市山手町〜福山市津之郷町津之郷間が開通する予定である。都市計画道路山手・赤坂線として古くから計画されていたのに長らく動きのなかったこのバイパスの建設が進められるようになったのは山陽自動車道福山サービスエリア(福山市津之郷町津之郷)にスマートインターチェンジが併設されることが決まったことが契機なのだが、開通すると今春供用開始予定のスマートインターチェンジへのアクセス道路として、福山市中心部と福山市西部を往来する場合の裏道として有用な存在になる。ただ、今春開通する予定の区間は山手側・津之郷側とも県道378号御幸・松永線現道とは福山市道を介して接続する格好になり、当分の間孤立することやその他の区間の整備のメドが立っていないことが課題として残る。せめて終点、すなわち福山市赤坂町赤坂の済美大橋西側で県道54号福山・尾道線と接続するところまで整備して欲しいものであるが、その実現にはかなりの時間がかかりそうである。

今年期待されること・今年注目したいこと

1 広島テレビ放送本社移転で何が変わるのか

 

現在の広島テレビ放送本社と玄関(いずれも2007年〔平成19年〕11月16日撮影)。
1962年(昭和37年)の開局当時からこの地にあったが間もなく見納めとなる。

 今年9月、広島県を放送区域とする民間テレビ放送局の広島テレビ放送(HTV、広島市中区中町)の本社が広島市中区中町から広島市東区二葉の里三丁目に移転する。平成時代に入ってからの中国地方における都道府県域民間放送局の本社移転は1992年(平成4年)の日本海テレビジョン放送(NKT、鳥取市田園町四丁目)、2006年(平成18年)のテレビせとうち(TSC、岡山市北区柳町二丁目)、2016年(平成28年)の山陰中央テレビジョン放送(TSK、松江市向島町)に次いで四例目になる(注1)
 なぜ広島テレビ放送は1962年(昭和37年)9月1日に開局した時からずっと本社を置いていた広島市中区中町を離れ、広島市東区二葉の里三丁目に本社を移転させることにしたのか。建物が老朽化したことや現在本社のある場所では土地が確保できないために建て替えが困難であることなどもあるのだろうが、注目したいのは広島市東区二葉の里三丁目という場所である。
 広島市東区二葉の里三丁目はJR山陽新幹線・山陽本線・芸備線広島駅(広島市南区松原町)のすぐ北側にある。広島駅のすぐ北側にあることもあり、大半が日本国有鉄道(国鉄。1949〜1987)→西日本旅客鉄道(JR西日本。大阪市北区芝田二丁目)の敷地となっていた。無論そこには現在も西日本旅客鉄道関連の施設、すなわち西日本旅客鉄道広島支社やJR広島病院があるのだが、広島駅のすぐ近くであることや広島高速5号線(県道474号温品〔ぬくしな〕・二葉の里線)の広島駅北口出入口(仮称。広島市東区二葉の里三丁目)が建設されることが決まったことなどから再開発が企図された。既に広島県医師会館や広島県歯科医師会館、イズミ(中国地方を中心にスーパーマーケットを運営している企業)の本社が立地しており、広島テレビ放送本社移転と同じ今年9月には広島東警察署も広島市中区富士見町から移転してくることが決まっている(注2)
 広島テレビ放送の新しい社屋は 広島市東区二葉の里三丁目7街区の南端 に位置する。新社屋のすぐ南側を県道84号東海田・広島線(愛称:二葉通り)が通っていて、その更に南には広島駅がある。交通量の多い二葉通りと、多くの列車が行き交う山陽新幹線から広島テレビ放送の新社屋は見えることになるわけである。広島テレビ放送の現在の本社は交通量の多い幹線道路のそばにはなく、交通量の多い幹線道路からは建物の陰に隠れて見えにくいこと(注3)を考えると交通量の多い幹線道路のそばに立ち、多くの列車が行き交うプラットホームから見える新社屋は格好の宣伝材料になることであろう。
 広島県を放送区域とする放送局としては初めて鉄道駅のすぐそばに本社を置くことになった(注4)広島テレビ放送であるが、実は新社屋にはあるものが併設されることになる。それは広島コンベンションホールという多目的ホールである。700平方メートルの柱のない空間を二つ設置した施設で、広島テレビ放送公式サイトによると広島テレビ放送の本社移転より早く今年6月に開業することになっているのだが、交通至便な土地で新生を期そうとする広島テレビ放送の意気込みをそこに感じることができる。恐らく広島テレビ放送も主催事業などでそこを活用することになることであろう。

 さて、広島県を放送区域とする民間放送局としては中国放送(RCC、広島市中区基町)に次ぐ歴史を持っている広島テレビ放送であるが、本社移転に合わせて変わって欲しいと思うところがいくつもある。広島県を放送区域とする民間テレビ放送局として初めて音声多重放送を開始したことや平成時代初頭、視聴率不振に喘ぎ、番組打ち切りが頻発していた平日夕方に情報番組を設定し、見事成功させたこと、現在広島県を放送区域とする民間テレビ放送局としては唯一ゴールデンタイムに自社制作番組を設定していること(但し毎週ではない)、日曜日夜のスポーツ情報番組「進め! スポーツ元気丸」が今春放送開始25周年を迎えること、不祥事とは無縁なこと、マスコットキャラクターを長く使用し続けていることといった点は評価しているのだが、次に挙げる点は私としてどうかと思っている。
・コールサインを全く表示しないためどういうコールサインかを知っている人が皆無に等しい状況になっていること。広島テレビ放送にもきちんとJONXというコールサインはあるのだが、なぜ一切表示しないのだろうか。

(参考資料:広島県を放送区域とする放送局のコールサイン一覧表)

放送局名コールサイン用途備考
NHK広島放送局
(広島市中区大手町二丁目)
JOFK総合テレビ
ラジオ第一
エフエム放送
JOFB教育テレビ
ラジオ第二
中国放送
(RCC、広島市中区基町)
JOER広島本局テレビ放送・中波放送・エフエム補完放送とも同じコールサインを使用している。
JOEO福山中波中継局福山中波中継局(福山市北美台)のそばに福山支社があり、福山支社制作のラジオ番組があることからコールサインを設定している。
広島テレビ放送
(HTV、広島市中区中町)
JONX全般
広島ホームテレビ
(HOME、広島市中区白島北町)
JOGM全般
テレビ新広島
(TSS、広島市南区出汐二丁目)
JORM全般
広島エフエム放送
(HFM、広島市南区皆実町一丁目)
JOGU全般2000年代初頭までは自社制作番組の題名にコールサインを入れたものが多数存在した(「JOGUでごきげん」「JOGU歌謡ヒットチャート」など)。

・1999年(平成11年)5月10日から終夜放送に移行したのは良いのだが、それを境に放送開始時の映像や放送終了時の映像が廃止されてしまったこと。機器調整のために深夜・早朝に放送を休止することは時々あるのだから使用頻度は低くても放送開始時の映像や放送終了時の映像はあったほうが良いのではないかと思うのだが…。
・自社制作番組について、「進め! スポーツ元気丸」や現在の平日夕方の情報番組「テレビ派」が好調な一方で平日昼間の生活情報番組が迷走気味なこと。長く続いた番組もなかったわけではないが、視聴率が芳しくないのか短期間で終わる番組が多いような感じを受ける。
・一部の日本テレビ放送網(NTV、東京都港区東新橋一丁目)制作の番組に対する扱いがひどいこと。例えば日本テレビ放送網では土曜日の昼間に放送されている長寿番組「メレンゲの気持ち」は何度かネットしたが視聴率が芳しくないのかいずれも打ち切りの憂き目に遭っているし、日本テレビ放送網では日曜日の朝に放送されている長寿番組「所さんの目がテン!」は放送日時変更が激しく、現在は火曜日の早朝に放送されている。「メレンゲの気持ち」も「所さんの目がテン!」と同じく時差ネットしているところはあるのだから放送日時を変更して続ける考えがあっても良いように感じるのだが、なぜこういう差別的な扱いをするのだろうか。更に記すなら一度視聴率が芳しくないという理由で打ち切ったのならいくら視聴者が打ち切りに抗議したとしても、放送再開を要望する声が上がったとしても異を唱える視聴者に見解を説明した上で二度と流さないという方針を採っても良いのではないか(注5)
・一部のテレビ東京(TX、東京都港区六本木三丁目)及びその系列局制作の番組に対する扱いがひどいこと。特に問題視したいのは最近テレビ東京及びその系列局制作のアニメ番組を一切流さなくなっていることである。中国放送テレビが2015年(平成27年)春の改編で広島東洋カープ公式戦中継の支障になるという理由で長年放送してきた「ポケットモンスター」シリーズのネットを取りやめた時、広島テレビ放送は「ポケモンの家(うち)あつまる?」をネットしている関係上「ポケットモンスター」シリーズを引き取れば良かったのにそれをしなかったのはどうかと思う(注6)。確かに広島県を放送区域とする民間テレビ放送局におけるテレビ東京及びその系列局制作のアニメ番組の数は少なくなっている(注7)ものの、広島テレビ放送だけ一切流さないというのはいくら放送枠が確保できないとか視聴率が見込めないといった問題があるとはいえどうかと考えたくなってくる。
・視聴者の感情を無視した番組改編を強行することがしばしば見られること。2008年(平成20年)のある日の中国新聞朝刊の投稿欄「広場」に自分が好きだった番組の放送時間が短縮されたことに対する不満を綴った女子高校生の投稿が掲載されたことがあるのだが、その投稿を読んでいて指摘のあった番組は広島テレビ放送がネットしていた読売テレビ放送(YTV、大阪市中央区城見二丁目)制作の情報番組「なるトモ!」(2004〜2009年〔平成16〜21年〕放送)であると気付いた。2008年(平成20年)春の改編で通販番組や自社制作番組を設定したために午前10時55分以降のネットが取りやめになったのだが、致し方ない事情があったことは理解するが視聴者を怒らせてどうする気なのか。
・お堅い姿勢の感じられる放送局という印象があるが、それが最近薄れがちな感じがあること。昔は毎週放送のドキュメンタリー番組があったのに最近では月に一度、土曜日の深夜に「WATCH〜真相に迫る〜」を流す程度になっている。テレビ東京及びその系列局制作のアニメ番組を一切流さなくなっていることと同じく放送枠が確保できないとか視聴率が見込めないといった問題が背景にあるのだろうが、もう少し真面目に広島の今を視聴者に伝える姿勢があっても良いのではないか。
・全般的に視聴率に厳しい感じが見られること。視聴率が芳しくなければあっさり打ち切っていることが多いように感じる。広島テレビ放送にとって最初から勝算のない番組はどうでも良いものに映っているのだろうか。
・広島県を放送区域とする民間放送局では中国放送に次ぐ歴史を持っているのに伝統や歴史を大切にしていない感じがすること。そのことを強く感じたのは2011年(平成23年)7月24日深夜のアナログ放送完全停波の時だった。中国放送テレビは初代(注8)「RCCニュース6(シックス)」(1976〜1990年〔昭和51年〜平成2年〕放送)や「週刊パパたいむ」(1992〜2003年〔平成4〜15年〕放送)などの過去の自社制作の名番組のオープニング映像を流した後2006年(平成18年)秋まで使用されていた、正体非公表の女性がハープで「中国地方の子守唄」を演奏する様子が映し出される放送終了時の映像を流すという粋な演出をしてアナログ放送を終了させたが、広島テレビ放送は何もせず、2011年(平成23年)7月25日午前0時をもってアナログ放送を終了させている。広島テレビ放送も半世紀近くアナログ放送を続けてきたのだからアナログ放送の最後に何かしてはどうだったのだろうか。
 今挙げた問題はもう少し認識されても良いことなのだが、あまり認識されている感じを受けない。広島テレビ放送が属する日本テレビ系列の番組の視聴率が好調なことや自社制作番組、特に「テレビ派」と「進め! スポーツ元気丸」が安定した人気を誇っていることから枝葉末節なことでしかないこれらの問題は気にも留められることもないのだろう。しかし、このままで良いとは思わない。その枝葉末節な問題が原因で支持を失うことはあり得ないことではないからである。そこで私は提案したいのだが、本社移転に際して視聴者から忌憚(きたん)のない意見を募り、その中で改めるべきものは改めるということを考えてはどうであろうか。例えば終夜放送開始の際に廃止した放送開始時・放送終了時の映像を復活させることや今まで一切表示しないできたコールサインを表示するように努めることはすぐにでもできることである。
 インターネットの普及や価値・志向の多様化、少子・高齢化による人口減少など民間テレビ放送局の経営環境は年々厳しくなっている。しかしその一方では視聴率至上主義や「我々のやっていることが正しい。我々のやっていることに文句を言うのなら一切見ないでくれ。我々はあなたに見ることを強制したことも見るように求めたことも見ることを義務付けたこともないのだから」というような上から目線な態度、言論の自由や説明責任についての一貫性のない態度、どこも同じような番組しか流さず、差別化を図ろうとしない姿勢、番組に対して長期的視野を持たない態度、視聴者の思いを無視した番組の再編や企画などは未だに改まらない。これではテレビを見ようと思わない人が多数出てきても致し方ないと思うし、万策尽きたとして廃業を選択するところが出てくる恐れもある。そんな中での広島テレビ放送の本社移転となるわけであるが、広島テレビ放送はどんな道筋を描いていくのであろうか。広島テレビ放送の今後に注目したいところである。

2 次に設置が決定するスマートインターチェンジはどこになるか

 今春、私が住んでいる福山市にスマートインターチェンジが設置される。場所は山陽自動車道福山サービスエリア(福山市津之郷町津之郷)である。車長6m以下の自動車と排気量125cc以上の自動二輪車しか利用できないことや利用可能時間が午前6時〜午後10時に限定されることといった制約はあるが、広島方面に高速道路で行く場合不便を感じることの多かった福山市中心部に住む方にとっては使い勝手の良いインターチェンジができることになり、多くの利用が期待されるところである。
 さて、現在中国地方で供用されているか設置が決まっているスマートインターチェンジは下表の通りである。

県名路線名施設名所在地備考
鳥取県米子自動車道大山高原西伯郡伯耆町岸本/
西伯郡伯耆町久古
大山(だいせん)パーキングエリアに併設。
溝口(みぞくち)インターチェンジ(西伯郡伯耆町金屋谷)から4.3km、米子インターチェンジ(米子市赤井手)から5.0kmのところに設置されている。
西伯郡伯耆(ほうき)町岸本にあるのが下り線(米子方面)用、西伯郡伯耆町久古にあるのが上り線(真庭方面)用。
利用可能時間は午前6時〜午後10時。
スマートインターチェンジと国道181号線(国道183号線・国道482号線重用)を結ぶ道は2009年(平成21年)に県道に認定された
(注9)が、その県道路線、すなわち県道326号大山高原スマートインター線は中国地方唯一のスマートインターチェンジを起終点とする県道路線である。
島根県松江自動車道加茂雲南市加茂町神原2017年(平成29年)7月に設置が決定したスマートインターチェンジで名称は仮称。
三刀屋木次(みとやきすき)インターチェンジ(雲南市三刀屋町三刀屋)から5.0km、山陰自動車道宍道(しんじ)インターチェンジ(松江市宍道町佐々布〔さそう〕)から7.2km、山陰自動車道斐川(ひかわ)インターチェンジ(出雲市斐川町三絡〔みつがね〕)から10.2kmのところに設置される予定である。
供用開始時期は未定(2020年代前半ではないかと思われる)。
加茂バス停に併設。
浜田自動車道金城浜田市金城町今福金城パーキングエリアに併設。
旭インターチェンジ(浜田市旭町丸原)から7.9km、浜田インターチェンジ(浜田市長沢町)から9.5km、山陰自動車道(国道9号線江津道路)浜田東インターチェンジ(浜田市宇野町)から11.6kmのところに設置されている。
岡山県山陽自動車道吉備岡山市北区今岡吉備サービスエリアに併設。
岡山インターチェンジ(岡山市北区富原)から1.6km、倉敷インターチェンジ(倉敷市西坂)から14.0km、山陽自動車道早島支線・瀬戸中央自動車道早島インターチェンジ(都窪郡早島町早島)から15.3km、岡山自動車道岡山総社インターチェンジ(岡山市北区高松田中)から8.2kmのところに設置されている。
利用可能時間は午前6時〜午後10時。
中国自動車道大佐新見市大佐田治部大佐サービスエリアに併設。
北房インターチェンジ(真庭市五名)から15.9km、新見インターチェンジ(新見市高尾)から12.3kmのところ
(注10)に設置されている。
利用可能時間は午前6時〜翌日午前0時。
広島県山陽自動車道福山福山市津之郷町津之郷福山サービスエリアに併設。
名称は仮称。
福山東インターチェンジ(福山市蔵王町五丁目)から8.7km、福山西インターチェンジ(福山市東村町)から8.2kmのところ
(注11)に設置される予定である。
2018年(平成30年)春頃供用開始予定。
沼田広島市安佐南区伴東町/
広島市安佐南区伴東五丁目
沼田パーキングエリアに併設。
名称は仮称。
広島インターチェンジ(広島市安佐南区川内二丁目)から5.6km、五日市インターチェンジ(広島市佐伯区五日市町石内)から4.9km、広島自動車道広島西風新都インターチェンジ(広島市安佐南区伴北五丁目)から5.9kmのところに設置される予定である。
広島市安佐南区伴東町にあるのが下り線(岩国方面)用、広島市安佐南区伴東五丁目にあるのが上り線(福山方面)用。
2018年(平成30年)春頃供用開始予定。
宮島廿日市市上平良宮島サービスエリアに併設。
五日市インターチェンジから10.0km、広島・岩国道路廿日市(はつかいち)インターチェンジ(廿日市市地御前北一丁目)から6.8km、広島・岩国道路大野インターチェンジ(廿日市市大野)から9.0kmのところに設置されている。
中国自動車道加計山県郡安芸太田町津浪加計バス停に併設。
千代田インターチェンジ(山県郡北広島町丁保余原〔ようろほよばら〕)から26.4km、広島自動車道広島北インターチェンジ(広島市安佐北区安佐町飯室〔いむろ〕)から15.1km、浜田自動車道大朝インターチェンジ(山県郡北広島町新庄)から37.0kmのところに設置されている。
三次(みよし)方面との出入のみ可能である
(注12)
中国地方唯一のハーフスマートインターチェンジである。
山口県中国自動車道湯田山口市吉田湯田パーキングエリアに併設。
名称は仮称。
山口インターチェンジ(山口市下小鯖)から5.9km、小郡インターチェンジ(山口市小郡上郷)から6.8km、山陽自動車道山口南インターチェンジ(山口市鋳銭司〔すぜんじ〕)から7.6kmのところに設置される予定である。
2019年度(平成31年度)供用開始予定。

 現在のところ供用中なのが6箇所(鳥取県・島根県…各1箇所、岡山県・広島県…各2箇所)、建設中または計画中なのが4箇所(島根県・山口県…各1箇所、広島県…2箇所)となっている。上表をご覧頂ければうかがえることであるが、そのほとんどがインターチェンジ間の距離が10km以上のところに設置されており、インターチェンジ間のどこかに住む住民やインターチェンジ間のどこかに用事のある方々の利便性向上が目的となっていることがよく分かる。
 スマートインターチェンジは電子料金収受装置(ETC)を取り付けた車しか利用できないことや流入時・流出時は遮断機(開閉バーとも称する)の前で一旦停止しなければならないこと、利用時間や利用車種に制約がある場合が多いことなどの問題点があるのだが、設置費用が安いことから今後も増えることが予想される。そこで今後中国地方でスマートインターチェンジが設置される可能性があるところはどこなのか、今回予想してみることにした。私の予想は下表に示した通りであるが、もし実現しなかったとしてもとやかく言わないで頂きたい(そういうことは想定して予想しているので…)。

県名路線名施設名設置市区郡町村名概要
鳥取県米子自動車道奥大山日野郡江府町・蒜山(ひるぜん)インターチェンジ(真庭市蒜山西茅部)〜江府インターチェンジ(日野郡江府町佐川)間に設置。
・現状では設置想定地には休憩施設やバス停はないため全くの新規建設施設となる。
島根県山陰自動車道出雲東出雲市・斐川インターチェンジ〜出雲インターチェンジ(出雲市知井宮町)間に設置。
・現状では設置想定地には休憩施設やバス停はないため全くの新規建設施設となる。
岡山県山陽自動車道篠坂笠岡市・笠岡インターチェンジ(笠岡市小平井)〜福山東インターチェンジ間に設置。
・篠坂パーキングエリア(笠岡市篠坂)を活用して設置する。
中国自動車道久米津山市・院庄(いんのしょう)インターチェンジ(津山市院庄)〜落合ジャンクション(真庭市中河内)間に設置。
・久米バス停(津山市中北下)を活用して設置する。
神郷新見市・新見インターチェンジ〜東城インターチェンジ(庄原市東城町川東)間に設置。
・神郷パーキングエリア(新見市神郷下神代)を活用して設置する。
哲西新見市・新見インターチェンジ〜東城インターチェンジ間に設置。
・哲西(てっせい)バス停(新見市哲西町矢田)を活用して設置する。
岡山自動車道総社総社市・岡山総社インターチェンジ〜賀陽インターチェンジ(加賀郡吉備中央町西)間に設置。
・総社パーキングエリア(総社市福井)を活用して設置する。
米子自動車道二川真庭市・湯原インターチェンジ〜蒜山インターチェンジ間に設置。
・二川バス停(真庭市種)を活用して設置する。
広島県山陽自動車道八本松東広島市・西条インターチェンジ(東広島市西条町吉行)〜志和インターチェンジ(東広島市志和町冠)間に設置。
・現状では設置想定地には休憩施設やバス停はないため全くの新規建設施設となる。
高陽南広島市安佐北区・志和インターチェンジ〜広島東インターチェンジ(広島市東区福田三丁目)間に設置。
・現状では設置想定地には休憩施設やバス停はないため全くの新規建設施設となる。
中国自動車道帝釈西庄原市・東城インターチェンジ〜庄原インターチェンジ(庄原市板橋町)間に設置。
・帝釈バス停(庄原市東城町帝釈未渡)を活用して設置する。
高宮安芸高田市・三次インターチェンジ(三次市西酒屋町)〜高田インターチェンジ(安芸高田市高宮町原田)間に設置。
・高宮バス停(安芸高田市高宮町房後)を活用して設置する。
西瀬戸自動車道向東尾道市・尾道大橋出入口(尾道市山波町)〜向島インターチェンジ(尾道市向島町)間に設置。
・向東バス停(尾道市向東町)を活用して設置する。今治方面との出入のみ可能なインターチェンジとする。
・向東バス停付近にはかつて向東仮出入口(1983〜1999)があったのでもし実現すれば向東仮出入口の実質的な復活となる。
山口県山陽自動車道下松下松市・熊毛インターチェンジ(周南市安田)〜徳山東インターチェンジ(周南市久米)間に設置。
・下松サービスエリア(下松市切山)を活用して設置する。
周南中央周南市・徳山東インターチェンジ〜徳山西インターチェンジ(周南市戸田〔へた〕)間に設置。
・現状では設置想定地には休憩施設やバス停はないため全くの新規建設施設となる。
中国自動車道仁保山口市・徳地インターチェンジ(山口市徳地小古祖)〜山口インターチェンジ間に設置。
・仁保バス停(山口市仁保中郷。現在休止中)を活用して設置する。
長門勝山下関市・小月インターチェンジ(下関市小月市原町)〜下関インターチェンジ(下関市椋野上町)間に設置。
・長門勝山バス停(下関市秋根東町。現在休止中)を活用して設置する。
関門橋
(関門自動車道)
壇之浦下関市・下関インターチェンジ〜門司(もじ)港インターチェンジ(北九州市門司区門司)間に設置。
・壇之浦パーキングエリア(下関市壇之浦町)を活用して設置する。山口方面からの流出と福岡・大分方面への流入のみ可能なインターチェンジとする
(注13)

 上表に挙げた設置予想地は現状では利便性が良くないことや観光地または人口集積地が近いこと、インターチェンジ間の距離が10km以上あること、ある地域の玄関口になり得ることのいずれかを条件に選んだものである(この他にもある可能性はあるが私が考え得るのは上表に挙げたものだけである)。
 上表に挙げた設置予想地の中で自分として最も実現して欲しいと思っているのが山陽自動車道篠坂スマートインターチェンジである。笠岡市北西部や井原市、福山市東部・神辺(かんなべ)地区からの利用が見込める上に流出の際必ず渋滞に引っかかる山陽自動車道福山東インターチェンジ(注14)の混雑解消を図れるからである。岡山県公式サイトの「マルチメディア目安箱」→「県政への提言」には何度か設置を求める意見が掲載されたことがあるし、笠岡市が設置に向けて検討を始めたという報道もある。後は笠岡市だけでなく影響を受ける井原市や福山市でも設置に向けての機運が盛り上がるかどうかが実現に向けてのカギになるであろう。
 上表に挙げた地域だけでなく上表以外の地域でも設置に向けた動きは起きることであろうが、私として心配したいのは設置はしたけれど利用があまりなく、数年にして廃止されるようなことや反対にスマートインターチェンジが設置されたことで交通量が増え、地域の安全が脅かされるようなことが起きないかということである。そういう問題があるから設置には慎重になるところも多いのだろうが、もし設置に向けて動くのであればしっかり準備し、対策をとることが求められるところである。
 果たして今後中国地方のどこにスマートインターチェンジが設置されるのか、今後も注目していきたい。

3 三原市の次に開局するコミュニティ放送局はどこになるか

 今春、中国地方では6年ぶりにコミュニティ放送局が開局することになりそうである。そのコミュニティ放送局とはFMみはら(愛称:FOR LIFE RADIO。三原市円一町二丁目)で、既に周波数(87.4MHz)も決定し、公式サイト(それは こちら )も設置されている。間もなく三原市だけでなく尾道市中心部や福山市西部、世羅郡世羅町(注15)などでもその放送が聴けることになりそうである。私の住んでいる福山市に近い地域に開局するコミュニティ放送局であることから開局した時には本企画で取り上げることにしているのでしばしお待ち頂きたい。
 さて、中国地方にあるコミュニティ放送局は現在21局である(廃業したところ(注16)と開局準備中のFMみはらを除く)。その詳細は鳥取県(2局)については こちら を、島根県(1局)については こちら を、岡山県(5局)については こちら を、広島県(6局)については こちら を、山口県(7局)については こちら をそれぞれご覧頂きたいのだが、中国地方におけるコミュニティ放送局の特色としては次のようなことが挙げられる。
・コミュニティ放送局の本社があるところは全て市である。
・ある程度の人口集積(おおむね10万人以上)のあるところでも未だに存在しないところがある。
・過去に災害で甚大な被害を受けたことがあるにもかかわらず未だに存在しないところがある。
 開局に至れないのはその機運が盛り上がっていないことや開局を求める声や開局させたいという思いがあってもいろいろ難しい点があって今一歩積極的になれないでいることなどが考えられるのだが、そこで私としてもっとその機運が盛り上がって欲しいと思っている中国地方の地域をいくつか挙げることにしたい。実は同じような企画は3年前にもやったことがある(それは こちら )のだが、今回はその具体化版ととらえて頂きたい。
 私がコミュニティ放送局開局への機運が盛り上がって欲しいと思っているところとその具体的な理由は下表の通りである。

県名市区郡町村名開局への機運が
盛り上がって欲しいと思う理由
備考
鳥取県倉吉市
東伯郡琴浦町
東伯郡北栄町
東伯郡三朝町
東伯郡湯梨浜町
・倉吉市及びその周辺には三朝(みささ)温泉(東伯郡三朝町三朝・山田)や三仏寺(東伯郡三朝町三徳。断崖絶壁に建っている投入堂で知られる)などの著名な観光地があること。
・倉吉市は鳥取県中部の中心都市であるが、東部の中心都市である鳥取市や西部の中心都市である米子市より人口が少ないことや放送局の本社がないことなど劣っている面がいくつもあること。
・倉吉市及びその周辺は鳥取県中部地震(2016年〔平成28年〕10月21日)で大きな被害を受けており、災害への備えが必要だと考えられること。
・近くにある鳥取市や米子市にはコミュニティ放送局があるのに倉吉市だけないのはどうなのかという声が上がる可能性があること。
島根県松江市・松江市は島根県の県庁所在地であり、なおかつ島根県最大の都市であること。
・松江市には松江城跡(松江市殿町)などの著名な観光地があること。
・松江市中心部は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で浸水する被害に見舞われていること。
・近くにある米子市や出雲市にはコミュニティ放送局があるのに松江市だけないのはどうなのかという声が上がる可能性があること。
大田市・大田市には三瓶山や石見銀山遺跡(大田市大森町。世界文化遺産指定)などの著名な観光地があること。
・大田市は浜田市・益田市と並んで「石見三田」の一つとされているが、浜田市や益田市、更に「石見三田」に含まれていない江津市に後れを取っているところがいくつもあること
(注17)
江津市・江津市中心部は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で浸水する被害に見舞われていること。
・江津市は山陰放送(BSS、米子市西福原一丁目)が島根県西部で唯一中波中継局を設置していない都市
(注18)であり、またNHKラジオ第一以外のラジオ局の中継局もないため受信環境に恵まれていないところがあること。
・島根県のみならず中国地方で最も人口の少ない市になっていた時期があること
(注19)や江津市と内陸部を結んでいたJR三江線が廃止されることになったことなど厳しい状況があり、活性化が課題になっていること。
浜田市・浜田市は島根県西部の中心都市であること。
・浜田市にはNHK松江放送局(松江市灘町)のラジオ放送と山陰放送ラジオ、エフエム山陰(愛称:V-air。松江市殿町)の中継局が全てあるがいわゆる平成の大合併で市域になった地域にこれらの放送局が受信しにくい地域があること。
・浜田市は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で甚大な被害に見舞われていること。
・浜田市には多くの若者が学ぶ場である島根県立大学(浜田市野原町)があること。
・2016年(平成28年)暮れに容疑者(特定当時既に死亡)が特定され、捜査が終結した島根県立大学女子学生バラバラ殺人事件(2009年〔平成21年〕10月26日)を契機に安全に関する取り組みが強化されたにもかかわらず(致し方ないことではあるのだが)年々忘れ去られている現状があること。
・島根県立大学女子学生バラバラ殺人事件が解決したとしても浜田市では こちら でも紹介している通り他にも未解決の凶悪事件があり、やはり安全に関する取り組みは継続する必要があると感じていること。
益田市・益田市は島根県西部の交通の要衝であること。
・益田市は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で甚大な被害に見舞われていること。
・益田市にはNHK松江放送局の中波放送と山陰放送ラジオの中継局がある
(注20)がいわゆる平成の大合併で市域になった地域にこれらの放送局が受信しにくい地域があること。
隠岐郡海士町
隠岐郡隠岐の島町
隠岐郡西ノ島町
隠岐郡知夫村
・過去にエフエム山陰が観光客の多い時期だけ隠岐中継局のみ別番組を設定する時間帯を設けていたことがあるが、諸事情により取りやめになったこと。
・隠岐諸島(隠岐郡)にはNHK松江放送局(エフエム
(注21))とエフエム山陰の中継局はあるが、地形的な事情で受信しにくい地域があること。
・隠岐諸島(隠岐郡)には放送局の拠点が存在しないため災害発生時の対応が問題になる可能性があること。
・隠岐諸島(隠岐郡)には多くの観光地があること。
岡山県高梁市・高梁市にはNHK岡山放送局(岡山市北区駅元町)のエフエム放送と山陽放送ラジオ(RSK、岡山市北区丸の内二丁目)、岡山エフエム放送(岡山市北区中山下一丁目)の中継局はあるが、地形的な事情で受信しにくい地域があること。
・高梁市には備中松山城跡(高梁市内山下)や吹屋ふるさと村(高梁市成羽〔なりわ〕町吹屋)などの観光名所があること。
・高梁市には備中たかはし松山踊りという著名な年中行事(毎年8月14〜16日開催)があること。
・高梁市には多くの若者が学ぶ場である吉備国際大学(高梁市伊賀町)があること。
・高梁市は岡山県三大河川の一つである高梁川が貫流していることや山地が多いことから災害の危険性のある地域が少なくないこと。
新見市・新見市にはNHK岡山放送局のラジオ放送と山陽放送ラジオ、岡山エフエム放送の中継局はあるが、地形的な事情で受信しにくい地域があること。
・新見市には多くの若者が学ぶ場である新見公立大学・新見公立短期大学(新見市西方)があること。
・新見市は岡山県三大河川の一つである高梁川が貫流していることや山地が多いことから災害の危険性のある地域が少なくないこと。
真庭市
真庭郡新庄村
・真庭市及びその周辺にはNHK岡山放送局のラジオ放送(ラジオ第一・エフエム)と山陽放送ラジオ、岡山エフエム放送の中継局はあるが、地形的な事情で受信しにくい地域があること。
・真庭市は岡山県三大河川の一つである旭川が貫流していることや山地が多いことから災害の危険性のある地域が少なくないこと。
・真庭市は複数の高速道路や国道路線が集まる交通の要衝になっていること。
・真庭市及びその周辺には湯原温泉(真庭市湯原温泉)や蒜山高原などの著名な観光地があること。
広島県江田島市
呉市
・呉市は広島県では広島市・福山市に次ぐ人口を有する都市であること。
・呉市は広島県にある人口10万人以上の都市では唯一コミュニティ放送局がないこと
(注22)
・呉市は中国地方におけるコミュニティ放送局のない自治体で最も人口の多いところとなっていること。
・呉市は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で甚大な被害に見舞われていること。
庄原市・庄原市にはNHK広島放送局の中波放送と中国放送ラジオの中波中継局があるが、地形的な事情で受信しにくい地域があること。
・庄原市は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で甚大な被害に見舞われていること。
・庄原市には多くの若者が学ぶ場である県立広島大学庄原キャンパス(庄原市七塚町)があること。
三次市・三次市は広島県北部の中心都市であること。
・三次市は複数の高速道路や国道路線、鉄道路線が集まる交通の要衝になっていること。
・三次市は過去に何度か梅雨末期の集中豪雨で甚大な被害に見舞われていること。
広島県大竹市・岩国市は錦川が貫流していることや山地が多いことから災害の危険性のある地域が少なくないこと。
・岩国市や玖珂郡和木町は広島市へのストロー現象(ストロー効果とも称する)が生じており、地元意識の向上が課題になっていること。
・コミュニティ放送局の多い山口県にあって岩国市は人口が多いのに存在しない数少ない自治体の一つとなっていること。
広島県に属する大竹市と、山口県に属する岩国市及び玖珂郡和木町は市外局番が同じであるなど関係が深いことからもしコミュニティ放送局を開局させる場合はその放送区域はこれらの市町に跨らせたほうが良いと考え、このようにした。
山口県岩国市
玖珂郡和木町
山口県山口市・山口市は山口県の県庁所在地であること。
・山口市には多くの若者が学ぶ場である山口大学(山口市吉田)や山口県立大学(山口市桜畠三丁目)などがあること。
・近くにある宇部市や防府市にはコミュニティ放送局があるのに山口市だけないのはどうなのかという声が上がる可能性があること。
・山口市は椹野(ふしの)川が貫流していることや山地が多いことから災害の危険性のある地域が少なくないこと。
・山口市には瑠璃光寺(山口市香山町)や湯田温泉、長門(ちょうもん)峡などの著名な観光地があること。
・コミュニティ放送局の多い山口県にあって山口市は人口が多いのに存在しない数少ない自治体の一つとなっていること。
柳井市
大島郡周防大島町
熊毛郡上関町
熊毛郡田布施町
熊毛郡平生町
・柳井市は山口県南東部の中心都市であるが、人口が少ないことや幹線筋から外れていること(注23)で岩国市や周南市より中枢性が劣っている感が否めないこと。
・熊毛郡に属する自治体の中には柳井市が近いにもかかわらず周南市との関係が深い自治体も少なくなく
(注24)、柳井市の中枢性や存在感を減じる要因になっていること。
・柳井市及びその周辺は釣りや海水浴などで訪れる人が少なくなく、緊急時における何らかの情報伝達機関が必要だと考えられること。

 上表からある程度の中枢性を有する都市や人口の多い都市でも存在しないことがうかがえるのではないかと思うのだが、私としてどうかと思っているのは次に挙げる点である。
・中国地方の人口10万人以上の都市、すなわち松江市や呉市、山口市、岩国市に未だに存在しないこと。
・島根県には未だに出雲市にしかないこと。
・開局状況に偏りがあること(島根県は東部、すなわち出雲地方にしかない、広島県は沿岸部にしかないなど)。
・過去に甚大な災害に見舞われたところ、すなわち浜田市・益田市・三次市などに未だに存在しないこと。
 「早く開局させて欲しい」という声は上がっていることであろうが、やはり運営主体をどうするのかとか経営が成り立つかどうか不安であるとかいろいろあってなかなか踏み切れないでいるのだろう。中にはそういう声があってもその地域の政財界に消極的な考えがあり、話が進んでいないところがあることも考えられるところである。
  こちらの注釈17 で触れたことがあるのだが、確かに中国地方におけるコミュニティ放送局開局の動きは遅いものがあった。更にコミュニティ放送局の中には廃業したところ(注16)やある程度の期間放送を休止したところ(注25)もあり、経営環境が厳しいことをうかがわせている。また、コミュニティ放送局が近隣にいくつもあるところでは差別化が図りにくいという問題も生じている(注26)。動きが鈍いのはそういう事情もあるのだろう。
 しかし、2010年代に入ってからも中国地方では集中豪雨や地震で甚大な被害が出た地域があることなどを考えるとこれで良いとは思えない。地元住民や地元政財界から開局に向けた動きが起きることを期待したいのだが、開局に漕ぎ着けたとしても地域に親しまれなかったり経営者が恣意に走ったり最悪の場合廃業に追い込まれたりしてはどうしようもない。そこで私は次に挙げることを提案したい。
・放送区域を広域的に考えてはどうであろうか。例えば岡山県では赤磐市や井原市、美作(みまさか)市にコミュニティ放送局がないが、赤磐市は岡山シティエフエム(愛称:Radio momo。岡山市北区中山下二丁目)が、井原市はエフエムゆめウェーブ(笠岡市笠岡)が、美作市はエフエム津山(愛称:レディオつやま→MegaWAVE76.3。津山市小田中)かつやまコミュニティFM(愛称:エフエムつやま。津山市南新座)がそれぞれ放送区域に編入し、中継局を設置するのである。また、最初から複数の自治体を放送区域とし、中継局を設置するという手段もある(上表でもいくつかそれを反映させている)。
・近隣にいくつもコミュニティ放送局があるところでは協力関係を結んではどうであろうか。例えば尾道エフエム放送(愛称:エフエムおのみちまたはエフエムおのみち79.4。尾道市東御所町)と
エフエムふくやま(愛称:レディオBINGO。福山市西町二丁目)はどちらも受信できる地域が少なくないが、尾道エフエム放送の自社制作番組が少ないこともあってか人的交流が見られず、また協力関係もないような印象を受ける。確かにコミュニティ放送局は放送区域第一という考えがあり、それは致し方ないことなのかもしれないのだが、せっかく近隣にあるのだし、どちらも受信できる地域が少なくないのだからもう少し目立つ協力関係があっても良いのではないのだろうか。
・ケーブルテレビ局との連携を考えてはどうであろうか。エフエムゆめウェーブのようにケーブルテレビ局の後ろ盾があるところもあるが、もし同じ場所にケーブルテレビ局とコミュニティ放送局があり、連携できればこれほど地域のためには心強いものはない(注27)。また、同時に開局させるということも考えても良いのではないか。
・身の丈に合った放送局を目指してはどうであろうか。聴取者が満足し得る放送局というのは自社制作番組が多いことと終夜放送を実施することであるが、どちらも追求するのは難しい。ただ、中国地方で唯一廃業に追い込まれた五日市コミュニティ放送(愛称:エフエムななみ。広島市佐伯区皆賀四丁目。2004〜2007)がどちらも取り入れ、結果わずか3年半ほどで行き詰まったことを考えると二つの課題に対してどのように等張を図るかが課題になるのは間違いないであろう。
・経営の透明性や情報公開に努めることを考えてはどうであろうか。廃業に追い込まれたところや開局への動きがあり、予備免許取得まで進んだのに結局開局できなかったところには何か問題が起きていることが多いのだが、聴取者がそのことを知る機会は少ないし、場合によっては騙されたとか聴取者を蔑(ないがし)ろにしているとか無責任だとか本気で物事に当たっていないのだろうというような悪感情が生じかねない。自分達がきちんとしていること、地域のために尽くしていることを表明し、地域住民の信頼を得るためにもそのくらいはしてはどうかと思うのだが…。
・自社制作番組を入れない時間帯のフィラーの種類を増やしてはどうであろうか。よくあるのがミュージックバード(東京都千代田区麹町一丁目)制作の番組やJ-WAVE(東京都港区六本木六丁目)の番組であるが、中国地方にあるコミュニティ放送局では過去にはFM802(えふえむはちまるに。大阪市北区天神橋二丁目)の番組やオービチューン(旧称:エフエムアメリカ。東京都渋谷区渋谷一丁目)制作の番組を流していたところがあった。ミュージックバード・J-WAVE以外は難しい面があるのだろうが、差別化のためにも考えられても良いのではないのだろうか。
 コミュニティ放送局の制度が創設されてから四半世紀が経過し、今や全都道府県に一つはあるほどまでになった。しかし、まだ十分とは言えない面があるし、課題も多数ある。今のところ中国地方では三原市以外に開局への動きは起きていないが、今後どういう動きがあるのだろうか。注目していきたいところである。

(注釈コーナー)

注1:日本海テレビジョン放送は鳥取市本町三丁目から、テレビせとうちは岡山市北区野田五丁目から、山陰中央テレビジョン放送は松江市西川津町からそれぞれ本社を移転している。

注2:広島東警察署の移転期日は2017年(平成29年)12月22日広島県条例第41号により今年9月1日に決まっている。同時に広島中央・広島東・広島南各警察署の管轄も再編されることになっている(再編後の状況は下表参照)。

警察署名所在地管轄区域備考
安佐北広島市安佐北区可部四丁目広島市安佐北区旧:可部警察署(2007年〔平成19年〕4月1日現行名称に変更)。
安佐南広島市安佐南区西原九丁目広島市安佐南区旧:広島北警察署(2007年〔平成19年〕4月1日現行名称に変更)。
海田安芸郡海田町つくも町広島市安芸区
安芸郡海田町
安芸郡熊野町
安芸郡坂町
安芸郡海田・熊野・坂各町はもし広島市に編入された場合広島市安芸区に編入されることになっている(現在合併問題は浮上していないが今後浮上する可能性があるためあえて書いている)。
佐伯広島市佐伯区倉重一丁目広島市佐伯区
広島中央広島市中区基町広島市中区
広島西広島市西区商工センター四丁目広島市西区
広島東広島市東区二葉の里三丁目広島市東区
安芸郡府中町
安芸郡府中町はもし広島市に編入された場合広島市東区に編入されることになっている(現在合併問題は浮上していないが今後浮上する可能性があるためあえて書いている。また、安芸郡府中町は人口が5万人を超えていることから2010年〔平成22年〕秋以降市制施行を目指しているが具体的な動きは見られないままになっている)。
広島南広島市南区宇品東四丁目広島市南区

注3:広島県の主な放送局または新聞社のうち、交通量が多い幹線道路から社屋を見ることができないのは広島テレビ放送だけである。その概要は下表の通りである。

社名所在地
(広島市は略している)
状況
中国新聞社中区土橋町・社屋の南側は広島市道(愛称:平和大通り)に面している。
NHK広島放送局中区大手町二丁目・社屋の東側は国道54号線(国道183号線・国道191号線・国道261号線重用。愛称:鯉城通り)に面している。
・社屋の南側は広島市道(愛称:平和大通り)に面している。
中国放送中区基町・社屋は多車線の道路には面していない。
・しかし社屋の西側は広島城跡(広島市中区基町)の堀に面している上、広島城は平城(ひらじろ。平地に築かれた城を指す)だったことから社屋の南方約300mのところを通る広島市道(愛称:城南通り)や社屋の西方約350mのところを通る国道54号線(国道191号線重用)祇園新道から社屋を見ることはできる。
広島テレビ放送中区中町・社屋は多車線の道路には面していない。
・社屋の南方約100mのところを広島市道(愛称:平和大通り)が、社屋の西方約200mのところを国道54号線(国道183号線・国道191号線・国道261号線重用。愛称:鯉城通り)がそれぞれ通っているが、その間には多くの建物があるためこれらの多車線の道路を通っている時に社屋を見ることはできない。
広島ホームテレビ中区白島北町・社屋の東側は国道54号線(国道191号線重用)祇園新道に面している。
テレビ新広島南区出汐二丁目・社屋の北側は国道2号線に面している。
広島エフエム放送南区皆実町一丁目・社屋の北側は国道2号線に面している。

注4:中国地方では他にNHK岡山放送局(岡山市北区駅元町)があるだけである(2005年〔平成17年〕に岡山市北区丸の内二丁目からJR山陽新幹線・山陽本線・宇野線・吉備線・津山線岡山駅〔岡山市北区駅元町〕の西口に移転)。

現在のNHK岡山放送局局舎(2010年〔平成22年〕8月26日撮影)

注5:一度視聴率低迷などの事情で打ち切った番組がいくらか経ってから再び放送されたが結局それも打ち切りとなった例は広島テレビ放送に限らず多数存在する。中国地方における代表的な例としては中国放送テレビにおけるテレビ神奈川(TVK、横浜市中区太田町二丁目)制作のヴァラエティ番組「saku saku」(2000〜2017年〔平成12〜29年〕放送。中国放送テレビでは2008年〔平成20年〕5〜6月と2012年〔平成24年〕4月〜2014年〔平成26年〕12月の二度ネット)や、山口朝日放送(YAB、山口市中央三丁目)における九州朝日放送テレビ(KBC、福岡市中央区長浜一丁目)制作の長寿深夜番組「ドォーモ」(山口朝日放送では1993年〔平成5年〕10月〔開局直後〕〜1999年〔平成11年〕3月と2005年〔平成17年〕4月〜2009年〔平成21年〕3月の二度ネット)が挙げられる。これらの番組は冷静に考えれば視聴者の嗜好に合わない面があり、もう少し考えた上で放送するかどうかを考えていたらこういう失敗は起きなかったのではないかと考えているところである。

注6:結局「ポケットモンスター」シリーズは広島ホームテレビが引き取って継続している。

注7:今年1月現在の広島県を放送区域とする民間テレビ放送局で放送されているテレビ東京及びその系列局制作のアニメ番組は下表の通りである。

放送局名番組名放送日時備考
中国放送テレビかみさまみならい ヒミツのここたま土曜日
午前5時〜午前5時30分
広島テレビ放送(なし)
広島ホームテレビポケットモンスター サン&ムーン土曜日
午前6時〜午前6時30分
妖怪ウォッチ土曜日
午前6時30分〜午前7時
フューチャーカード バディファイトX土曜日
午前7時〜午前7時30分
デュエル・マスターズ日曜日
午前5時50分〜午前6時20分
テレビ新広島ベイブレードバーストゴッド日曜日
午前5時30分〜午前6時
しまじろうのわお!日曜日
午前6時15分〜午前6時45分
テレビせとうち制作。
こちら でも書いたが全編アニメではない。

上表から週末の早朝に集中していることがよく分かる。広島テレビ放送についても土曜日午前5時〜午前5時30分(その時間帯は通販番組を流している)や日曜日午前6時30分〜午前7時(その時間帯は「テレビ派増刊号」を流している)が実質的には空いており、テレビ東京及びその系列局制作のアニメ番組を流すのに適当な時間帯なのだが、費用対効果が見込める作品、言い換えれば視聴率が見込める作品がないなどの理由から見送り続けているのであろう。

注8:初代と付けたのは現在の中国放送テレビの平日夕方のローカルニュース番組の題名も「RCCニュース6」になっているからである。この「RCCニュース6」、すなわち二代目「RCCニュース6」は2009年(平成21年)春に放送を開始したものである。
※ちなみにテレビ山口(TYS、山口市大内千坊六丁目)の平日夕方のローカルニュース番組の題名も「ニュース6」(正式名称は「TYSニュース6」。1985〜1992年〔昭和60年〜平成4年〕放送)であった。テレビ山口の「ニュース6」は1990年(平成2年)春の番組改編でTBS系列の平日夕方のローカルニュース番組の放送開始時間が午後6時から午後6時30分になってからも題名を変えず、その後2年半続いた。

注9:県道326号大山高原スマートインター線は2009年(平成21年)11月10日鳥取県告示第679号で認定された時の名称は県道326号大山スマートインター線だったが、2011年(平成23年)3月1日鳥取県告示第104号により現在の名称に変更されている。

注10:大佐サービスエリアは実は下り線(三次方面)用施設と上り線(津山方面)用施設は300mほどずれて設置されている。厳密には下り線(三次方面)用は北房インターチェンジから16.0km、新見インターチェンジまで12.2kmのところに、上り線(津山方面)用は新見インターチェンジから12.5km、北房インターチェンジまで15.7kmのところにある。

注11:福山サービスエリアは実は下り線(広島方面)用施設と上り線(倉敷方面)用施設は300mほどずれて設置されている。厳密には下り線(広島方面)用は福山東インターチェンジから8.6km、福山西インターチェンジまで8.3kmのところに、上り線(倉敷方面)用は福山西インターチェンジから8.0km、福山東インターチェンジまで8.9kmのところにある。

注12:加計スマートインターチェンジについて三次方面との出入口しか設置されなかったのは山県郡安芸太田町加計地区中心部と広島市中心部を往来する場合の利便性向上を目的として設置されたことや山県郡安芸太田町加計地区中心部と山口方面を往来しようとした場合中国自動車道戸河内インターチェンジ(山県郡安芸太田町上殿)を利用すれば良いことなどが理由として考えられる。

注13:壇之浦パーキングエリアは出入口が関門自動車道(関門橋)下り線(山口→福岡・大分)にしかない関係上山口方面から福岡・大分方面に向かう車しか利用できない。よって、もし壇之浦パーキングエリアにスマートインターチェンジを設置した場合は山口方面からの流出と福岡・大分方面への流入しかできないことになる。

注14:山陽自動車道福山東インターチェンジからの流出時に渋滞に遭いやすい理由は次の通りである。
・接続する一般道路、すなわち国道182号線(国道314号線重用)の交通量が多いこと。
・接続する一般道路、すなわち国道182号線(国道314号線重用)の交通量が多いのに上下4車線のままに置かれていること(すなわち拡幅計画がない)。
・接続する一般道路、すなわち国道182号線(国道314号線重用)の交通量が多いことや土地に制約があることから福山市中心部方面については信号機による制御が行われていること。反対の神石高原方面は接続点の手前に一時停止規制がかけられており、いずれにしても福山東インターチェンジのランプウェイから国道182号線(国道314号線重用)には円滑に出ることはできない。

注15:FMみはらは公式サイトに掲載されている会社概要によると開局時に本局を三原市街地の南方に聳(そび)える竜王山(標高:444.9m)に、中継局を三原市・世羅郡世羅町境に聳える宇根山(標高:698.5m)にそれぞれ設置することにしている。よって、三原市だけでなく周辺市町でも受信可能であると記したわけである。

注16:本文で触れた通り中国地方で廃業したコミュニティ放送局は五日市コミュニティ放送だけである。廃業の理由は経営難であるが、広島市佐伯区中心部からいくらか離れたレジャー施設の中に演奏所を置いたために一般市民に近い放送局になり得なかったことや対抗局との競争に打ち勝ちたかったのか身の丈に合わない番組編成を展開したこと、近隣の広島市西区や廿日市市を視野に入れなかったこと、広島市のベッドタウンとなったことで新興住民が多勢を占めるようになり、地元意識が薄れてしまったことがたたったのではないかと考えている。

注17:大田市が江津市や浜田市、益田市から後れを取っている事柄としては次のようなことが挙げられる。
・陰陽連絡国道路線。浜田市と益田市は1953年(昭和28年)から、江津市は1963年(昭和38年)からそれぞれ存在したのに大田市を通る陰陽連絡国道路線が発足したのは1975年(昭和50年)のことであった。しかも大田市を通る陰陽連絡国道路線、すなわち国道375号線は未だに改良されていない箇所が残されている。
・陰陽連絡鉄道路線の計画。島根県西部では五つも計画があったが、着工されずじまいになったのは大田市からの路線、すなわち大田市から邑智郡美郷町・三次市方面に延びる路線だけであった。もっとも、五つの計画のうち成就したのは江津市から三次市方面に延びる路線と益田市から山口市方面に延びる路線の二つだけであり、江津市から三次市方面に延びる路線、すなわち三江線は今年4月1日に廃止されることが決まっている。
・高速道路。浜田市は1989年(昭和64年/平成元年)に、江津市は2003年(平成15年)に、益田市は2007年(平成19年)にそれぞれ通るようになったが、大田市を通る高速道路が開通したのは2014年(平成26年)のことである。しかも山陰自動車道は江津市内で当分の間一般道路で代替する区間が設定されることが決まったため大田市と浜田市・益田市・広島市を自動車専用道路を降りないで往来することは当分の間できないことになった。
・市内局番の二桁化。江津市・浜田市・益田市ではいずれも20世紀中に実施されたのに江津市より市内通話区域人口が多い大田市の市内局番が二桁化されたのは21世紀に入ってからであった。但し市内局番二桁化前の大田市(温泉津〔ゆのつ〕地区を除く)の市外局番は08548一つだけであり、需要増加という事情がない限り市内局番を二桁化する必要がなかったという事情があることは考慮する必要があろう。

注18: こちら でも書いたのだが、山陰放送は1960年(昭和35年)頃江津市内に中波中継局を設置しようとしたが諸事情で断念したことがある。

注19:2008〜2015年(平成20〜27年)時点の話。現在は江田島市が中国地方で最も人口の少ない市になっている。

注20:益田市にエフエム放送の中継局がないのは浜田市中心部の南西にある大麻山(標高:599m)にNHK-FMとエフエム山陰の浜田中継局(浜田市三隅町室谷)が設置されていることと、NHK-FM・エフエム山陰ともそれぞれの松江本局より高い出力(松江本局…500w、浜田中継局…1kw)で放送を流していることが理由である。

注21:隠岐諸島(隠岐郡)にあるNHKラジオの中継局はラジオ第一とエフエムであるが、どちらもエフエム電波を用いている。ラジオ第一についてもエフエム電波を用いているのは中波放送だと国内外の放送局との混信が生じることが主たる理由である。
※NHKラジオ第一隠岐エフエム中継局(島根県隠岐郡隠岐の島町上西)は2014年(平成26年)12月22日に開局したのだが、実はこのNHKラジオ第一隠岐エフエム中継局が中国地方における初の中波放送のエフエム補完中継局になっている。

注22:更に呉市にはケーブルテレビ局も一部地域を除いて存在しない。また、福山市も一応は存在するのだが自主放送チャンネルが設定されておらず、存在しないも同然の状態になっている。そのことは こちら でも指摘した通りであるが、私としては福山市や中国新聞社(広島市中区土橋町)、エフエムふくやまなどで第三セクター企業を設立して光パーフェクTV! から回線を引き継いではどうかと思っているところである。ただ、もしそのようにした場合はエフエムふくやまの本社を移転させなければならなくなることやある程度の中枢性のある神辺地区や松永地区などに地域拠点を設けるかどうかが問題になること、他の地域の民間テレビ放送局(特にテレビせとうちは広島県に系列局が存在しないテレビ東京系列に属する民間テレビ放送局なので要望が多いのではないかと思われるがどうだろうか)が見られるようにして欲しいという声が起きた時どのようにするかが問題になることといった課題が出てくるものと思われる。

注23:ここで言う幹線とは山陽自動車道と国道2号線、山陽新幹線を指す。柳井市は山陽地方の幹線である山陽本線が通っているが、貨物列車は多数設定されている一方で優等列車は全く設定がないことや普通列車も1時間に1〜2本しか通らないことから幹線というにはどうかという状況が生じている。
※山陽本線も一時期は山陽自動車道や国道2号線、山陽新幹線と同じく岩国市〜周南市間を短絡する経路(現在の岩徳線)をとっていたことがある。1934〜1944年(昭和9〜19年)のことであるが、輸送力増強が困難だったこと(単線で敷設されたことや複線化するには長いトンネルを掘らざるを得なくなること、急勾配が入る箇所があることが理由)からこの短絡する経路は放棄され、山陽本線は敷設当時の柳井経由に戻されたのである。現在岩徳線経由の営業キロ(運賃計算キロ)で岩国〜櫛ヶ浜間を通る場合の運賃を計算するのはその名残りである。

注24:熊毛郡田布施町や今は亡き熊毛郡大和(やまと)町(1971〜2004)を指す。熊毛郡田布施・大和両町は柳井市と同じ市内通話区域(市外局番0820のうちの市内局番20〜69局を使う区域)に属しているのだが、昭和時代末期に論議が起こったいわゆる周南合併(徳山市〔1935〜2003〕を中心とした地域で統合を行い、下関市の人口を超える、山口県最大の都市を発足させて、山口県には存在しないとされている中核都市を目指そうとした構想)では対象区域に含められていた。いかに熊毛郡田布施・大和両町が徳山市との関係が深いかを示した事実と言えるが、結局熊毛郡大和町が光市と統合して改めて発足した光市の一部になっただけにとどまっている。

注25:エフエム津山(愛称:レディオつやま→MegaWAVE76.3。津山市小田中)やFMハムスター(広島市安佐南区祇園五丁目)が挙げられる。エフエム津山は2012年(平成24年)に半年近く、FMハムスターは2013年(平成25年)に3ヶ月間それぞれ放送を休止している。
※注16で触れた
五日市コミュニティ放送も最初から廃業を選択したわけではなく、放送休止を経ている。体制を立て直すことを理由に2007年(平成19年)12月1日から放送を休止したのだが、結局体制を立て直せなかったことや運営を引き継ごうという人が出てこなかったこと、隣接する廿日市市にコミュニティ放送局が開局したことから2008年(平成20年)3月31日をもって廃業ということになってしまった。五日市コミュニティ放送は広島市安芸区矢野地区でも受信できており、もう少し広域的視野を持っていたら何とかなったのでは…と思うのだが、やはり競合相手の多い地域で存在感を高めることができなかったことや今一歩広島市佐伯区民に親しまれる放送局になり切れなかったことが敗因になったのであろう。

注26:実は私が住んでいる福山市が該当する(福山市は中国地方随一の電波銀座なのだがあまり知られていない…)。福山市及びその周辺にはエフエムふくやま以外にエフエムゆめウェーブと尾道エフエム放送があるのだが、周波数が近接していること(エフエムゆめウェーブ…79.2MHz、尾道エフエム放送…79.4MHz)やミュージックバード制作の番組を流している時間帯が多いことから区別が付きにくくなることがある(記すまでもないがどちらも局名告知、すなわちジングルを頻繁に流しており、それで区別は付く)。そのためエフエムふくやまは尾道エフエム放送が開局した頃からJ-WAVEの番組を深夜・早朝や週末に流すようにし、反対にミュージックバード制作の喋り手のいる番組は打ち切るという措置をとっており(徐々に打ち切り、皆無になったのは2015年〔平成27年〕春からである)、差別化を図っている。現時点でFMみはらがどのような番組編成になるかは分からないが、エフエムゆめウェーブや尾道エフエム放送とは離れたところに周波数を設定しているものの尾道市内や福山市内でも十分受信できる可能性があるためどのようにするかが注目されるところである。

注27:同じ建物の中にコミュニティ放送局とケーブルテレビ局があったのに連携がなく、問題が生じた事例が過去にはあった。岐阜県東部の可児市や美濃加茂市を放送区域としていたかにかも放送(愛称:FMでんでん。可児市広見七丁目。2004〜2010)である。2010年(平成22年)7月15日にかにかも放送の放送区域では集中豪雨により甚大な被害を出したのだが、かにかも放送は2010年(平成22年)1月1日から一切の番組制作を取りやめ、音楽を流すだけになっており、結局かにかも放送は何もしなかったばかりかこの日をもって突然無音状態になったという(本サイトからリンクを貼っている「 TOPPY.NET-INSIDE NAGOYA- 」の一コーナー「 TOPPYのくびったけブログ 」の2010年〔平成22年〕8月22日の記事「 電波も停まったFMでんでん—かにかも放送 」による)。背景には経営難があったようなのだが、もしケーブルテレビ業者との連携があれば何とか放送再開に漕ぎ着けられただけでなく集中豪雨に対応できたのではないかと考えられる。
※結局かにかも放送は放送免許を更新しなかったため2010年(平成22年)10月31日をもって廃業したのだが、未だにその公式サイト(それは こちら )は残ったままになっている(しかもメールアドレスを書いておき、なおかつリンクも貼っているのに「スタジオへは直接届かない」と書いている…。どういうことなのか…)。なぜ廃業したにもかかわらず今なおサイトを閉鎖しないのだろうか。再興させようという考えでもあるのだろうか(可児・美濃加茂両市を放送区域とするコミュニティ放送局は実は再興されており、放送区域の人口・経済情勢を考えるとかにかも放送の再興はまず考えられない)。かにかも放送の経営者は今どこでどうしているか全く分からないのだが、きちんと責任を完遂して頂きたいものである。

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