熊野磨崖仏は 平安時代後期の磨崖仏で、国の重要文化財(1964年5月26日指定)及び史跡(1955年2月15日指定)に指定されています。 造立は藤原末期(約900年前)と推定されていますが、造形から左側の不動明王像の方が古く、 その後に右側の大日如来像が彫られたと推定されています。 見るからに不動明王像の方が古そうです。
【左:不動明王像】高さ約8m。 不動明王像の表情が憤怒の相ではなく、柔和な慈悲相をしているのは珍しいそうです。 半立像で下部はあまり手を加えていません。 右手に剣を持ち、左側の弁髪はねじれています。
【右:大日如来像】高さ約6.8m。 如来に相応しい端正な顔立ちで、頭部上方には三面の種子曼荼羅が刻まれている。 頭部の背面に丸い光背が刻まれています。