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ドイツでは1985年から 本格的な高速鉄道ネットワークの整備に着手しました、それは300km/h規格の新線建設と主要幹線を200km/h
運転に対応させる改良工事で、計画距離は4000kmにもおよびました。最高速度400km/hを目指した高速車両の開発は1970年代から
進められていてドイツ鉄道150周年にあたる1985年7月には試作車ICE(Inter City Experimental)を完成させました。そして、このICE
試作車を用いた試験走行では1988年4月に鉄道として初めて400km/hを超え、5月には406.9km/hという速度記録を出します。 これら
の成果をもとに東西ドイツ統合の翌年(1991年)に ドイツの高速列車がハンブルグ〜ミュンヘン間に登場しました。 名称は試作車の名前
を改めてICE(Inter City Express) としました。 『ドイツ語の発音ではイーツェーエー』最初のICE量産車は60編成が製造されました。
機関車2両で 食堂車を含む12両の客車を挟んだ14両編成が基本ですが 中間客車は最大で14両まで連結することが出来ます。 最高
速度は通常250km/hで、遅れた場合に限り280km/hで運転するとされました。 (現在では通常でも280km/h)この最初のICE量産車
は、後に機関車1両でプッシュプル運転をする車両(ICE2)が開発されたので 区別をするために名称に数字を付けてICE1としました。 |
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| ICE 2 (Inter City Express 2)
| | | このICE2は比較的需要が少ない路線にもICEの高速鉄道ネットワークを広げるために開発された車両で1997年から44編成が登場した
特急用の高速車両です。ICE1の編成を短くしたような8両編成で機関車が1両と客車7両が一組の編成になっています。 編成の機関車
と反対側になる客車には運転台が設けられていて、プッシュプル運転を行います。旅客需要の変動に対応して、座席の1等と2等を変換
できるようになっています。また、編成を2つ繋げた16両編成の運転も行っています。最高速度は280km/h。(ドイツFLEISCHMANN製) | | |
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| ICE-T (Inter City Express -Tilting)
| | | ドイツの高速鉄道ネットワーク整備計画では在来線での所要時間短縮も検討され、線路の改良工事の他、在来線の曲線を高速で通過できる
車両の開発もされました。そして、イタリアのペンドリーノ列車のように車体傾斜機構を設けたICE-Tが1997年から43編成登場しました。5両
編成と7両編成の車両が製造されました。台車と車体傾斜機構はイタリアのETR460とほぼ同じで、駆動方式も床下に取付けたモーターから
台車内側の車輪に動力を伝えるイタリアのフィアット方式と同じです。在来線の特急用のため最高速度は220km/hと他のICE車両よりも低く
設定されています。 ところで、この模型は車体傾斜機構が再現されてカーブでは車体が傾きます。 しかも、車体は傾斜してもパンタグラフは
線路中心からずれない実車同様のリンク機構までもが忠実に再現されていて、走らすと楽しいです。 (ドイツ FLEISCHMANN 製) | | |
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| TGV-Thalys(PBKA)
| | | 「タリス(Thalys)、PBAK」とはフランス、ベルギー、ドイツ、オランダの各鉄道が集まって高速新線や改良した線路を専用の高速列車で
結ぶプロジェクトです。第一段階は1996年から、パリ、ブリュッセル、アムステルダムを 結ぶルートで、車両は新しいデザインの3電源用
TGV-Rを用いてスタートしました。 翌年からは第2段階としてドイツのケルンまで乗入れが開始されて、ドイツの電源にも対応した4電源
のタリス(PBKA)が登場しました。 この車両は2階建てのTGV(デュープレックス)と同じ形の機関車にネットワーク型のTGV-Rの中間
客車を合わせた編成で、車体デザインはタリスの赤い色彩です。PBKAとはタリスが結ぶパリ、ブリュッセル、ケルン、アムステルダムの
頭文字です。 TGV は、もちろん フランスの高速車両なのですが、模型の この車両は ドイツ所属の編成です。パリ〜ケルン間を3時間
50分で結んでいます。 今後、高速新線や在来線路の改良計画が進む事で更に時間が短縮される予定です。 (イタリア Lima 製) | | |
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| 18.3蒸気機関車 と 「BLAUER ENZIAN」
| | | | 私にとってドイツ型鉄道模型は趣味の対象外なのですが、数年前に模型店でこの機関車を見かけた際、あまりのカッコ良さに思わず立ち止まって
じっくり見てしまいました。そして 値段の手軽さと店のご主人のセールストークに完敗(!?)してしまい 急行客車編成と共に購入してしまいました。
大きなスポーク動輪の足回りとスタイルの良さが素晴らしいです。また、この模型にはサスペンションの機能もついています。 こんなに良く出来て
いるのに当時は2万ちょっとの値段でした。 さて、実車の18.3は1918年と20年に20両が配属された蒸気機関車で、4つのシリンダー・ピストンを
持った最高速度140km/hの急行用機関車です。巨大な動輪は直径2100mmもあります。18 316と 18 319、18 323の3台の機関車は戦後に
ボイラーを新しい物に取替えて性能を上げ(最高速度を160km/h)、定期列車としては 18 316と18 323の2台が1968年まで活躍しました。この
模型の18 316は動態保存されていて、SLの特別列車などが運転されています。客車は「BLAUER ENZIAN」(ブラウアーエンツィアン)という愛称
の列車で「青いリンドウ」という可愛らしい意味の列車です。 車体色は濃紺に細い白帯で、裾とカバー部分には黒が配色され、なかなかカッコイイ
デザインです。最後尾の2両は丸みを帯びた車体で展望室もあります。機関車と列車が合ってないかもしれませんが自己満足で楽しんでいます。
(LILIPUT 製) | | | | |
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Stazione Yoshino Centrale〜ヨシノ中央駅〜 |
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