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<富山県・岐阜県・長野県の6湯めぐり>
インデックス
第1日目 10/10(金) | 第2日目 10/11(土) | 第3日目 10/12(日) | |||
湯ノ入温泉 | 北山鉱泉 | 下ノ茗温泉 | 下島温泉 | 濁河温泉 | 毒沢温泉 |
今までに、全国数百カ所の温泉に入湯していると、ほとんど全県を巡ったような感じがするが、調べてみると疎密があり、富山県の温泉には一度も入湯していないことに気が付いた。わかってみると結構気になるもので、いけるチャンスをねらっていたが、ようやく3連休に時間をとって、富山県・岐阜県方面の秘湯めぐりに出かけることにした。今回は、行楽シーズンの連休で混雑も予想されるので、できるだけ知られていない秘湯で、1泊2食付1万円以内(込込)と基準を設けて、温泉宿をさがし、途中何カ所かに立ち寄り入浴しようと考えた。
*1997年10月10日(金) 湯ノ入温泉→野尻湖→関川→春日山城跡→北山鉱泉
・関越自動車道から上信越自動車へ
朝6時前に自宅を出発し、関越自動車道、上信越自動車道と乗り継ぐが、3連休初日とあって、車が多く流れが悪い。とうとう、軽井沢インター手前でほとんど流れなくなってしまった。片側2車線から1車線になる所でやむをえないが、これで時間をだいぶロスした。やっとのことでそこをぬけて、東部サービスエリアで朝食休憩をとる。さらに、車を走らせて中野インターまで行こうとしたが、出口渋滞の表示が出ていたので、その手前の須坂長野東インターで下り、国道18号線に出て北へ走る。豊野町で国道をそれ、りんごの丘公園に上ってみたが、歴史民俗資料館は休みだった。それでも、まだ青いりんごのなる丘からの眺めはなかなかのもので、しばし遠景を楽しんでいた。
その後、丘を下って、今度は国道117号線を北にとり、しばらく走ってから左にそれ、途中丘を上って、豊田村温泉公園に向かう。10時から入湯できると案内に書いてあったが、まさにその5分過ぎに村営の温泉施設もみじ荘に着き、500円也を払って、まず露天風呂へと足を向ける。少し坂を上ったところにあるが、ここはとてもすばらしい。眺望が良く、男女別の岩風呂も大きくて、湯がとうとうと流れ込んでいる。まだ、早い時間なので誰もいない。一番風呂だ!のんびりと湯に浸かりながら眺望を楽しんでいると、前方に見える鉄橋の上をハイカーが何人も通っているのに気が付いた。そうだ、あの橋は10月16日に延長開通する上信越自動車道なのだ。それが、その前の休日にハイカーに開放され、生涯に一度だけの歩行者天国となっているのだ。なるほどと、感心しながらその光景をながめていたら、2番目の入浴客が入ってきた。ちょっと言葉を交わしてから、そこを出て今度は内湯の方へと向かう。こちらの浴室は少し狭いが、小さなプールのようなつくりで、前面が総ガラス張りとなっていて、見晴らしがよい。眼前にはコスモスの花が咲き乱れていて、秋を感じさせた。
★もみじ荘(湯ノ入温泉)に入浴する。<入場料 500円>
豊田温泉公園のもみじ荘 | 眺望の良い露天風呂 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
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・信濃屋で蕎麦を食べ野尻湖へ
入浴後は、再び車を走らせて、豊田村から野尻湖に出ようとしたが、細い山道を曲がりくねっているうちに、道がわからなくなり三水村の方へ出てしまった。仕方がないので、牟礼を経由して国道18号線に出て、柏原に向かう。途中渋滞していたので、脇道にそれ、黒姫駅前の信濃屋で天ざるそば(1,300円)をたのんで昼食休憩とした。その後、野尻湖畔の野尻湖博物館に向かうが、なかなか見つからない、やっとそれらしい建物を発見して行ってみると、名称が野尻湖ナウマン象博物館に変更されていたので少し驚いた。そのことを受付で聞くと、1年前に名称変更したとのことで、その由来を書いた紙を渡してくれた。しかし、ここの発掘はすごい。一般参加者が、「野尻湖友の会」をつくっていて、3年毎の冬に数千人も来て発掘する。まさに、遺跡は国民みんなのものといった感じだ。関係者の努力に敬意を表したい。
関川の復元された関所 |
・旧関川の関所を訪ねる
さらに、国道18号線を北上し、新潟・長野県境に新しくできた道の歴史館に立ち寄る。ここでは旧北国街道沿いに、旧関川の関所を復元し、隣に資料館を併設してある。まず、展示をひととおり見たが、昔の北国街道のようすがよくわかり、新しい知識を得た。特に、街道シアターのマルチビジョンが面白かった。次に、隣の復元関所を見たが、人形によって当時の様子を再現してあり、女改めの場面などはよくできていた。そこを出て再び車を走らせ、さらに国道を北上した。新井市の乙吉交差点から県道に入って、上越市に向かった。
・春日山城跡で上杉謙信をしのぶ
春日山の林泉寺と上杉謙信像 |
市街を通り過ぎようとしたら、春日山城跡への標識を見つけ、急に立ち寄ってみることにした。まず、春日山神社を訪れ、宝物館を見学し、城絵図を700円で購入した。しかし、さすがに上杉謙信が築いただけあって、巨大な城跡だ。本丸まで行ってみたかったが、かなり歩かなければならない。残念ながら、もうあまり時間に余裕がないので、車で下って、林泉寺だけを見学して先を急ぐことにした。国道8号線に出て、西に進路をとり、糸魚川市で本を買って、給油をしてからはひたすらに車を走らせる。日は西に傾き、まぶしくてとても走りにくいが、とにかく右手に海を見ながら西へ西へと進む。途中渋滞もあったが、日も入りかけた5時半過ぎにはなんとか魚津市内へと入ってきた。しかし、それからが大変だった。
今回は中部地方の地図を忘れてきたので、「るるぶ情報板」の地図だけが頼りなのだが、それだけではなかなか道が探し出せず、北山鉱泉への入り口が見つからない。いったり来たりして、最後は交番で聞き、山道を上がっていって、やっと暗くなった6時15分頃に今日の宿、池上旅館に到着した。ほんとによくぞここまで走ってきたものだ。木造2階建てのちょうど玄関が工事中とのことで裏口から入って、部屋に案内されたが、すぐに汗を流すために浴場へと向かった。ここの総檜造りの湯船は心地よい。木の香りが漂う中、のんびりと足を延ばして、食塩泉に浸かっていると、長かった運転の疲れも抜けていくようだ。その後の夕食も品数も豊富で、内容もまずまずでおいしくいただいて、冷やで酒をたのんで良い気分となった。後はテレビと本を見ながら寝てしまったが、隣室の若いカップルの話し声が気になった。
☆池上旅館(北山鉱泉)に泊まる。<1泊2食付 9,600円(込込)>
池上旅館(北山鉱泉)の外観 | 総檜造りの湯船 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進 *泉質別適応症(浴用) きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病
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夕食 | 朝食 |
*1997年10月11日(土) 魚津→八尾→下ノ茗温泉→樽峠→古川→下島温泉
・北山鉱泉を後に
朝6時半に目がさめたが、外は雨、慣例の朝の散歩は取りやめにして、部屋で旅日記をつけ、7時に朝風呂へ行く。7時半から朝食をとり、部屋に戻って再び旅日記をつける。小雨の中8時半過ぎに出発し、まず散歩できなかった北山鉱泉の温泉街を車でゆっくり通り抜けてみる。山中のひなびた湯治場といった感じだが、宿が数軒並んでいて中には鉄筋コンクリートの建物もあった。しかし、真ん中を通る道の細さはどうだろう、とても車はすれ違えないだろう。まわりの景観はとてものんびりとしていた。やはり、ここは歩くに限るなと思いつつ、徐々に車で遠ざかり、魚津の埋没林博物館に向かうことにする。
魚津の埋没林 |
・20数年ぶりの埋没林博物館
行ってみて驚いた。20数年前に来た時のオンボロな建物とは異なり、とても近代的な博物館に生まれ変わっていた。しかし、この巨大な木の根っこは何か神秘的なものすら感じる。歴史の証人といった言ったところか?そこを出て海岸線を走り、滑川市へ。そこの市立博物館に立ち寄ったが、富山の薬売りの展示コーナーが少しあるだけで貧弱。他は書道展の会場となっていた。ここからは海岸に沿って少し走ってから、南下し、富山市内を経由して八尾町に出ようとしたが、途中常願寺川堤防上で、警察のパトカーに捕まる。一旦停止無視だと言うのだが、全く気が付かなかった。ひたすらに謝って指導処分のみにしてもらう。少々時間をとられたが、再び車を走らせて、12時過ぎに八尾町内に入ってきた。
八尾の街角の地蔵 |
・八尾の町を散策する
曳山展示館を見学後、町内をぶらついてみるが、とても落ち着いた街並みだ。所々の街角に地蔵が置いてあるのがとても良い。ここは風の盆で有名だが、何か関係があるのだろうか?もう昼を過ぎていたので、そば屋に入ろうとしたら、行列が出来ている。そういえば、八尾そばはここの名物になっていると聞いた。一軒目の店はもう店じまいとのことなので、少し歩いて2軒目の“高野そば”の行列に並ぶ。店構えはなかなか古風だ。少し待たされて、天ざるそば(700円)を食べたが、手打ちながら味は今ひとつだった。食後、再び街を歩いてみると、少し行ったところに、昔風の宮田旅館があり、レトロなとても良い構えをしている。一度泊まってみたいものだと思って、何枚か写真を撮っておいた。再び歩き出して、この街の中心となっている聞名寺を見学した後から、雨が落ちだしてきた。これはいけないと、駐車場への道を急いだが、だいぶ遠くまで来てしまっていて、少々ぬれてしまった。
その後は、曳山展示館で教えてもらった、立ち寄り入浴が出来るという下の茗温泉へ向かったが、途中から車1台やっとという山道に入る。その分岐からさらに谷へ下っていった最奥にその温泉があった。玄関に「日本秘湯を守る会」の大きなちょうちんがぶらさがっている。まさにそれにふさわしい雰囲気の温泉だ。入浴料(550円)を払って、瀬戸渓谷にかかる廊下橋を渡って大浴場へ行くが、その渓谷がすばらしい。浴場の窓からもそれがよくうかがわれ、すばらしいロケーションにある温泉だ。入浴しながら一人で来ていた温泉好きの人と話が弾み、つい長湯となった。しかし、今日の旅程は長く、まだ先がたくさん残っているので、話を切り上げて風呂から上がり、再び車を走らせることにする。(注:下ノ茗温泉は、現在廃業し、建物も撤去されている)
★下の茗温泉に入浴する。<入浴料 550円> (廃業!)
山中の一軒宿下の茗温泉 | 瀬戸渓谷の眺めがすばらしい大浴場 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
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・紅葉のすばらしい樽峠を越え飛騨へ
樽峠付近のみごとな紅葉 |
ここからの道はすごい。一応舗装はされているが、V字谷へ落ちそうな曲がりくねった道を慎重にハンドルを切る。ガードレールなどなく、雨で路面はぬれていて、とても危険だ。室牧ダムを過ぎ、国道472号と合流してほっとしたが、それもつかの間、この国道とは名ばかりの道は、舗装もかなり痛んでいて、乗用車一台やっとという曲がりくねった山道で全くひどいものだ。この道を延々と走るのかと思うと先がおもいやられる。それでも、ここまで来たらもう引き返すことはできない。前に進むのみ。特に、県境付近の道は最悪だった!しかし、このあたりまで上ってくると標高も1,000mを超え、紅葉がすばらしく、息を飲む美しさだ。それを唯一の救いとして、なんとか岐阜県河合村へ入った。それからの道もすごく、何度もヘアピンカーブを切りながら樽峠を越えていったが、その前後の紅葉は絶景で、何回か車を停めてカメラを向けた。それでも、なんとか国道360号に出て、やっと普通に走れる道となった。それを南下して細江で国道41号に出、古川町に入って、JR古川駅で小休止をとった。駅のスタンプを押し、観光パンフをもらい、缶紅茶を一本買って出発し、古い街並みを通り過ぎ、ど んどん南へ走って先を急いだ。しかし、高山市街では渋滞とぶつかってしまい、宮峠まではノロノロ運転だった。それを過ぎると車も流れだし、なんとか5時半には小坂町へ入ることが出来た。
そこからは国道をはずれ、山間に分け入って、今日の宿がある下島温泉には5時45分頃にはたどり着いたが、ほんとうに長く、険しい道のりだった。本日の宿、朝六荘の前で、胸をホッとなで下ろした。ここは渓流沿いに建つ木造2階屋だ。部屋に案内されてから、すぐに浴場へと向かったが、風呂は新しかった。暗くて見えないが、渓流の音が聞こえてきて、泉質も単純炭酸泉でたいへん心地よく入浴できる。案内に“名代のサイダー泉”と書いてあったので、一口飲んでみたが確かにサイダーのような味がした。胃腸病に良いとのことである。入浴後、すぐに部屋での夕食となったが、岩魚の刺身、鯉こく、鮎の塩焼、あまごの稚魚の酢の物など川魚のオンパレードで充分堪能し、酒3本冷やでたのみ、おいしく飲みかつ食べて、後はテレビと本を見て寝てしまった。渓流の音が調べを作っていた。
☆朝六荘(下島温泉)に泊まる。<1泊2食付 9,600円(込込)>
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朝六荘(下島温泉)の外観 |
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川魚の並ぶ夕食 | 郷土料理ほう葉味噌のつく朝食 |
*1997年10月12日(日) 濁河温泉→日和田高原→開田高原→毒沢温泉→帰宅
・朝の散歩で巌立峡へ
巌立の景観 |
朝6時過ぎに起床し、6時半から朝の散歩に出る。外はとても清々しい、しばし、川岸を歩いてから、山中に入ったら、巌立峡へ1㎞と表示があったので、ぶらぶらと向かってみることにする。途中、清水や牛の鼻面という洞窟があり、そこを過ぎて程なくすると、眼前に巨大な岩山が見えてきた。そこが、深い渓谷となり、川の流れを分かちている。白い橋が掛かって、発電所に通じていて、その眺望の良い河畔が小公園となっている。とてもみごとだ!御岳山の溶岩流の先端部が造形した柱状節理で高さ72m、幅120mの大絶壁ということだが、時には、火山も味なことをして人間の眼を楽しませてくれるものだ。これで、もう2,3週間も遅ければみごとに紅葉して、自然美の極致を見せつけてくれただろう。しばらく、その場にたたずんで、その景色を堪能させてもらった。この奥に歩いていくと滝があるとのことだが、時間がかかりそうなのでそれは断念した。その造形美に未練を残しながら、来た道を引き返し、旅館に戻っていった。帰ってきて、すぐ朝風呂に入ったが、昨晩は暗くて見えなかった清らかな川の流れが眼下にみえる。その川音が、一晩中心地よいバックミュージックとなっていた のを思い出し、のんびりと浸かって出てきたら、すぐ食堂での朝食となった。飛騨の郷土料理ほう葉味噌が出ていて、ご飯とマッチしてとてもおいしかった。宿の主人に巌立峡の景色のすばらしかったことを話すと、「自然は良いものが残されているのですが、宣伝が下手なせいか、あまり観光客は来てくれない。」とこぼしていた。でも、あまり観光地化して、近代的なビルが立ち並んだら、現在の素朴な美しさが損なわれてしまうのではと思わずにはいられなかった。田舎の宿ののんびりした気持ちを後に、7時半過ぎには出立して濁河温泉へと向かった。
めざすは御岳山の六合目1,800mの高所で、ここからでも標高差が1,000m以上ある。最初のうちは鈴蘭スカイラインと呼ばれる2車線の道路を快調に上っていったが、鈴蘭高原への道と別れてからは1車線の曲がりくねった道をひたすらにハンドルを切りながら上ることになった。しかも、時々濁河温泉からの戻り車とすれ違い、はなはだ神経を使う。途中2㎞ごとにある濁河温泉まで○㎞の表示をうらめしく思った。それでも、がまんしてしばらく走っていくと、右側にとてつもなく深い谷が現れた。何百mも落ち込んでいきそうな巨大な渓谷の上部を心細い道が続いている。しかも、渓谷全体が燃えるような紅葉まっさかりで、それに眼を奪われたら、ハンドルを誤って、谷底に吸い込まれそうだ。そんな運転に神経をすり減らし、やっとのことで濁河温泉へたどり着いた。ところが、そこには雪が舞っていて、車外はとても寒い。これから、露天風呂に入ろうというのにこの気候はなんだ!まだ、10月中旬だというのに、山の天気は恐ろしい………。もうこうなったら、開き直って雪見風呂としゃれこむ他はない。町営の露天風呂は「本日は水温が低いので混浴です」の表示、服をぬいで、足早に露天の 大岩風呂に飛び込んだら、そこには初老の夫婦が入浴していた。外気は冷たいが、湯は温かい。肩までしっかり浸かっていれば、とても心地よい。この夫婦としばし温泉談義をしてから、上がってきたら体はぽかぽかとなった。周辺を散策しようと思ったが、この雪と寒さでは断念するしかない。記念にあたりの風景を何枚かカメラに収めてから、道に雪が積もらぬうちに下山することにした。
★町営露天風呂(濁河温泉)に入浴する。<入浴料 400円>
町営露天風呂の建物 | 大自然の景観に恵まれた露天風呂 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進 *泉質別適応症(浴用) きりきず・やけど・慢性皮膚病他
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日和田高原のすばらしい紅葉 |
蕎麦の美味な開田高原のふもと屋 |
木曽馬 |
・日和田高原から開田高原へ
帰路はスキー場のところから右に曲がり開田高原へ向かう道をとることにした。再び、1車線の曲がりくねった道を延々と下ることになるのだが、来たときよりは慣れたせいか運転しやすかった。日和田高原まで降りてくると、白樺の林の周囲が紅葉していて、とてもすばらしく、時々車を停めてシャッターを切っていた。さらに進み、県境を越えて、開田高原に入ってくると、眼前に広々とした視界が開け、雄大な御岳山を望むことが出来る。標高が下がってきたので、紅葉には今一つだが、その景色はすばらしい。ドライブしていても陽気になってくる。道路端にあった、開田村郷土資料館に立ち寄り、小休止すると共に、この辺の知識を仕入れることにした。以前は辺鄙な高原の村で、木曽馬の生産が盛んだったが、軍馬に小柄の馬は良くないと、品種改良させられ、純粋種は絶えたかに思われた。しかし、木曽馬を愛する人々により復活されて、町営牧場で保護されている。そんな、山村の歴史を学ぶことができた。ちょうど昼になったので、開田高原の蕎麦を賞味することにして、近くの「ふもとや」へ足を運んだ。ここは、30数年前に一度来たことがあり、おぼろげながら記憶がある。その時は 蒸気機関車に乗り、ボンネットバスで未舗装の峠を越えてきたのだが、今ではずいぶん便利になり、民家も建て変わっている。しかし、この店だけは江戸時代からの庄屋の住宅をそのまま使っていた。ざるそばを食べたが、なかなかの味だった。懐かしさを感じながらも、食後は 木曽馬のいる牧場 へいってみることにした。草原の柵のなかに、何匹も群れていて、人が近づいても動じない。なかなか慣れたものだ。子馬もいて見ていても飽きないものだが、先を急ぐことにして、早々にそこを離れた。
ここの国道は改良されていてとても走りやすく、新地蔵トンネルを越えると、たやすく木曽福島の町に下りてきた。後は、ひたすらに国道17号を北上し、奈良井、塩尻と過ぎて、下諏訪の町に至ったが、少々疲れたので休憩することにして、以前から一度訪れてみたかった湯治場毒沢温泉に入浴休憩できる所を探した。さいわい、沢之湯という国民宿舎で300円で入れてくれるというので、お願いすることにした。ここは沸かし湯だが、含緑ばん酸性明ばん泉でわき出し口では無色透明だが、鉄分を含んでいるため酸化し、酸化鉄に変わって褐色を呈している。とても温泉らしい湯だ。一口飲んでみたが、とても酸っぱく、貧血に効果がありそうな感じがする。
★国民宿舎沢之湯(毒沢温泉)に入浴する。<入浴料 300円>
国民宿舎沢之湯の外観 | 褐色の含緑ばん酸性明ばん泉の湯 |
| *一般的適応症(浴用)
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・帰途に着く
いい気分で疲れを取り、再びハンドルを握って、和田峠を越え、国道254号線で望月、佐久と経て、内山峠を通って帰路に着いた。今回の旅は、温泉を堪能し、美味しいものもたくさん食べ、すばらしい紅葉も見られたので、満足して戻ることが出来た。
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