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秘湯めぐりの旅(36)
<道南の5湯めぐり−北海道>
1997.9.15-17
インデックス
9/14登川温泉 | 9/15ニセコ湯本温泉 | 9/15二股ラジウム温泉 | 9/16東大沼温泉 | 9/16恵山温泉 |
*1997年9月14日(日) 倶多楽湖→支笏湖→登川温泉
・倶多楽湖へ立ち寄る
さらに道を進んでいったが、途中、所々でキタキツネが出没し、さすがに北海道だなあとびっくりする。しばらく、走り続けると、左手に倶多楽湖が見えてきた。キャンプ場のところで車を駐めて、湖畔に下りてみるが、周りは自然に包まれたカルデラ火口湖で、水がとてもきれいだ。そこからは、下っていって、海岸線に出て、国道36号線を東へ進む。途中、白老沖で海難事故があったようで、見て通る車で渋滞していた。昼食の時間になっていたので、以前来たことのある白老の前田牧場が直営する焼肉店「カウベル本店」に寄っていくことにした。ここの牛肉のバーベキューはなかなかの味だ。美味しくいただいて、次に苫小牧市内から、支笏湖を目指すことにする。
・支笏湖を周遊する
さすがに、北海道の道は真っ直ぐで、原生林の中を貫いている。日曜日とあって、湖は人で満ちていた。観光船で、30分間湖を周遊したが、水は澄み、周辺はよく自然が保たれていてgood!ビジターセンターに立ち寄って、四囲の自然についての知見を広めてから、再び車に乗った。湖北を通って、西へ抜けようとしたが、途中通行止め。仕方がないので、引き返し、湖南を通る国道276号線を西進する。美笛トンネルを越え、さらに西へ、このあたりから、羊蹄山(蝦夷富士)が見えだし、北海道らしい雄大な自然の中を行く。
道は順調で、5時少し過ぎに今日の宿、登川温泉に到着した。眼前に尻別岳(1,107m)を望み、留寿都村と喜茂別町の境界線上に建つ高原の宿だが、建物は古く鄙びている。部屋に荷物を置くと、さっそく浴室へと向かったが、源泉は29.5℃で沸かしているものの、褐色に濁って、なかなか味わいのある湯だった。地元の人と、いろいろ話している内に長湯となってしまった。部屋に戻って、ちょっと窓の外を見てみると、西の空が真っ赤に染まっている。あまりにもみごとな夕焼けに、思わずカメラを片手に外へ飛び出してしまった。しばらく、その茜色の空に魅せられてシャッターを切っていた。6時半からの夕食となったが、石狩鍋がメインで、この低料金にしてはなかなか豪華で美味しかった。ただ、日本酒を切らしているとのことで、焼酎を飲むことになったのが、少し残念....。後は、テレビを見ながら寝てしまったが、ニュースで台風19号は九州方面へ行きそうだと言っていた。
☆登川温泉「寿楽荘」に泊まる。<1泊2食付 5,000円(込込)>
登川温泉「寿楽荘」の外観 | 登川温泉「寿楽荘」の浴槽 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
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登川温泉「寿楽荘」の夕食 | 登川温泉「寿楽荘」の朝食 |
*1997年9月15日(月) 昭和新山→有島記念館→ニセコ湯本温泉→二股ラジウム温泉
・朝、周辺を散策する
朝5時半に起き、6時過ぎからは散歩に出る。尻別岳の姿が美しく、高原には牧場が広がっている。とてものんびりした風景で心が和む。30分ほど散策して、宿に戻り、7時から食堂での朝食となった。隣に、2人の女子大生風の娘がいたので、話しかけてみると、富良野から連休を利用してドライブに来たとのこと。周辺で遊んでから今日中に戻ると語っていた。
・北の湖記念館を見学
8時半前に宿を出て、洞爺湖へと向かう。車は、大平原の中を走る。途中左折して、坂を下ると眼前に洞爺湖が見えてきた。湖水は青く、中央の中島が美しい。湖岸を半周してこの北の湖の畔で育った、郷土の大力士「北の湖」の記念館を訪ねてみた。実に優勝23回、数々の新記録を打ち立てた大横綱、その足跡には圧倒されるものがあった。併設されている郷土資料館で、昭和新山の生成の歴史を学んでから、実際にいってみることにした。
昭和新山の全景 | 有珠山ロープーウェイ |
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・昭和新山に魅せられる
昭和新山火山村の駐車場に車を駐めると、眼前に昭和新山がそびえている。しかし、教科書にも載っていた、世界でも珍しいベロニーテ火山、独特の景観だ。その異様に圧倒されながら、引かれるようにして、有珠山ロープーウェイで、展望所まで上っていった。山頂は風があって寒い。だが、その眺望は、実にすばらしいの一語につきる。右に昭和新山、洞爺湖、左に内浦湾(噴火湾)を望み、広大な北の大地が広がっている。まさに絶景!しばし、時間をかけて見入ってから、下りてきて、洞爺湖を半周して、北へと進路をとった。真狩村の道は真っ直ぐ羊蹄山に向かっていて美しい。その途中に、郷土の生んだ歌手、細川たかしの記念像があったのでので立ち寄ってみた。銅像に手をあてると歌が聞こえてくる面白いものだった。
有島武郎像の背景に羊蹄山 |
・有島記念館に立ち寄る
さらに車を進め、ニセコ町へそして、かの有島記念館に立ち寄る。戦前のあの厳しい時代に、自らの農場を小作人に開放した、白樺派の巨匠有島武郎、その先駆性はただただ驚かされるばかりだ。記念館では、その事績を再認識し、『一房の葡萄』、『カインの末裔』、『生まれ出づる悩み』など、以前読んだことのある小説の中に貫かれていたヒューマニズムについて再確認した。この辺りは、今でも広大な牧場が続き、有島武郎像の背景に羊蹄山を望む雄大な景観が広がっていて、すばらしい限りだ。
そこを出て、ニセコアンヌプリの方へ上がっていって、昆布温泉にあるレストランで昼食をとってから、さらに山を上がっていった。すると、左側に「日帰り入浴できます」の看板を見つけ、さっそく車を駐車場へ入れた。ここは、ニセコ湯本温泉の「ロッジチセハウス」、入浴料500円也を払って、さっそく湯船に飛び込んだ。聞くと、近くの大湯沼から直接自然流下した酸性硫化水素泉で、白濁し、ぬるぬるとしている。この内湯は大小4つの浴槽があり、温度や泉質が少し異なり、混浴とのことだが、男性の浴客しかいなかった。他に、女性専用の内湯が有るという。外には、岩で造った開放的な露天風呂があったので、そこにも浸かっていたが、チセヌプリが望め、実にすがすがしい気分だ。旭川から来た青年としばし温泉談義をしていたら、後から入浴してきた年配と若い女性の二人組と目があった。向こうも驚いていたようだが、この露天風呂は女性専用の内湯ともつながっていて、混浴なのだ。一応、低いコンクリートの仕切りが途中まではあるのだが、すまして背を向けて入浴している。底の方に泥がたまっていて、それを肌に塗りつける「ドロパック」に美肌効果があると聞いていたので、そうするつもりなのだろうか。湯から上がってからは、源泉となっている大湯沼を見学してみることにした。沼からは湯煙がもうもうと立ち上り、硫黄がへばりつき、黄色くなっていて、なかなかみごとな景観だ。その後、近くの森の中にあった自然展示館を見学して、大湯沼の成り立ちや周辺の自然についての知識を豊かにした。もうちょっと大自然に触れていたかったのだが、時間が押してきていたので、一気に山を下り、宿へと向かうことにした。
☆ニセコ湯本温泉「ロッジチセハウス」に入浴する。<入浴料 500円>
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*一般的適応症(浴用)
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
*泉質別適応症(浴用)
慢性皮膚病・慢性婦人病・きりきず・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症
宿 泊 施 設 | ニセコ湯本温泉「ロッジチセハウス」のデータ | |
標準料金 | 1泊2食付 6,000〜8,000円(込別) | |
入浴料金 | 大人500円、子供300円、幼児200円 | |
外来入浴時間 | 午前8時〜午後8時 | |
宿泊定員 | 木造2階建 和室6室、洋室3室 50名 | |
住所、電話 | 〒048-1321 北海道磯谷郡蘭越町湯里680ー2 TEL(0136)58-3063 | |
交通 | JR函館本線ニセコ駅よりバス27分湯本温泉下車後徒歩1分 |
国道5号線に出てずっと南下し、長万部の手前で、右手の山間へ分け入って8㎞、今日目指すのは、二股ラジウム温泉だ。しかし、道路のかなりの部分が改修されていて、片側一車線で思ったより走りやすい。しかし、宿の手前の最後の登り坂はきついものだった。やっと到着した秘湯の宿!かの有名な大きな石灰華やドーム型の浴場も見える。車を降りたところで出迎えてくれたのは、なんと野生のキタキツネだ。人なつっこそうに、こちらを見ている。木造2階建ての古い宿舎は、まさに秘湯の宿に似つかわしく思えた。前日電話で予約した時に、「温泉はとても良いのですが、宿は古いですよ。」と念を押されたのを思い出した。たしかに、階段はぎしぎしいうし、廊下は少し傾いて、部屋の窓は完全には閉まらないので、なるほどと思った。しかし、昔の湯治場を完全体験できそうで、とても興味をそそられた。
出迎えてくれたキタキツネ |
・湯治場体験とみごとな石灰華ドーム
着いてすぐに、5時の鐘が鳴った。宿の人が、古い映画に出てくる小学校の鐘のようなものを鳴らして回っているのだ。すると、あちこちの部屋の戸が開き、ぞろぞろと階下の食堂に集まっていった。これが、夕食の合図で、昔から続いている湯治場の風物詩なのだ。そろって夕食が始まり、同宿者同士の会話がはずむ。食後はすぐに浴場に向かったが、これがまた、独特なものなのだ。浴室はその上に球状のドームがかぶせてある。湯船は大きな天然の岩盤にいくつかの穴をうがち、それがそのまま使われていて、湯がふんだんに注ぎ込まれている。そして、湯の中の石灰分が長い年月を経て、床面に波状の紋を描き出していて、なんとも言えない神秘的な雰囲気を醸し出しているのだ。そのドームの外には露天風呂があるのだが、これもすごいものだ。眼前には異様に大きい石灰華ドームがあり、緑深い渓谷に落ち込んでいる。その奇景を眺めながら、ゆったりとぬるめの湯に浸かっていたら、のぞき見しているものがいる。それが、なんとさっき出迎えてくれたキタキツネくん、こちらが、声をかけると驚いて谷底に駆け下り、あっというまに石灰華ドームの絶壁を駆け登った。さすがに、野生のキタキツネだと感心した。そこを出て、もう一つある浴室に歩いていったが、そちらの方が少し熱く良い気持ちになった。
・湯治場の一夜
湯から上がって、休憩室に行ったら、結構人が集まっていて、めいめいの姿でゴロッと横になり、1つしかないテレビに見入っていた。ほんとうにこれが湯治場のスタイルなのだと妙に感心して、一緒になって横になってすごした。聞くと、2週間、3週間の湯治に来ているお年寄りがほとんどだ。夕方8時近くなるとおばあさん達が、ぞろぞろと集まってきた。なんでもテレビで「水戸黄門」が始まるそうで、週一度のおばあさん達の楽しみとのこと。8時ぴったりに野球放送から「水戸黄門」へとチャンネルが切り替えられた。ワンパターンなんだけれどもそれが良いとのことで、「ここではこうなるよ」とおばあさんの一人が解説までしてくれた。なんとも言えない雰囲気だったが、このテレビ番組の根強い人気を知らされた。番組が終わると皆ぞろぞろと部屋に戻っていく、この休憩室の使用は9時までとのことで、山の中の湯治場には、規則正しい生活タイムがあることを知った。私は、もう一度入浴することにし、露天風呂に行ったら、自転車でここまで来たという男性といっしょになって、ぬるい湯に長時間浸かりながら、温泉談義をしていた。彼も、いろいろな温泉を巡り歩いているようだ。風呂から上がって部屋に戻れば、もうあたりはしんとしている。あとは寝るしかない。(現在は経営者が代わって、建物も建て替えられ、ずいぶん趣が変わってしまったそうです)
☆二股ラジウム温泉に泊まる。<1泊2食付 5,820円(込込)>
二股ラジウム温泉の外観 | 二股ラジウム温泉の石灰華ドーム |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進 *泉質別適応症(浴用) きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病
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「二股ラジウム温泉」の夕食 | 「二股ラジウム温泉」の朝食 |
*1997年9月16日(火) 二股ラジウム温泉→大沼→東大沼温泉→恵山温泉
・朝、周辺を散策する
朝6時前に起床し、6時過ぎから散歩に出ようとしたら、玄関前にきつねとからすが集まって、女将さんからえさをもらっている。やせてしっぽの細いきつねが三匹、しっぽの太いのが一匹、ちょっと姿は異なるが、皆親子とのこと、子ぎつねは一歳に満たないと聞く、なるほどけんかしながらじゃれあっている。後で聞いたら、ここまで餌付けするには何年もかかったとのことで、最初に餌付けしたきつねから三代目、四代目になるとか...。このきつねやからすは、宿周辺の野ネズミやヘビを駆除してくれるので、役立っていると言う。自然の中の天敵利用法で、なるほどと思ってしまった。しばらく、きつねの写真を撮ってからは道路沿いに下ってみることにしたが、ほんとうに大自然の中に包まれていて、すがすがしい。散策を30分ほどで終えて、宿に戻り、再び温泉に向かったが、ここの湯は何度入っても良い。湯から上がってしばらくすると例の食事を知らせる鐘が鳴った。朝食はまたぞろぞろと食堂に集まって、いっしょに始まった。私は、早々に食事を終え、8時半には荷物をまとめて出発した。しかし、こんな時代離れした湯治場がいつまでも続いてほしいと願わずにはいられなかった。
・大沼で遊ぶ
山を下り、国道5号線に出て南下、長万部からは左に噴火湾を見ながら走り、前方に駒ヶ岳が見えはじめ、それがどんどん大きくなってくる。森町からは、その勇姿を拝みながら山麓を回り込んで、東側から大沼公園へと至った。学生時代の北海道旅行以来の再訪で、久しぶりに大沼から駒ヶ岳を見るが、なかなか雄大な景色だ。大沼・小沼を巡る観光船が出るというので、それに乗って一周してみることにした。大沼に浮かぶ大小の島々を眺めながら、背景の駒ヶ岳を仰ぎ見るのはなかなか良い。あっという間に30分ほどの船旅を終えて桟橋へと戻ってきた。下船後は、少し町並みを歩き、レストランで昼食をすませて、近くの地ビール「大沼ビール」のビアホールへと入っていった。ちょっと変わった味わいのビールを一杯飲み、ほど酔い気分となったところで、次の目的地へと向かうことにした。
大沼から駒ヶ岳を望む |
東に向かって出発し、大沼湖岸を走って、東大沼温泉「留の湯」で休憩入浴することにした。もともと大沼周辺には多くの温泉が点在しているが、ここが最も古く、1856年(安政3)の駒ヶ岳大噴火の際に「留の湯」の湯治客が被災したという記録があると聞いた。周辺を森に囲まれた静かな温泉が東大沼温泉で、「留の湯」は旅館なのだが、公衆浴場も兼業していて、300円で入浴できた(現在は360円)。湯は黄褐色をし、無味無臭、少しぬるめだが、やわらかくて入りやすいお湯だ。大浴場に浸かって、温泉を十分堪能し、休憩をとってから再び車を走らせた。さらに東に向かって海岸線まで出て右折し、国道278号線を走る。しばらく太平洋を左に見ながら走っていたが、川汲で右折して再び内陸に入って、トラピスチヌス修道院を目指した。川汲峠を越えて、修道院へと至ったが、とても大きな建物できれいだ。資料館でその生活の一端を知ったが、自給自足的なくらしを営んでいることがわかった。修道女手作りの特製バター飴も販売していた。見学後は、国道278号線に出て、今度は津軽海峡を右に見ながら東に走り、恵山を目指した。
☆東大沼温泉「留の湯」に入浴する。<入浴料 300円>
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*一般的適応症(浴用)
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
宿 泊 施 設 | 東大沼温泉「留の湯」のデータ | |
標準料金 | 1泊2食付 8,800〜13,000円(込別) | |
入浴料金 | 大人360円、小人180円 | |
外来入浴時間 | 午前8時〜午後9時 | |
宿泊定員 | 木造2階建 和室17室 | |
住所、電話 | 〒041-1351 北海道亀田郡七飯町東大沼42 TEL(0138)67-3345 | |
交通 | JR函館本線大沼公園駅より車10分 |
恵山の火口 |
夕方、4時過ぎに、恵山の麓にある温泉旅館へと到着したが、天気は、台風19号の接近を示すように曇ってきていた。建物は、白い瀟洒な造りで、なかなか良い感じだ。まだ日が残っていたので、私は、荷物を置くとすぐに、車で恵山に登ってみることにした。ヘアピンカーブの急勾配を上がっていくと、展望が開けてくる。眼下に津軽海峡を望むすばらしい眺めだ。人っ子一人いない頂上近くの駐車場に車を駐めて、歩いて火口へと向かう。あたりはもうもうと水蒸気が立ちこめ、硫黄の臭いが鼻をつく、まさに活火山、なかなかすばらしい景観だ。こんなに迫力がある景勝地なのに、内地では観光地としてあまり知られていないのが不思議なくらいだ。しばらく火口付近を散策し、津軽海峡から太平洋につながる遠景を堪能してから、宿へと引き返していった。
・恵山温泉旅館に満足!
戻ってからは、すぐに浴場へと向かったが、なんともいえない素晴らしい色をした温泉だ。酸性明礬緑礬泉が造り出すワインレッドとでも呼べるような色合いで、これもたいへん気に入ったが、石鹸やシャンプーなどは役立たない。ぬるめの湯にじっくり浸かって、上がって来て、ほどなくして部屋での夕食となったが、これがまたすごい。たなごの塩焼、刺身(ぶり・いか・ほたて・すずき)、なまこ酢、いかめし、海鮮鍋、鯖味噌煮などと、二の膳まで付いて食べきれないほどだ。お酒を冷やでたのんでおいしく飲みかつ食べ、後はテレビを見て寝てしまった。お湯良し、料理良し、満足!満足!
☆恵山温泉旅館に泊まる。<1泊2食付 8,550円(込込)>
「恵山温泉旅館」の外観 | 「恵山温泉旅館」の浴槽 |
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進 *泉質別適応症(浴用) 慢性皮膚病・月経障害
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「恵山温泉旅館」の夕食 | 「恵山温泉旅館」の朝食 |
*1997年9月17日(水) 恵山温泉→函館→大間へ
・台風19号をついて、本州へ
朝5時半に起きるが、台風19号の影響で、風雨強く、雨音が激しい。今日のフェリーに乗って内地に渡れるか心配になってきた。電話で問い合わせたら、今のところはフェリーが動いているということなので、宿に無理を言って、6時から朝食にしてもらい、6時半に宿を出て、函館のフェリー埠頭へと急ぐことにした。津軽海峡沿いに西へと走っていくが、雨は降り続き、波は強い。慎重運転を続けたが、それでも8時前にフェリー乗り場へと到着した。なんとか9時発の大間行フェリーは運行するとのことでホッとするが、いざ乗船という時に、隣に並んでいた青森行フェリーと比べ、あまりにも小さいことに気が付いた。これはずいぶん揺れるのではないかと一抹の不安が走るが、もうここは腹をくくるしかない。案の定、航行中のローリングがひどく、立って歩くとよろけて危ない。一瞬、津軽海峡で遭難した洞爺丸のことが頭をかすめ不安になる。こういう時は経験上、寝るに限る。船酔い防止のために、できるだけリラックスして、楽しいことを思い浮かべながら横になっていた。それでも、1時間40分ほどで無事に下北半島の突端、大間港に到着し、やっとのことで肩を撫で下ろした。
秘湯めぐりの旅(31)<金田一温泉・夏油温泉−岩手県>へ続く |
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