このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

 1.レールガンとは

 

 

 

三次元座標系において、電流がⅩ方向に、磁力がY方向に流れている時、電流が流れている導体はZ方向へむけて力を受ける。

 

これが『フレミングの左手の法則』であり、発生する力を『ローレンツ力』という。モーターと並んで、電気エネルギーを物理エネルギーに変換するもっとも安易な方法である。

 

レールガンはこの力を利用して弾丸を発射する兵器であり、空想の産物ではなく、実現可能な代物である。現在米軍が現用の火砲に代わる新兵器として開発を急いでいる他、小規模なものであれば民間レベルの技術でも作成可能 (*1) である。

 

現在一般に知られている銃砲類は、火薬の爆発によって発生する爆風を利用しているという性質上、その爆風以上の速度で弾丸を飛ばすことができない。現在開発されている最高の火薬を使っても、爆風の広がる速度は23000m/sが限界だと言われている。

 

それに対しレールガンは、発射に必要な大電力さえ確保してしまえば、速度の上限は光速のみ (*2) となる。これが、レールガンが他の火器と一線を画している理由である。

 

 

 

 

 

(*1) :実際の製作工程などは、ニコニコ動画あたりを探せば幾らか見ることができる。

兵器として使用可能なものを作成するのは法に触れるのではないかという危惧をお持ちの方も居られると思われるが、現在の日本には『ローレンツ力を利用して弾丸を飛ばす銃』を規制する法律が存在せず、製作するだけなら法律上何の問題もない。

 

(*2) :実際には、ある程度以上に速度を上げると、導体に対する電流の流れ方の問題で加速の効率が非常に悪くなる領域が存在するが、専門知識を必要とする難解な分野なので割愛する。むしろ私が理解できてない。

 

 

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