このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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3月11日

ぐっすり眠れた。
傷口の痛みはあるが、昨日よりは治まっている。
神経痛も、ずいぶんなくなってきた。いい感じだ。

体拭きも、背中以外は自分で行えた。
カーテンも締めて。
ずいぶん体が楽に動かせるようになってきて、気持ちも軽い。

今日は、朝から洗髪してもらった。
初めて椅子に座って腰を曲げた。
ぐぐっとまでは曲がらないまでも、洗髪に足るだけは曲がった。
久しぶりの洗髪。
ずいぶん頭が軽くなった気がした。
おまけに足も洗ってもらえた。
普段だってこんなに洗わないのに、
そこまで洗ってもらってよいのだろうかといいながら洗ってもらっていた。

玄関に行ってメールチェックをすると、たまっていた。
そうか、電源を切っているから、問い合わせなければいけなかったのだ。
あわてて返事をうつ。

戻ると、リハビリセンターの人が来た。
寝ることもできたし、腰を浮かすこともできるようになった。
感動である。
もっと感動だったのは、歩行器を外して歩いても、歩けたことだ。
まるでクララ状態。
なんだ、歩けたんじゃないか!
筋肉をほぐしてもらっている時、
「何の仕事をしてるんですか?」という話題になった。
こういう質問をされたらいつも「何やと思います?」と聞き返す嫌なやつがいるが、
それが自分だった。
「コンピュータ関係ですか?」
それって病室の姿を見ただけですがな。
「ええっ、何やろ」
困るリハビリセンターの人。
最近、大変な仕事ですわ。
というと、
「え、それじゃ病院・・・」
病院の大変さが伺える一言でした。
「病院じゃなかったら、何やろ。最近、大変な仕事って・・・・・・」
少し間があいた。
「・・・鳥・・・?」
って、確かに最近むちゃくちゃ大変だけど、
「鳥」ってどんな仕事やねん!
思いっきり笑ってしまった。
傷口が痛い痛い。
痛いけれども笑いが止まらない。
この入院期間で一番の笑いだった。

階段の練習をするところがあって、低い段から上ってみた。
上るのはほとんど問題がない。
が、下る時、膝がガクガク言っていた。
下れなかった訳ではないのだが、膝の筋肉が著しく落ちているのだ。
これはこれでショックだったが、高い段に移っても歩けたのだ。
ほんの一昨日までうう〜っと唸りながら悶絶していたのに、
ものすごい回復力である。

生物ってすばらしい。
ナメック星人ほどではないが。

部屋に戻って以後は、歩行器を使わないことにした。
退院をにらんで、体力の回復を考えないといけない。
そう思って、いろいろとがんばった。
昼食も、座って食べた。
負担はなかった。
階段にも行ってみた。
膝の筋肉の衰えは相変わらずだが、行ける行ける。

と、そんなところへ主治医の先生が来た。
処置室で消毒をしながら話をした。
術後一週間で退院のはずだったのだけど、
退院は月曜日に傷口を見て判断し、火曜日になるというのだ。
それは困る。
懇願した。
で、うまく行けば月曜の夕方には退院できそうな気配になったが、
どうなるのだろう。

体の回復力よ、パワーを発揮してくれ〜。

今日は診察もない日だったので、
コンピュータに向かうか、歩くかのいずれかだ。
と思っていたけれど、ようやく慣れてきたのか、
疲れが出たのか、眠くなったので3時頃から昼寝をした。

起きたのは5時半頃だった。
階段を歩いたり、ひたすら訓練訓練。
やはり下りの膝が弱い。
スキーをしていた頃、「柔らかい膝」と定評があったのに(どこで?)。
筋力が落ちてしまうと、柔らかい膝も使いこなせない。

夕食後、改めていろんな書類を見て驚いた。
明日、コルセットの業者がお金を集めにくるではないか!
すっかり忘れていた。
しかも、保険が効くとはいえ、一時立て替えをしなければならず、
その金額を所持していない!
どうなるの?
明日は明日の風が吹くから、そのとき何とかなるでしょう。
忘れ物ついでに、うんこに行くのも忘れていた。
しばらくは、便器に座るのも痛そうだったので控えていたが、
もう食事も座って食べられるし、行ってもいい頃だった。
もっと前から言われていたし、
今日なんかは今晩下剤を渡します、とまで言われていた。
午後には行きます。
なんて返事をしていたこともすっかり忘れていた。

クローズアップ現代を見終わってから、がんばりに行った。
たまって固くなっているかと思われたうんこは、
濃厚なソフトクリームくらいの固さでわりと健康的だった。
え? 読みたくなかった?
それは失礼。

やることがないことはないが、気力がなえている。
面白いことはないかなあ。

「鳥」という職業はどんなのだろう。
一日一個は卵を産む。
って、そんな・・・

晩に、コヘ太郎とココ次郎の声を電話で聞いた。
コヘ太郎がわざとかわいい声を出した時などは、
区別がつかないくらい似ている。
恐るべし、遺伝子。

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