このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

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鴨島再び

吉野川を渡る
川島橋で吉野川を渡る

・10月6日

前回の日帰り遍路から、中2週。午前10時と少し前、セーブポインントの鴨島に到着。 駅近くの公園の駐車場に車をとめて出発の準備をする。天気は晴れ。 気温も前回ほど高くなく、風が少し涼しい。でもTシャツ・短パン姿は変更なし。 10:00、SP通過、今日の1行程目へと踏み出した。

8番札所 熊谷寺
出発から1時間強。讃岐山脈へゆるゆると登り坂が始まるころ、徳島自動車道の 盛土をくぐると「←熊谷寺」の看板が目に入る。やがて古ぼけた山門が見えた。 つつがなく納経を終えて出発。

9番札所 法輪寺
前回は出発の時間が遅れたため(と、暑さ、しんどさに心がおれたため)に7番十楽寺 までしかすすめなかったが、もしも熊谷寺まで進めていれば、今日は鴨島から法輪寺へ 直行できていたに違いない。そんな、少しバックを踏むような位置にあるお寺である。 周囲の田園風景に溶け込んだ雰囲気の良いお寺だ。
で、前回の反省生かされず?今日も出発が10時になってしまったため、法輪寺に着いた のは12時前。さっさとお参りをすませて門前の食堂できつねうどんの昼食。1杯400円也。
うどんが緩い。うどんの腰なんて言葉は辞書に載っていないのだろう。 というか、香川が異常なだけであって、普通の食堂で食べる普通のうどんである。 しかしながら、アゲの上にのっかった輪切りのスダチがうどんに妙な気品を添えてウンタラカンタラ・・・。

おいしく頂いて、お会計。お店のおばさんが、 「よければそこの袋、(お接待で配ってるから)1枚もってって。」と言う。 しかし、こんな姿(野球帽、Tシャツ、短パン)をつかまえて、よく遍路だとわかったな。 あ、そういえばうどん食ってる時に聞かれて、そんな答えをしたっけな。 ありがたく巾着袋を頂いた。納経帳を入れるのにちょうど良い大きさなので重宝させてもらいます。

10番札所 切幡寺
途中で自転車でまわっている人に会った。向こうは自転車用のヘルメットをかぶってはいるが 白装束。ひと目でそれとわかるいでたちだが、こちらは・・・。「地元の人かと思った」と 言われた。もう2周目なのだそうだ。自転車は歩くより速度が出ていいですねと少し羨むと、 「歩きの方が楽な所もたくさんありますよ。(今日から)3連休ですし、あの山の向こうまで は行って戻ってこれますからがんばってください。」と、 吉野川の南に連なる山々を指して答えてくれた。日帰りだとは言いそびれた。

今日はこれまで、あまり観光バス集団と行き逢わなかったのでのんびりとしていられたのだが、 切幡寺の駐車場にはバスとタクシーが勢ぞろいしていて少し騒がしい。
駐車場から山門まで坂道で山中へ分け入る。道端にハラビロカマキリがいた。カマキリの傍でなにやら 黒い線みたいなのがウネウネとウねっている。ミミズではなし、ヒルとも違いそう。 なんじゃこりゃ? ひょっとしてこれが、ハリガネムシという奴なのだろうか? 水辺でもないのに? 山門を潜り、330段の石段で本堂へ。
帰りに見たら、カマキリは車かなにかに轢かれていた。

11番札所 藤井寺
続いて11番札所の藤井寺へ。じゃあこのあたりは古市か。・・・失礼。

街中を抜け、吉野川の中州を挟んで支流・本流を潜水橋で渡る。 偉大な田園風景が広がり、なにかこう、考えさせられるものがある。 この付近は距離も適当なためか、もちろん連休初日ということもあるだろうが、 歩いている人が非常に多い。前も後ろもお遍路さん。みなそれぞれだが、笠も杖も 白衣も輪袈裟さえ身に着けていない潜りの白ナンバーは自分一人みたいである。

山懐の藤井寺に着いたのは15時半を過ぎたころ。切幡寺からの10km弱を2時間を切って 歩けたのだから、まだまだ捨てたもんでは無いかもしれない。と、すこし自惚れておく。
次の焼山寺までは12km強の山道。自転車で廻っている人が指差した「あの山」である。 歩きで到着する人達は寺近辺の宿で明日に備える人が多い。

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