・１２月１３日

師走13日、通算23日目。６時前に起床して駅へ向かい、上り始発の多度津行きに乗車。 そう。ついに「しまんと」1号とお別れしてしまったのである。今回は多度津で「いしずち」3号で松山へ、さらに 「宇和海」3号に乗り換えて宇和島へ向かう。もっとも、今回のアプローチも所要時間は4時間を越えていて、 スタート地点まで遠いのは変わらない。。 ただしこれまでと異なり、帰りの所要時間は短くなっていくのである。

41番札所　龍光寺まで
10時24分、宇和島着。とりあえず駅をでて左手へ向かい、宇和島機関区を眺めながら 北上する。今のところは良い天気なのだが、予報によると明日は１日中雨らしい。 例のごとくにまともな雨具を持っていないので、機会があれば今日中に少しはまともな 雨具を手に入れておきたい。現地調達で・・・。　そりゃ明らかに準備不足だろう、 と自分の先見性のなさを嘆きながら歩いていると、さすが市街地。スポーツ用品店が 現れた。
さっそく立ち寄って防水タイプのウインドブレーカーっぽいのを購入。結構いい値段である。 もっと早く買っておけば減価償却も早かっただろうに、もったいないことだ。 ちなみにズボンはこれまで通りに半分青く染まったビニール合羽というのは、 なんだか整合性がとれていない。

北宇和島の駅前をすぎたあたりから予土線に沿って坂道を上る。 地図によると、この坂を登った先の盆地は四万十川の上流地域らしい。 四万十川というと、河口付近を通過したのはいったいどれだけ前のことだったろうか。 何度でも思うことだが、四国南西部の地形の複雑さには恐れ入る。 そんなこんなで坂を上って鬼北町へ。僅かな付き合いに終わった予土線と別れ、 遍路道の標識に従って畑の中の一本道を札所へ向かう。
おかげで道の駅に寄り損ね、まともな昼食をとるチャンスを失ってしまった。

42番札所　仏木寺まで
龍光寺の裏手の丘を越えて次の仏木寺へ向ったため、 門前のうどん屋に寄ることもできなかった。嗚呼、まともな昼食がさらに遠くなる。 時刻は13時をまわった所。携帯していたソイジョイをかじり、チョコレートを口に放り込み、 飴をなめつつ県道を進むと１時間弱で到着。そういえば空が曇ってきた。
納経をすませ、お接待で頂いたみかんを１つ食べる。これで昼食終了かと 思うとなんとも寂しい。14時半前に出発。

43番札所　明石寺まで
さて、いよいよ山越えである。前回、体調不良その他を理由に柏坂越えを回避して しまっているだけに、今日の歯長峠は避けて通れない気分である。 県道から分かれ、四国縦貫自動車道の工事現場横を通って登り坂へとりかかる。
そこそこいい感じで登れたのでホッとしながら登っていると、県道に合流してまだまだ登る。 あ、１面が終わったところでしたか・・・。

しばらく県道を歩き、いよいよ２面。おなじみ「へんろ道」の標識には、 峠まで20分、きついのは最初だけ！と激励のお言葉が記されていた。 本当に最初だけなんだろうなぁ、と疑いなかがら山道にとりかかると、 いざという時に掴めるように鎖が張られた急坂だった。いやこれ、坂というより 階段やんか。
さすがに大変な坂道だったが、10分ほど這うように登っていると 急に傾斜が緩やかになり、20分弱で峠に着いた。　おー。なんかイイ感じ。 しばらく休憩した後、下りにかかる。車道と合流した付近に距離を記した道路看板が あった。このペースでいけば、今日中に43番札所も問題なく打ち終われそうだ、と 安心したとたん、ついに雨が降ってきた。予報より半日早いやないかい。

宇和島で購入したウインドブレーカーをはおり 「１、２、３、撥水！、撥水！」などとつぶやきながら歩く。 大枚はたいた　かいがあったか、水もきちんと弾くうえに通気性も良好。 早目に雨になったということは、明日、雨が上がるのも早くなるにちがいない、 とプラス思考になれるのは、我ながらなんだか珍しい。 16時半、無事に明石寺を打ち終わり、薄暗くなった中で卯之町の町並みを少し歩きまわって 高野長英隠れ家跡などを見物。宿泊先のビジネスホテルに着いたのは、18時前だった。

・ホテルにて
地元中学のクラブの慰労会で半分貸切状態なホテルの食堂で、一人1000円のバイキングで夕ご飯。 先生や親御さんの挨拶が続き、なかなかメシにありつけない中学生の皆さんを差し置いて 並んだ料理を取り歩くのは少々気が引けるが、昼食分も取り返すべくとにかく食べる。 内容自体は唐揚げにポテトに焼き鳥に、焼そば、カレー、と祭りの屋台的メニューが多いが、とりあえずは 果物が旨かった。食後のコーヒーまで飲んで満腹、満足。早く寝ようと思っていたのに たまたま付けたテレビの内容がけっこう面白く、最後まで見ていたら就寝が11時になってしまった。 それでも普段にくらべればずいぶん健康的なのだが。