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7-3-7、曲の意味 その7
左から、曲名、合唱形態、「MOMOの伝言板」過去ログ番号です
☆35 ロボット(同声2部) 伊東の掲示板 925番 08.4.11
常連さんのアムさんからいただきました。ありがとうございます。
1、朝起きたら僕はロボット(力ある存在)になっていた。
お父さんもお母さんも気がつかない
顔を洗って家を出ていつもの通学路のコンビニの角を曲がると
いつもどうり猫がひなたぼっこしている。いつもと変わらないだけど
僕は力ある存在だ。
教室に着くとまだ誰も来ていない、僕は一人ガラスに映る自分を見つめた。
それは昨日の帰り道、いつも意見のつがうあいつをみんなで無視することにした。
反対する人は一人も居なかった。だから悪いことではない(と思う)…。
2、教室のドアが開きロボット(力ある存在)誰が誰だかわからない
おんなじ形のロボット(力ある存在)
「おはよう」という声に僕は振り返った、にっこりと笑うあいつがいた
あいつは人間(らしく)笑っている僕らはロボット(力ある存在・だけどみんな同じような表情をしている)
『意見の合わないあいつが脅え悲しんでいる力ある存在だ。だけど意見が違うと今度は僕が・私が標的にされる。
だからみんなにあわせる、同じようにしか動かないロボット』
「僕は、そんな当たり前にしかやれないロボットという存在はは嫌だ!」
の叫び声でおきたら(目が覚めた)人間に戻っていた(ここまでの行は、夢の中ということ)。
2001年、第68回NHK全国学校音楽コンクール、小学校の部の課題曲です。この年から課題曲にテーマが設けられました。
課題曲のテーマは「個が輝く時代」でした。
これからの時代は個性が大事。自分の持っている個性を大事にして挑んでほしい、といった感じで作られた曲でしょうね。
☆34 明日へ(混声3部) 08.2.9
1、澄み渡った青い空の今日、心地よい風に吹かれて、明日(未来)のことを考えている僕たち。
どこからかはるか遠くから吹く風を身に受けて、心震え上がり、心の中は熱く燃えている。
人生どこまで行けるかわからないけど、行けるところまで行こう。
さあ、走り出そう。明日へ走り出そう。
そうさ、ぼくらの人生は旅路と同じ。どこまであるかわからないし、見えない。
どんな苦しいことがあるかもわからない。けど、そんなときも
そんな自分たちを何かが呼んでいる。だから、僕たちはその何かを見つけに行くんだ。
2、朝(午前)の時間。現実をみつめ、今を走っている(進んでいる)僕たち。
どんなときでも、この情熱は忘れない。
ときには孤独になったり、不安に襲われたりするかもしれない。しかし、乗り越えて、僕たちは一歩ずつ大人になっていく。
どんどん進んでいく時間。タイムスリップしている感じだけど、その中に僕たちはいる。
ときには苦しいこともあるだろうし、傷つけられることもあるだろう。挫折することもあるかもしれない。
だけど、目標は遠くに、高くに置くからこそ、挑戦する意欲がわく。自分は挑戦者なんだ。
つらいことや苦しいことを恐れずに突っ込んでいく。
しかし、そんな目標など、どこまで行けばゴールが見えてくるのだろう。
その間に何があるかはわからない。けど、
その答えを見つけるまで、僕らはあきらめずに行きたい。
その先にあるゴールは、きっと輝いているだろう。長いトンネルの先は光がある。そこまでさあ、行くよ。
歌詞をみると、かなり勇気づけられる感じがしますね。まだ未熟な若者だからこそ、壁にぶつかることもあるし、
どうすればいいかわからないこともあるでしょう。でも、大丈夫。
希望や夢をもった君たちなら、きっとその答えを見つけにいくでしょう。それがどのくらいかかるかはやってみないとわかりません。
そこまでたどり着くことができるのか…と不安になってしまうこともあります。
しかし、この曲は、そんな若者に「あきらめるな! 頑張れ!」とメッセージを送っているように思います。
勇気をもって、いざ前へ進みましょう。
☆33 耳を澄ませば(同声3部) 08.2.7
第1区間(8行目まで)
戦争中の夜は暗闇で怖いから嫌だ。そんなときに燃えている家があり、恐怖にかられる。
空から焼夷弾などが降ってきて、爆発し燃える。
空襲警報が鳴り響く。疎開中の子にとっては、家族と一緒に暮らしたい。
早く戦争が終わってほしい。
第2区間(9〜14行目)
今度は戦争で被害にあってしまった人。手(腕)がない人、足がない人、いろんな人がいる。
みんな爆弾の被害にあってしまった人たちだ。
体は無事な人もいる。しかし、その人は恐怖などで怖がってしまっている。
そう、悲惨な光景を目の当たりにして、心も被害を受けてしまっているんだ。
おねがい、わたしのなくしたもの、戻ってきてほしい。
第3区間(15〜20行目)
紛争地域などでは今も地雷が埋まっている。その地雷によって亡くなった人や、体が不自由になった人の光景だ。
被害を受けたこどもたちは、大きくなったらいろいろ勉強したかったのに、
(この「勉強」は、スポーツ選手や医学など、あらゆる方面のことをいう。将来の夢など)
それがかなわなくなってしまった。
地雷を埋めた奴が憎い。戦争を起こした人が憎い。
今の不自由な自分が嫌だ。
第4区間(21行目以降)
忙しい大人たち。しかし、ふと耳を澄ませると、聞こえてくる。
世界中のこどもたちの悲鳴が聞こえてくる。
それは、食糧不足などで貧困な地域の人たちの悲鳴、そして怒りの声が。
戦争や貧困などで悲惨にも亡くなってしまい、人々は平和を祈る声が。
豊かな人は何も不自由しないのだが、自分のことしか考えないため、ともだちができず寂しい。
でも、平和などの願いを思っていても、死んでしまっては言えない。痛みもひどければそれは相手に伝えれない。
それは、わたしたちこどもたちも同じだ。
忙しさでなかなか振り向いてくれない親や先生、大人たちよ。
ねえ、こどもたちをしっかり見てよ。
そして、しっかりわかってあげてよ。
戦争というものは、身も心も粉々にしてしまう。何もしていないのにこどもたちも巻き添えにされてしまう。
こどもたちは平和を強く願っています。それを大人たちは、もっと発展しようとしか考えず
こどもたちのことをわかろうとしない。
大人たちに伝えたい歌詞でありますが、演奏するときは21行目以降を伝えられるようにして、
大人たちを泣かせてみましょう。最後の29、30行目は思いを伝えたいですね。
☆32 齟齬の人(混声3部) 08.1.24
1、夏の始まりの頃のある日。よく晴れた平日の午前中の路面電車の停留所に女学生 がいた。
ふと見上げると、遠くの高台に人がいる。街を見渡せる高台にいる。
私はその人に手を振ってみた。私の姿が見えるのだろうか。いや、見つけてほしいな。
この町に「さよなら」と別れを告げる。しかし、誰にも言えない。気持ちだけだが伝わっただろうか。
2、日暮れの時間。2分遅れてきた電車に乗る。お客さんは母とこども、そしておじいさん。
暗くなってきた車内で、ふと自分の携帯が鳴る。メールだ。
「心配してるよ」という内容の文だ。親か友達か、それとも…。
しかし、きれいごとはもうたくさんだ。軽い言葉を簡単に書かないで、といわんばかりに、
自分の携帯を壊して、捨てた。
3、都会にやってきた。終点で降りる。ここからふるさとの町はもう見えない。
けど、あの高台から見渡すあの景色が好きだった。少し、恋しいなぁ。
でも、一人で新たな人生を生きていくと決めたんだ。
さよなら、わがふるさとよ。
いつか、懐かしさや苦しくなった時に戻ってくるかもしれない。自分の未熟さを認めて…。
結構難しい歌詞ですね。ふるさとから一人上京していく人の姿に思うけど、少し違うかも。
ただ、人生でみるとあてはまる気がしますね。
1番は卒業などで道の分かれ目。 2番は心配だから、と引きとめようとする人と本人の決心、
3番はふと思い出と本音が出てしまうけど、結局一人立ちは無理で、いつかは戻ることになるのだろうか。
人生の選択は、人の意見もよく聞いて、自分を過信せず行動しないといけませんよ、ということでしょうね。
☆31 名づけられた葉(混声3部) 伊東の掲示板、880番 08.1.9
常連さんのアムさんから頂きました。ありがとうございます。
ポプラの木にはポプラの葉が何万何千芽をふいている、
緑の小さな身を手のひらのようにひらひらさせても
誰もがポプラの葉としてしか見ていない。
(ここまでが「私」がポプラの木を見ながら解釈していると思われる)
私はあつい血を持っている、人間の歴史の中の一枚の葉(一人)でしかなく不安げに生きているけど
私は毎日私だけの名で呼ばれている。私だけの名を持つ葉っぱなのだ。
だから私は考えなければならない、誰かのまねではない、葉脈の走らせ方を刻みの入れ方を精一杯緑を輝かせて
美しく散り方を考えていかなければならない、どんなに風が(逆境)が強くとも。
※「誰かのまねではない、葉脈の走らせ方を刻みの入れ方を精一杯緑を輝かせて美しく散り方」のあたりは自分を葉と重ねてって歌っているので、
イロイロ解釈ができますので、あえてそのままにしました。
ポプラの木を見ながら「私」が人生を考えている歌です。
(後感想)
ついつい一つの集団を集団としての価値で見がちですが、一人一人は違う、名前を持ち自分だけの特徴を持っている…。
少年犯罪がおきると、漫画やゲーム映画の悪影響にしたがるけど、純粋に楽しんだりさまざまな糧にしている人だっている…。
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