このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

EF66旧製品をリニューアルスカート化





*プロローグ
KATOが2004年にリニューアルし、全くの新設計として再発売するまで、
長年にわたって生産を続けたのが、EF66です。
リニューアルされるまでは、最新ロットと言っても動力はカップギア駆動、スカートは首振りタイプで、
どんどん新しくなる他の車種に比較すると、古めかしさを感じてしまうようになっていました。

そんなEF66を眺めていた、リニューアル品が発売される1年ほど前のある日、
「このスカートを固定することはできないかな・・・」、そう思ってしまったのが運の尽き・・・・
その数日後の週末には、またもや無計画な改造を始めている自分がいたのです。

*1両目・・・オリジナルスカートの固定
まずは台車を外します。
取り外し方は、 初期EF65とラストEF70のスカート交換 に詳しく書きました。
でもEF66はボディが薄く、柔らかなので、ボディと下回りの分離の際に、爪楊枝は必要ないかもしれません。
(実際、私は必要ありませんでした)


台車を取り外してみると、スカート・カプラー・スノープロウ部分がまとまったパーツが、
台車枠にはめ込んでありました。
関水オレンジEF70のグレードアップ に書いたEF70と同様に、
首振りに支障が出ないよう、スカート上面はまっ平らになっています。
このまっ平らなスカートに固定用の脚を設け、車体とダイカストの間に挟みこめば、
得意の「スカート挟み込み固定」ができるのです。


さて、スカート部分を取り外した後、カプラーを押えていた部分をカッターで切り離します。
この切り離したパーツは、後でカプラーが抜け落ちない加工に再利用できそうなので、保管しておきました。

スカートの固定方法は、オレンジEF70の応用を考えました。
つまり、平らなスカート上面に、「挟みこむ部分をプラ板で自作する」ことにしたのです。

EF66は、前面が尖っています。
片やダイカストは一直線・・・なので、前面裏側とダイカストの間には、三角形の隙間がありました。
「よっしゃ!スカートの上面に三角形のプラ片を貼れば、はめ込める!」

前面とダイカストの間の三角形の隙間

こうなれば一気に勢いづきます。
1.2mmプラ板から適当な大きさのブロックを切り出し、
三角形にヤスリ成形して、スカートの上面に貼り付けまました。
貼りつけた後、三角形の隙間にきちんとはまるよう、また、スカートの位置が不自然にならないよう、
さらにヤスリで成形し、微調整してゆきました。


ぴったりと収まるようになったら、カプラーを取り付けます。
これもEF70のときと同様、KATOカプラーAタイプの根元に0.6mmの穴を上下に貫通させ、
そこに通した真鍮線を先ほどのプラ片に貫通させる・・・・という固定方法にしています。

EF70のときはカプラーが脱落しないよう、スカート下面に他から持ってきたスノープロウを貼りました。
しかしEF66の場合は、元の台車から切り出した先ほどのパーツが、ここで再利用できたのです。
単に「ぱちん」とはめ込むだけで、カプラー押えとなったのです!

さぁ・・・これで見事!スカートの固定化が完了しました!
左右に首を振らせる構造であったために、スカートの上下寸法は若干スケールよりも短いのですが、
そんなことを感じさせないほど、実感的な面構えになりました!


すっかりお気に入りの1両となったこのEF66には、
その後EF65PF前期型用の前面手すりASSYパーツも付けてみました。
その効果も抜群です。

ただ・・・・このスカート固定方法には、ひとつだけ難点がありました。
それは、オリジナルのスカートに「はめ込み部分を作る」という加工、
面倒で時間がかかるということです。
試行錯誤しながら仕上げたので・・・徹夜作業を余儀なくされているのですから。。。。
なので、2両目以降、同じ加工をしようという気には、どうしてもなれなかったのです。

②.2両目・・・天の救い!のASSYパーツ利用
そうこうしているうちに、KATOがEF66のリニューアルの発売予定を発表してしまいます。
そこには・・・固定されたスカートと、正面手すりが付いていました。
さらには開放てこまで!
苦労して固定化などしなくとも、元からそうなっている製品が出てしまうのです。

早速リニューアル品を手に入れた私は、
スカートを固定化していない旧製品がまだ手元に1両残っているというのに、
いつの間にかそんなことはどうでもよくなっていました。

しかしある日突然・・・「リニューアル品のASSYパーツが、旧製品に使用できるのでは!?」
急にひらめいたのです!
そう思ったらもう、居ても立ってもいられません!
早速KATOのホビーセンターに赴き、ASSYパーツを買い求めました。

ASSYパーツとして売られている、EF66後期型カプラーセット。

不要な部分をザクザクと切り取り、前記した三角形の隙間にあてがってみると・・・
全く支障なく入るものの、むしろ緩すぎて固定できないことが判明しました。

そこで、まずは左右の固定用脚にプラ片を接着、きっちりとはまるようにヤスリ成形してみました。
しかし・・・今度はスカートの位置が前過ぎます。
そこでさらに、前方の固定用脚にもプラ片を接着し、位置が後ろに下がるようにしてみました。

これでスカートの位置はバッチリ、左右のガタもありません。
しかし今度は、スカートが根元まできっちりと収まらないのです。。。
よくよく見ると・・・・左右に設けた固定用脚を、ダイカストのバリが邪魔しているのを発見!

ダイカストのバリを丁寧にヤスリで落としたところ、スカートが根元まできっちりと入ったのです!


左写真:左が加工前のASSYパーツ、右が加工後
右写真:加工後のASSYパーツを前から見たところ。

スカートが根元まで入ったところで、リニューアル品用の開放てこ(これもASSYパーツ)を装着してみます。
開放てこは前面のステップ部分の上に来るため、
スカートさえ根元までしっかりと入っていれば、きちんと取付できることがわかったのです!


ここまで来たらもう、有頂天です。
前面手すりもASSYパーツ化されているので、手すりの装着も考えましたが、
リニューアルスカートと開放てこの効果があまりにも凄かったので、
今回はここまでにしておきました。

*エピローグ
もともとEF66というロコには、特別思い入れがあったわけではありません。
しかし、いつの間にか・・・手元にはKATO、TOMIX合わせて数両が存在します。
なぜだか大好きになっていました。

実車は次第に更新改造されたり廃車されたりしていますが、模型の世界では話は別。
リニューアル品が出たからと言って、旧製品を手放したりせず、
他社パーツも含めて利用できるパーツは最大限利用し、
古い製品を蘇らせ、いつまでも活躍させていきたい、そう思います。

そんなわけで、TOMIX機にも、KATOのリニューアルスカート取付改造をしてみようと思っています。
TOMIX機のスカート加工 へ)


左から順に、オリジナルスカートを固定化した、1両目の旧製品(手すり付き)、
リニューアル品(EF66後期型)、
そしてリニューアル品ASSYスカートと開放てこを装着した、2両目の旧製品






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