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幌装着のススメ



この電車は何?

*なぜこんなことを?
物事には全てきっかけというものがあります。
今回のきっかけは、 モハ103ウグイス旧製品の屋根を、最新ロットのASSYパーツに交換 したこと。
私の所有するKATO の旧103系は4連なので、残る3両も同じ事をしたくなります。
しかし、モハ103以外は屋根だけを売ってくれていません・・・・・
ならば!新103系の中古車両を手に入れ、そこから屋根を拝借する、ということを考えました。

でも・・・・屋根だけ使うのももったいない話です。
ボディ、床下、ライトユニット、窓ガラスといったパーツが無駄になってしまう。
そこで、これらのパーツも使って 旧103系のグレードアップ を行おうということに、
話はどんどんと膨らみました。

そこで私は(ボディカラーはどうでもかまわないので)中古模型ショップで103系を見つけるたび、
買い揃えていくことになったのです。
やがて無事、中間車2両と非ATCクハ2両を手に入れ、旧103系の改造に着手することになりましたが、
部品供給用の103系は、最終的にはどうしてもボディが余ってしまうのです。

だったら・・・・余ったボディでフリーの私鉄電車でも作ってみるかな〜・・・・
なんてことを考えてしまいました。

・・・今回のきっかけはそんなところです。

*ネタとなったもの
ネタとなったボディは、上記したとおり、中古の新103系4両です。
非ATCクハが2両、モハ102が2両ありました。
屋根は、PS16Bタイプに変更したため余剰となった、新モハ103のものが4両ぶんあったので、
これを使います。
(ちなみに旧103系の屋根交換で余る屋根は、構造の違いで工作が面倒になるため、使用しませんでした。)
床下は、クハは旧103系のもの、中間車はタネ車のものを使用します。
尚、動力は、中古模型ショップで見つけた、500円のKATO製動力を使用します。
(何の動力かはわかりませんが・・・)


左写真:PS16Aタイプ用のモハ103屋根が4両分余ったんです
右写真:500円で手に入れたジャンク動力。絶好調です。

*さて・・・どんな電車にするか
103系は、とても個性的で、かつ有名な電車です。
私鉄電車風にするには、「103系らしさを如何にして消すか」、これにかかってくると思います。

まず正面。国電の顔を代表する切妻デザインを変更するため、
いろいろな手段を考えましたが、結局GMのパーツから105系(119系?)用前面を選択しました。
もちろん、このまま使うことはせず、大改造を施しますが。

続いて屋根上。グロベンと集中クーラーも103系らしい部分なので、
分散クーラーと下枠交差型パンタにすることにしました。
分散クーラーは、GMの東急9000系キットにおまけで付いている、東急2000系用のものが手元にあります。
下枠交差型パンタは、とりあえずPS22を付けることにしましたが、
阪急用なんかもいいかもしれません。
それから屋根構造を、張り上げタイプにすることにしました。
その方が私鉄っぽいだろうという判断です。

側面。
ここも国電らしさいっぱいのデザインです。
でも、数の多い戸袋窓を全て塞ぐのは大変そうなので、せめてHゴムは無しとしようかと思います。
また、窓は2段窓だったものを1段下降窓にしてみましょう。

そして床下。
台車はKATO製が手に入る、西武101系や阪急6350系あたりのものを用います。
また、床下機器も含めて灰色にすることにしました。
正面には、スカート取りつけもいいかもしれません。

GMの電車前面パーツ。一番左が105系/119系の顔。

*顔をデザインする!
まずは顔の作成です。
タネ車クハ103の正面を平らに整形し、105系用の顔をあてがってみました。
すると結果は・・・・どこをどう見ても105系です(^-^;
なので、ヘッドライト、テールライト、方向幕の位置は変え、運転席と助手席窓を大きくすることにしました。
いろいろ考えた結果、ヘッドライトはオデコに2つとしました。
ちょうど、京成や阪神のような感じになると思います。

ただし結局、パーツのモールドをほとんど全て削り落としてしまいました。
ここまで顔をいじるなら、あえて既成パーツを使う必要はなかったかな。。。(^-^;

おまけに、車幅や屋根カーブがKATOの103系とは異なっていたので、顔の形もいじる必要がありそうです。

*屋根付近の改造
続いて、屋根の改造です。
今回使用する屋根は、4両とも全て新モハ103ですから、
クーラー、ベンチレータ(グロベン)、パンタ配線、避雷器などが付いています。
このうち、簡単に取れるのはグロベンだけ・・・他は一体モールドです。
全てヤスリで削り落とし、平らに仕上げていきます。
尚、クーラーはピンバイスを使ってたくさんの穴を開けてカッターで切り取る方法です。

さぁここで、正面パーツと屋根を、ボディに接着してみました。
横から見ればまんま103系ですが、正面はなんだかわからない顔です。
今後の加工次第では、おもしろいものができるかも。。。

正面と屋根をボディに接着

などと思う間もなく、屋根上の穴にプラ板をはめ込み、ヤスリ整形して屋根カーブに合わせて仕上げます。
屋根カーブが仕上がったら、パンタとクーラーを仮に載せてみました。
(塗装工程のことを考え、まだ仮付けです)
そしてGMのランボードパーツを、屋根の前後方向に、クーラーやパンタの横に沿って貼ります。
端に接着剤を流してチョン付けし、曲がらないよう注意しながら少しずつ固定しました。

この段階ではまだ張り上げ屋根にはなっていませんが、
パンタ、クーラー、ランボードの印象で、屋根上に関しては103系らしさを払拭できそうです。



*顔の工作
運転席と助手席窓は、精密ヤスリで少しずつ下方向に、貫通扉窓は左右方向に拡大しました。
失敗して歪みが出るとみっともないので、慎重に拡げていきます。
こういった小さな部分の加工はどうしても誤差が出てしまうので、
寸法に頼るよりも、自分の五感を頼りにします。
つまり、寸法が同じかどうかを調べるよりも、目で見て違和感がないことを優先して加工しました。

ある程度まで窓が広げても・・・・ノッペラボウな顔では、しまりがありません。
さぁ、ヘッドライトを取り付けてみましょう。
適当な位置に穴を開け、銀河モデルの切妻用シールドビームを取り付けてみると・・・

うーーん・・・どこかで見たことのあるような、ないような・・・・そんな顔つきですね。。。(^-^;

テールライトがないので、まだ間の抜けたような表情です。
さてと、テールはどこに付けましょうか。。。

まだ無表情ですが、ここだけ見れば103系改とは思わないでしょう

*そして・・・
屋根と側板との継ぎ目に瞬間接着剤を流し、雨樋を削って、つなぎ目のないよう整形していきます。
しかし!このとき初めて気づきました!
側面行先表示窓が邪魔なんです!すぐ下に窓のサッシ枠があり、迂闊に削れません!
ここは慌てず、彫刻刀なども使って少しずつ仕上げることにしましょう。

側面Hゴムも切削することにしたものの、数が多いのでやっぱり大変そうです。。。
改造痕を残さず、きれいにできるでしょうか。。。

窓の仕上げも難しそうです。
何しろ、ボディ側に二段窓のサッシ柱が残っていて、このままでは一段窓にはならないのですから。
そんな細かい事には目をつぶったとしても、窓ガラスはどうしましょう。
はめ込みになっていたパーツは旧103系に提供してしまったのですから、
透明プラ板で思い切り引っ込んだ窓で妥協するか、サイズぴったりの窓を作ってはめ込むか。。。

ああ・・・塗色も考えなきゃ。
「●●電車風」になってしまうのは嫌なんです。
オリジナリティを出しつつ、でもどこかにありそうな雰囲気も出したいのです。
そのための塗色、これでも悩みそうです。

もちろん、本来先に考えていた旧103系の改造もしなきゃいけない。

なんてことを考えているうち、得意のサボリの虫が疼き始めました。
当初の予定は4両編成だったのに、2両編成で終わりにしてしまうかもしれません。
その証拠に、早くも先頭車を2丁パンタM車にする計画が、
新たに進行し始めたようです。。。(続く)








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