このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

TOMIX EF64前面グレードアップ



車体表現のHゴム。

現在の製品の精度の高さは、昔を知る自分にとって驚嘆するものです。
特に電気機関車等の前面パノラミックウィンドウ。
昔('80年代)は精度が出ないせいか、どのメーカーもHゴムを車体側に表現していて、
ガラスパーツを面一になるようにしていました。
しかしそのガラスの精度も悪く、関水金属でさえ・・・
引っ込んだ表現になっていた製品が多かったです。。

今回の記事はHゴムが車体側に表現された部分の見栄えを良くするものです。


右奥が実施した物。左手前を今回実施!

*車体側Hゴム表現の優劣
窓ガラスパーツ側にHゴムが表現されていても、窓ガラス自体のパーツが薄いと、
Hゴムのモールドが車体表面に出てきません。
このような製品に比べれば車体側のHゴム表現は大歓迎ですが、
たとえ窓ガラスが薄く成形されても車体の上にHゴムが表現されている為、見栄えはするが、
車体の厚みが目立ちます。
車体側のHゴム表現に対して薄い窓ガラスパーツがはまり込むと、
車体の厚みが目立つというのであれば、その厚みを塗装で隠してはどうでしょうか?
と言うのが思い付いたことです。

*視覚的解消の実行
一番効果があったTOMIX製DF50を例に、その方法を紹介します。

・分解
旧製品は屋根の黒いパーツの裏に止めねじが隠されているので
黒い屋根パーツを2位側のほうから1位側のほうにスライドさせ
止めねじをはずし分解します( スプリングウォーム機のメンテナンス 参照)。
その後、窓ガラスをはずしました。


上:屋根パーツをスライド。下:屋根パーツを外すとネジが顔を出す。
 上右小窓:ガラスパーツは正面と側面の乗務員ドア部分のみ、
 薄くはめ込み式となっている。

・塗装
この製品は、最新ロット品でもHゴムに色が入っていません。
フリー電機は如何 (過去の失敗3)「色いれ」の項に書きましたが、今回は実際に実行します。

①加工した筆でHゴムに色を入れる。
薄く解いたラッカー系のグレーを何度も塗り重ね、Hゴムに色を重ねていきます。
車体の断面側には色が流れても、車体表面側の方には流れないよう、
筆の角度で調整して重ねました。


左:薄い塗料を塗り重ね、車体側にはみ出ないようにHゴムを塗る。
右:塗り終わった様。

②車体断面(.厚み部分)の塗装
黒く塗ります。
なるべく目立たぬよう、黒々しくしないのが良いようです。
塗料はエナメル。
つや消し黒にマットブラウンを少々入れ、先ほど塗ったHゴムの上に、多少乗るように塗りました。


上:塗料は2回塗ったら色が乗る薄さ。
下:車体側に塗ってしまうと剥ぎ取りが面倒ですが、
  子供の一撃に一部はみ出ました。。。。

③仕上げ
断面の塗料が乾いたら、エナメルの専用シンナーを含ませた綿棒を、
ティッシュで余分なシンナーを吸い取った後に、Hゴム上面を拭き取り、
はみ出したエナメル塗料を拭き取って、綺麗な線を表現していきます。


上:エナメルのシンナーを含んだ麺棒でふき取り。
下:力を入れずに根気良く。
  隅に入ってしまったものはこより状のティッシュ併用も。。。

どうでしょうか。
過去のタッチアップ同様、調子に乗って側面乗務員窓まで実施しましたが、
いい感じでないかと自負しています。


TOMIXのDF50は同社の初期製品で、スプリングウォーム動力のパイオニアです。
今の世界でも十分通じるディテール。。。良く出来てる。

*効果のある製品

・DF50(TOMIX)
・DD51(KATO)
・キハ20系(KATO)
・103系側面ドアおよび戸袋窓(KATO)
・・・他

*効果のないもの
・Hゴムが黒い車輌・・・むしろ色入れしない方がメリハリがあって良い?
・Hゴムの表現の無い窓部分の断面・・・・いかにも「色を入れました!」というように目立ちます。
・前面がパノラミックウィンドウの電機


上:前面ガラスよりも黒くした塗装面が目立ってしまう。。。。
下:分解は難しいけど、KATOのDD51キャブは効果的。向かって右が実施キャブ。)

本来は車体にぴたりとはまるガラスを切り出せばいいのですが、
製品の塗装面を犯さないエナメル塗料の特性を活かし、
見栄えの向上を主目的にした、思い付きの工作でした。
ほーら・・・新製品のキハ10系も、車体側面に車体側表現のHゴムがありますよ・・・・・






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