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すばるを撮ってみる Pleiades                                 MENUへ戻る    


すばるを撮る
フィールドスコープでデジスコする (ジオマED67−S) コリメート
タカハシFS−60Q 直焦点で撮る 直焦点
ケンコーSE−120 コリメート(デジスコ)で撮る コリメート
タカハシFS−60Q 直焦点+SXD赤道儀+D5100で撮る 直焦点
FS−60Qのエクステンダーを外し、355mmで撮ってみる 直焦点
エクステンダーを外したFS−60Qに、フラットナーを装着し直焦点で撮ってみる  直焦点
FSQ−85EDで撮ってみる 直焦点

 すばる Pleiades
すばるを撮ってみる 
すばるを上手く撮れるテクニックを探ろうと、フィールドスコープや天体望遠鏡で撮ってみた防備録。 
 フィールドスコープで、ジスコ   (ジオマ ED67-S使用) (サイズ以外、ソフト加工なし)
 ”すばる”をフィールドスコープのデジスコで撮ってみる。
共通事項
使用スコープ: ビクセン ジオマ ED67-S   アイピース: GLH20D
カメラ:Nikon COOLPIX P5000  焦点距離:7.5mm  絞り値:F/3  露出モード:マニュアル   ISO感度設定:ISO800
 撮影日:2008/10/29 21:32:46 

足回りが経緯台(ポルタ)なので、シャッタースピードを伸ばすと星像が流れてしまい、 流れるのを嫌ってシャッタースピードを短くすると星像が薄くなってしまう。 
星像のまとまりを重視した1/2秒と、星像の乱れ(流れ)には目を瞑って賑やかさを優先した2秒で撮り比べてみる。 
( それにしても、ピントが合わせ切れない・・・。 かなり悔しい! ) 
ISO800 F=3S=1/2秒(DSCN2396.jpg)  時刻 21:32:46
(画像サイズ 3648 x 2736 を 800 x 600 に縮小)
ISO800 F=3S=2秒(DSCN2413.jpg)  時刻 21:49:57
(画像サイズ 3648 x 2736 を 800 x 600 に縮小)

現寸で部分切出し

露出1/2秒なら、
ピントが甘いのは別にして、
星像の流れは許容範囲だが
当然、像は薄い。 

同じく現寸で部分切出し

露出に2秒かければ
星像は濃くなるが、 
かなり流れてしまう・・・

 で、画像の加工を頑張ってみた。 (photoshop によるレベル補正)
シャッタースピード1/2秒の画像を、Photoshop で目一杯レベル補正したもの。
シャッタースピード2秒の画像を軽くレベル補正したもの。


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 タカハシ FS−60Q 直焦点で撮る
 ”すばる”を、天体望遠鏡 FS−60Q で撮ってみる。 (架台はポルタ経緯台)
口径60mmのミニスコープとはいえ、れっきとしたフローライトの天体望遠鏡。 
見える星の数では、1ランク口径の大きな(82mm)フィールドスコープのジオマED82−Aが勝り、67mmのジオマED67−Sと同等の印象だが、星像のシャープさはFS−60Qがはっきりと勝る。
ED82でも、”これが縞模様・・・かな?”と思える程度だった木星の模様も、FS−60Qでなら、はっきりと模様と確認でき、ED82では縦長、横長に見えただけのこと座εのダブル・ダブルスターも限界ギリギリ(ダルマと串団子状態)ながら分離できる。 
(しかしオリオン大星雲などは口径の大きなED82の方が、見えたような気?がするケースが多い。) 
眼視での比較
望遠鏡口径賑やかさシャープさ重星の分離(こと座εのダブルダブルスターで比較)オリオン星雲
FS−60Q60mm○60Qを1とすれば◎星像が点に収束◎分離の限界(ダルマと密着ダンゴ)△視線の中心を僅かにずらせば見える。
ED82−A82mm◎二倍近い印象○星像の収束はやや甘い○ε1とε2がそれぞれ縦と横に伸びた印象まで。○根性で凝視すれば見えるような気がする。
ED67−S67mm○60Qと同等程度○星像の収束はやや甘い△分離不能(もちろん二重星には余裕で分離)△60Qと同程度。

ただ経緯台しか持っていないので写真に撮ろうとすると、FS−60Qでは600mmF10の直焦点(エクステンダーを外せばF5.9)では露出時間が稼げず、月以外はかなり苦しい。
しかし試しに”すばる”を撮ってみたオリジナル画像ではやはり寂しい画像だったが、画像加工ソフトでレベル補正してみると暗く小さな星々が意外なほど浮き上がってきたので載せてみた。 

 2010.11.17 21:59
 FS−60Q 直焦点、足回りはポルタ
 カメラD200 ISO1600 シャッタースピード 1/2秒

 (撮りっぱなしのオリジナルでは予想通り、薄っすらとしか写らない。
  もう少し露出時間を稼ぎたいけど、足回りが経緯台なので1/2秒以上では星像が
  流れてしまう・・・)

 しかし、左のオリジナル画像を Photosop でレベル補正してみると、暗く小さな星々が
 浮き上がり、星の数も口径の大きなED82に近い程度にまで見えてきた。 
 
  (画像クリックで拡大) 画像サイズ 3872 x 2592 → 800 x 536 に縮小

 (やはりピントが合っていないけど、こんな風に見るならちょうどいいかも・・・苦しい言い訳)
アルキオネ周辺を<
 現寸で部分切出し。 
他無加工。

現寸では、1/2秒でも星像がかなり流れてしまう。

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 ケンコー SE−120 コリメート(デジスコ)で撮る
 次は、ケンコー SE−120でデジスコして撮ってみる 
やはり口径120mmの威力は大きい。 眼視では視界の中は星、星、星。
しかしアクロマートのおかげで明るい星がやや膨らんで見えるので、どれが”すばる”の星化の判別はつく。 かえって利点かも・・・と痩せ我慢。 
 2011.01.30 23.53
 SE−120 アイピースは付属の 25mm ( 24 倍)  
 デジカメは、 Nikon P5000 によるデジスコ(コリメート)  
  ISO3200 1/4秒  ズーム最広角(8mm) 
  サイズL (2592 x 1944) から縮小。 その他、無加工。


 撮影条件が異なるので単純比較はできないが、
 目視ではやはり、6cmのFS−60Qより、格段に賑やかに見える。 
 
なお、画像の四隅はかなりケラレた状態。
 (右の昼間の画像参照)

 左のオリジナル画像からレベル調整したもの。 

 星団を見たり撮ったりするには、少々色収差があってもさほど支障ない。
 それに多少膨らんだ方が、私には明るい星程大きく見えて具合がいい。 

 オリジナル画像から
 アルキオネ周辺の現寸切出し。

 傾きをフィールドスコープや
 FS−60Qに合わせたほかは
 無加工。
 アイピースを通してのコリメート撮影(デジスコ)なのでSE−120の実力云々は評価でき
 ないが、一応参考掲載。

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 タカハシ FS−60Q直焦点+SXD赤道儀+D5100で撮る
 2011.08.12  早朝の東の空。もう”すばる”が眺められるとは思わなかった。 さっそく機材を担ぎだして撮ってみた、 今シーズンの初すばる。
望遠鏡はFS−60Qのままだが、 足回りをポルタ経緯台からSXD赤道儀に、カメラをD200からライブビューで拡大ピント合わせのできるD5100に変更。
経緯台では1/2秒でも星像が流れてしまったが、赤道儀に替えたら、極軸は”まあこんなもんだろう”程度の合わせ方でも2秒程度は問題なく止められる。
 (北極星が見えないので素人の私にはまだ極軸が正確に合わせられない。 10秒で流れるときもあるし、30秒でも耐えられる時も有り、今のところ運次第。)
デジカメもD5100に替えたが、ライブビューで拡大ビント合わせができるので成功率が格段に向上(まあ、元が悪過ぎたという説もあるけど・・・) 
また液晶モニターがバリアングルなので撮影の体勢も随分と楽になった。 
 
 2011.08.12 04:26
 FS−60Q 蓄焦点。 足回りはまだ扱い方修行中のSXD赤道儀。
 カメラをD5100 に替えてのトライ。
 ISO400 2秒

 今回も左のオリジナル画像を強めにレベル補正、更にシャープフィルターを掛けてみた。

  画像クリックで拡大。 画像サイズ 4928 x 3264 → 1000 x 662 に縮小
アルキオネ周辺の現寸切出し。

 その他 無加工。

等倍拡大すると、上の欄に載せたフィールドスコープやSE−120でのデジスコ等倍星像と
比べて、小さく丸く収束し、一目瞭然の差。

しかし光学系の性能差がこれほど生じるとは思えない。
同じFS−60Q直焦点でポルタに載せた1/2秒の場合でも、星像が崩れている。 

プリズムやアイピースなど星像を乱す要因満載のコリメート撮影と、これら余分なものの無い直焦点撮影との差があるとは言え、やはり2秒のシャッタースピード程度なら極軸合わせしていなくとも充分に安定している架台の差が大きいのかも。

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 FS−60Qのエクステンダーを外し、FS−60CB相当(f = 355mm)の直焦点で撮ってみる
 2011.08.28 (03:37)
前日は夕方から雷雨だったので、この雷が収まったらきっと晴れる(根拠は何も無い、経験的期待。)と早々に寝て、翌早朝に外に出てみると雲の切れ目が広がっていた。 
今回の目的は(木星衛星の時間変化と・・・)、エクステンダーを外したFS−60Qの星像はどんなものかと試写してみた。 望遠鏡の収差を確認したいので露出は短めで比較。 
結果、エクステンダー(CQ1.7X)を外した状態(裸のFS−60CB相当?)では周辺の星像が放射状方向にかなり流れている。
しかし短焦点での広い星野は捨て難いものがあるので、レデューサーやフラットナーを試してみたくなる。 (困ったな・・・ もう既に小遣い予算はパンクだ・・・) 

 2011.08.28 03:37
 FS−60Q 標準状態(f=600mm)での直焦点
 カメラは D5100 ISO1600、露出は4秒 
 トーンカーブにてレベル補正し、1200/4928 に縮小

 2011.08.28 04:00
 FS−60Q 標準状態からエクステンダーを外し、FS-60CB 相当(f=355mm)での直焦点
 カメラは D5100 ISO1600、露出は4秒 
 左画像とと同様にトーンカーブにてレベル補正し、1200/4928 に縮小 

 ※レデューサーも、フラットナーも実装していないので周辺は放射状方向に流れている。
FS−60Q標準状態での
中心部星像

(無加工、100% 切出し)
同、周辺部

(無加工、100% 切出し)
エクステンダー(CQ1.7X)を
外した状態での中心部

(無加工、100% 切出し)
同、周辺部(左上隅)

(無加工、100% 切出し)

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 FS−60Qのエクステンダーを外し、FS−60CB相当(f = 355mm)にフラットナーを装着し直焦点で撮ってみる

FS−60Qのエクステンダーを外したものに、フラットナーFS-60C)を装着し、D5100の直焦点で撮影してみる。 
更に今回は、暗い星々まで浮かび上がらせてみたいと、ISO-3200 の 10秒で撮った。 (本当はもっと露出を掛けたいけど光害で明るくなる背景を補正しきれなくなってしまうので妥協・・・) 
Photoshop でコントラスト調整し、薄明るくなってしまった背景を暗くしてトーンカーブで微調整してノートリミングのまま、元サイズの 4928 x 3264 を 800 x 530で、830x530に縮小。 
 (今回も鑑賞目的ではないので、シャープフィルターなどはかけていない。) 

FS−60Qからエクステンダーを外して短焦点として撮影した時に気になった、周辺部での星像の流れもフラットナーで充分補正できており、心強い助っ人のようだ。 
(今回画像ではも機材極軸調整していないので星像がややかなり流れてはいるが・・・ (-_-;)  

【防備録】
①.エクステンダーを外した短焦点で写真撮影する場合、フラットナーは必須かも。
②.星座を撮る場合には露出を強めにして、明るくなってしまった背景をコントラスト調整した方が、明るい星が大きくなるので星座として見易くなる。
③.反対に精細さを求めるなら露出をやや弱めにしてトーンカーブで暗い星を浮きださせた方が成功率は高い。 


エクステンダー無し+フラットナー (焦点距離=374mm F=1/6.2)

左の画像は、ISO-3200 で10秒の露出で撮ってみた。
撮影は、2011.09.24 01:18
 

無加工元画像の左上隅からの等倍切出し。
フラットナー無しの場合と比べ、星像はよくまとまっている

こちらは 無加工元画像の中心部からの等倍切出し。
星像の流れは赤道儀の極軸調整していないためと推定。


標準状態のFS−60Q (焦点距離=600mm、 F=1/10)

こちらは前日エクステンダーを装着した状態(f=600mm)で撮ったもの。

撮影 2011.09.23 00:24
露出はエクステンダー無しの画像と比較のため、 ISO-3200 10秒 のものを掲載。


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 FSQ−85EDで撮ってみる

2012.10.08 05:06

撮影用の主力望遠鏡に、FSQ−85ED様にご出馬頂く。
月齢 21.7の月明かりの中、更に夜明け直前の薄明るくなり始めた空だが、折角良く見えていたので撮ってみる。

FSQ-85ED 680mm (光害カットフィルター LPS-P2 使用)
D5100 ISO-6400 20秒

架台はPM−1。 極軸はいつもながら”まあこんなもんだろう”で、適当。 
本当はもう少し露出をかけたかったけど、30秒の仕上がりを見たら流れてしまっていたので20秒で妥協。

また高感度ノイズに加え、夜明け間際+月明かりでかなり明るくなってしまった背景を、トーンカーブでかなり補正。 

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 ”すばる”を観る・撮るための防備録
 すばるを観るには・・・
使用機材は双眼鏡で充分。 (十分、と言うより、いつでもどこでも、準備なしに手軽にすぐ観られる双眼鏡が一番向いているのかも・・・。) 
フィールドスコープとか、天体望遠鏡では見える星が増えすぎて、かえって”すばる”の形が判別困難になってしまうかも。 

 双眼鏡で眺めるのに必要な倍率・口径は・・・)

結論から言ったら、何でもいい。(極悪級、コンパクトズーム、赤目双眼鏡を除く。) 
”すばる”の、”すばる”らしい姿を眺めるなら、口径30mm程度、倍率6〜10倍、ひとみ径は3mm程度あれば扱い易い。
口径50mmクラス以上となると見える星が増えて視界はかなり賑やかになり、”すばる”の形を追うのが難しくなり、”プレアデス星団”として眺める事になる。 

 フィールドスコープや天体望遠鏡で眼視するなら・・・

20倍程度が、高くとも30倍程度までで無いと視界からハミ出してしまう。
また口径は、組立キットの40mmでなら”すばる”の形として眺められるが、60mm程度以上となると暗い星まで浮かび上がって賑やかになり過ぎてしまい、双眼鏡などで形を確かめて眺めないと、どれがすばるの星なのかわからなくなる。
プレアデス星団として眺めるなら、もちろん望遠鏡でもフィールドスコープでも双眼鏡でも、口径は大きいほどいい、とは思う。 

 望遠鏡で直焦点撮影するなら・・・

APS−Cカメラで直焦点撮影する場合、すばる全体を画角に収めるには、焦点距離600mm台程度に抑えないと、画角からはみ出してしまう。 
”すばる”として撮るなら、FSQ-85ED + エクステンダー の 640mm 程度が上限、”プレアデス星団”として撮るなら 300mm 程度が良さそう。
  

 

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