| |
|
FS−60Qの銘板
やはり機械物はこうでなくっちゃ!
今時珍しい、金属製のビス止め銘板。 |
(2010.09.09)
組立てキット望遠鏡5台の”お試し期間” を経て、ついに本格的な望遠鏡を導入!
それもいきなり、生意気にも タカハシ !
とは言っても60mm の FS−60Q、 タカハシの20万円以下唯一、それも10万円以下の機材。
タカハシの製品情報でも、”ミニ望遠鏡” あるいは ”フォトビジュアルミニスコープ” としての扱い。
以前から望遠鏡は欲しいけど、大きいの買っても持て余すだろうし、買ったら買ったで写真撮りたくなって赤道儀も欲しくなるだろうし(予想通りになりました)、赤道儀なんか買っても置き場所にも困るし(昼間はかなり邪魔です)、すぐ面倒くさくなって持て余して稼働率も低いだろうし・・・ と理性(?)がまだ効いていたけど・・・
しかし、以前から買うならと思っていた80mmのVixen ED81SS より、更にひと回りコンパクトな、Vixen の新機種 ED70SS が出たというので、見るだけでもと某店へ立ち寄ったのが悪かった。
そのED70SS 、口径70mmで焦点距離400mm≒長さ約400mm。 うぅぅ~ん、と食指が動く。
・・・その横に、ボーグ、そしてFS−60・・・Q?
ボーグは、より大口径なシステムに拡張できるだけに泥沼にハマりそうな危ない予感がするので対象外として、ED70SSとFS−60Q、”買わないよ!”とダメ押ししてから店員さんにいろいろ教えて貰う。
以前からタカハシの60mmミニスコープがあるのは知ってはいたけど、焦点距離355mmなのでフィードスコープの延長線イメージだった。
しかし、今度の60Qは対物レンズ直後にエクステンダーを配置し、焦点距離を600mmにしたものらしい。
う~ん、600mmなら同じ倍率を稼ぐにもアイピースが楽になる・・・、それに600mmでこのサイズなら・・・。
”まだ買わないよ!”と、またダメ押しして、最低必要なものだけで見積もりをしてもらったけど、どちらも大差ない。
口径はVixen が優勢だけど、質感・操作の感触などは タカハシ の1本勝ち。
本体に性能に無関係なロゴマークも装飾もなく、ただ銘板だけが張り付けられている簡素さは測定器などの業務用機器の雰囲気で好みと完全に一致、心が激しく揺れる。
そしてダメ押しは、店員さんがふと思い出した製番! 何と、・・・・・!
この製番、迷って明日にしたらもう無いかもしれない! と衝動買い・・・
入手したのは、FS−60Q本体、鏡筒バンド、アリガタの汎用プレート、天頂プリズム、アイピースは有効倍率の60倍となる10mmと、その2倍で120倍になる5mmの2個。 (翌日、20mmアイピースを追加購入)
箱の大きさからの予想に反し、て拍子抜けするほど軽く(1.6kg)、電車・バスでのお持ち帰りに支障なし。
梱包にはもちろん、”最大倍率225倍!”なんて禍々しいコピーも何もない、いたって質素な段ボール箱。
しっかし、何だ、これは! 取扱注意シールの数! 1箱に何と12枚!
まあ、これだけ気を使って輸送したって事で気分は悪くないし、電車でも、皆、避けてくれる・・・ |
仕 様
形式 | 3群4枚 フローライト 2+2 アポクロマート |
3群4枚 フローライト 2+2 アポクロマート というのは、エクステンダーCQ1.7Xを含めての型式と思われる。
(焦点距離 以下の仕様も同様)
本体のほか、鏡筒バンド(純正)は必須。
また、ビクセンのポルタに載せる予定なので、タカハシの鏡筒をビクセンのアリミゾに装着するアダプターのプレートも必要。
天頂プリズムはビクセン製の方が安価だがアイピースがビス止め方式らしいので、外周リングで締め込む方式のタカハシ純正を購入。
アイピースは適正倍率60倍となる10mmと、その2倍になる5mm、更に翌日、低倍率用として翌日また20mmを追加。
これで暫く遊べるだろう、と思っていたけど、半年ぶりに”すばる”を眺めてみると、20mmでも実視界が狭いので30mmも追加。
(いずれも安価なビクセン製)
(エクステンダーを外せば20mmアイピースでも実視界 2.8度になるのに、後で気づいた!)
| 有効口径 | 60mm | 焦点距離 | 600mm (エクステンダーを外せば 355mm) | 口径比 | 1: 10.0 (エクステンダーを外せば 1: 5.9) | 分解能 | 0.93" → 1.93" | 極限等級 | 10.7等 | 集光力 | 73倍 | 鏡筒径 | 80mm | 鏡筒全長 | 550mm (エクステンダーを外せば 440mm) | 質量 | 1.6kg | ファインダー | 6倍30mm |
各仕様はタカハシホームページから拾ったけど、重大な間違いがあった!
ニュースリリース、「2010年 8月 6日 FS-60Q 発売のお知らせ」から、FS−60Qのスペックで、「分解能=0.93”」 となていたのをそのまま転記してしまった!
通常、分解能=116”/口径 なので、60mmなら、1.93” のはず。 (逆に0.93”の分解能なら、口径は125mm以上必要。) (追記:カタログも 1.93 になっている。)
へっ、へっ、へぇ~ たぁかぁはしさん、 スペックどおり、分解能0.93の物に交換して貰おうかいっ! まぁ、1.09のFSQ−106EDあたりで勘弁してやろうっ!
・・・ってな訳にゃぁ、いかんだろうなぁ~ ・・・ |
|
|
アイピース
○現在使用しているアイピース
メーカー | 品 名 | 焦点距離
(mm) | 見掛け視界
(度) | アイレリーフ
(mm) | FS−60Qでの値 | このページ更新日現在の主な用途 | 倍 率 | 実視界(度) | ひとみ径(mm) | 備 考 | Vixen | NLV 5mm | 5.0 | 45 | 20.0 | 120 | 0.375 | 0.5 | 有効倍率の2倍 | 根性入れて見る時用 | NPL10mm | 10.0 | 50 | 6.5 | 60 | 0.833 | 1..0 | 有効倍率 | 当面、常用 | NPL20mm | 20.0 | 50 | 15.0 | 30 | 1.667 | 2.0 | 有効倍率の1/2 | 夜空のお散歩用 (翌日追加) | NPL30mm | 30.0 | 50 | 24.0 | 20 | 2.500 | 3.0 | 低倍率用 | すばる用 (2010.10.20追加) | |
その他
FS−60Qは、FS−60CB に、エクステンダーCQ1.7X を工場組込みしたものらしい。
で、元のFS−60CB は、と言うと、有効口径は当然同じ 60mmだが、焦点距離は 355mm、F=5.9、鏡筒全長 440mm という短焦点仕様。
更に焦点距離を縮めてF値を下げるレデューサーや像面を平坦化するフラットナーなど、この機種専用と思われる撮影用のアダプター類を充実させており天体望遠鏡としての用途とともに、バーダー(鳥見)用の望遠レンズとしての用途も意識しているのかもしれない。
たしかに写真用としては使い易そうな仕様だけど、眼視の望遠鏡として考えると焦点距離 355mmで有効倍率60倍を稼ごうとすると、アイピースの焦点距離は 6mm。
また時には過剰倍率で口径2倍の120倍程度は使いたいなどと思うと アイピースは 3mm。 さすがにこれでは辛いな、と検討の対象から外していた。
しかし1.7倍のエクステンダー組込みで焦点距離が 600mm となれば アイピースは60倍で10mm、120倍では5mm。 フィールドスコープとの繋ぎになる30倍なら 20mm。
これならアイピースも普及品でも使えそうだ。
たしか、ポルタに載せたフィールドスコープでも60倍程度までが使い頃、105倍のアイピースにすると見えるには見えても、逃げていく星を追いかけるのが忙しく落ち着いて眺められない。
ホルタ経緯台で使うのを前提に常時60倍で使うとして、10mmの安いアイピースは見掛け視界50度前後だったはず。 これなら実視界は50度/60倍で0.8度強。
月の視直径 0.5度に対して実視界 0.8度、月が視界いっぱいとなれば木星も土星も、およそ見当はつく。 まあ、手軽に遊ぶにはいい感じじゃないですか!
で、使ってみた感想。
色収差は目視では全く感じられず、直焦点で撮影した月を等倍にしてもわからないまでに押さえ込まれている。
また目視で見る限り、木星の衛星のような小さな星も、右端から中央へ、そして左端へ抜けていくまで小さく収束したままで、乱れは見られない。
天体望遠鏡とは元々こういうものなのか、それともタカハシブランドの先入観念があるのか、とにかく目視で見る限り、アラ探しの目で見ても乱れた部分は やはり見当たらない。
6cmのミニスコープのくせに中々やりおるわい、という印象。 性能は予想以上、使い勝手も期待通り、暫くはこれで遊べそうだ。 |
TOP
|
写真仕様にする |
【FS−60Qを写真仕様にする (FS−60Q)】のページに移動
|
TOP
|
ドローチューブ減速微動仕様にする (MEF−3) |
【FS−60Qを写真仕様にする (FS−60Q)】のページに移動
|
TOP
|
本体以外に追加したオプションパーツ類は? |
本体以外に追加した優先順位は? ○ 購入前に考えていた用途は眼視による観望主体。
足回りは、手持ちの経緯台(Vixen ポルタ )。 赤道儀は種々の制約(単に金がないから、という説が有力・・・)により当面無理。
しかし経緯台でも可能なお月さま程度は写真撮影したい。
眼視観望の対象は、”何でもあり!” ・・・てな事で、清水の舞台(高さ13m)を超えた通天閣(高さ100m)から飛び降りたつもりで購入に踏み切った!
で、本体以外に追加していったものは・・・
STEP 1 とり合えず目視観望に必須パーツとして鏡筒購入時に揃えたもの
①鏡筒バンド: これが無いと経緯台にしろ赤道儀にしろ、架台に載せられない。 必須。
②アイピース: 写真専用とするなら別だが、眼視観望には当然必須。 私の場合、今のところ10mm(60倍、ひとみ径1mm)の稼働率が最も高い。
③天頂プリズム: これも写真専用なら不要だが、フィールドスコープでの経験では必須。 (と言うか、天頂近くまで眺めたいため、天頂プリズムが使える天体望遠鏡を購入)
④タカハシの鏡筒をビクセンのアリミゾに装着するアダプターのプレート。
STEP 2 目視観望のため追加入手したアイピース
①鏡筒と同時購入したもの → 10mm(Vixen NPL-10mm)と、5mm(Vixen NLV-5mm)
10mmは、FS−60Qの焦点距離は 600mmなので、口径 60mmでの有効倍率の60倍で、ひとみ径も1mmが確保できるので、基本アイピースとして選択。 。
5mm のアイピースは有効倍率の2倍程度までは余裕で実用域との事なので選択。
予算的に買えるのはVixen製て5mmと10mmが欲しいが、NLVとNPLで差はあるか? ・・・との私の相談に、
”短焦点アイピースの差は大きいが、10mmなら、5mm程の差は無いだろうから、まあ、常用の10mmを使い倒してから、より目的に合ったアイピースにグレードアップした方がいいのでは?”
という店員さんのアドバイス。
結果、正解。 あの店員さん、まだ若いのに、なかなかやりおる。
やはり、大差無いから、と相手のレベルと目的と懐具合を心得て、店にとって儲けにならない安い方を勧めてくれた店員さんは知識も豊富でアドバイスに外れは無い!
つい、こういう店員さんが勧めるなら、と予算外の衝動買いをしてしまうけど、今まで外れは無かった。 多少値引き率は低くとも授業料込みと思えば結果として安くなる。
②その後に追加したもの。
焦点距離20mmでは倍率30倍に落とせる、NPL-20mm、鏡筒を購入した夜に試見した翌日、追加購入。
更に後日、今年の”初すばる”を眺めてみて、更に倍率を落として実視界を稼ぎたい思惑で、NPL-30mmを追加。 後で考えればエクステンダーを外せばよかっただけかも・・・。
現在の稼働率は、60倍(10mm)が6割ほど。 120倍(5mm)と30倍(20mm)で3割、時々気まぐれに20倍(30mm)が残り1割程度・・・かな。
STEP 3 お月さまを撮ってみたい!
① カメラマウント(DX-60W)およびカメラ回転装置(SKY90用) この二つは必須。 (中間に挿入する補助リングは、天頂プリズムを入れる時に外したものがそのまま使える。)
まだもう少し先に、と思っていたものの綺麗な月が昇ってくるようになると写真に撮ってみたくなり、追加購入に踏み切った。
で、早速、デジカメ(D200)の[主焦点直接撮影]に挑戦しようとセットして調整している途中、視界に入れたばかりの月に飛行機が近づいてくるっ!
”あっ、もしかしたらっ!”、と慌ててピントを合わせながらシャッターを切ったのが、記念すべき初撮影の月となった。
しかし、改めて撮影しようとすると、F10とは言え、600mmもあると紙より薄く浅いピントに苦しむ。
② ドローチュープ減速微動のMEF−3
と言う訳で、ピント合わせを減速微動化してみる。
結果、目視で使うなら、今まで息をつめてピント合わせしていたのが、減速微動化したらタバコを咥えたままでもピシッと合うようになった。
また写真に撮る場合でも、今まで酸欠状態になる程に息をつめ、ピントのツマミを撫でて合わせていたのが、時々呼吸できるくらいにまでは楽になる。
特に、微妙にピントをずらしながら何枚か撮っていくのには協力な武器。
MEF−3は必須ではないし、エクステンダー無しの60CBなら \73,600 の機材に、 \23,100 の微動アダプターを付けるのは、と少々迷ったが、操作性は確実によくなった。
しかし、カメラのファインダーではピントの山が掴めない。
更に七転八倒、四苦八苦、艱難辛苦の試行錯誤は続きそうだ。
STEP 4 更に拡大撮影してみたい! ピント合わせし易く、軽いデジカメも欲しい!
① 拡大撮影アダプター BORG SD−1X
直焦点で暫くは楽しんでいたものの、600mm直焦点と眼視との差は大きく少々物足りなくなってくる。 となると次はコリメートか拡大撮影。
コリメート撮影はフィールドスコープでの経験ではコンパクトデジカメなら何とかなると思うけど、一眼デジカメでは至難の業。
そこでとうとう拡大撮影に手を染めてしまった。
追加した機材は、BORGの、SD-1X、M56→M57/60AD【7911】、M57/60延長筒M【7603】、M57/60延長筒L【7604】、カメラマウントホルダーM【7000】、
そして、カメラマウント ニコン用【5003】
デジカメはD200で、一応は何とか撮れた。
② デジカメ Nikon D5100
今まで使っていたD200でも撮れはしたものの、やはり重くてバランスが悪いし、アングルファインダーの倍率2倍ではピント合わせも四苦八苦。
で、出たばかりのD5100を追加。
D5100の選択理由は、バリアングルでピント合わせ時に拡大できる液晶ビューファインダー、マニュアル露出が使える事、ISO感度、画素数がD200を下回らない事、
そしてニコンFマウントが使える事。 もう少し待って評価も定まって、価格も下がってからとは思ったものの、D5100しか他に選択の余地はなく、人柱の覚悟で購入。
結果、バリアングル液晶ファインダーならピント合わせに無理な体勢を強いられる事も無く、ピント合わせもライブビューで拡大できるのでピントの成功率もかなり向上した。
とは言え、泥沼にまた一歩踏み込んでしまった、・・・クレジットの請求が・・・恐ろしや、恐ろしやぁ・・・
STEP 5 月以外のものも撮ってみたい!
① 赤道儀 Vixen SXD
通常の直焦点撮影でさえ、月も星も視界の中でどんどん動いていってしまい、高速シャッターが可能なお月さまか、金木土星などの惑星を撮るのが精いっぱい。
時々数秒の露出で浮かび上がってくる流れた星々の画像を眺めていると、彼らを止めて写してやりたい誘惑がこみ上げ、某店のアウトレットの誘惑に負けてしまった。
入手した赤道儀は Vixen のSXD。 搭載可能重量は15kg、写真用として実力はその半分に見積もっても、実測2.4kgのFS−60Qなら余裕で支えてくれるはず。
自宅の玄関先では北極星が建物の陰になって見えないので精密な極軸合わせはまだ未経験。
こんなもんだろう、と大雑把な方向と角度で据え付けて、星像の流れも10秒程度なら許容範囲、運が良ければ20~30秒程度は何とか使える事もある。
しかし難点は、その重量と、設置する時のアライメントの儀式、そして手動で調整する時の駆動方向には都度迷う。
夜空を見上げ、雲の隙間から覗く月や惑星を見る時には、迷わず5分で設置できるポルタ、雲間が十分に開いた夜空で、かつ金土日の夜、と条件が整った時だけが出番。
しかしアライメントさえとっておけば、コントローラーのSTARBOOKで導入し、数秒のシャッターで写せば今まで観た事の無い星団・星雲がかなりの確率で浮き上がってくるのは感激!
② フラットナー FS−60C
赤道儀を使える環境になり、撮る対象も月・惑星から星雲・星団に広がってくると、FS−60Qの焦点距離 600mm では”すばる”が精いっぱい。
これより広い範囲を写したい、というより目視で見えないのをSTARBOOKを頼りにイチかバチかで撮るので、少しでも写る範囲を広くしたい。
それなら、とエクステンダー部を外して撮ってみると、周辺部が放射状に流れてしまう。(眼視では気にならないが、撮影したものを拡大するとかなり目立つ)
と、言う事でフラットナー(FS−60C)を入手。
で、成果は ・・・ 残念ながら未だお空に恵まれず・・・ |
TOP
|
お月さまをみる! ・・・ 初めての撮影で、突然飛行機が! |
【FS−60Qを写真仕様にする (FS−60Q)】のページに移動
|
TOP
|
その他のお星さま・・・ |
○ダブル・ダブル・スター こと座ε(ε1、ε2) (2010.10.)かなり有名な二重星(ダブルスター)、そして四重星(ダブルダブルスター)
二重星としてなら双眼鏡でも分離可能なので、天体望遠鏡であるFS−60Qなら最低倍率の30mmアイピース(20倍)でもε2 とε2 に、気持ちよく分離して見える。
更にε1 と、ε2 はそれぞれがまた二重星となっているが、これを分離しようとすると、5mm アイピース(Vixen NLV-5mm ) の倍率 120倍で密着した団子とダルマまでが限界。
しかしε1 と、ε2 の離角は 2..3秒と2.6秒ということらしいので、口径60mmでの理論的な分解能 1.93秒の近くまで性能が出ているようだ、と、ひと安心。 ○こと座ζ これも双眼鏡でも分離可能なので、当然FS−60Qでも無問題。
○こと座ベガ、ε、ζ FS−60Qの場合、Vixen NPL30mm のアイピースで実視界 2.5度となり、
この3つ(7つ?)の星がちょうど視界に収まる。
(右図はイメージ。 ただし天地正立、左右反転) |
○星は すばる (2010.11.) 今年の”初すばる”、当初 20mmアイピースで眺めてみたが、30倍、実視界1.67度となると、
視界の目一杯にひろがってしまい、何が何だか分からなくなってしまった。
急遽入手した、30mm アイピースで眺めたイメージが右図
(天地正立、左右反転。 星の数は更に多い)
視界内に丁度良く収まりはしたものの、絶対等級が50mmの10.3等から、60mmの10.7等へ、僅か 0.4等上がっただけで視界が賑やかになり過ぎたのと、左右反転した姿に何となく違和感を覚える。
(•星は すばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし ・・・の風情がなくなった・・・
暫く眺めているうち、タコ踊りに見えてきてしまった・・・)
やはり ”すばる” は、50mmまでの双眼鏡で眺めるのが丁度いいようだ。
(過ぎたるは及ばざるが如し・・・か。) |
○とらぺじうむ? (オリオン座、縦の三つ星の真ん中の星の周辺) (2010.11.) 半年ぶりのオリオン座、M42オリオン大星雲に望遠鏡を向けてみると、フィールドスコープでは気付かなかったが、FS−60Qで眺めて見ると、見慣れない4つ程の星。
”何だろう?”と思って調べてみると、オリオン大星雲の中心部にあるトラペジウムという重星(散開星団の主要な星?)らしい。
60倍で4つの星がくっきりはっきりと見える。 (30倍でも見えた)
また、82mmフィールドスコープでまた試してみると、ズーム・アイピースの63倍で4つの星が確認できた。 うーん、フィールドスコープもやるねぇ。
今までフィールドスコープでも見えてはいたんだろうけど気付かなかった。 これからオリオンが見える間、トラベ・ファンになりそうだ。
(ただし下の図はイメージ図。 実写を載せてみたいが経緯台ではムリだった。)
| | オリオン座、縦の三つ星(図では横?)の真ん中の星のすぐ横、M42
(赤い円は、双眼鏡の視界イメージ 8度)
こっちは双眼鏡のイメージに合わせて正立像 | 120倍に拡大してみると! モヤッとした中に見慣れない星。
これがトラベジウム! (上に4つみえる星のかたまり)
こっちは、天頂プリズム仕様で、上下正立・左右反転。 ただしイメージ画像。 |
|
○M42、オリオン大星雲を見る! (2010.11.)
M42を眺めている時、フッ、と一瞬、翼を広げたような星雲が浮き上がったような気がしたので、エッ、と思って凝視しても見えてこない。
気のせいだったか、と再び端の方へと視線をずらしていくとまた見えたような気がする。 何度か試してみると、どうやら視点の中心部を僅かに外した時に浮かびあがってくるようだ。
何度か繰り返しているうちに目が慣れるのか、頭の中にイメージが残るのか中心部で眺めても見えるようになる。
調べてみると、人間の目の細胞には錐体細胞というものと桿体細胞というものがあるらしい。
錐体細胞は視点の中央部に集中的に分布し、色の識別ができるが、感度が低いので充分な光量を必要とするが、
一方の桿体細胞は、色の識別はできないが感度が高く、暗所での物の識別に働くもので、視角20度辺りをピークにして分布しているような図もあった。
このため、視点の中心部では錐体細胞>>桿体細胞となり、色の判別はできても感度は低く、中心部を僅かに外れた辺りから桿体細胞>>錐体細胞となり、色の判別はできないが暗いものに対する感度が高くなる、という事のようだ。
星見のベテランには常識かもしれないけど、私には ”有史以来の大新発見!” なので嬉しくなって早速メモ! ( ..)φメモメモ
| | 望遠鏡で直接見たイメージ(天地正立左右逆像)
M42を直接凝視すればするほどトラペジウムの塊は見えても星雲の姿は見えてこない。 | しかし、視点を×マークの様に少し外してやると・・・
視界(自分の目の視界)の中心から少し外れたところで星雲がフワッ、と浮き上がってくる! |
|
○はくちょう座のアルビレオ (2010.11.)
はくちょう座の頭、くちばしの星。
「望遠鏡または双眼鏡で見ると、二重星であることがすぐに分かる」とか、「主星は金色で(見かけの等級3.1等)、伴星は青い星(見かけの等級5.1等)である」とかあるけど、
離角は34秒。 もちろん60Qでなら簡単に主星、伴星が確認できる。、割合と離角のある二重星と確認できるけど、双眼鏡では三脚に載せた50mm級が必要。手持ちではブレて見えない。
60Qでは、こと座ζよりかなり離角の大きい二重星と見えたので、これなら双眼鏡でも楽勝と思ったのが大間違い。 手持ちではブレて見えない。 三脚必要。
12X50のニコンSEではすぐ二重星と分るが、7X50のアルティマ、勝間では共にかなり注意して見ないと見逃してしまう。
また色は金色とエメラルド色で、「天上の宝石」とも呼ぶらしいけど、残念ながら口径60mmの60Qでは、僅かに色づいてるかな?という程度。
空の条件が良く、そしてもっと大口径なら宝石に見えるかも知れない・・・・ いけない、いけない、”贅沢は敵” だ!
面白いのは、シーイングがあまり良くなかったので揺らいで見えるが、主星の方が揺らぎが大きく浮き上がって見え、目の錯覚か立体的に見えた。
|
|
TOP
|
天体望遠鏡初心者の防備録・・・ |
【注意】 まだ本格的な望遠鏡を使った事が他に無いので、他の望遠鏡と比べてどうなの? という参考にはならない! 他に所有している天体望遠鏡は、星の手帖社組立て天体望遠鏡2台、コルキット2台、アイソテック社組立望遠鏡1台と、いずれも名高い超入門級の逸品! それを計5台も!
・・・ しかし、アイピース1個で全部買えてしまうけど ・・・
まあ、早い話がど素人による試行錯誤の記録・・・
これはあくまでも初心者素人の防備録で内容の正誤については全く確認していないので、鵜呑みにしてはいけない! (今日書いた事も明日になったら変わる。)
ここの内容を信じて恥をかかれようが、いかなる損害を被られようが、一切責任は持たないので悪しからず。
○薄曇りで条件は良くない (はっきり言って悪い) が、南東の空にただひとつ見えている木星に向け、フィールドスコープとも見比べてみた。
口径82mmED のフィールドスコープでも、FS−60Qと見比べければ、極限等級、集光力のほかは光学性能の全てに惨敗!
針先でほんの少し突いたような星像、月のクレータのカドカド感、色収差を全く感じない境界部分のキレ、う~ん、天体望遠鏡ってのはこういう物だったんだ・・・。
60mmのミニスコープでこれだけ見られるなら、80mm、100mm・・・いや130mmなら・・・ 危ない、危ない。
しかし元々天体用ではないフィールドスコープ。
正立像で見られ、防水・防塵など、構造的な取扱いの気軽さのメリットは大きい。 光学性能も60Qには及ばないとは言え、よく健闘はしてくれている。
それにフィールドスコープでも口径さえ大きければ暗い星まで見えるので視界も賑やかになるし、オリオン星雲なども見易く、 気軽に持ち出して星空を楽しむにはフィールドスコープでも充分か。
○・・・で、木星の見え方で比較 (薄曇りで木星しか見えない、かなり悪い条件の空)
①双眼鏡 → 衛星は口径30mmクラスでも もちろん見えるが、縞模様までは所有最大口径50mm 最大倍率の、12倍 Nikon 12X50SE でも無理・・・
②フィールドスコープ → 82mm+GLH30アイピース(39倍)で、縞模様と思えば、そうかなと思える。
更に60倍、108倍と倍率を上げれば縞模様の存在が分る。
③FS−60 → 60倍となる10mmアイピースで縞模様がはっきりと判別できる。
120倍の5mmアイピースでも60倍がそのまま拡大された印象で鮮明さは低下せず眺められる。
倍率的にやや苦しくはなるが、30倍の20mmアイピースでも確認はできる。
(翌日、木星が南の空に上がってきたので追加)
④35倍組立て望遠鏡 → ・・・えっ、うそだろ? 縞模様のような明るさのムラが見えるような、・・・気がする・・・
キリッと見える望遠鏡で見た後なら、頭の中で勝手に情報操作して見えているように錯覚するのか、とにかく根性で眺めているうち見えてくるような気がする・・・。
※ でも、何か変だ・・・木星の縞模様、以前は2本見えていた大きな縞の片側が見えない・・・ (後で調べたら、今、こうなっているらしい。) ○二重星、四重星を眺めてみる こと座ベガの ε (epsilon: イプシロン) と ζ (zeta: ゼータ) を眺めてみる。
まず、[ε] 双眼鏡では二重星とまでは確認できるが、実は四重星。
四重星への分離は双眼鏡群団では全然無理で歯が立たず。 FS−60Qでは60倍ではまだ無理だったが、120倍で分離成功!
(ε1 と ε2 の離隔かそれぞれ 2.3 と 2.6(秒) という事らしいので、6cm望遠鏡の分解能 1.93(秒) での、ほぼ限界!)
[ζ]を分離するには、双眼鏡では大口径でやや高めの倍率を必要とした。(12X50でなら楽勝、7X50では倍率的に苦しいがなんとか・・・、8X30では多、少根性と念力が必要)
FS−60Qなら30倍でも、”双眼鏡での苦労は何だったんだろう、” ってほど、簡単に分離できる。 (分離というより完全に2つの星が並んで見える) ○フィールドスコープとの比較(続編) ・・・60Qより大口径のフィールドスコープとの比較 口径82mmの Vixen ED82−A と、60mmの Takahashi FS−60Qと使い比べてみて・・・
①極限等級 ED82:11.3等(計算値) vs FS−60Q:10.7等
口径差による極限等級の差は理論通り確かに感じ、同じ辺りを同じ程度の実視界に合わせて眺めると、60Qで見えていない暗い星がED82の視界には存在し、”すばる”などもED82の方が賑やかに見える。
②集光力 ED82:137(計算値) vs FS−60Q:73
集光力もやはり理論通り口径の差でED82が上回っているのは確かで、M42のモヤッと感はED82の方がより感じられる。
③解像力
(60Qは収差のデータが公表されているが、ED82は数値的に比較できるデータの公表は無いので実感での比較)
60QにVixen製の普及型アイピースを実装した状態でED82と比較しても、星も小さく収束してはっきり優位、特に 二重星の分離で ハッキリと差が感じられる。
口径60mmで理論的な分解能 1.93 の60Qで、離角がそれぞれ 2.1/2.6 のこと座ベガε1、ε2 がギリギリ分離できており、理論性能に近い性能が得られている。
一方ED82は口径82mmあるので理論的な分解能は 1.41となるが、同じε1、ε2 が縦あるいは横に伸びはしたものの、分離まではできなかった。
④視界の平坦性
FS−60Qでは目視およびAPS−Cフォーマットのデジカメの直焦撮影で見る限りは、歪みも星像の乱れもほとんど感じられない。
一方ED82でも平坦性に不足はなく、周辺まで星像の乱れもさほどは感じられないが、全体のシャープさは60Qに一歩及ばない。
⑤ゴースト、フレア等
テストする条件にもよると思われるが、二台とも満月を視界に入れてもゴースト、フレアとも気になるものはない。
(まだ両者の優劣がでる条件が掴めていない。)
◎どこまで暗い星が見えるかとか、薄明るい星雲などを浮き上がらせるには口径差が物を言い、FS−60Qより、口径で1.37倍、口径面積で1.87倍大きいED82が勝る。
しかし星像のシャープさはFS−60Qがはっきりと上回り、ED82では滲んで分離がつらい重星などでも60Qの口径で浮かび上がりさえすれば分離できる。
また木星の縞模様も、60Qでなら少なくとも太い縞1本(今はもう片方にあった太い縞が消えているらしい!)は ”縞として確認できる” が、ED82では ”縞らしく見える” から ”縞のように見える” 程度までしか確認できなかった。 星空の条件も良いとは言えず、また目も慣れていない条件での比較ではあるが、60Qの方が優位だった。
より賑やかな星空を楽しみたいなら、フィールドスコープであろうが望遠鏡であろうが、より口径が大きい方が有利。
一方、細部まで観察したいなら、1ランク口径は小さくともプリズムなど余分なものの無い、天体望遠鏡の60Qの方が よりシャープに見えている。
しかしED82の性能が劣るという訳ではなく、地上用として設計されたフィールドスコープでも素人が星空を楽しむには充分使え、”思ったより やるじゃないか、ED82君” と言うのが実感。
また60Qとほぼ同口径のED67では、60Qに及ばないとは言え、重星の分離とか木星の模様を観察するとかに拘らなければ、見える星の数は同程度には見えるので充分楽しめる。
ただフィールドスコープだと、ビクセンのAタイプでは直視型、Sタイプでは45度傾斜型なので天頂方向まで観ようとするとかなり辛い体勢とはなる。
○60Qでどこまで見えるか いくらフローライトの天体望遠鏡とはいえ、口径60nnでどこまで見えるか・・・
①お月さまクレータの出ベソ!
→ | |
マニアックに細部まで観察するのでなければ、かなりリアルに眺められ、素人には必要十分。
とくに、クレータ内にクッキリと見える出ベソが愛らしい。
②木星
木星本体の模様のうち太い模様までは確認できるが、細い模様までは難しい。 大斑点は残念ながら まだ確認できていない。
衛星については双眼鏡でも眺められる点像まで。 しかし1時間ほども間隔を開けて眺めて見ると、一番内側のイオの位置が微妙に変化しているのが分る。
③金星、土星
残念ながら、土星は今の季節ではまだ見られない。(2010.09現在)
その後(2010.11月) 早起きしてまだ真っ暗な早朝、東の空に昇った土星と金星を見る事ができた。
土星: 60倍で丸い土星と環がはっきりと見える。 (昨年だったか今年だったか、初めて観た土星は環が極度に薄く串団子状態だったが、今回は絵に描いたような土星!に育っていた!)
120倍で環と土星本体の間の空間が分る。
金星: 土星と同じ空に三日月になった金星も眺められた。 出勤日だったので詳細を確かめる余裕なく、また後日と望遠鏡を撤収したが、その後は早起きできずにチャンス無し。
その後、11/27と、12/29にデジスコして撮ってみたが、1か月で大きさが大きく変化していたのにびっくり。
共通: 眼視では実にクッキリとシャープに見えるがデジカメ(直焦点)で撮ろうとするとピントを合わせるのがかなり難しい。
また露出オーバーすると星像が膨れ上がったり、僅かな振動で像が歪んだり、と七転八倒、悪戦苦闘、五里霧中。
④重星
こと座ベガ、ε1、ε2の分離は当然可能。 (双眼鏡でも可能。) 更にε1およびε2の四重星への分離も可能だが、ほぼ限界。
(防備録: ε1の離角 2.34"、ε2の離角 2.54"、 口径6cm望遠鏡の分解能は、1.93" )
同じくこと座ベガのζ、こちらは余裕で分離可能。
⑤オリオン大星雲(M42)のトラペジウム
台形になった4つの星が、くっきりとシャープに見える。
⑥はくちょう座のアルビレオ
当然、余裕で分離できるが、残念ながら 「金色とエメラルド色の天上の宝石」 とまでは・・・ 6cmでは少々口径が不足なのかも。
○ファインダーの調整、素人の試行錯誤 忘備録初めてファインダーを調整したが、入手した その夜、西の空が曇っていたので星が隠れてしまわないうちに、と適当に取り付けて いきなり使ったので、かえって手間取った。
やはり昼間のうちに練習し調整しておくのが吉。
翌休日、落ち着いて、あーでもない、こーでもない、と再調整。
まずは微妙に偏っていたファインダーの脚を、タカハシの工作精度を信用して脚の端が鏡筒の段差と平行になるよう締め直し、ファインダー前側支持用イモネジも脚との隙間が均一になるよう調整し直してスタートラインを初期化し、基本通りに倍率低めのアイピースで遠くの目標を望遠鏡の視界に導入し、”さぁっ!” と気合を入れてファインダー調整の自主特訓に臨む。
以下、素人の試行錯誤による(本日現在での) コツ。
①まず、ファインダーの調整ネジを緩め、ファインダーをどう動かしたら視界がどう動くのかを確認しする。 (天地左右が逆なので最初は混乱する)
②そして下側の調整ネジでおよその高さを合わせ、上側左右の調整ネジが軽く触れる程度に合わせておく。 (タカハシ付属のファインダーの調整ネジは、Y型配置 )
③上下の調整は、下のネジと、上の左右のネジは2本で一組として調整し、左右の調整は下ネジには触れず、上側左右のネジの一方を緩めながらもう一方を締め込んでいくのがコツ。
具体的には、ファインダーを下げる場合には下側の調整ネジを緩めてから、上側左右の調整ネジを同時に同量締め込み、
逆にファインダーを上げる場合には上下左右の調整ネジを同時に同量緩めてから下側調整ネジを締め込む。
また左右の調整は、下の調整ネジには触れず、上側左右の調整ネジを一方は緩めながらもう一方を締め方向に廻して、目標を中央付近に追い込んでいく。
④左右が合ったら上下がまたずれているので、同様に微調整し、縦、横、縦、横・・・と②③を交互に繰り返して追い込んでいく。
⑤ およその調整ができたら、アイピースを高倍率に替え、同じ要領で微調整する。
慣れたら斜め方向への調整も勿論可能だが、初めは縦、横交互に追い込んでいく方法で充分に慣れてから斜め移動へと応用していく方が混乱もせず、結果的に早くスムーズに調整できる。
ファインダーの十字線、初めは水平垂直になるようセットした。 しかし経緯台で使う場合、水平・垂直を交互に合わせることになり、水平あるいは垂直をキッチリと合わせてしまうと、目的の星が縦横どちらかの十字線に隠れてしまうので、十字線をやや×に傾けてセットし直した方が私には扱い易くなった。
(追記: 赤道儀で使う場合は水平・垂直をキッチリと合わせた方が導入し易いので、現在は垂直水平を合わせている。。)
数回練習すれば夜間でも支障なく合わせられるようになる。
しかし経緯台では、”何としても誤差0に”、などと合わせようとせず、ファインダーでゼロインした☆が望遠鏡の視界中央辺りに来れば良し! と割り切るのが吉。
経緯台の場合、視界の完全中央へ誤差0で捉えても日周運動ですぐ逃げて行ってしまうので、視界完全中央よりやや西側に少し誤差を作って調整した方がかえって使い易い。
(経緯台では、焦点距離600mmのFS−60Qで、見掛け視界45度 120倍アイピースの場合、星は10秒で望遠鏡視界の10%も逃げてしまうので誤差0に合わすのは無駄かも。
しかし赤道儀で使う場合は、誤差0の方が当然使い易い。)
また、何かのはずみでカクッとファインダーを大きくずらしてしまい望遠鏡の視界からも見失ってしまった場合など、月や木星のように明るい対象ならアイピースを外した見口から覗いて探すのも裏技として有効だった。
【追加】 望遠鏡のピント調整つまみが水平となるように取り付けてしまうと、ファインダーの調整ネジが若干傾くので、慣れないうちはファインダーの調整ネジがY型(メーカーによっては逆Y)となるように取り付けた方が調整し易い。 ファインダー調整後、望遠鏡のピントつまみが水平となるよう鏡筒を廻して本取付する。
○ファインダーへの導入 せっかくファインダーを調整しても、目的の星をそのファインダーへ導入できなければ何の役にも立たない。
で、私の方法は、両目で見る事。 (もっといい方法があるかとは思うが、今日現在で一番うまくいっている方法。)
左目で直接目的の星を見たまま、もう一方の右目でファインダーを眺め(目はファインダーから少し離し気味にして、覗く、というより眺める、という感覚)、その視界を重ねていくようにすると楽に導入できる。
(ちょうど、双眼鏡で目標を導入する時、いきなり双眼鏡で探したりせず、直接目で目標を眺める視線の間に双眼鏡を割り込ませていくと上手くいくのと同じ要領。)
○カメラ用アングルファインダー | | DG2 | DR-6 | カメラのファインダーでは小さくてピント調整しにくいので、最初はマグニファイヤー(DG2) を使用したが、覗く向きが直視方向なのでピント合わせの体勢が苦しく、また倍率が2倍しかないので気休め程度にしかならなかった。
で、次に試したのがが、角窓用変倍アングルファインダー (DR-6)、倍率はやはり2倍なので気休め程度だが、カメラを覗く姿勢が随分と楽になるので、現在常用しているが、カメラのファインダー枠との間でガタがあるので何とかしないと・・・。
ケンコー製にも同様のアングルファインダーが有るらしい。 価格もニコンの65%程度で、倍率は1倍と3.25倍。
しかしどちらが使い易いかは実際に使って比較していないので不明。
(マグニファイヤーやアングルファインダーでかなり悪戦苦闘するも良い結果は得られず挫折。
結局、諦めてカメラ自体を、拡大ライブビューで横開きのできる液晶モニターを搭載したD5100に替えてしまった。)
○ポルタでの鏡筒バランス調整 経緯台のポルタといえども鏡筒のバランスが崩れていると機構部に無理が掛かって動きが固くなるし、フリーストップ状態での安定も損なわれる。
バランス調整は鏡筒バンドの固定位置で合わせるが、ポルタの上下動フリーストップのフリクション調整(六角ネジ)を一旦緩め、グラグラ状態にして調整するのが簡単。
目視の天頂プリズム有無、およびカメラ装着時のバランス位置を記憶するかマーキングし、以降はその位置に合わせればいいので、さほど手間ではない。
カメラ装着時(D200=800g)では鏡筒バンドを鏡筒最後部にしても若干カメラ側ヘビーとなるので、フリクションは若干強めに調整する。
(D200装着時では、フリクションの締付け調整だけで安定したが、鏡筒の筒先にバランスウェイトをつけたほうが更に安定するかも。)
○倍率と視界内での☆の移動速度 日周運動によりが星が東から西へ(天体望遠鏡では右から左へ)勝手に動いていってしまう。
焦点距離600mmのFS−60Qに、焦点距離5mm、見掛け視界45度のアイピースを使って、天の赤道上の星を見る場合で試算してみると、
倍率=600mm/5mm なので120倍、実視界は、見掛け視界/倍率として、45/120 = 0.375 度。
一方、星は1日(正確には1恒星日=23時間56分4.09秒) で360度、1秒あたり、0.00417度(360/(24*60*60) )移動していくので、
実視界0.375度を移動するのに0.375/0.00417=約90秒となる。
つまり方向が固定された望遠鏡の視界には最短約90秒しかご滞在頂けず、”コンニチワ~ ・・・ サヨオナラァ~”(喉の辺りを叩きながら発声すると気分が出る?)と視界を横切ってしまう。
(もちろん北極星なら24時間ご滞在頂けるけど・・・)
やはり自動追尾できない経緯台で落ち着いて眺められるのは60倍程度、我慢しても120倍が限度か・・・。
(うぅ~ん・・・、自動追尾のSXD赤道儀を入手したけど、やはり重いし、嵩張るし、セッティングも面倒だし・・・・、
現在はタカハシのPF−1をフォーク式に組んで実戦稼働中。 快適は快適だけど財政壊滅の危機。)
それにしても50mm、225倍の”本格的天体望遠鏡”って、”経緯台”と銘打ったカメラ三脚で実視界0.2度程の視界に☆を導入しても、僅か50秒前後しか見られない・・・
まあ、北極星なら何とかなるだろうけど。
|
TOP
|
○アイピースの倍率と実視界、および視界内通過最短時間の簡易計算 (久しぶりに javasprict とやらを使ってみたのでエラーがあるかもしれないけど御愛嬌!)
注意事項: 1恒星日=23時間56分4.09秒 として、天の赤道上にある星の移動速度(=最大値) を計算した (つもり?) |
|