このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 北ノ又林道/ Kitanomata林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.08.12 / No.AK-041 
 [ 所在地 ]五城目町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ] 中ノ又林道
 現在も木材伐採などで林業活動が盛んな元林鉄軌道跡に延びる深山地帯のピストン林道

15号線を城目町馬場目「蛇喰」から「北ノ又」方向に進んでいくと、北ノ又の再奥の民家を過ぎた先で右手に現れる北ノ又林道の起点です。地図を眺めてみれば分かりますが、五城目町、上小阿仁村、秋田市に跨がるこの辺りは特に山深い深山地帯で、その険しさは隣接する市町村を跨ぐ県道が荒れて万年通行不可状態になるほど。おかげで人里離れたこのエリアの林道を探索するには、かなりの距離を走らなくて給油の心配も含めてなかなか大変なのですが、それだけに人跡稀な深山地帯の山中に分け入るピストン群が以前から気になっていたんですね。そのようなピストンのうちの1本が五城目町の北ノ又林道というわけ。
道に接した北ノ又林道の起点の様子ですが、当たり前のように即ダート状態で林道は開始しています。そのあたりが都市近郊の林道とは違うところで「わーい!」と思ってしまいますが、ぱっと見したところ林道標もきちんと設置されており、幅員も広くてしっかりとした路面状況でした。いわゆるダートが踏み固められたトラック道のような状況です。
→ 林道標を眺める!
→ 振り返る!
線するとすぐに左右にくねったカーブで登り坂が開始します。そして路面は砂利系でしたが、このようにトラックの通行によってぎゅっと固く圧縮された状況。ちなみにこの北ノ又林道ですが、昭和25(1950)年に廃止されるまでは杉沢森林鉄道「北ノ又支線」の軌道が敷かれていたらしいですよ。この辺りの林道は元が林鉄軌道であったところが多いです。
んな感じの圧縮ダートをたどって登っていくと、やがて右手の斜面に伐採作業の現場が出現。林道から切り開かれた斜面の現場への入口が設けられていましたが、林道起点からここまでは僅かな距離なので、途中に木材を一時的に集積貯蔵する土場はありませんでした。鉄板の敷かれたあの地点にトラックを止めて、現場から直接積込むみたいです。
→ 伐採現場を眺める!
すがに林鉄軌道が廃止されて70年近くも経過すれば、軌道跡再利用の林道に面影が残っているはずもなく、道すがらに伐採斜面とそこに延びる作業道が見えているだけでした。それでも「元は林鉄軌道である!」と言われれば、ダートの直線やカーブ具合が軌道跡のように見えてしまうから不思議。まるで昨日までそこにレールが敷かれていたかのようでした。
→ 伐採現場を眺める!
かにも木材搬出林道らしい光景の続いた北ノ又林道のダート。水溜まりとヌタヌタな路面に深く掘り込まれた大型トラックのタイヤのワダチはいただけませんが、なんとも豪快に路肩に置かれた新鮮なスギの木材が迫力でした。しかも枝打ち、玉切りされない長い原木状態でごろんと置かれていたんですね。しかしどうやってここまで運んだのでしょうか?
の後もしばらく伐採跡地の斜面沿いに進みますが、路面には林業重機が現場へと向かって自走したのか、無数のキャタピラ跡が残されていました。画像ではフラットに見える路面ですが、実際にはガタガタで濡れているので泥がピタピタと跳ねて仕方なかったなぁ・・・。
採区間を過ぎて深い森林が生い茂る区間に進むと、周囲の深い山の森の様子が望める地点を通りがかります。路肩に立てば山々の景色が目に飛び込んできますが、どこを眺めてみても目に入るのはむせ返るような夏の濃密な木々の緑のみ。五城目町、上小阿仁村、秋田市に跨がる山域の山深さが実感できると思います。
→ 森を眺める!
して再び斜面に伐り開かれた伐採現場の脇を通過します。僅かに幅員が膨らんで路面が土塊だっていたことからみて、ここに搬出トラックを横付けして木材を積込んだのでしょう。なお、ここにもキャタピラ跡が激しく刻み付けられていましたが、その痕跡は途切れることなくさらに続き、林道の奥へと向かっていましたよ。
→ 伐採現場を眺める!
線ダート分岐発見! すでに伐採の終了していた現場を過ぎてさらに進んでいくと、右手の斜面を鬼坂で登坂していく作業道らしき分岐が出現。林道からは見えていませんが、おそらく斜面を登った先の伐採現場へと続いているのでしょう。現場での伐採はすでに終了して道としての役目は終わっている可能性が高かったです。作業道入口が繁茂する夏草に覆われていたんですね。というわけで名のある支線林道ではないためここには立入りません。
は使われなくなっていた作業道分岐を過ぎ、深い森に囲まれたダートをたどって進むと林道名由来の「北ノ又沢」を跨ぎます。森の木々にカムフラージュされて、手前からだと直前まで端の存在に気がつきませんが、路肩の薮が途切れていきなり欄干が見えてくることによって初めて気がつきます。ちなみに橋は「上北ノ又沢橋」といいますが、橋上はトロトロな泥濘に厚く覆われていたので、橋上からの沢の眺めは残念ながらお預けでした。
ノ又林道発見! 上北ノ又沢橋を渡って200mほど進むと、またしても右折するダート分岐が現れましたが、そこに立っていた林道標によって分岐は中ノ又林道であることが判明しました。そのまま未知なる支線林道へと飛び込みたかったですが、ここは慌てません。まずは左手にWRを向けて本道である北ノ又林道の探索を優先します。
→ 中ノ又林道の様子を眺める!
→ 中ノ又林道に突入!
ノ又林道分岐を過ぎてブナ林の中を気持ち良く前進しますが、ここで先ほどまでダートに続いていたキャタピラ跡がいつの間にか消えていることに気がつきました。どうやら伐採現場区間を過ぎたようで、路面は普通のフラット状態に戻っています。林道から林業トラック走行の気配が完全に消えて、自然色豊かで静かな森のいい雰囲気になってきます。
→ 森を眺める!
キノコも生える豊かな大平山地の森の雰囲気を楽しみながら北ノ又林道の探索を続けますが、その先で両路肩の樹木の幹の間に張られたトラロープ地点に遭遇しました。ロープにはこの先で落石が発生した旨が記された「車両通行止」の札が括り付けられていましたが、そのような林道の状況を物語るかのように、路面はここを境として一気に荒れてきます。
「これか!」脅しをかけるように落石の発生を警告するロープですが、東北の人里遠く離れた深山地帯のピストンならば特に驚くには値しない現象。逆に落石の一つもないような状況の方が不自然というものでしょう。それでも一応は気を引き締めながら急激に荒れ始めたダートを進んでいくと、警告通り土砂崩れの現場に差しかかりました。一抱え以上もの無数の岩石が樹木を巻き込んだ状態でガラガラと路面を埋めるように堆積していましたが、右手にオフバイク専用の走行スペースがあったので全く問題ないまま難なくやり過ごします。
→ さらに北ノ又林道を進む!
→ 探索中止!
トップへもどる林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください