このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2011.05.03
No.N-022

王滝線■王滝村 ■半ダート ■接続→御岳御厨野線
■王滝村「滝越」から御岳御厨野線とを結ぶ

 味気ない舗装区間の先には草深いワダチダートが途切れることなく続くが… 

 ↓ダート区間に進むと草深さが一気に増大。それでもワダチは消えることなく
 続いていますが、終点である御岳御厨野線へと抜けるのは別な意味で困難です。


……こんな感じ……
■「滝越」地区から御岳御厨野線へとつながる連絡林道。滝越側の入口は集落のすぐ外れにあり、入線するとなだらかな舗装路が続くが、やがて現れるチェーンゲートを越えた先にてダート区間が開始する。ダート区間はとても草むした状態にあって、ともすれば放置系の荒廃感が漂うが、終点である御岳御厨野線との出会いまで草深いワダチは続き、とくに廃道化しているわけではない模様。全体的になだらかな登り坂が続きいて急の付く難所もなく、コース的には穏やかだが、深い森の緑に周囲を囲まれているため、景観的なものは望めない。ある程度林道慣れしている方ならば、まだ楽しめる範囲の草深さだが、お約束でダート区間にも強固なゲートが存在している。

■王滝村にあってその名もズバリ「王滝林道」の入口です。場所は王滝川に沿って遡った最奥の地区である「滝越」集落の外れに位置し、異様に背の高いひょろりとしたひし形がポツンと立っているので、すぐに分かるでしょう。ちなみに、ここを右折せずにかつての森林鉄道の軌道跡である直進側へと進むと、すぐ先に滝越三浦線、上黒沢線の入口がありますよ。
■それではさっそく王滝線へと突入しますが、この林道は三浦ダム、鞍掛峠方向へと至る長距離林道である御岳御厨野線へのアプローチルートであることはよく知れたところ。よって、三浦ダム、鞍掛峠を目指してこの地に立ったことのある方も多いと思いますが、ここには行く手を塞ぐゲートも見当たらないので、未知なる御岳御厨野線への期待感はかなり高まることでしょう。
→起点の様子を眺める!
■林道標の立つ起点を後にしてほんの少し進むと、右手にとうの昔に廃業したレストハウスの廃墟とその駐車場が現れます。これはとくに立ち寄るに値しない場所ですが、滝越地区を訪れて車中泊などをしているファミリー連れの乗用車などが、ここでよく一晩中居座っていたりする模様。
■「なんだこれは?!」希に乗用車の溜まり場と化しているレストハウス跡を過ぎると、その先の路肩に「上黒沢併用林道 中部森林管理局」と記された木杭タイプの林道標が忽然と! 一瞬、ここは王滝線ではないのかとも思ってしまいますが、これはよく分からない現象ですね。この林道標をもってして当林道を上黒沢線とする説もあるようですが、この付近には別に「上黒沢林道」が存在していること、さらにはややこしさを避けるため、当サイトでは独断にてここは「王滝線」として紹介することにします。もしも間違っていても一切の苦情は受け付けませんけど…。
■「や、やられた…!」その後、一向にダート区間の現れない王滝線を進んでいくと、180度の切り返しにて登坂区間が開始しますが、なんと、そこには南京錠付きのチェーンゲートが! しかしゲートは国有林林道にありがちな踏切式ではなく、鉄鎖1本のみのどこか私設的な雰囲気の漂う代物であり、強○突○の容易な脇の甘さであったため、どうしたものかと思案していると…。
■なんと、チェーンゲートの前方から一台の重機が現れて、ゲートを通過すべくチェーンを外し始めましたよ! そしてここは重機の通過後に再び封鎖するみたいでしたが、この絶好の機会を逃す手はありません。さっそく秘密の交渉術にて直談判!  結果、「ああ、いくらでも通ったらいいよ」との、実に嬉しいお言葉を頂戴し、さらには「帰りがけにここが閉じていては困るだろうから」と、南京錠のナンバーまで教えていただく思いがけない展開に! それによってこのチェーンゲートは自由通行状態となりましたが、ここでのナンバーの公表は控えさせていただきましょう。いくらなんでも人を背後から斬りつけるようなそこまでの極悪にはなれず、さらにこの南京錠は半年ごとに変更されるとのことで、すでにそのナンバーは無効化しているしね。あっはっは。
■思いがけない展開にて、す○抜けという余計な労力を使うことなくチェーンゲートは突破しましたが、時刻はもうそろそろ夕刻間近。本来ならばかなり探索時間を気にするところですが、南京錠の秘密のナンバーを知ったので、なにもそう急ぐことはありません。王滝線の探索は明日ということに急遽変更、といわけでこの後は本日の宿泊予定地である木祖村へと戻るのみとなったので、その後、重機のお爺さんと面白おかしく随分と長いこと雑談してしまったっけ。
■ただし、現実は厳く読みは甘かった…。翌日、遠く離れた木祖村の宿をゆっくり出発して王滝線へと再突入、例のチェーンゲートも秘密のナンバーによって難なく通過、その後のダート区間を少し進むと、そこには寝耳に水の国有林ゲートの存在が! 宿泊地をゆっくり出発したことが裏目となってしまい、結局、秘技「寝かせくぐり○け」もままならず、迂回路を探す時間もないまま時間切れ…。この日の探索は断念することになった次第です。ということで、この王滝線では1箇所目のチェーンゲートはす○抜けできても、その先に存在するこのゲートはかなり難関かと。ただし、「はい、そうですか」と引き下がるわけにもいかないのもまた事実。
→ゲート右手を調べる!
→ゲート左手を調べる!
■なので…。
■大きな声では言えませんが、王滝線のゲートは物理的に越えられなくても、その反対側へと回り込んでくることは付近の 上黒沢線 と同様に可能。というわけで、強固な国有林ゲートの先の未知なる区間へと突入しますが、これはなんとしたことか、そこは草ボーボーな状況にありました。
■路面は全面的に雑草に埋没しているわけではありませんが、かなり侵食された状態にて緩い登り坂で王滝線のダートは続きます。ゲート手前には舗装区間も存在しているというのに、この状況激変は一体どうしたことでしょうか? 草むした鬱蒼とした雰囲気が充満しています。
■ありゃりゃ〜、進みにつれて雑草の茂り方が激しくなってきましたよ。ワダチが消滅するまでには至っていませんが、それでも路面はほぼ全面的に雑草に侵食されてしまっています。山裾の滝越集落と御岳御厨野線とを結ぶ連絡林道はこの王滝線を含めて3本ありますが、ここはその中で最も放置されている林道と言えるでしょう。
■なかなか草深い区間が続きますが、次第に両脇からの薮の圧迫感も増してきたようです。左右、そして地面からの3方向による緑の攻勢を受けつつありますが、地面に残されたワダチの幅、すなわち軽トラ一台分の空間だけは残されている模様。もはやこの王滝線を木材搬出の大型トラックが通行することはないのでしょうが、なにかの作業で軽トラが通行することだけはあるようです。
■「まさか王滝線がこれほどであったとは…」びっしりと密集して壁をなすクマザサの薮の回廊がその後も続きます。最低限の走行スペースは維持されているので、走行的な問題はありませんが、これじゃあ、薮からいきなりクマが飛び出してきても気が付かないかも…。
■これだけ草深いことに加えて深い森の真っ直中にダートは延びているので、目にはいるのは一面の緑と樹木のみです。展望や眺望といったものは全く望めない状況ですが、これはこれで悪くはないですね。まるで森の緑と一体化したような気分が味わえるでしょう。
■距離感が掴みがたい深い薮の回廊を緩く登って突き進むことしばし、やがて前方がポッカリと開けて王滝線は終点を迎えます。周囲はとても草深いので、こうして眺めてみると行く手はピストンでよくある終点の広場のようにも見えますが、さにあらず。ここは左右に延びる御岳御厨野線とのT字路のような状態となっていて、左折側は三浦ダム・鞍掛峠に、右折側が鈴ヶ沢方向となっています。そしてそれはまずないでしょうが、王滝線から初めて御岳御厨野線へとアプローチした場合、この接続地点は御岳御厨野線で最もガレた区間となっているため、かなりの心細さを感じてしまうことでしょう。ここには林道標も設置されていないしね。
→探索終了!
→御岳御厨野線に突入!
→振り返る!

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