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探索日 2007.05.20
No.T-002

前沢稲ヶ沢線■日光市(旧栗山村) ■半ダート ■分岐→大滝沢線・湯西川前沢線
■県23号線「日向」地先から県249号線とを結ぶ

 落石多発の険しい山岳地帯にダートは延びるが、後半は舗装路が延々と… 

 ↓いつもどこかで落石が発生、沿道に広がる険しい山岳地帯の雰囲気が楽しめ
 ます。途中にはモッサリ系の砂地ダート区間もあって変化にも富んでいます。


……こんな感じ……
■県23号線付近から明神ヶ岳(1594.5m)脇を抜けて県249号線へと至る峰越え林道。 路面は途中の峰越え地点を堺に県23号線側がダート、 県249号線側が舗装区間となる。険しい山岳地帯に延びるため落石や崩落が多発するらしく、常時どこかで局地的なガレが発生している場合が多いが、通常であれば基本的にはフラットで整備された走りやすい林道である。付近には田代山線や川俣桧枝岐線、安ヶ森線といった有名所が存在し、また当林道が半ダートであることもあってか、それらと比較すると地味で影の薄さは否めない。延長距離がそこそこあるので、当林道単独でもそれなりに楽しめるとは思うが、どうせならば隣接する安ヶ森線とセットで走りたい。

■川治温泉にてR121号線から鬼怒川に沿って延びる県23号線に進路をとって、日向地区にて右折した先にある前沢稲ヶ沢線の起点です。鬼怒川方面から会津方面に向かう場合にはそのルートの一部になるので、ロングダートであることもさることながら、通行価値的にも優れており、なかなか具合の良い林道です。ちなみにダートは県道からおよそ1キロほどの所で開始となり、ここには林道標が設置されていました。それではいざ突入!
→起点を振り返る!
■林道標の立つ起点を出発すると、すぐ先のカーブ地点に遭難注意を呼びかける「山を甘く見ないで 入山者・厳重注意 行方不明・滑落事故多発 急斜面に近づかない・一人で入山しない」との看板が設置されていました。林道を走っている限りでは遭難などあり得ないので、「なにを大げさな…」とも思ってしまいますが、こういった看板が掲げられているということは、やはり付近一帯は相当に山深いのでしょう。
■入線後、すぐに登坂路が始まりますが、出し抜けに山肌を切り崩して設けられた切り通しが現れました。両脇はそびえ立つような岩肌が露わとなっており、ここは道を通すため大規模に切り崩したものと思われます。なお、切り通しで岩盤をくり貫いたせいか、岩石が路面に頭をのぞかせており、とてもゴツゴツとしていました。
■ゴツゴツとした切り通しを抜けるとフラットな快適路面になりました。山岳林道なので局地的なガタガタ感はあるにせよ、それでも基本的にはこんな感じで整備の行き届いた走りやすい路面になっているようです。
■その後しばらく進むと、とある右カーブの途中で左折分岐のような箇所がありますが、近づいてみると林道沿いに流れる沢(野尻沢?)の河原への入口になっていました。ちなみに、地図上では沢沿いに延びる前沢稲ヶ沢線ですが、道すがらにその流れを眺められる箇所はあまりありません。
→河原に降りる!
→沢の流れを眺める!
■河原への降り口を過ぎてさらに前進すると、今度は正真正銘の分岐が現れました。左手でコンクリ橋を渡っているのが本道で、右折側はピストンの大滝沢線になっています。ここには風雪にヤラれてしまったのか、ベコベコに歪んだ大滝沢線の白い林道標があり、大滝沢線は見た感じではちょっとガレていそうな雰囲気でした。ただし、入口にはクローズドゲートが…。
→大滝沢線に突入!
■大滝沢線との分岐地点を後にして、直後の渓流沿いの切り立った岩壁区間(最上段の画像参照)を抜けると、やや勾配角度が増してきます。そして路面には真新しい白い砂利が敷かれていました。昨日や今日に開設された林道でもあるまいに、と思いつつ登坂していくと…。
■案の定、路面崩落を復旧した箇所がありました。ホワイトな真新しいガードレールと、復旧早々にしてすでに崩れ始めていた路肩の斜面が…。山岳林道の宿命であり、基本的にはイタチごっこなのかもしれません。
■で、その地点から行く手を眺めてみると、これも林道ではお約束の倒木が。山側の斜面が崩れて根元からごっそりとヤラれてしまったようです。加えて「落石のため通り抜けできません」なる看板も掲げてあり、どの程度の規模なのか分かりませんが、気を引き締めてかかる必要があるようです。
■倒木の枝下をくぐってさらに進むと、いつしか路面が砂地へと変化してきました。どうやら地質的に砂地っぽいようで、とくに土砂崩れ等による後遺症ではなさそうです。飛ばしていると、モッサリとした砂にタイヤをあらぬ方向へと取られてしまうかもしれません。
■砂地ダートというと、なぜか 安ヶ森線 を思い浮かべてしまいますが、ここではまさにそんな雰囲気。今にも崩れてきそうな、砂糖(グラニュー糖)のようなサラサラとした積もり具合が印象的でした。定期的に取り除かないと、あっという間に路面が砂に埋もれてしまいそうです。
■しばらくすると砂地区間は終わって、元の引き締まった走りやすい路面に戻りますが、山側の路肩に崩れてきたと思われる岩屑が目につくようになりました。道の両脇には木々が生い茂っているので余り実感できませんが、路面の設けられている山肌はかなり急峻なものとなっているみたいです。
■「これか!」先ほどの看板に記されていたと思われる落石地点がありました。大きさは一抱え以上もある巨大な岩石で、まだ真新しい感じです。おそらく、露出している岩肌から剥がれて落ちてきた物と思われますが、こんなのに直撃されたらまず助かりませんね。落石の規模的には小さいですが、落ちている岩石の一つ一つが大きかったです。
■その直後には大規模な崖崩れ跡とおぼしき箇所に差しかかります。コンクリで固められて復旧あいなったこの区間全体が埋もれてしまったものと思われ、堆積した岩石や土砂を掘り起こして甦らせたモコモコとした路面からもその痕跡がうかがえました。
■崖状に岩肌が露出している地点の路面はだいたいこんな状態になっています。剥がれるように落ちてきた岩屑が路面上に少しづつ堆積したのか、見かけ以上にガタガタとした感じでした。一見するとそのようには思えませんが、飛ばしていると頭をのぞかせた岩屑にフロントタイヤが弾かれて転倒する可能性もありそうです。
→探索中止…
→さらに前沢稲ヶ沢線を進む!

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