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俵田林道 ゲート先の過酷な現実(2015.09.21) 
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俵田林道・・・開設年度は昭和17年(1942)。
それはちょうど日本軍が破竹の勢いで英領シンガポールを占領した太平洋戦争緒戦の頃。
実に戦時中にまでさかのぼる千葉県下でも歴史ある林道の1本であり、
マニアックな存在ながらも訪れたことのある林道ライダーも少なからずおられると思います。
ただし、途中の民家の先のチェーンゲートによって以降の区間が封鎖されていることもまた知られるところ。
自由に進めるゲート地点まではネットでしばし紹介されたりもしますが、
肝心ともいうべきゲート先の状況についての情報はほとんど皆無であるのが目下の現状となっています。
そしてそこには知られざる「俵田支線林道」が存在するとかしないとか・・・。
このように謎多き俵田林道のゲート以降の区間、
一念発起の「徒歩」にて探索調査したその実態をここに報告してみたいと思います。

いうわけで久しぶりにやって来た君津市の俵田林道です。県163号線にある起点の様子は以前とまったく変わっておらず、歴史を感じさせる古めかしい鉄板タイプの林道標はいまだ健在であり、今回もまた出迎えてくれました。
→林道標を眺める!
線直後の舗装区間を過ぎてダートとなった路面をたどっていくと、やがてその先に一軒家の民家が見えるストレートが現れます。そのダート沿いの民家ですが、実は を放し飼いで飼っているんですね。これも俵田林道ではよく知られていたりします。
して番犬のいる民家前を過ぎて少し進んだ地点にあるチェーンゲート。いつやって来てもここはカギ付きで閉じられており、訪れる林道ライダーは間違いなく撤退を余儀なくされてしまいます。一見すると脇を迂回できそうにも見えますが、右手はよじ登り困難な斜面、そして左手には側溝があるため、そううまく事は運びません。なによりもすぐ手前に民家があって、ここにやって来たことは必ず住民の方に知られてしまうし・・・。
→ゲート右手を確認する!
→ゲート左手を確認する!
→振り返る!
家の手前からゲート地点、そしてその先へと続く俵田林道のストレート区間。まずはゲートを越えてそこをたどって進みますが、前方に見えているのは戸崎国有林の森。ここで「戸崎国有林」の名を聞いて、すかさず「 浅間台林道 」および「 浅間台支線林道 」の名が思い浮かべばかなりの房総林道マニアと自慢してもいいですが、実はそれらの林道と俵田林道は至近距離で隣接しています。でも残念ながら林道ルートとしてはつながってはませんよ。
トレート区間をしばらく進むと運動場のように大きく開けた広場にたどり着きます。そこは土場のような感じですが、なぜか一面に草ボーボー。さらに数日前の豪雨の影響で、大量の砂が川床のようにいたる所で堆積していました。ちなみに広場は左折ダートの分岐地点となっており、本線は画像右端に写っている直進方向。そして左折側ですが、現地では林道標を発見することができなかったため、当初は名無し系だと思っていたものの、某資料によって俵田支線林道であることが帰宅後に判明! 俵田林道に存在するという支線林道の名を耳にしたことはありましたが、実在するかどうかまでは分からなかっただけに、これは大きな収穫となりました。
→俵田支線林道に突入!
田支線林道分岐のある広場を、直進している本線上から振り返るとこんな感じ。前方に明るく開けている地点が支線の分岐地点です。そしてそこから数十メートル進んだこの地点には里程標と思われるキロポストがありました。
→キロポストを確認する!
肩の薮に埋もれたキロポストを確認してさらに前進しますが、次第に荒廃の香りが強くなってきます。そして雑草むした路面は豪雨の影響で砂まみれ! 大量の雨水で林道は濁流の沢と化し、激しく大量の砂を押し流した状況が一目瞭然でした。
日前に林道を襲った豪雨の爪痕が生々しい俵田林道の酷く砂まみれなダート。支線分岐地点までは水平コースなのでそれほどでもなかったですが、そこを過ぎて登坂区間に足を踏み入れると、路面の荒れが加速度的に増加します。もっさりと靴に絡み付くサンド状態はとても歩きにくくて疲れました。ましてやエンジン付きで進むとなると、これはちょっと厄介そう・・・。
ちゃ〜、これは酷い! くねくねとした坂道をなおも登っていきますが、「ここは川床か!」と見まごうばかりの酷いサンド状態です。それは以前はどのような路面であったのかまったく分からないほどでした。というわけでチェーンゲートを死に物狂いで強○突○してみても、その先で待ち構えているのはこの砂地獄なんですね。きっと失敗したと思ってしまうことでしょう。
→?!
むにつれて勾配はきつくなっていきますが、それと同時に路面の崩壊が見られるようになってきます。豪雨時の激しい流水の侵食作用で路面に段差が発生、元々は一面に雑草で覆われていたダートも現状このような有様でした。砂地部分がえぐられた跡なんですね。ちなみにここ、エンジン付きでも頑張れば前進は可能だと思われますが、でもその先で・・・。
ートは潅木の薮と路面崩壊が混合した滅茶苦茶な状態に! エンジン付きで進むのは限界だと思われる地点が現れます。無理に進むと、段差や薮はともかく、凶悪な砂地で身動き取れずに発狂してしまうことでしょう。というわけでこの俵田林道、チェーンゲートの先にはエンジン付きで乗り込まないことが現状では賢明です。
こまで進んでくると、もはや車両の通行する道としての態を保っていない俵田林道。でも道筋はまだその先へと続いているのでさらに進んでみます。滅茶苦茶に荒れまくった林道の雰囲気はぞっとしますが、ここで引き返したら「徒歩」でやってきた意味もないし・・・。
→路面を確認する!
道を襲った激しい豪雨で路面はズダボロでした。そして雨は数日前に上がったというのに、土中に染み込んだ雨水が未だにチョロチョロと・・・。この絶望的な状況、復旧させるにしても道を造り直すぐらいの手間がかかりそうです。
れでも構わずに登坂して進んでいくと状況はさらに悪化。ただでさえ酷い路面状況なのに、薮の猛威がそこに加わります。もうこれは廃道状態ですね。連続する坂道で膝はガクガク、無風状態の夏の植林の中は蒸し暑くてどっと汗が吹き出しました。
→路面を確認する!
ラダラと続く雑草まみれでズタズタなダート。ムンムンと蒸し暑い夏の森の中、吹き出す汗を拭きつつ急坂を登っていくのは正直辛いだけ・・・。なにかの修行じゃあるまいし、もう引き返したところですが、道筋は消滅することなくさらに続くんですね。行くしかあるまい。
→さらに俵田林道を進む!
→探索中止!

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