このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

奥山線

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■時折ゆるく蛇行を繰り返す登坂路を登っていくと、路肩左手の崖に彫り付けられた階段がありました。切り返すように九十九折りで斜面の森の奥へと消えていましたが、一体、誰がこんな階段を登っていくのでしょうか? おそらく、登山道系だと思われましたが、特に行き先を示す案内板や標識はありません。登山はやらないので分かりませんが、その世界ではこんなマニアックな登山道こそが実は有名だったりして。ま、それはともかく、暑いので、ここは眺めるだけにして先へと進みます。
■奥山線もここまでやって来ると周囲は完全に深い森に囲まれており、加えて景観的にはあまり変化がないので、ボーッとしながら進んでいると距離感が分からなくなってしまいます。そんな感じでダラダラ前進していると、いつの間にか登坂路を登り切ったのか、気が付くとダートは平坦路になりました。その後、いくつ目かのカーブを曲がると前方に、この横T字路が現れますが、直進方向は奥山線から分岐する横瀬支線の起点になっており、奥山線自体は右折してまだ続きます。この分岐地点には黒瀬支線の林道標は設置されていますが、その行き先は記されていません。山形県から秋田県に越県するにはここを直進して黒瀬支線へと進みます。
→分岐地点を振り返る!
→黒瀬支線に突入!
■黒瀬支線との分岐直後にある日向川に架かるコンクリ橋です。ダートはここから日向川に注いでいる支流である大八重川に沿ってさらに山中深く分け入っていきます。これより先は行き止まりになっているとの事前情報を得てはいましたが、ピストンらしからぬ立派なダートが続いていました。
→橋から景色を眺める!
■コンクリ橋を跨いで進むと細かくカーブを描きつつ、ゆるい登り坂でダートが続きます。周囲は草深い森の木々に覆われており、路肩からの視界はほとんどききません。ここは一筋のダートに沿ってただ前進するのみです。
■時には森の木々が空を被ってトンネル状態になっている地点もありました。木陰区間からその先の日向区間を眺めると、真夏の強烈な陽射しで目が眩みます。見るからに陽射しが暑そうな感じがしますが、そこにダートが延びている以上、さらに先へと進みます。
■さらに進むと大八重川の流れが路肩左手まで迫ってきます。ダートは岸辺の崖っぷちに沿ってしばらく直線的に延びており、路肩にせり出した木々の木陰にはいると心なしか、僅かに涼しい感じもします。真夏の山中の林道はどことなく重苦しいですが、このような山中で水の流れを見ると緊張した心が安らぎます。ちょっとした清涼剤と言ったところでしょうか。
■大八重川の岸辺に沿って少し進むと、ここにもコンクリ橋がありました。手持ちの地図によれば、ダートはここから大八重川の支流である小八重川に沿って、さらに標高を稼いで山中を目指すことになりますが、実際にはこの先の区間では、もう川の流れを見ることはできません。後は道が途切れるまで登坂していくのみです。
→橋から景色を眺める!
■山深い山中を行く林道ではくねくねとした連続カーブを思い浮かべますが、ここではそこそこのストレート区間がこまめに現れます。また、この区間は登りになっているのですが、その傾斜角度がゆるいのか、アップダウン程度にしか坂を意識させず、気が付くと標高が上がっていた、と言った感じです。そういう意味では険しさはほとんど感じられません。
■でも、ここは山中深く切り開かれた林道ですから、ちょっとした崖崩れというのか、こんな斜面崩れもあるようです。今は乾期なのでよいですが、梅雨時などではいかにも脆そうな雰囲気で、崩れた小石がパラパラと路肩に散乱していました。でも手入れが行き届いているのか、ご覧の通り通行には全く問題ありません。
■相変わらず整備の行き届いたやや平坦っぽいダートを進みますが、それでも奥へ奥へとへ進むにつれて勾配角度も増して来るようです。そして「何だか登りキツくなってきたな」と思いつつ、とある左カーブを登坂していくと、坂道の途中の路肩右手にいきなり現れるのが奥山線の終点を示す林道標です。ダート自体は幅員が狭まることもなくそのまま先へと続いているだけに、ややあっけないですが、一応、ここが奥山線の終点になっているようでした。
→今来た道を振り返る!
■せっかくここまでやって来たことだし、現にダートはまだ続いているので、ここはそのまま前進することにします。終点を示す林道標の先のダートは土質にとって代わり、進むにつれてこねくり回された路面のわだちに何となく作業道っぽい雰囲気が漂い始めます。事前入手していた情報では「行き止まり」とあったのですが、それでも幅員は広く、その後延長工事が行われ、ひょっとして現在はこのままどこかへ抜けているのでは? との淡い期待がよぎります。
■ここで手持ちの地図を再び眺めてみると、奥山線は小八重川に沿ってその途中で道筋は途切れていますが、実際は尾根を隔てた真室川町の梅花沢湖方面につながっているような雰囲気もします。実際のダートは進むにつれて藪が勢いを増し、怪しい感じになってきましたが、確証のない甘い思い込みだけで、とにかく勇気百倍、ここは進めるだけ進みます!

※後ほど国土地理院の地図で調べてみましたが、やはりピストンになっているようです。なお、黒瀬支線との分岐後にさらに右手への分岐が記されていましたが、探索時には見当たりませんでした。
■ヤバい…。何だか進むにつれてガレてきたようです。ガレ林道で一番嫌なのは、そこが同時に沢と化していてビショビショになっていることですが、どうやらここも路面がちょっとした沢状態で岩コロとヌタ場が目に付くようになりました。路面が乾いていればそのまま前進したいところですが、進むにつれてスタックの連続、こんな所でハマってしまったら一大事です! 同時に路肩の藪もすすむほどに酷くなってしまい、危険な香りがプンプンします。ここは引き返せるうちに遠慮しておいた方が良さそうなので、これにて奥山線の探索は終了になりました…。
→諦める…

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