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京浜急行電鉄

600形
 1994年デビュー。関東トップレベルの俊足を誇る京急のオールクロスシート電車。
 他社が多扉やワイドドア車の導入でラッシュ時の混雑を解決しようと試みる中、端的に混雑解決にはつながらないオールクロスシート車を導入した。それがこの600形である。
  1500形 に次いで、 旧1000形 の老朽置き換えを目的に製造された。地下鉄乗り入れ対応車としては珍しいオールクロスシート車である。これは、京急が「個の尊重」を打ち出し、利用者の快適性を優先したためであるが、近年では扉間をロングシート化改造された編成もある。
 605編成1号車には架線観測装置が設置されており、観測は試運転ではなく営業運用で行われる。
600形600形
(左)撮影日:2006年5月30日撮影場所:浅草橋駅606F特急 京急久里浜行き
(右)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋603F快特 羽田空港行き
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700形
 1967年デビュー。2005年11月27日に一般営業運転を終了した。
 主に自社線内向け普通列車用として製造されたもので、ラッシュ対策として京急初の片側4扉として登場した。全車電動車の 旧1000形 とは違い、先頭車が電動車、中間車が付随車で構成された。
 最高速度は120km/hである。高速域での加速は良いが、低速域での加速に難があり、またブレーキ装置が不安定で本線普通列車としては使い辛くなっていた。
 末期は、主に大師線で運用されていた。営業運用を終了し、11月30日には廃形式となってしまった。
700形
撮影日:2005年11月19日撮影場所:京急川崎駅739F普通 小島新田行き

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800形
 1978年デビュー。1979年には鉄道友の会ローレル賞を受賞した。
 京急で初めて右手ワンハンドルマスコン、黒色方向幕、全電気指令式ブレーキ、電力回生ブレーキ、界磁チョッパ制御を採用した車両である。
 デビュー当初は、それまでの窓下に白帯の塗装ではない新デザインの試みとして、側面の窓周りが白く塗られていた。この塗装は「優等列車塗装」として、その後製造された、今は白帯塗装の2000形、 600形2100形 、新1000形にも受け継がれている。
 また、東急車輛製造のデザインによる、非貫通の運転台窓周囲に段差を付け、その部分を白くした先頭部がそれまでの京急車と大きくイメージを変え、見た目の似た「ダルマ」という愛称が鉄道ファンから与えられた。
 更新工事が行なわれた際に、品川寄り先頭車シャンパ栓受け跡の撤去、中間車冷房装置の交換、車端部の「KHK」のロゴを「KEIKYU」に変更、戸閉灯器電球の縦長2灯化、3両編成の6両編成化等が行なわれた。
800形800形
(左)撮影日:2005年11月19日撮影場所:京急川崎駅815F普通 品川行き
(右)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋824F普通 新逗子行き

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旧1000形
 1959年デビュー。地下鉄乗り入れ運用を目的として製造された。
 1978年まで製造され、今日でも多数見る事が出来るが、陳腐化・老朽化が進行してきたため、 新1000形 などに置き換えが進められている。
 最高速度は120km/hだが、非常増圧ブレーキ未装備なので110km/hまでとなっている。
 現在は、大師線や京急川崎以南の付属編成として活躍しているが、新1000形の置き換えにより全廃となるのはそう遠くはない。
1000形1000形
(左)撮影日:2005年11月19日撮影場所:京急川崎駅1321F普通 小島新田行き
(右)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋1357F普通 新逗子行き

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新1000形
 2002年デビュー。 旧1000形700形 の老朽置換目的に製造された。
 制御装置は 2100形 同様、シーメンス社製VVVFインバータを使用している。当初はGTO素子のVVVF装置であったが、2004年度製以降の車両からはIGBT素子を使用している。
 外観は塗装や扉数などから、 600形 によく似ている。正面は2100形の様に、ワイパーカバーに形式名が打ち抜かれている。
 座席は扉間がロングシート、車端部が補助いす付きのクロスシートで、ロングシートはバケットシートを使用している。
 京急の新造車両としては初めてドアチャイムが設置され、京急では初めて床面のモーター点検蓋を廃止した。
1000形1000形
(左)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋1001F快特 三崎口行き
(右)撮影日:2006年7月31日撮影場所:八つ山橋1033F快特 品川行き

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1500形
 1985年デビュー。旧1000形の老朽置き換えを目的に製造された、第2世代乗り入れ車両である。
 1500・1600番台編成は界磁チョッパ制御、1700番台編成はGTO素子VVVFインバータ制御で、京急初のVVVFインバータ制御搭載車となった。
 1500・1600番台と1700番台の見分け方はスカートの有無だったが、2001年度から1500・1600番台が更新工事に入り、スカートを取り付けている。
 しかし、更新工事で装着されたスカートは連結器部分の切り欠き形状の違いがある。
1500形1500形 1700番台編成
(左)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋1643F快特 高砂行き
(右)撮影日:2005年10月15日撮影場所:日本橋駅1725F快特 三崎口行き

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2000形
 1982年デビュー。旧600形の後継車両として製造された。
 前面窓下に前照灯と尾灯が一体化したケースに収められ、2灯を装備した前照灯や京急初採用の両開き扉など画期的なデザインを採用した。
 登場当時は赤い車体に窓周りを白く塗った塗装であり、2扉オールクロスシート車両で出入り口付近には折りたたみ座席が備え付けられていた。
 しかし、 2100形 の登場に伴い、快特中心の運用からは撤退し、一般通勤車へと格下げを行った。そのため、3扉ロングシート化改造や側面塗装を赤い車体の窓下に白帯が1本といったものに変更された。
 その後、4両編成には 旧1000形 廃車発生品の空気圧縮機を搭載したり、シートモケットの張替えが行われている。
 現在は、前面非貫通と先頭車車体長が浅草線相互乗り入れ協定より長い事から、品川以西の自社線のみの運用に就いている。
2000形2000形
(左)撮影日:2006年4月9日撮影場所:北品川駅前2461F快特 新逗子行き
(右)撮影日:2006年7月31日撮影場所:八つ山橋2011F快特 京急久里浜行き

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2100形
 1998年デビュー。京急線内折り返し快特で使用されていた2000形の後継車として製造された。
 京急の創立100周年を記念し、21世紀へ向かう車両として「2100形」の車番が与えられた。
 正面は 600形 をベースとしており、正面窓下のアイボリーのワイパーカバーには形式名がスリット状の打ち抜き文字で表現されており、分割併合時にスリッドを通して連結器を見渡せるようにしてある。
 室内はオールクロスシートであり、京急初の転換クロスシートを採用。座席は車端部と運転室後部を除いて、進行方向を向いている。空気圧による一括転換式となっており、始発駅で車掌が進行方向へ座席の向きを合わせるため、客による座席の転換は出来ない。
 制御装置としてはドイツシーメンス社製のVVVFインバーター制御「SIBAS32」を使用している。発車時に変調音が音階のように聞こえる事で有名となっており、「ドレミファインバーター」と言われる事もある。但し、純電気ブレーキを採用していないので、JRの E501系 の様に停車時は音階が聞こえない。
 加速度は3.5km/h/sで、定加速度域が広く、2100形のみの編成では約1分で120km/hまで加速する。
2100形 KEIKYU BLUE SKY TRAIN2100形
(左)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋2157F快特 京急久里浜行き
(右)撮影日:2006年3月31日撮影場所:八つ山橋2165F快特 泉岳寺行き

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