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鎌倉夢語り 〜 大姫と源義高 番外編 〜


〜 夢現 海を見に 〜


〜 第三版 〜


物語を始める前に。

簡単になりますが、今回の物語に登場する神社とお寺などの説明をします。

「岩船地蔵堂」

この地蔵堂には30cm前後のお地蔵様が祀られているそうです。

一般的には、このお地蔵様は大姫の守り本尊と伝わっていますが、大姫の妹の三幡姫の守り本尊という説もあります。

いつから在るか分かりませんが、色々な点から考えると、源義高の死後に造られたと思われます。

2005年頃から数年ほど前に、外装の立替がありました。

「江ノ電」

鎌倉駅と藤沢駅を運行する電車です。

2〜4両ほどの車両で運行しています。

江ノ電が運行を開始したのは、明治35年(1902年)です。

その時は、藤沢から片瀬の間の運行だったそうです。

「成就院」

承久三年(1219年)に、鎌倉幕府第三代の執権の北条泰時が、京都より高僧を招いて建立したそうです。

元弘三年(1333年)に、新田義貞の鎌倉攻めの時に、成就院は消失したそうです。

そのため、別な場所に移ったそうです。

しかし、江戸時代の元禄の頃に、再び同じ土地に再興されたそうです。

切り通しの上に立っているため、高い場所に在ります。

江ノ電の最寄り駅は、「極楽寺」です。

「長谷寺」

鎌倉時代より前から在るお寺だとされています。

天平八年(736年)の創建と言われているそうです。

長谷寺というと観音様が有名です。

観音様の背景など、鎌倉時代やそれ以降に奉納された物もあります。

江ノ電の最寄り駅は、「長谷」です。

「物語に登場するお店や施設」

物語の掲載時、または、物語を読まれる時には、設定などが変わっている場合があります。


では、本文へどうぞ。




*      *      *      *      *      *




時は平成と呼ぶ時代。


季節は夏。


ここは、鎌倉。


毎日のように暑い日が続いている。


ここは、鎌倉駅。


たくさんの人達が居る。

一人の少年と一人の少女も居る。


少年の名前は、義孝。

少女の名前は、分からない。


少女は義孝に笑顔で話し出す。

「義孝さん! 今度の週末に鎌倉の海を見たいな!」

義孝は少女に申し訳なさそうに話し出す。

「今度の週末は、幸氏と約束があるんだ。別な日でも良いかな?」

少女は義孝を寂しそうに見た。

義孝は少女に微笑んで話し出す。

「次の週末なら大丈夫だよ。」

少女は義孝に嬉しそうに話し出す。

「次の週末ね! 約束よ! 忘れないでね!」

義孝は少女に微笑んで頷いた。

少女は義孝を微笑んで見た。


それから数日後の事。


ここは、江ノ電の鎌倉駅。


たくさんの人達が居る。

義孝と一人の少年が一緒に居る姿が見える。


一人の少年の名前は、幸氏。


幸氏は義孝に不思議そうに話し出す。

「義孝。今日は他に誘われたりしていないか?」

義孝は幸氏に普通に話し出す。

「数日前に、鎌倉の海を見ようと誘われた。幸氏と先に約束したと言った。次の週末に海を見る約束をした。」

幸氏は義孝に微笑んで話し出す。

「俺との約束は変更できるかも知れないだろ。俺の約束よりも優先してあげないと可哀想だろ。」

義孝は幸氏に不思議そうに話し出す。

「幸氏に確認する前に、俺が勝手に約束を変更したら、幸氏に悪いだろ。」

幸氏は義孝に苦笑しながら話し出す。

「約束をした相手によるだろ。」

義孝は幸氏を不思議そうに見た。

幸氏は義孝を苦笑しながら見た。


江ノ電が到着した。


乗客達がホームに降りた。


義孝は江ノ電に普通に乗った。

幸氏は江ノ電に微笑んで乗った。

ホームに居た人達は、江ノ電に全て乗った。


江ノ電は藤沢駅へと向かって出発した。


ちょうど同じ頃。


ここは岩船地蔵堂。


大姫と源義高が居る。


源義高は大姫に普通に話し出す。

「小太郎と海を見るために出掛ける。」

大姫は源義高に寂しそうに話し出す。

「姫も一緒に行きます。一人で待つのは寂しいです。寂しいのは嫌です。」

源義高は大姫に困惑した様子で話し出す。

「小太郎は、先に出掛けたから、約束の変更が確認できない。」

大姫は源義高の袖を寂しそうに掴んだ。

源義高は大姫を困惑した様子で見た。


それから少し後の事。


ここは、長谷寺。


海野小太郎幸氏は辺りを心配そうに見ている。


源義高は普通の表情で、静かに現れた。


海野小太郎幸氏は源義高に心配そうに話し出す。

「義高様。何かありましたか?」

源義高は海野小太郎幸氏に申し訳なさそうに話し出す。

「大姫が一緒に海を見たいと言った。小太郎と海を見る約束をしたから、大姫に待つように言った。大姫は直ぐに納得しなかった。大姫を説得するのに時間が掛かってしまった。」

海野小太郎幸氏は源義高に心配そうに話し出す。

「義高様。大姫様は寂しい想いをしているはずです。岩船地蔵堂に直ぐに戻って、大姫様も一緒に海を見ると話しましょう。」

源義高は海野小太郎幸氏に普通の表情で頷いた。


源義高は普通の表情で、静かに居なくなった。

海野小太郎幸氏は心配そうに、静かに居なくなった。


それから僅かに後の事。


ここは、鎌倉の或る場所


少女は辺りを寂しそうに見ながら歩いている。


少女は軽く息をはくと、空を寂しそうに見た。


綺麗な青空が広がっている。


少女は青空を見ながら、寂しそうに呟いた。

「義孝さんと幸氏さんは、なぜ私を誘ってくれなかったのかな、と一瞬だけ思ったけれど、義孝さんと幸氏さんは、とても仲が良いから、二人で出掛けたい時があるよね。気持ちは分かるけれど、私も一緒に出掛けたかったな。」


少女は視線を戻すと、普通に歩き出した。


それから僅かに後の事。


ここは、岩船地蔵堂。


源義高は普通の表情で、静かに現れた。

海野小太郎幸氏は心配そうに、静かに現れた。


大姫の姿は見えない。


源義高は辺りを心配そうに見た。

海野小太郎幸氏は辺りを見ながら、源義高に心配そうに話し出す。

「大姫様は私達を探しに行かれたのでしょうか?」

源義高は海野小太郎幸氏を見ると、心配そうな表情で考え込んだ。

海野小太郎幸氏は源義高を心配そうに見た。


それから少し後の事。


ここは、江ノ電の長谷駅。


江ノ電が到着した。


何人かの乗客がホームに降りた。

義孝と幸氏もホームに降りた。

ホームに居る人達が江ノ電に乗った。


江ノ電は藤沢駅へと向かって出発した。


それから少し後の事。


ここは、長谷寺。


境内。


見晴台。


海が見える。


何人もの参拝客が居る。


義孝は普通に来た。

幸氏は微笑んで来た。


義孝は海を見ると、幸氏に普通に話し出す。

「綺麗だな。」

幸氏は海を見ると、微笑んで頷いた。

義孝は幸氏を見ると、普通に話し出す。

「長谷寺の高台から見る紫陽花と海は、とても綺麗だよな。長谷寺に在る山の斜面に咲く紫陽花も綺麗だよな。来年の紫陽花の季節になったら、三人で来よう。」

幸氏は義孝を見ると、微笑んで頷いた。

義孝は幸氏を普通の表情で見た。


それから少し後の事。


ここは、岩船地蔵堂。


源義高は辺りを心配そうに見ている。

海野小太郎幸氏も辺りを心配そうに見ている。


少女は普通に来た。


少女は源義高と海野小太郎幸氏に不思議そうに話し出す。

「こんにちは。以前に会ったわよね。義高君と小太郎君で良いのよね?」

源義高は少女を見ると、不思議そうに話し出す。

「以前に会ったお姉さん。こんにちは。」

海野小太郎幸氏は少女を見ると、不思議そうに軽く礼をした。

少女は源義高に不思議そうに話し出す。

「今日も姫ちゃんとはぐれたの?」

源義高は少女に心配そうに頷いた。

少女は源義高に心配そうに話し出す。

「心配ね。」

源義高は少女に心配そうに話し出す。

「僕と小太郎は、海を見る約束をしました。小太郎は先に出掛けました。僕は、姫に僕と小太郎は海を見ると言いました。姫は一緒に海を見ると寂しそうに言いました。僕は、小太郎と先に約束したから、姫に待つように言いました。僕は姫を説得して、待ち合わせの場所に行きました。」

海野小太郎幸氏は少女に心配そうに話し出す。

「義高から事情を聞いて、姫が心配になりました。姫に三人で海を見ると話したいのですが、姫が見付かりません。」

少女は源義高と海野小太郎幸氏を見ながら、不思議そうに呟いた。

「今の話、少し似ているかも。」

源義高は少女を不思議そうに見た。

海野小太郎幸氏も少女を不思議そうに見た。

源義高は少女に普通に話し出す。

「お姉さん。差し支えなければ、今の話を詳しく教えてもらえますか?」

少女は源義高と海野小太郎幸氏に微笑んで頷いた。


それから少し後の事。


ここは、岩船地蔵堂。


源義高、海野小太郎幸氏、少女が居る。


源義高は少女に普通に話し出す。


「お姉さん。海を見たい場所は何処ですか? 探す場所は何処ですか? 姫を探すための参考にしたいので教えてください。」

少女は源義高と海野小太郎幸氏に考え込みながら話し出す。

「もし、私ならば・・・」


それから暫く後の事。


ここは、極楽寺駅の近く。


朱塗りの橋の傍。


大姫は辺りを真剣な表情で見ている。


義孝は大姫の傍に不思議そうに来た。

幸氏も大姫の傍に不思議そうに来た。


大姫は義孝と幸氏を不思議そうに見た。

義孝は大姫に微笑んで話し出す。

「こんにちは。以前に会ったよね。名前は、姫ちゃんだよね。」

幸氏は大姫に微笑んで話し出す。

「姫ちゃん。初めまして。幸氏と言います。」

大姫は義孝と幸氏に微笑んで話し出す。

「幸氏お兄ちゃん。初めまして。姫といいます。義孝お兄ちゃん。こんにちは。」

幸氏は大姫に微笑んで頷いた。

大姫は義孝と幸氏に笑顔で礼をした。

義孝は辺りを見ると、大姫に不思議そうに話し出す。

「今日も一人なの? お兄ちゃん達とはぐれたの?」

大姫は義孝に寂しそうに話し出す。

「姫は義高お兄ちゃんに海を見たいと言いました。義高お兄ちゃんは、小太郎お兄ちゃんと海を見る約束を先にしたから、姫に待つように言いました。姫も一緒に海を見たいと言いました。義高お兄ちゃんは、先に約束した幸氏お兄ちゃんに確認できないから、姫に待つように言いました。義高お兄ちゃんは約束の場所に出掛けました。姫は寂しいのは嫌です。姫も一緒に海を見たいです。姫は義高お兄ちゃんと幸氏お兄ちゃんを捜しています。」

義孝は幸氏を不思議そうに見た。

幸氏も義孝を不思議そうに見た。

義孝は大姫を見ると、微笑んで話し出す。

「姫ちゃんは義高君と小太郎君を探しているんだ。差し支えなければ、捜す予定の場所を教えてくれるかな?」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「義高お兄ちゃんと幸氏お兄ちゃんは、成就院に来ます。姫も成就院に行きます。」

義孝は成就院の在る方向を普通の表情で見た。

幸氏も成就院の在る方向を普通の表情で見た。


それから少し後の事。


ここは、成就院。


階段の参道の上部では、由比ガ浜が見える。


大姫は笑顔で来た。

義孝は普通に来た。

幸氏は微笑んで来た。


人の姿は見えない。


義孝は辺りを見ながら、大姫に心配そうに話し出す。

「義高君と小太郎君は、居ないね。」

大姫は義孝に笑顔で話し出す。

「義高お兄ちゃんと幸氏お兄ちゃんは、必ず来ます!」

義孝は大姫を見ると、微笑んで話し出す。

「義高君と小太郎君が、早く来ると良いね。」

大姫は義孝に笑顔で頷いた。

義孝は大姫を微笑んで見た。

幸氏も大姫を微笑んで見た。

大姫は由比ガ浜を笑顔で見た。

義孝は大姫と由比ガ浜を微笑んで見た。

幸氏も大姫と由比ガ浜を微笑んで見た。


それから少し後の事。


ここは、成就院。


大姫は由比ガ浜を笑顔で見ている。

幸氏は大姫を心配そうに見ている。

義孝は大姫を心配そうに見ている。


大姫は義孝と幸氏を見ると、笑顔で話し出す。

「義高お兄ちゃんと小太郎お兄ちゃんは、必ず来ます!」

幸氏は大姫を微笑んで見た。

義孝も大姫を微笑んで見た。

大姫は由比ガ浜を笑顔で見た。

義孝は大姫を微笑んで見ている。

大姫は義孝と幸氏を見ると、笑顔で話し出す。

「義高お兄ちゃんと小太郎お兄ちゃんが、来ました!」

義孝は階段の参道を不思議そうに見た。

幸氏も階段の参道を不思議そうに見た。


人の姿は見えない。


大姫は義孝と幸氏に笑顔で話し出す。

「一緒に探してくれて、ありがとうございました! 姫は行きます!」

義孝は大姫を見ると、微笑んで話し出す。

「姫ちゃんの言う通りになったんだね。良かったね。次に会った時も話そうね。」

幸氏は大姫を見ると、微笑んで話し出す。

「参道が階段になっているから気を付けてね。次に会った時も話そうね。元気でね。」

大姫は義孝と幸氏に笑顔で話し出す。

「はい!」

義孝は大姫を微笑んで見た。

幸氏も大姫を微笑んで見た。

大姫は義孝と幸氏に笑顔で礼をした。


大姫は階段の参道を笑顔で下り始めた。


義孝は大姫に心配そうに声を掛ける。

「姫ちゃん! 急ぐと危ないよ!」


大姫は立ち止まると、義孝と幸氏を見て、笑顔で話し出す。

「はい!」


義孝は大姫を微笑んで見た。

幸氏も大姫を微笑んで見た。


大姫は階段の参道を笑顔で下り始めた。


義孝は大姫を微笑んで見ている。

幸氏も大姫を微笑んで見ている。


大姫は階段の参道を下りながら、静かに居なくなった。


義孝は幸氏を不思議そうに見た。

幸氏も義孝を不思議そうに見た。


階段の参道を上る足音が聞こえた。


義孝は階段の参道を不思議そうに見た。

幸氏も階段の参道を不思議そうに見た。


少女が由比ガ浜を背にしながら、階段の参道を笑顔で上っている。


義孝は少女を不思議そうに見た。

幸氏も少女を不思議そうに見た。


少女は義孝と幸氏の傍に笑顔で来た。


少女は義孝と幸氏は笑顔で話し出す。

「一人は寂しいから、捜していたの! 見付かって良かった!」

義孝は少女に不思議そうに話し出す。

「なぜ俺達が成就院に居ると分かったんだ?」

少女は義孝に不思議そうに話し出す。

「岩船地蔵堂で、以前に鎌倉で会った義高君と小太郎君と再び会ったの。義高君と小太郎君は、姫ちゃんを捜していたけれど、見付からなくて困っていたの。三人で話す間に、義孝さんと幸氏さんは、成就院に居ると思ったの。義高君と小太郎君は、話し終わった直後に居なくなったの。姫ちゃんの居る場所が分かったから、急いで居なくなったと思ったの。私は急いで成就院に来たの。」

義孝は少女を不思議そうに見ている。

幸氏も少女を不思議そうに見ている。

少女は義孝と幸氏を不思議そうに見た。


ちょうど同じ頃。


ここは、成就院の近く。


大姫は笑顔で走っている。


源義高は大姫を安心した様子で見ている。

海野小太郎幸氏は大姫を微笑んで見ている。


大姫は源義高と海野小太郎幸氏の傍に、笑顔で走ってきた。


大姫は源義高と海野小太郎幸氏に強い調子で話し出す。

「姫を置いて二人で出掛るのは酷いです! 寂しいのは嫌です!」

源義高は大姫に普通に話し出す。

「俺と小太郎は、大姫と一緒に海を見るために岩船地蔵堂に戻ったんだ。大姫が居ないから、捜していたんだぞ。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏を驚いた表情で見た。

源義高は大姫に微笑んで話し出す。

「海の見える場所の近くで大姫が見付かった。」

大姫は源義高を笑顔で見た。

源義高は大姫に手を差し出すと、微笑んで話し出す。

「大姫が再び居なくなると困る。手を繋ごう。」

大姫は源義高の手を笑顔で握った。

海野小太郎幸氏は大姫と源義高を微笑んで見た。


時は一気に遡る。


平成の時代の人達が鎌倉時代と呼ぶ頃。


ここは、鎌倉。


小御所。


大姫の部屋。


大姫は床の中でゆっくりと目を開けた。


大姫と床の上に体を起こすと、部屋の中を不思議そうに見た。


部屋の中は普段と変わらない。


大姫は部屋の外に不思議そうに出た。


ここは、大姫の部屋の前に在る縁。


大姫は不思議そうに来た。


源義高は大姫の傍に不思議そうに来た。

海野小太郎幸氏は大姫の傍に来ると、大姫に微笑んで軽く礼をした。


大姫は源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「義高様! 小太郎殿! 由比ガ浜を見たいです!」

源義高は大姫に困惑した様子で話し出す。

「俺と小太郎は、これから由比ガ浜に行く。大姫が俺の部屋を訪ねるかも知れないから、事前に説明に来た。」

大姫は源義高に寂しそうに話し出す。

「姫も一緒に行きます!」

源義高は大姫を困惑した様子見た。

海野小太郎幸氏は源義高に微笑んで話し出す。

「義高様。大姫様と義高様と私の三人で、由比ガ浜に行きませんか?」

源義高は大姫と海野小太郎幸氏に普通に話し出す。

「分かった。三人で由比ガ浜に行こう。」

大姫は源義高に笑顔で話し出す。

「はい!」

海野小太郎幸氏は大姫と源義高に微笑んで軽く礼をした。

大姫は源義高と海野小太郎幸氏を見ながら、不思議そうに考え込んだ。

源義高も大姫と海野小太郎幸氏を見ながら、不思議そうに考え込んだ。

海野小太郎幸氏は大姫と源義高を見ながら、不思議そうに考え込んだ。


すると、切ない声が聞こえてきた。

「ねぇ、義高様・・・」

「三人で由比ガ浜が見られて嬉しかったです・・・」

「三人で由比ガ浜を見る前夜に、不思議な夢を見ました・・・」

「もしかして、夢ではなく、現の出来事だったのでしょうか・・・?」

「ねぇ、義高様・・・」




*      *      *      *      *      *




ここからは、後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「鎌倉夢語り 大姫と源義高 番外編 夢現 ある夏の日の出来事」より後の物語です。

「長谷寺」も「成就院」も、眼下に海と良い景気を見る事ができ、紫陽花の名所です。

大姫と源義高と海野小太郎幸氏、義孝と幸氏と少女、が逢うのは、名前のイメージから「成就院」にしました。

長谷駅と極楽寺駅は、隣駅ですが、江ノ電に乗り、長谷駅で降りて長谷寺へ行き、再び江ノ電に乗り、極楽寺駅で降りて成就院に行く、というコースで観光が出来ます。

フリー切符を購入して、江ノ電などに乗って観光するのも楽しいと思います。

今回の物語には登場していませんが、「極楽寺駅」の近くに「極楽寺」が在ります。

「夢現(ゆめうつつ)」は「夢と現実。夢とも現ともつかない状態。」という意味です。

「夢現」は「夢(ゆめ)」と「現(うつつ)」に分けられます。

「現」は、「現実」という意味があり、「夢」に対して良く使われる言葉です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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