このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜


〜 聖夜と猩々木の物語 淡雪降れり 〜


〜 後書き 〜


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

ここからは後書きになります。

クリスマスの物語を書きたくて考えました。

沖田総司さんと鈴ちゃんが登場するクリスマス物語は、既に何作か掲載しています。

今回の物語は、状況から考えて、二年目の冬を想定して書きました。

他のクリスマスの物語と重なる可能性が出てきますが、ご了承ください。

この物語に登場する「猩々木」は、「しょうじょうぼく」と読みます。

「ポインセチア」の和名です。

1825年当時にメキシコで自生していた鮮やかな赤色の植物を、アメリカ公使だったポインセットが発見した事から、「ポインセチア」という名前になったそうです。

「ポインセチア」が日本に着たのは、「明治一九年(1886年)頃」の事だそうです。

「猩々木」という和名の由来ですが、「大酒飲みの赤い顔」をイメージして名付けられたそうです。

普通に考えると、沖田総司さん達が「ポインセチア」を見る事は無かったと思います。

ただ、この物語を時間設定の時には、「ポインセチア」は既に発見されています。

かなり珍しい花になりますが、沖田総司さん達が「ポインセチア」を知っていたり見ていたりする可能性もあると考えて、物語の中に登場しています。

後は、「猩々僕(ポインセチア)」は、クリスマスを想像させる花という事もあり、物語の中に登場させる事にしました。

ちなみに、「猩々」は「猩猩」と書くと、「オラウータンの別名。大酒飲み。」などの意味があります。

ロマンチックな日本名ではないので、タイトルにするのを止めようと思いました。

しかし、「ポインセチア」をタイトルに使うと、「新撰組異聞」の全体の雰囲気と違ってしまうので止めました。

いろいろと考えた結果、「猩々木」という名前をタイトルに使いました。

この物語に登場する歌は、「万葉集 第十巻 二三二三番」になります。

「我が背子を 今か今かと出て見れば 淡雪降れり 庭もほどろに」

ひらがなでの読み方は、「わがせこを いまかいまかとでてみれば あわゆきふれり にわもほどろに」です。

作者は、「詠み人知らず」です。

意味は、「あの人が来るのを今か今かと待ちかねて外に出てみたら、淡雪が降っています、庭にはらはらと」となるそうです。

原文は、「吾背子乎 且今々々 出見者 沫雪零有 庭毛保杼呂尓」です。

「聖夜」は「せいや」と読みます。

「クリスマスの前夜。12月24日の夜。」という意味です。

この物語は現在の暦のクリスマスに合わせて書いています。

旧暦でクリスマスの日付にすると、現在の暦で一月から二月中旬頃の出来事になります。

逆に言うと、現在の暦でクリスマスの日付にすると、旧暦で十月から十一月の出来事になります。

ポインセアチは、旧暦と新暦のどちらのクリスマスでも手に入れる事は出来ます。

ただし、二月に入ると手に入り難くなるようです。

これは、ポインセチアの開花時期と、現在のポインセチアの需給と供給の関係という、両方が理由になっているようです。

楽しんで頂けると嬉しいです。





はじめに       本編  

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